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データはビジネスをどう変容させるか

  • 0:01 - 0:03
    戦略について
    少しお話ししたいと思います
  • 0:03 - 0:07
    技術と関連付けた話です
  • 0:07 - 0:10
    ビジネス戦略を考えるとき
  • 0:10 - 0:12
    本質的に経済学的な概念による
  • 0:12 - 0:13
    抽象的な対象としてとらえ
  • 0:13 - 0:15
    時間軸を考えないでしょう
  • 0:15 - 0:17
    でも 私はこのように考えています
  • 0:17 - 0:20
    ビジネス戦略はいつでも―
  • 0:20 - 0:22
    技術を前提に立てられますが
  • 0:22 - 0:24
    その前提が変化しているのです
  • 0:24 - 0:27
    実際 めまぐるしく変化しており
  • 0:27 - 0:30
    それゆえに ビジネス戦略という言葉で
  • 0:30 - 0:33
    意味するところの概念は
  • 0:33 - 0:35
    変化していくのです
  • 0:35 - 0:37
    まずは その歴史について
  • 0:37 - 0:39
    少し話をさせて下さい
  • 0:39 - 0:41
    ビジネス戦略の概念は
  • 0:41 - 0:44
    2人の知的な偉人に起源を
    遡ることができます
  • 0:44 - 0:46
    BCGを創立したブルース・ヘンダーソンと
  • 0:46 - 0:50
    ハーバード・ビジネススクールの
    マイケル・ポーターです
  • 0:50 - 0:53
    ヘンダーソンの考えの核心部分は
  • 0:53 - 0:56
    ナポレオン的な考えと言えるもの
    つまり弱者に対し
  • 0:56 - 0:59
    数で相手を圧倒するということでした
  • 0:59 - 1:01
    ヘンダーソンが理解したことは
  • 1:01 - 1:02
    ビジネスの世界では
  • 1:02 - 1:05
    様々な経済現象が
    エコノミストが主張する通り
  • 1:05 - 1:07
    規模と経験に伴って“収穫逓増”を
  • 1:07 - 1:08
    もたらしているということです
  • 1:08 - 1:10
    より多く経済活動を行えば
  • 1:10 - 1:12
    比例以上の報酬が得られるということです
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    そこで 競争における優位を得るために
  • 1:15 - 1:18
    圧倒的な数でもって投資するという
  • 1:18 - 1:21
    論法を見出したのです
  • 1:21 - 1:23
    これは本質的に軍隊における戦略の概念を
  • 1:23 - 1:25
    ビジネスの世界に導入した
  • 1:25 - 1:28
    最初の事例だったのです
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    ポーターはその考えに
    同意するにとどまらず
  • 1:31 - 1:33
    改善したのです
  • 1:33 - 1:36
    彼は この戦略は上手くいくが
    実際 ビジネスには
  • 1:36 - 1:40
    そこに至る複数の段階がある事を
    正確に指摘したのです
  • 1:40 - 1:41
    異なるいくつの要素があって
  • 1:41 - 1:44
    個々の要素には
  • 1:44 - 1:45
    異なる戦略が必要かもしれないのです
  • 1:45 - 1:48
    特定の会社やビジネスの有り方は
  • 1:48 - 1:51
    ある経済活動では有利であり
    別の場合には不利になるかもしれません
  • 1:51 - 1:53
    彼は価値連鎖という概念を
    生み出しました
  • 1:53 - 1:56
    要は 生産の一連の過程において
  • 1:56 - 2:00
    例えば 原材料が部品となり
  • 2:00 - 2:01
    これを組み立てて製品が作られ
  • 2:01 - 2:04
    流通に回るというようなもので
  • 2:04 - 2:06
    彼が議論したことは優位性は―
  • 2:06 - 2:08
    個々の要素ごとに積み重ねられ
  • 2:08 - 2:09
    全体としての価値は
  • 2:09 - 2:11
    各要素の合計ないし平均により
  • 2:11 - 2:14
    評価されるというような ことなのです
  • 2:14 - 2:16
    そして彼の価値連鎖の考えにおいて
  • 2:16 - 2:19
    前提となる考えは
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    取引のコストを調整することで
    ビジネスが最適化されるということであり
  • 2:23 - 2:25
    組織は市場よりもそれを効率的に
  • 2:25 - 2:27
    行うことができるということが
    本質的なのでした
  • 2:27 - 2:29
    それゆえ しばしば
  • 2:29 - 2:32
    事業者間の協力関係において
  • 2:32 - 2:36
    その性質 役割 境界は
    取引コストで定義されるのです
  • 2:36 - 2:39
    この2つの考え つまり
  • 2:39 - 2:42
    ヘンダーソンのいう
    規模や経験に応じた
  • 2:42 - 2:43
    “収穫逓増”の考え
  • 2:43 - 2:46
    そしてこれに続き
    ビジネス戦略の全体像における
  • 2:46 - 2:48
    様々な異なる要素を包括した
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    ポーターの価値連鎖の考えが
  • 2:51 - 2:54
    形作られたのでした
  • 2:54 - 2:56
    ここで私が議論したいことは
  • 2:56 - 3:02
    こういった前提が
    無効になっていくという事実です
  • 3:02 - 3:05
    まず初めに取引コストを
    考えてみましょう
  • 3:05 - 3:07
    取引コストには2つの要素があります
  • 3:07 - 3:10
    一つは情報を処理すること
    もう一つは通信です
  • 3:10 - 3:13
    処理と通信が長い時間をかけて
    ここまで進化してこれたのは
  • 3:13 - 3:16
    それ自身の経済の結果です
  • 3:16 - 3:19
    皆さんがご存じの様に
    いろんな意味において
  • 3:19 - 3:21
    これらの要素は
  • 3:21 - 3:23
    ポーターとヘンダーソンが
    理論を初めて提唱して以来
  • 3:23 - 3:25
    劇的に変化してきました
  • 3:25 - 3:27
    特に90年代中頃から
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    通信コストは下がり続け
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    取引コストの低下よりも速く
  • 3:31 - 3:34
    だからこそ 通信 つまりインターネットは
  • 3:34 - 3:38
    劇的に普及したのです
  • 3:38 - 3:41
    このような取引コストの低減は
  • 3:41 - 3:43
    重要な結果をもたらします
  • 3:43 - 3:44
    というのは 取引コストが価値連鎖を
  • 3:44 - 3:47
    結びつけているのだとすると
    その低下につれて
  • 3:47 - 3:48
    さらなる低下の余地が無くなっていきます
  • 3:48 - 3:51
    すると縦につながった組織の必要性が減り
  • 3:51 - 3:54
    価値連鎖の分割さえあるのです
  • 3:54 - 3:57
    そうすべきと いうのではなく
    有り得る ということです
  • 3:57 - 3:59
    特に起こり得ることは
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    一つのビジネスにおける
    競争相手の一方が
  • 4:01 - 4:04
    価値連鎖のあるステップにおける
    立場を利用し
  • 4:04 - 4:06
    別のステップでは
    競合相手の立場を奪ったり
  • 4:06 - 4:09
    敵対行動を行ったり仲介者を排除した
    投資を行ったりするのです
  • 4:09 - 4:12
    これは単に概念的な提案ということでなく
  • 4:12 - 4:13
    実際にそのような事例が
  • 4:13 - 4:15
    いくつも起きているのです
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    典型的な例が
    百科事典のビジネスです
  • 4:19 - 4:20
    革装の本であった時代の
    百科事典ビジネスは
  • 4:20 - 4:22
    革装の本であった時代の
    百科事典ビジネスは
  • 4:22 - 4:24
    基本的に流通業であり
  • 4:24 - 4:26
    主なコストは販売員への手数料でした
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    CD-ROM そしてインターネットが
    登場すると
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    新しい技術は知識の流通のコストを
  • 4:32 - 4:35
    何ケタも安くし
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    百科事典ビジネスはつぶれました
  • 4:37 - 4:40
    今となっては勿論
    とてもよく知られていることです
  • 4:40 - 4:42
    これはインターネット・ビジネスの
  • 4:42 - 4:45
    第一世代でよくあったことでした
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    取引のコストが低下したことによって
  • 4:47 - 4:48
    価値連鎖が分断され
  • 4:48 - 4:51
    それゆえ直接取引が可能になったり
  • 4:51 - 4:53
    “脱構築”というものが起こり得るのです
  • 4:53 - 4:56
    しばしば受ける質問の一つが
  • 4:56 - 4:58
    ブリタニカのビジネスモデルが
    成り立たなくなったので
  • 4:58 - 5:01
    何が百科事典ビジネスを取って代わるのか?
  • 5:01 - 5:03
    その答えが明らかになるまでに
    少し時間がかかりました
  • 5:03 - 5:06
    今や周知のとおりウィキペディアです
  • 5:06 - 5:09
    ウィキペディアが特別なのは
    流通方式についてではありません
  • 5:09 - 5:11
    ウィキペディアの特徴は
    それが作られる過程です
  • 5:11 - 5:14
    ウィキペディアは勿論 百科事典ですが
  • 5:14 - 5:16
    ユーザーによってつくられるのです
  • 5:16 - 5:18
    これはインターネット経済を
  • 5:18 - 5:21
    10年単位で表せば
    第2期といえるかもしれません
  • 5:21 - 5:24
    この期間ではインターネットは
    名詞ではなく
  • 5:24 - 5:26
    動詞的なものになったのです
  • 5:26 - 5:28
    様々な会話の形態ができ
  • 5:28 - 5:32
    ユーザーが中身を作ったり
    ソーシャルネットワークが
  • 5:32 - 5:34
    流行する時代になったのです
  • 5:34 - 5:36
    これが意味するところは
  • 5:36 - 5:40
    ポーターとヘンダーソンの枠組みにおける
  • 5:40 - 5:43
    ある種の“規模の経済”というものは
    崩壊したということなのです
  • 5:43 - 5:45
    判明したことは何万人もの
  • 5:45 - 5:48
    個人個人が自主的に百科事典を作り上げ
  • 5:48 - 5:50
    階級的な組織に属する プロよりも
  • 5:50 - 5:52
    同じレベルの仕事を
  • 5:52 - 5:55
    ずっと安く成し遂げたということです
  • 5:55 - 5:57
    基本的にここで起きていることは
  • 5:57 - 6:00
    価値連鎖の一つの層が
    ばらばらに分裂し
  • 6:00 - 6:02
    個人個人がこれに取って代わり
  • 6:02 - 6:05
    組織がもやは不要になったという
    ことなのです
  • 6:05 - 6:08
    しかし このグラフから明らかなように
    別の問いが現れます
  • 6:08 - 6:10
    ここまで第1期と第2期を見てきましたが
  • 6:10 - 6:13
    第3期の特徴はなんでしょう?
  • 6:13 - 6:15
    私が議論しようとしていることは まさに
  • 6:15 - 6:16
    第3期を特徴付ける“何か”です
  • 6:16 - 6:19
    これこそがここまで語ってきた
  • 6:19 - 6:21
    ポーター-ヘンダーソンの理論を
    新しい枠組みで位置づけるものです
  • 6:21 - 6:24
    それはデータに関するものです
  • 6:24 - 6:26
    2000年まで遡ると
  • 6:26 - 6:28
    人々は情報革命を議論し
  • 6:28 - 6:30
    実際 データが次々と蓄積―
  • 6:30 - 6:33
    大変な勢いで蓄積されていきました
  • 6:33 - 6:35
    しかしこの段階ではまだ
    アナログデータが圧倒的です
  • 6:35 - 6:37
    2007年に進みましょう
  • 6:37 - 6:40
    データの蓄積は爆発的に増えるだけでなく
  • 6:40 - 6:43
    アナログデータからデジタルデータへの
  • 6:43 - 6:45
    置換が行われてきました
  • 6:45 - 6:47
    さらに重要なことは
  • 6:47 - 6:49
    グラフをもっと注意して―
  • 6:49 - 6:51
    見てみると分ることは
    デジタルデータの半分ほどが
  • 6:51 - 6:52
    見てみると分ることは
    デジタルデータの半分ほどが
  • 6:52 - 6:55
    サーバーであれ個人PCであれ
    IPアドレス情報が付加されていることです
  • 6:55 - 6:57
    サーバーであれ個人PCであれ
    IPアドレス情報が付加されていることです
  • 6:57 - 6:59
    IPアドレスが分るということは
  • 6:59 - 7:01
    IPアドレスのある別のデータと
  • 7:01 - 7:03
    関連付けられるので
  • 7:03 - 7:05
    世界中の半分の知識を集め
  • 7:05 - 7:08
    パターンを分析することが
    可能になるのです
  • 7:08 - 7:10
    パターンを分析することが
    可能になるのです
  • 7:10 - 7:12
    全く新しいことです
  • 7:12 - 7:14
    さて現在に時を戻しますと
  • 7:14 - 7:15
    おそらく こんな感じでしょう
  • 7:15 - 7:17
    正確な数字は分りません
  • 7:17 - 7:19
    2020年まで先に進めますと
  • 7:19 - 7:21
    IDCのおかげで勿論正確な数字が分ります
  • 7:21 - 7:26
    現在のことよりも将来のことが
    良く分るとは興味深いことです
  • 7:26 - 7:30
    これが意味することは
    何百倍もの
  • 7:30 - 7:33
    蓄積されたデータが
  • 7:33 - 7:35
    IPアドレスで関連付けられるということです
  • 7:35 - 7:39
    情報の結びつきの組合せ数が
  • 7:39 - 7:42
    データ間の対の数に
    比例するならば
  • 7:42 - 7:44
    データが100倍に増えると
  • 7:44 - 7:47
    1万倍ほどの
  • 7:47 - 7:48
    パターンを
  • 7:48 - 7:50
    データに見出すことができます
  • 7:50 - 7:53
    これは過去僅か10~11年で起きたことで
  • 7:53 - 7:56
    これは我々が住む世界の
  • 7:56 - 7:58
    経済における目覚しい変化
  • 7:58 - 8:00
    深遠なる変化と申し上げたいのです
  • 8:00 - 8:01
    人類の最初のゲノムとして
  • 8:01 - 8:02
    ジェームス・ワトソンのゲノムが
  • 8:02 - 8:06
    2000年に行われたヒトゲノム計画の
    究極的な成果物として解析された時
  • 8:06 - 8:09
    2億ドルの費用がかかり
  • 8:09 - 8:11
    しかも一人の人間のゲノム解析に
  • 8:11 - 8:13
    10年の時を要したのです
  • 8:13 - 8:16
    それ以降ゲノムの解析コストは下がり
  • 8:16 - 8:17
    ここ数年のコストダウンは
  • 8:17 - 8:19
    実に劇的で
  • 8:19 - 8:22
    今や1000ドルを下回るに至り
  • 8:22 - 8:25
    2015年までには100ドルを下回るという
  • 8:25 - 8:26
    確かな予測があります
  • 8:26 - 8:29
    過去15年間においてゲノムの解析コストが
    5-6ケタ下がったのです
  • 8:29 - 8:31
    過去15年間においてゲノムの解析コストが
    5-6ケタ下がったのです
  • 8:31 - 8:34
    過去15年間においてゲノムの解析コストが
    5-6ケタ下がったのです
  • 8:34 - 8:36
    これは とてつもないことです
  • 8:36 - 8:41
    ゲノム解析に
  • 8:41 - 8:44
    100万ドル ないし1万ドル
    掛かっていた時代では
  • 8:44 - 8:46
    これはまさに研究事業であり
  • 8:46 - 8:48
    各分野を代表するような
    科学者たちが集まり
  • 8:48 - 8:49
    人類の特徴や病気について
  • 8:49 - 8:52
    選ばれた限られた人から
    人間の特徴や病気に関する
  • 8:52 - 8:54
    抽象的なパターンを見出し
  • 8:54 - 8:57
    一般化しようとしたのです
  • 8:57 - 9:00
    しかしゲノムが100ドルで
    解析できるようになると
  • 9:00 - 9:02
    さらに少し待って99ドルになると
  • 9:02 - 9:05
    解析装置は誰にでも
    使われるようになります
  • 9:05 - 9:07
    全ての病院で使われるのです
  • 9:07 - 9:08
    風邪をひいて病院に行くと
  • 9:08 - 9:10
    まだ解析データがなければ
  • 9:10 - 9:12
    まずはあなたのゲノムを解析します
  • 9:12 - 9:14
    この時点で医者は
  • 9:14 - 9:18
    ゲノム医学の抽象的な知識を元に
    あなたに効果があるかを―
  • 9:18 - 9:20
    試していく代わりに
  • 9:20 - 9:23
    あなたのゲノムに合わせた処方を探していくのです
  • 9:23 - 9:24
    このことの可能性を考えてみましょう
  • 9:24 - 9:26
    どの様な道が開けるでしょうか
  • 9:26 - 9:29
    ゲノム解析データが
  • 9:29 - 9:30
    臨床データ
  • 9:30 - 9:32
    薬との相互作用に関するデータ
  • 9:32 - 9:35
    さらには電話や医療センサーで測る
    周囲のデータなども
  • 9:35 - 9:36
    次々と集められ
  • 9:36 - 9:38
    結び付けられることでしょう
  • 9:38 - 9:41
    これらのデータを全て集めて
  • 9:41 - 9:42
    一緒にすれば
  • 9:42 - 9:45
    これまでに見えなかったパターンが
    見つかるかもしれません
  • 9:45 - 9:48
    時間が掛かるかもしれませんが
  • 9:48 - 9:50
    医学の革命が起こるかもしれません
  • 9:50 - 9:52
    素晴らしいことです
    多くの人々がこのことを語っています
  • 9:52 - 9:55
    でも 注目されていないことが
    一つあります
  • 9:55 - 9:58
    様々なデータベースを
  • 9:58 - 10:01
    徹底的に結び付けて行こうというモデルは
  • 10:01 - 10:03
    今日のビジネスに関連した
  • 10:03 - 10:06
    組織 機関 法人の事業モデルと
  • 10:06 - 10:08
    相容れるものでしょうか?
  • 10:08 - 10:11
    独占的に所有するデータに依存するビジネスや
  • 10:11 - 10:14
    データこそが強みだ
    というビジネスを行なっている
  • 10:14 - 10:17
    このような会社や組織は
  • 10:17 - 10:20
    技術によって裏付けられる価値を
  • 10:20 - 10:23
    これまで同様に生み出せるのでしょうか
    それは不可能です
  • 10:23 - 10:25
    本質的に 何が起きているかというと―
  • 10:25 - 10:27
    遺伝子工学は一つの例に過ぎず―
  • 10:27 - 10:30
    技術はビジネスの規模を
  • 10:30 - 10:32
    これまで その枠の中で考えることに慣れていた
  • 10:32 - 10:35
    組織の境界を越えて自然に拡大させています
  • 10:35 - 10:37
    組織の境界を越えて自然に拡大させています
  • 10:37 - 10:39
    特に ビジネス戦略は
  • 10:39 - 10:42
    組織の境界を越えてはならないという
    規律を保つことだったのです
  • 10:42 - 10:45
    組織の境界を越えてはならないという
    規律を保つことだったのです
  • 10:45 - 10:49
    基本的な流れは
  • 10:49 - 10:52
    垂直的に統合された組織で
    売り手による寡占的な市場での競争に―
  • 10:52 - 10:55
    慣れていた
    同じような形態をもつ競合者達が
  • 10:55 - 10:57
    何らかの方法で
  • 10:57 - 11:01
    縦の繋がりから 横に広がった
    ビジネスへと進化を遂げることなのです
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    なぜそんなことが起こるのでしょうか?
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    それは取引コストが下がり
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    規模が分極化しているからです
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    取引コストの低下は
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    価値連鎖の繋がりを弱くし
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    分割を促すのです
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    規模の経済が 分極して
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    小さくなる側では
    -小さいことは美しいことですが-
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    規模を変えられる共同体によって
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    これまでの企業による生産を
    とって代わることが可能になります
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    逆に ビッグデータで象徴される
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    大規模化の方向では
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    ビジネスの構造を
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    新たな規模を達成するような
    新しいタイプの組織が
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    生み出されます
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    しかし 何れにしろ
    典型的な垂直型の構造は
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    水平的なものへと 変容していくのです
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    この理屈はビッグ・データに限りません
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    例えば通信業界を見てみると
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    光通信技術で似たような状況が
    見出されるでしょう
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    製薬業界では
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    この場合 大学での研究を含みますが
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    いわゆる“ビッグ・サイエンス”について
    全く同じことが言えます
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    いわゆる“ビッグ・サイエンス”について
    全く同じことが言えます
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    逆向きのことになりますが
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    エネルギー部門を見てみると
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    各家庭が
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    環境に優しいエネルギーの
    効率的な生産者となり
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    しかもエネルギーの効率的な
    節約者として語られています
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    これは実際逆向きの現象です
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    これは細分化であり
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    とても小さいものが
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    典型的な大規模な企業を
    とって代わるのです
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    何れにしろ
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    産業構造の水平化が起こり
    これは―
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    ビジネス戦略を考える上での
    根本的な変化を意味するのです
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    ビジネス戦略を考える上での
    根本的な変化を意味するのです
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    つまり 我々が考えるべきことは
    例えば―
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    ビジネス戦略を このような
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    水平構造を作りだすものと考え
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    ビジネスの定義や
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    さらには産業の定義さえも
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    ビジネス戦略の結果として
    再定義するのです
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    戦略の前提ではないのです
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    そして我々が解決すべき課題は
    例えば―
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    協力と競争をどの様にして
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    同時に釣り合わせるか ということです
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    ゲノムの場合なら
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    巨大なデータと
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    個々への適用という問題を
    同時に扱う必要があります
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    産業の構造は
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    極めて異なった動機を受け入れられなければなりません
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    例えば 共同体における
    素人的な関心から
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    政府によって建設されるインフラといった
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    社会的な動機もあるかもしれませんし
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    普段 競合関係にある会社同士が
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    組織を共同で設立するかもしれません
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    なぜなら それが規模を大きくする
    唯一の方法だからです
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    この様な変革は
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    伝統的なビジネス戦略の前提を
    時代遅れのものにし
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    全く新しい世界へと導きます
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    ここで必要とされることは
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    公共部門であれ 民間部門であれ
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    ビジネスの構造についての
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    根本的に異なった考え方です
  • 13:32 - 13:35
    ビジネス戦略は
    ついに再び興味深いものになるでしょう
  • 13:35 - 13:38
    どうも有難うございました
  • 13:38 - 13:41
    (拍手)
Title:
データはビジネスをどう変容させるか
Speaker:
フィリップ・エバンス
Description:

将来のビジネスはどう変容しているでしょう?フィリップ・エバンスはこの教育的なトークで、ビジネス戦略において長い間評価の高かった2つの理論について初歩的な手ほどきを行い - そしてこれらの理論が実際上 破たんしている理由を説き明かします。

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English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
17:45
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for How data will transform business
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for How data will transform business
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Yuko Yoshida accepted Japanese subtitles for How data will transform business
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