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永久機関が機能しない理由 ― ネッタ・シュラム

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    紀元1159年ごろ
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    バースカラ2世という数学者が
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    曲線的な形をした水銀入り容器でできた
    車輪の設計図を描きました
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    彼は水銀が
    各タンクの底に流れ込むことで
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    常に車輪のある一方の側が重くなり
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    この車輪が回り続けると説明しました
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    釣り合いが崩れて
    車輪が永遠に回転するというのです
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    バースカラのスケッチは
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    初期の永久機関の設計図のひとつで
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    これは外部からのエネルギー供給なしで
    永遠に機能するという装置です
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    自分で風を作り出して
    回転し続ける風車や
  • 0:52 - 0:57
    発した光がそれ自身に電力供給を行う
    電球を想像してみてください
  • 0:57 - 1:01
    こういった装置は数多くの発明家の
    想像力を刺激してきました
  • 1:01 - 1:05
    人間とエネルギーの関係が
    変わるかもしれないからです
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    例えば 永久機関を製作して
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    その完全に効率的なシステムの一部として
    人間を組み込めれば
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    生命を永遠に維持できるかもしれません
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    問題がひとつあります
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    どれも機能しないことです
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    永久機関のアイディアはいずれも
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    異なるエネルギー形態の間の関係を論ずる
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    物理学の一分野である熱力学の法則を
  • 1:30 - 1:33
    1つ以上破っているからです
  • 1:33 - 1:37
    熱力学第一法則によるとエネルギーを
    作り出したり失うことはありません
  • 1:37 - 1:42
    外部から投入したエネルギー以上の
    エネルギーを得ることはできないのです
  • 1:42 - 1:45
    これらの法則から永久機関を
    直ちに否定することができます
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    機械は せいぜい外部から与えられた
    エネルギー分までしか取り出せないからです
  • 1:50 - 1:55
    自動車の動力や携帯電話の充電のための
    余分なエネルギーは残っていません
  • 1:55 - 2:00
    でも 機械を動かし続けるだけなら?
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    発明家たちは数多くのアイディアを
    提供してきました
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    バランスの不均衡に基づく
    バースカラ2世の車輪には
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    転がる球や振り子に取り付けられたおもりなど
    様々なバリエーションがありますが
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    どれも機能しません
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    車輪の片側をより重たくする可動部分は
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    その重心を軸より下側に
    移動させてしまいます
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    重心が下がることで
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    車輪はただ
    振り子のように左右に揺れるだけで
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    やがて停止します
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    別のアプローチはどうでしょうか?
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    17世紀にロバート・ボイルが
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    自動給水ポットを思いつきました
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    これは毛細管現象の理論に基づくものです
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    これは液体と表面の間に働く力で
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    細い管の中の水を引き上げることで
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    器と管の間の水の循環が
    続くというものです
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    しかし 毛細管現象の力が
    重力を上回ったとすると
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    液体を吸い上げるかもしれませんが
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    液体が器に落ちることも妨げます
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    このように磁石と斜面を用いた
    バージョンもあります
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    頂点にある磁石に球が引き寄せられ
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    穴から落下するという
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    サイクルを繰り返します
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    これは自動給水ポットと同様に失敗します
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    磁石は頂点に達した球を
    とらえたまま放しません
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    何とか動き続けたとしても
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    磁石の力は段々と弱まり
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    やがて停止します
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    これらの機械が動き続けるとしたら
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    停止しないように
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    熱力学の第一法則を破るような
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    余分のエネルギーを
    作り出すことになるでしょう
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    一見 動き続けるように
    見えるものもありますが
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    実際には外部のエネルギー源から
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    エネルギーを引き出しているのです
  • 3:46 - 3:49
    たとえ エンジニアが
    熱力学の第一法則を
  • 3:49 - 3:52
    破らないような機械を設計できたとしても
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    なおも第二法則により
    実際に機能することはないのです
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    熱力学の第二法則によると
  • 3:58 - 4:03
    摩擦などにより
    エネルギーは拡散してしまいます
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    現実の世界にある機械は
    可動パーツがあったり
  • 4:06 - 4:09
    空気や液体の分子との
    相互作用があったりして
  • 4:09 - 4:12
    わずかながらも摩擦
    そして熱が発生します
  • 4:12 - 4:15
    これは真空中でも同じです
  • 4:15 - 4:17
    熱はエネルギーを散逸させます
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    エネルギーが熱として逃げ出すと
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    システムで使用できるエネルギーが減少し
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    やがて機械が停止します
  • 4:25 - 4:28
    ここまでに見たとおり
    これら2つの熱力学の法則は
  • 4:28 - 4:31
    永久機関のあらゆるアイデアと
    これが意味する完全な効率を持った
  • 4:31 - 4:37
    エネルギー生成の夢を
    危機に陥れました
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    しかし 私たちは森羅万象を
    理解しているわけではないので
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    永久機関が作れないとは言い切れません
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    熱力学の法則を
    見直しを迫るような
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    風変わりなタイプの新しい物質が
    見つかるかもしれません
  • 4:53 - 4:59
    もしくは極小の量子スケールでは
    永久機関が存在するかもしれません
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    私たちの探求は決して止まらないだろう
    ということは間違いなさそうであり
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    今のところ 永久に動き続ける唯一のものは
    我々の探求心なのです
Title:
永久機関が機能しない理由 ― ネッタ・シュラム
Speaker:
Netta Schramm
Description:

外部からのエネルギー供給なしで動き続けるという永久機関は、数多くの発明家の想像力を刺激してきました。なぜなら、人間とエネルギーとの関係が変わるかもしれないからです。しかし、ひとつ問題があります。永久機関は実際には機能しないということです。これはなぜでしょうか?ネッタ・シュラムが永久機関の落とし穴について解説します。

講師:ネッタ・シュラム、アニメーション: TED-Ed
*このビデオの教材 : http://ed.ted.com/lessons/why-don-t-perpetual-motion-machines-ever-work-netta-schramm

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
05:31

Japanese subtitles

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