なぜ体は年を取るのか?-モニカ・メネシーニ
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0:07 - 0:121997年 ジャンヌ・カルマンという
フランス人女性が― -
0:12 - 0:17122歳 164日で亡くなりました
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0:17 - 0:20彼女は歴史上最も長生きした人物となりました
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0:20 - 0:22実に驚異的な寿命だったので
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0:22 - 0:27この記録を破ったら1億円を贈ろうと
ある金持ちが約束するほどでした -
0:27 - 0:31しかし 現実には この年齢まで
もしくは これを超えて -
0:31 - 0:34生きることはとても難しく
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0:34 - 0:36人類には到達できないことかもしれません
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0:36 - 0:40人間の体は極端な年齢では
生存できるようには作られていないのです -
0:40 - 0:43生存能力は90歳くらいです
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0:44 - 0:46老化とは
何を意味しているのでしょうか -
0:46 - 0:50生き続けようとする体の努力に対して
どんな作用が働くのでしょうか? -
0:50 - 0:53私たちは直感的に
歳をとるとはどういうことか知っています -
0:53 - 0:56それはある人にとっては 成長であり
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0:56 - 0:59また ある人にとっては老化でもあります
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0:59 - 1:04しかし 厳密に科学的な定義を
見つけることは困難です -
1:04 - 1:08確かなことは 老化が
生き物固有のプロセスと― -
1:08 - 1:12日光や
空気中、水中、食物中の毒素など -
1:12 - 1:16環境や周囲との相互作用が
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1:16 - 1:19体を構成する細胞や 分子の構造と機能に
変化をもたらすことによって -
1:19 - 1:21起きるということです
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1:21 - 1:24この変化が体をしだいに劣化させ
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1:24 - 1:27ついには すべての生体組織の
機能停止にいたります -
1:28 - 1:31老化の正確なメカニズムは
ほとんど解明されていません -
1:31 - 1:36ただ最近になって科学者は
9つの生理学的な特性を特定しました -
1:36 - 1:38それは遺伝子の変化から
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1:38 - 1:41細胞の再生能力の変化に至るまで
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1:41 - 1:44老化において中心的な役割を果たすものです
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1:44 - 1:49まず第一に 私たちの体は
歳をとるにつれて― -
1:49 - 1:51DNAの損傷の形で
遺伝子へのダメージを蓄積してゆきます -
1:51 - 1:54これはDNAの複製時に
自然に起こることですが -
1:54 - 1:57分裂が起こらない細胞にも発生します
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1:57 - 2:02ミトコンドリアという細胞小器官は
特にこのダメージを受けやすいのです -
2:02 - 2:06ミトコンドリアは
アデノシン三リン酸(ATP)を -
2:06 - 2:08生成します
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2:08 - 2:11これは細胞内のプロセスにおける
主たるエネルギー源です -
2:11 - 2:15さらにミトコンドリアは
多くの異なる細胞の活動をコントロールし -
2:15 - 2:19プログラムされた細胞の死についても
重要な役割をはたしています -
2:19 - 2:21ミトコンドリアの機能が低下すると
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2:21 - 2:26まず細胞が やがてすべての生体機能が
劣化しはじめます -
2:26 - 2:30他にも 遺伝子の発現の仕方に
変化が起こることが知られています -
2:30 - 2:32それは体の組織や細胞に影響を与える
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2:32 - 2:35エピジェネティクス異常としても
知られています -
2:35 - 2:39高齢者ほど 遺伝子発現が停止
または 低下した遺伝子が -
2:39 - 2:42目立つようになり
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2:42 - 2:45加齢を加速させるアルツハイマーなどの
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2:45 - 2:48変性疾患につながります
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2:49 - 2:53これらの有害な遺伝子変異を免れたとしても
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2:53 - 2:55自分自身の細胞さえ
我々を助けることはできません -
2:55 - 2:58生命の根幹である細胞再生は
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2:58 - 3:01加齢に伴い低下してゆくという事実には
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3:01 - 3:02変わりはありません
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3:02 - 3:06細胞の中のDNAは染色体に折りたたまれて
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3:06 - 3:12それぞれが末端にテロメアと呼ばれる
2つの保護領域を持っています -
3:12 - 3:15テロメアは細胞が複製を繰り返すたびに
短くなってゆきます -
3:15 - 3:17テロメアがある長さ以下になると
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3:17 - 3:20細胞は複製されず死を迎えるため
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3:20 - 3:23体の再生能力は低下してゆきます
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3:23 - 3:27加齢により細胞も衰えてゆきます
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3:27 - 3:30それはガン細胞が増殖するときのような
リスク時に見られる -
3:30 - 3:33細胞周期停止のプロセスです
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3:33 - 3:37しか このような反応は
加齢と共により頻繁になり -
3:37 - 3:41細胞増殖と複製能力が低下します
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3:41 - 3:44細胞分裂により無制限に
他の細胞を補充する機能を持ち -
3:44 - 3:49多くの組織に存在している 幹細胞にも
加齢は関係します -
3:49 - 3:53歳を取るにつれて幹細胞の数は減り
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3:53 - 3:55しだいに再生能力が失われてゆきます
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3:55 - 4:00これが組織の再生と
生体機能の維持に影響します -
4:00 - 4:04細胞の正常な機能に影響する
他の変化も生じてきます -
4:04 - 4:08加齢の進行にともない
タンパク質の品質管理機能が停止し -
4:08 - 4:13これによってタンパク質の損傷や
潜在的な有害物質が蓄積され -
4:13 - 4:18致命的になりかねない
過度な代謝活動を引き起こします -
4:18 - 4:21細胞間のコミュニケーションも不活発になり
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4:21 - 4:24結果として身体機能を
損ねることにつながります -
4:24 - 4:27加齢については解っていないことも
まだたくさんあります -
4:27 - 4:32結局のところ 長生きの術は
良く知られている ダイエット -
4:32 - 4:33運動
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4:33 - 4:34薬 もしくは
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4:34 - 4:36他に何かに行き着くのでしょうか?
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4:36 - 4:39将来は細胞修復を行うナノボットや
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4:39 - 4:41遺伝子セラピーのような技術によって
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4:41 - 4:43人為的に寿命を
延ばせるようになるのでしょうか? -
4:43 - 4:46私たちは今以上に長生きしたいと
願うのでしょうか? -
4:46 - 4:50122歳という長寿にヒントを得て
話を始めましたが -
4:50 - 4:53私たちの好奇心には限りがありません
- Title:
- なぜ体は年を取るのか?-モニカ・メネシーニ
- Speaker:
- Monica Menesini
- Description:
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人間の体は永遠に生きるようには作られていません。私たちの体の生存能力は90歳くらいです。しかし、年を取るということは、本質的に何を意味するのでしょうか?そして長寿の為には何をしたら良いのでしょうか?生き続けようとする体の努力に対してどんな作用が働くのでしょうか?モニカ メネシーニが老化に関して重要な役割を果たしている9つの生理学的な特性について説明します。
講師:モニカ・メネシーニ、アニメーション:シネマティック
*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/why-do-our-bodies-age-monica-menesini - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 05:10
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for Why do our bodies age? | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for Why do our bodies age? | ||
Tomoyuki Suzuki accepted Japanese subtitles for Why do our bodies age? | ||
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