音楽がもたらしたコンピューターの発明
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0:01 - 0:05(音楽)
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0:05 - 0:074万3千年ほど前
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0:07 - 0:09若いホラアナグマが
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0:09 - 0:14現在のスロベニアの
北西端にある丘陵で死にました -
0:14 - 0:18その千年後 マンモスが
ドイツ南部で死にました -
0:18 - 0:21さらに数百年後
そこから遠くないところで -
0:21 - 0:23シロエリハゲワシが死にました
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0:23 - 0:27この動物たちが どうやって死んだのかは
ほとんど分かっていませんが -
0:27 - 0:31時代も場所もバラバラな
この異なる動物たちは -
0:32 - 0:35特筆すべき ある運命を
共有しています -
0:35 - 0:38死後に
その骨を使って -
0:38 - 0:40人間の手で
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0:40 - 0:43フルートが作られたのです
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0:43 - 0:44考えてみてください
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0:44 - 0:47自分が4万年前の
洞穴人だったとします -
0:47 - 0:49火の作り方を覚え
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0:49 - 0:51狩りに使う
シンプルな道具を作り -
0:51 - 0:53冬の寒さをしのぐために
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0:53 - 0:56動物の皮から服を作ることを
学びました -
0:56 - 0:58その次に何を発明しようと
思いますか? -
0:58 - 1:03フルートという 役に立たない
空気の振動を生み出す道具を発明するなんて -
1:03 - 1:05馬鹿げたことに見えますが
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1:05 - 1:09それがまさに
我々の祖先がしたことでした -
1:09 - 1:12そしてこれは
発明の歴史において -
1:12 - 1:14たびたび起きていることなんです
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1:14 - 1:16人々が発明をするのは
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1:16 - 1:19生きるためだったり
子供に食べさせるためだったり -
1:19 - 1:21隣の村を征服するため
だったりします -
1:21 - 1:23しかし同じくらい頻繁に
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1:23 - 1:25単に楽しいからという理由で
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1:25 - 1:27新しいアイデアが
世に生み出されているのです -
1:28 - 1:30そして奇妙なのは
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1:30 - 1:34楽しいにはしても しょうもないものにしか
見えない そういった発明が -
1:34 - 1:36たびたび科学や政治や社会に
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1:36 - 1:39重大な変化を
引き起こしていることです -
1:39 - 1:42現代における
最も重要な発明であろう -
1:42 - 1:45プログラム可能なコンピューターを
例にとってみましょう -
1:45 - 1:49よく聞く説明は コンピューターは
軍事技術から生まれたというものです -
1:49 - 1:51初期のコンピューターの多くは
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1:51 - 1:56戦時の暗号解読や
ロケット弾道計算用に設計されたからです -
1:56 - 1:57しかし実際には
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1:57 - 2:00現代のコンピューターの起原は
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2:00 - 2:02みんなが思っているよりも
ずっと楽しく -
2:02 - 2:03音楽的でさえあるのです
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2:04 - 2:05フルートの原理は
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2:05 - 2:08筒に空気を送って音を鳴らす
というものですが -
2:08 - 2:10そこから最初のオルガンが
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2:10 - 2:132千年以上前に
作られることになりました -
2:13 - 2:16小さなレバーを指で押したときに
音が出るようにするという -
2:16 - 2:18素晴らしいアイデアを
誰かが思いつき -
2:18 - 2:21最初の鍵盤が
発明されました -
2:21 - 2:24鍵盤はオルガンから
クラビコード -
2:24 - 2:27ハープシコード ピアノへと
進化していきましたが -
2:27 - 2:2919世紀の中頃になって
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2:29 - 2:33鍵盤で音の代わりに
文字を打つというアイデアに -
2:33 - 2:36多くの発明家が
たどり着きました -
2:36 - 2:38実際 最初のタイプライターは
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2:38 - 2:42「書くためのハープシコード」
と呼ばれていたんです -
2:43 - 2:47フルートと音楽は
さらに大きな発明へと繋がりました -
2:47 - 2:49千年ほど前
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2:49 - 2:51イスラム・ルネサンスの最盛期に
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2:51 - 2:53バグダードに住む3兄弟が
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2:53 - 2:56自動オルガンを設計し
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2:56 - 2:59「自奏器」と名付けました
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3:00 - 3:03それは巨大な
オルゴールのようなものでした -
3:03 - 3:07このオルガンは 回転する円筒に
配置したピンの指示で -
3:07 - 3:11様々な曲を
演奏させることができました -
3:11 - 3:14この装置に別の曲を
弾かせたかったら -
3:14 - 3:17円筒を異なる符号のものに
入れ替えるだけでよかったのです -
3:18 - 3:21これはその種のものとして
最初のものでした -
3:21 - 3:23プログラム可能だったのです
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3:23 - 3:26概念として
これは大きな飛躍でした -
3:26 - 3:28この発明によって初めて
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3:28 - 3:33ハードウェアとソフトウェアというものを
考えられるようになりました -
3:33 - 3:35そのような強力な
概念をもたらしたのは -
3:35 - 3:38戦争や征服のための
道具ではなく -
3:38 - 3:40必要なものですら
ありませんでした -
3:40 - 3:45機械が音楽を奏でるのを眺めるという
奇妙な愉しみからもたらされたのです -
3:45 - 3:49プログラム可能な機械
というアイデアは -
3:49 - 3:53もっぱら音楽によって
700年もの間 生き続けました -
3:53 - 3:561700年代に
音楽を奏でる機械は -
3:56 - 3:59パリの上流階級の
おもちゃになりました -
3:59 - 4:03同様の符号化された円筒を使って
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4:03 - 4:06芸人は自動人形の動きを
制御していました -
4:07 - 4:09初期のロボットです
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4:09 - 4:11そのようなロボットで
最も有名だったのが -
4:11 - 4:14他でもない
自動フルート吹き人形で -
4:14 - 4:15フランスの優れた発明家
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4:15 - 4:18ジャック・ド・ヴォーカンソンにより
設計されました -
4:18 - 4:22ヴォーカンソンは
演奏ロボットを設計していて -
4:22 - 4:24別のアイデアを
思いつきました -
4:24 - 4:28快い音色を奏でるよう
機械をプログラムできるなら -
4:28 - 4:33布に素敵な模様を織り出すように
プログラムすることだってできるのでは? -
4:33 - 4:37円筒上のピンで
音符を表現する代わりに -
4:37 - 4:40違った色の織り糸を
表すのです -
4:40 - 4:43新しい模様の
織物がほしければ -
4:43 - 4:45新しい筒を
プログラムすればいいのです -
4:45 - 4:48これは最初の
プログラム可能な織機でした -
4:48 - 4:53そのような円筒は 作るのに時間がかかり
高価でしたが -
4:53 - 4:54半世紀後に
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4:54 - 4:57別のフランス人発明家の
ジャカールが -
4:57 - 5:01金属の円筒の代わりに
紙のパンチカードを使うという -
5:01 - 5:03素晴らしいアイデアを
思いつきます -
5:03 - 5:05紙はずっと安く
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5:05 - 5:09装置のプログラムの方法として
ずっと柔軟性がありました -
5:09 - 5:14このパンチカードが ビクトリア朝時代の発明家
チャールズ・バベッジにインスピレーションを与え -
5:14 - 5:16解析機関を
作らせることになります -
5:16 - 5:18最初の真にプログラム可能な
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5:18 - 5:20コンピューターです
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5:20 - 5:22パンチカードは1970年代まで
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5:22 - 5:25プログラマーによって
使われていました -
5:25 - 5:28だから考えて欲しいんです
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5:28 - 5:31現代のコンピューターを可能にしたものは
何だったのかと -
5:31 - 5:35軍事的応用というのは
歴史上重要な要素ですが -
5:35 - 5:39コンピューターの発明には
他の要素も必要でした -
5:39 - 5:40オルゴール
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5:40 - 5:42おもちゃのフルート吹き人形
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5:42 - 5:44ハープシコードの鍵盤
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5:44 - 5:46織物の色とりどりの模様
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5:47 - 5:49これはまだ話の
小さな一部でしかありません -
5:49 - 5:53遊びから生まれた
世界を変えたアイデアやテクノロジーは -
5:53 - 5:54たくさんあるんです
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5:54 - 5:56美術館 ゴム
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5:56 - 5:58確率論 保険業
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5:58 - 6:00まだまだあります
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6:00 - 6:03必要が発明の母とは
限らないのです -
6:03 - 6:07遊び心というのは
本質的に探索的であり -
6:07 - 6:11身の回りの世界に
新たな可能性を見つけようとします -
6:11 - 6:14この見つけようとする
ということが -
6:14 - 6:17単なる愉しみや
娯楽として始まったものが -
6:17 - 6:21大いなる発明に
繋がる理由なんです -
6:21 - 6:25このことは
学校での子供達への教え方や -
6:25 - 6:28職場でイノベーションを促すための
ヒントになると思いますが -
6:29 - 6:32遊びや喜びを
このように捉えることはまた -
6:32 - 6:35次に来るものが何か察知する
手がかりにもなります -
6:35 - 6:381750年に生きていて
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6:38 - 6:4119世紀や20世紀の社会に訪れる
大きな変化が何か -
6:41 - 6:43思い描くとしたら
どうでしょう? -
6:43 - 6:45自動制御機械に
コンピューター -
6:45 - 6:47人工知能
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6:47 - 6:49パリの上流階級を
愉しませていた -
6:49 - 6:51プログラム可能な
フルート吹き人形は -
6:51 - 6:55当時の他の何よりも
大きなヒントだったことでしょう -
6:56 - 6:58まじめな用途のない
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6:58 - 7:01ただの娯楽にしか見えませんが
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7:01 - 7:05それは世界を変える技術革命の
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7:05 - 7:07兆しだったのです
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7:07 - 7:09人々が最も愉しんでいる場に
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7:09 - 7:11未来を見ることができるんです
- Title:
- 音楽がもたらしたコンピューターの発明
- Speaker:
- スティーヴン・ジョンソン
- Description:
-
必要は発明の母なんですよね? そうとも限りません。コンピューターのような最も大きな変化を生み出すことになるアイデアやテクノロジーの中には、必要から生まれたのではなく、遊びの奇妙な喜びから生まれたものが沢山あるとスティーヴン・ジョンソンは言います。発明の歴史を描く彼の惹き付けられる解説に耳を傾けましょう。人々が大きな喜びを得ているところに未来が見えることが分かるでしょう。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 07:25
Yasushi Aoki approved Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Masako Kigami accepted Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for Steven Johnson at TED Studio |