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あらゆる物事の上達を早める練習の仕方ーアニー・ボスラー&ドン・グリーン

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    どんな身体技能でも ―
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    たとえば
    バレエのピルエットや
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    楽器の演奏や
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    野球の投球でも
    マスターするには
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    練習が必要です
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    練習とは 上達するという目標をもって
    ある行動を繰り返すことで
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    練習すると より簡単に 素早く
    自信をもってできるようになります
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    では 練習によって物事が上達するのは
    脳内で何が起きるからなのでしょう?
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    脳は2種類の神経組織からできています
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    灰白質と
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    白質です
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    灰白質は脳内の情報を処理し
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    信号や感覚刺激を
    神経細胞に伝達しますが
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    白質は大半が
    脂肪組織と神経繊維からできています
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    身体が動くためには
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    情報が脳の灰白質から
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    脊髄を伝わり
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    軸索と呼ばれる
    チェーン状の神経線維を通じて
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    筋肉に伝達されねばなりません
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    では練習や繰り返しは 脳内の活動に
    どのような影響を及ぼすのでしょうか?
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    白質にある軸索は
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    ミエリンという脂質に覆われています
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    そして このミエリンの鞘(さや)状の覆いが
    練習によって変化するのです
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    ミエリン鞘は電気ケーブルの
    絶縁体に近いものです
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    脳が用いる電気信号を送る際の
    エネルギー損失を低減し
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    神経路に沿って 信号が より効率よく
    伝達できるようにします
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    ネズミを対象とした最近の研究では
    ある身体的動作を繰り返すと
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    軸索を絶縁するミエリン鞘の層が
    分厚くなることが示唆されています
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    そして層が分厚くなればなるほど
    軸索の鎖を囲む絶縁が強くなり
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    一種の情報スーパーハイウェイが
    できあがって
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    これが脳と筋肉を結ぶのです
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    多くの運動選手や演奏家などは
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    筋肉に覚えさせたおかげで
    成功したと考えていますが
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    筋肉自体が記憶する
    ということはありません
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    正しくは神経路のミエリン化が
    進んだおかげで
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    その運動選手や演奏家が
    より速く効率的な
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    神経路を
    味方につけた可能性があります
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    多くの理論が試みているのが
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    ある技能をマスターするために必要な
    練習の時間や日数 あるいは年数を
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    数量化することです
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    いまだ明確な数値は
    見つかっていませんが
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    練習時間さえ増やせば マスターできる
    わけではないのは 周知のとおりです
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    練習の質や効果も重要なのです
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    効果的な練習とは
    一貫性があり
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    しっかり集中して行われ
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    その人の現在の能力ぎりぎりの
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    内容や弱点に
    狙いを絞ったもののことです
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    では効果的な練習が
    上達のカギだとすると
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    練習時間を最大限に生かすには
    どうすればいいのでしょうか?
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    こんなコツを試してみてください
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    目の前の課題に集中すること
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    できる限り気が散らないように
    パソコンやテレビを消し
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    携帯電話は機内モードにします
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    260人の学生の学習風景を観察した
    ある研究では
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    平均して
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    学生が課題を続けられた時間は
    わずか6分でした
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    パソコンやスマートフォン
    それから特に Facebookが
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    もっとも気を散らせる原因でした
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    最初はゆっくり
    スローモーションで いきましょう
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    正確な動きも不正確な動きも
    協調は繰り返しによって作られるのです
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    質の良い繰り返しをしながら
    少しずつスピードを上げていくと
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    正確にできる確率が上がります
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    次に 決められた間をおいて
    何度も繰り返すことが
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    一流の演奏家などに共通する
    練習習慣です
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    研究によると 多くのトップ選手や
    音楽家、ダンサーは
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    自分の技能に関係する活動に
    週あたり 50~60時間を費やしています
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    彼らの多くは 効果的な練習のために
    使える時間を
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    時間制限を設けた日常練習の
    メニューごとに区切っています
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    そして最後に 詳細を鮮明に思い浮かべて
    脳内で練習しましょう
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    ちょっとびっくりですが
    いくつもの研究が
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    いったん身体動作が確立したら
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    それを想像するだけで
    強化できることを示唆しています
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    ある研究では144名のバスケットボール選手を
    2グループに分けました
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    Aグループは実際に体を動かして
    片手でのフリースローを練習し
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    Bグループは頭の中だけで練習しました
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    2週間の実験の最後にテストしてみると
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    両グループの中級・ベテランの選手は
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    ほぼ同じ程度に上達していました
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    科学者が脳の秘密を
    解明していくにつれ
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    効果的な練習に関する理解も
    これから進む一方でしょう
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    当面は 効果的な練習が
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    個人の限界を押し広げ
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    新しい高みに達し
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    可能性を最大限に引き出す
    ベストな道です
Title:
あらゆる物事の上達を早める練習の仕方ーアニー・ボスラー&ドン・グリーン
Speaker:
Annie Bosler and Don Greene
Description:

どんな身体技能でもマスターするには練習が必要です。練習とは、上達するという目標をもってある行動を繰り返すことで、練習によってより簡単に、素早く、自信をもってできるようになるのです。でも実際のところ、物事の上達のために、練習はどんな働きをするのでしょう?アニー・ボスラーとドン・グリーンが、練習が脳内の活動にどのような影響を及ぼすのかを説明します。
講師:アニー・ボスラー& ドン・グリーン
アニメーション:マルティナ・メシュトロビチ
*このビデオの教材:http://ed.ted.com/lessons/how-to-practice-effectively-for-just-about-anything-annie-bosler-and-don-greene

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:49

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