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ハードディスクのしくみ ― ケナワット・セナナン

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    飛行機が地上1ミリの高さを
    飛行しながら
  • 0:11 - 0:14
    地球を一周25秒で
    繰り返し周回し
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    地上の草を1本ずつ数えている様子を
    想像してみてください
  • 0:17 - 0:21
    これを手の平に収まるサイズに
    縮小してみましょう
  • 0:21 - 0:24
    すると 近年のハードディスクと
    同じ程度の大きさになりますが
  • 0:24 - 0:28
    これには地域の図書館に含まれる以上の
    情報を保存できることでしょう
  • 0:28 - 0:33
    では大量の情報は この小さな空間に
    どのように保存されているのでしょうか?
  • 0:33 - 0:37
    ハードディスクの中心部には
    高速に回転するディスクが積み重ねられていて
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    各表面の上を記録用の磁気ヘッドが
    飛び回っています
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    各ディスクには磁化された微視的な金属が
    フィルム状にコーティングされており
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    しかも 人が見て認識できるように
    データは記録されているのではなく
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    超微粒子が集まることにより
    形成される ―
  • 0:53 - 0:56
    磁気パターンとして記録されています
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    1ビットとも呼ばれる
    個々のグループにおいて
  • 0:58 - 1:01
    すべての粒子が
    磁化の向きを揃えています
  • 1:01 - 1:04
    これには2つの状態があり
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    0か1のどちらかに対応しています
  • 1:07 - 1:09
    データのディスクへの書き込みは
  • 1:09 - 1:13
    一連のビットを電流に変換し
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    電磁石に流すことによって行われます
  • 1:15 - 1:19
    電磁石は金属粒子の磁化の向きを変えるに足る
    強い磁場を作り出します
  • 1:19 - 1:21
    電磁石は金属粒子の磁化の向きを変えるに足る
    強い磁場を作り出します
  • 1:21 - 1:24
    情報が一旦 ディスクに書き込まれると
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    ドライブにある読み取り磁気ヘッドにより
    利用可能なデータとして取り出せます
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    蓄音機の針が レコードの溝を読み取り
    音楽を奏でるのと似ています
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    でも 様々な情報を
    0と1だけで表現する仕組みは?
  • 1:38 - 1:40
    多くの0と1をまとめて使うことで
    表現しています
  • 1:40 - 1:45
    例えば 1文字は1バイト
    つまり8ビットで表します
  • 1:45 - 1:48
    平均的な写真のサイズは
    数メガバイト程度です
  • 1:48 - 1:51
    1メガバイトは
    800万ビットに相当します
  • 1:51 - 1:55
    各ビットはディスクの
    物理的なスペースに書き込まれるので
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    ディスクの面記録密度を高めること
    つまり 1平方インチあたりに
  • 1:59 - 2:04
    より多くのビット数を詰め込む方法が
    常に追求されています
  • 2:04 - 2:09
    最近のハードディスクの面記録密度は
    1平方インチ辺り約600ギガビットで
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    これは1957年にIBMが製造した
    初のハードディスクの3億倍にもなります
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    記憶容量のこの様な
    目覚ましい向上は
  • 2:18 - 2:21
    すべてを小型化することだけではなく
  • 2:21 - 2:23
    いくつもの発明が積み重なっています
  • 2:23 - 2:26
    薄膜リソグラフィーと呼ばれる技術は
  • 2:26 - 2:30
    技術者による 読み書き磁気ヘッドの
    小型化を可能にしました
  • 2:30 - 2:33
    その小さなサイズにかかわらず
    読み取りの精度は
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    物質の磁性と量子的特性に関する新発明を
    応用することで さらに高まりました
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    また数学的アルゴリズムは
    ビットの密度をさらに高めました
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    これは 磁気干渉による
    ノイズを除去し
  • 2:47 - 2:51
    一群の読み取り信号から 最もらしい
    一連のビット値を決定します
  • 2:51 - 2:54
    書き込み磁気ヘッドの下に加熱装置を
    置くことで可能になった
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    ヘッドの熱膨張制御技術は
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    ヘッドがディスクから5ナノメートル未満の
    高さで動くことを可能にしました
  • 3:03 - 3:07
    これは2本鎖からなる
    DNAの幅の程度です
  • 3:07 - 3:08
    過去数十年間で
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    コンピューターの記憶容量と
    処理能力は指数関数的に飛躍を遂げ
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    2年ごとに集積密度が
    2倍になると予測した ―
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    1975年に提唱されたムーアの法則通りに
    進歩してきました
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    しかし 1平方インチあたり
    約100ギガビットまでくると
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    磁気粒子の微細化
    あるいは 集積化において
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    超常磁性効果という
    新たな問題が発生しました
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    磁性粒子の体積が小さすぎると
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    熱エネルギーによって磁化の状態が
    容易に乱され
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    意図せずビットが反転してしまい
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    データの損失が起こりうるのです
  • 3:47 - 3:51
    科学者たちは 記憶する方向を
    ヘッドの移動方向から
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    これに垂直な方向に切り替えるという
    とても単純な方法でこの限界を克服し
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    面記録密度を1平方インチあたり
    1テラビットに近づけることができました
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    最近は 熱を使った磁気記録によって
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    潜在的な限界が
    さらに 高められました
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    この方法は熱に対して
    ずっと安定した記憶媒体を使い
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    特定の場所をレーザーで熱し
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    磁気抵抗を一時的に下げることで
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    データの書き込みを可能にしています
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    これらのドライブは現在
    試作の段階にありますが
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    科学者たちはすでに
    次なる技術を秘かに準備しています
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    ビットパターンドメディアでは
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    ビットをナノサイズの構造として
    分離して配列することで
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    1平方インチあたりの面密度を
    20テラビットかそれ以上に
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    引き上げられる可能性があります
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    何世代にもわたる技術者や
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    物性物理学者
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    そして量子物理学者のおかげで
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    見事な能力と精度を有するこの装置が
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    手の平の上で
    回転していられるのです
Title:
ハードディスクのしくみ ― ケナワット・セナナン
Speaker:
Kanawat Senanan
Description:

近年のハードディスクは、おそらく地域の図書館に含まれる以上の情報を保存できることでしょう。しかし、大量の情報は、この小さな空間にどのように保存されているのでしょうか?ケナワット・セナナンは、見事な能力と精度を誇るこの装置の製作に影響を及ぼした、何世代にもわたる技術者や物性物理学者、そして量子物理学者について詳しく解説します。

講義:ケナワット・セナナン
アニメーション:TED-Ed
*このビデオの教材 : http://ed.ted.com/lessons/how-do-hard-drives-work-kanawat-senanan

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
05:12
TED Translators admin approved Japanese subtitles for How do hard drives work?
Tomoyuki Suzuki accepted Japanese subtitles for How do hard drives work?
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for How do hard drives work?
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for How do hard drives work?
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for How do hard drives work?
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Tomoyuki Suzuki declined Japanese subtitles for How do hard drives work?
Tomoyuki Suzuki edited Japanese subtitles for How do hard drives work?
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  • Evelyn Grevelinkさん
    もし、このコメントを読んだらメッセージをチェックしていただけますか?
    よろしくお願い致します。

  • [ ハードドライブ ] と呼んだ方がいいかもしれない。[ハードドライブ] は [ハードディスク] のより正確だ。Hard drive is more accurate than hard disk. The title is "How Hard Drives Work" not "How Hard Disks Work".

  • A floppy disk(FD) is different from a floppy disk drive(FDD) since these two are actually separated entities, and the former should be inserted into the latter.

    However, the hard disk(HD) and the hard disk drive(HDD) form a single device. Therefore, these two are actually not distinguished and we can call HDD instead of HD.

    The word 'disk' may represent a 'rotating' circular object. In the recent years, SSD are widely used as a large volume storage device. Therefore, many people start using the word 'Hard Drive' since it would cover SSD, which does not have a rotating component. The word 'hard disk' is, however, still more frequently used than 'hard drive' even in English. 'Hard disk' is more common in Japanese. Since this lesson only explain storage devices which do have a rotating part. Therefore, I think the Japanese translation 'ハードディスク' is appropriate.

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