Return to Video

長寿の秘訣は周囲の人との交流かも

  • 0:01 - 0:03
    興味深い事実があります
  • 0:03 - 0:05
    先進国ではどこでも
  • 0:05 - 0:10
    女性は男性より
    平均6年から8年長生きです
  • 0:11 - 0:13
    6年から8年ですよ
  • 0:13 - 0:15
    ずいぶん大きな開きです
  • 0:17 - 0:20
    2015年の『ランセット』誌に
    掲載された論文によると
  • 0:20 - 0:22
    豊かな国の男性は
    女性に比べて
  • 0:22 - 0:25
    どの年齢でも死亡率が
  • 0:25 - 0:27
    2倍高いということです
  • 0:27 - 0:30
    でも 世界で1カ所だけ
  • 0:30 - 0:32
    男性の寿命が女性と同じ
    場所があります
  • 0:32 - 0:35
    それは 山深い 辺鄙な場所で
  • 0:35 - 0:36
    男性でも女性でも
  • 0:36 - 0:38
    特に長生きする人が多い地域―
  • 0:38 - 0:39
    いわゆる「ブルーゾーン」の1つです
  • 0:40 - 0:42
    これがそのブルーゾーンで
  • 0:42 - 0:44
    イタリアのサルディーニャ島―
  • 0:44 - 0:47
    コルシカ島とチュニジアの間の
    地中海に浮かぶ島です
  • 0:47 - 0:50
    イタリア本土とは
    300キロも離れていませんが
  • 0:50 - 0:52
    100歳を超える人の割合は
  • 0:52 - 0:54
    6倍です
  • 0:54 - 0:56
    北アメリカと比べると
  • 0:56 - 0:58
    10倍という高率です
  • 0:58 - 1:01
    男女で寿命に差がないのは
    ここだけです
  • 1:01 - 1:02
    でも なぜでしょう?
  • 1:02 - 1:04
    私は好奇心を
    かき立てられました
  • 1:05 - 1:08
    そこで この土地の
    景観や習慣を調べようと決心し
  • 1:08 - 1:10
    遺伝子プロファイルから始めました
  • 1:11 - 1:13
    じきに分かったのは
  • 1:13 - 1:17
    遺伝子は長寿の
    25パーセントしか説明できないこと—
  • 1:17 - 1:19
    75パーセントはライフスタイルです
  • 1:20 - 1:23
    100歳を超えて生きるには
    何が必要なのか?
  • 1:24 - 1:25
    長寿者の
    どんな習慣が良いのか?
  • 1:25 - 1:29
    これは空から見た
    ヴィラグランデの写真です
  • 1:29 - 1:31
    ブルーゾーンの真ん中にある村で
  • 1:31 - 1:33
    調査に行って気づいた
    この村の良さは
  • 1:33 - 1:37
    街並みの美しさではなく―
  • 1:39 - 1:40
    家が密集していることです
  • 1:40 - 1:42
    家と家の間隔が狭く
  • 1:42 - 1:45
    通りや路地が
    入り組んでいます
  • 1:45 - 1:49
    つまり住民は 常に誰かと
    顔を合わせる生活をしています
  • 1:49 - 1:51
    私が村の中を歩くと
  • 1:51 - 1:54
    戸口やカーテンの陰や
    鎧戸の向こうから
  • 1:54 - 1:57
    何百という視線が
  • 1:57 - 1:59
    こちらに向けられているのを
    感じました
  • 1:59 - 2:01
    古くからある村は
    どこでも同じですが
  • 2:01 - 2:04
    ヴィラグランデも
    こうした構造がなければ―
  • 2:04 - 2:07
    村の防壁や 大会堂や
    広場がなければ―
  • 2:07 - 2:09
    存続できなかったでしょう
  • 2:09 - 2:13
    防備や社会の結びつきが
    村のあり方を決めるのです
  • 2:14 - 2:18
    産業革命が始まる頃の都市では
    伝染病の懸念が高まったことで
  • 2:18 - 2:21
    優先課題が変わりました
  • 2:21 - 2:22
    でも 現在はどうでしょう?
  • 2:23 - 2:27
    社会的孤立が
    現代の公衆衛生リスクです
  • 2:28 - 2:30
    自分が頼れる人は2人以下だと
  • 2:30 - 2:33
    3人に1人が答えています
  • 2:34 - 2:37
    でも ヴィラグランデに行って
    100歳を超える人たちに会うと
  • 2:37 - 2:39
    状況がまったく違います
  • 2:39 - 2:42
    ジュゼッペ・ムリノは
    102歳という高齢で
  • 2:42 - 2:46
    ヴィラグランデ村に
    生まれてからずっと住んでいて
  • 2:46 - 2:48
    社交的な人です
  • 2:48 - 2:50
    話をするのが大好きで
  • 2:50 - 2:52
    1度でなく2度経験した
    世界大戦中に
  • 2:52 - 2:54
    森の中で食べ物を探して
    命をつなぐ
  • 2:54 - 2:57
    まるで鳥のような
    生活をしたこととか
  • 2:58 - 3:01
    やはり100歳を超えるまで
    生きた奥さんと
  • 3:01 - 3:04
    6人の子供を育てたこととかを
    小さくて心地のいいキッチンで
  • 3:04 - 3:06
    話してくれました
  • 3:06 - 3:09
    ここに写っている2人の息子
    アンジェロとドメニコは
  • 3:09 - 3:12
    どちらも70代で
    父親の面倒を見ていますが
  • 3:12 - 3:16
    調査に同行した娘と私を
    うさんくさく思ったことを
  • 3:16 - 3:19
    隠そうともしませんでした
  • 3:19 - 3:22
    社会的な結びつきの強さは
    その反面―
  • 3:22 - 3:24
    知らない人や外部の者への
    警戒心をも生むからです
  • 3:24 - 3:28
    でも ジュゼッペは
    まったく警戒していませんでした
  • 3:28 - 3:30
    根っからの楽天家で
  • 3:30 - 3:34
    人と交わることを好むタイプです
  • 3:34 - 3:38
    そこで考えました
    100歳を超えて長生きする秘訣は―
  • 3:39 - 3:40
    前向きな考えを
    持つことなのか?
  • 3:42 - 3:43
    実は 違います
  • 3:43 - 3:48
    (笑)
  • 3:49 - 3:51
    ジョヴァンニ・コリアスは101歳―
  • 3:51 - 3:54
    私がこれまで会った中で
    最も気難しい人です
  • 3:55 - 3:56
    (笑)
  • 3:56 - 3:58
    長寿には前向きな生き方が
    欠かせないという考えに―
  • 3:58 - 4:01
    この人の例は
    ノーを突きつけています
  • 4:01 - 4:03
    これには証拠があります
  • 4:03 - 4:06
    なぜそんなに長生きできたのか
    と尋ねると
  • 4:06 - 4:09
    この人は垂れ下がった瞼の下から
    私を見て 不機嫌そうに言いました
  • 4:09 - 4:11
    「誰もわしの秘密を
    知らなくていい」
  • 4:11 - 4:14
    (笑)
  • 4:14 - 4:16
    でも そんなひねくれ者なのに
  • 4:16 - 4:19
    同居して世話をしている姪は
    この人のことを
  • 4:19 - 4:21
    「イル・テゾーロ(私の宝物)」と
    呼んでいました
  • 4:21 - 4:25
    彼女はジョヴァンニを尊敬し
    愛しており
  • 4:25 - 4:28
    介護ばかりで自由がないのでは?
    という質問に こう答えました
  • 4:29 - 4:31
    「あなたは分かっていないわね
  • 4:31 - 4:34
    この人の世話をするのが
    喜びなの
  • 4:34 - 4:36
    私の大きな特権なの
  • 4:36 - 4:38
    私が引き継いだ財産よ」
  • 4:38 - 4:42
    確かに 私が長寿の人たちの
    聞き取り調査に行くと
  • 4:42 - 4:43
    よくキッチン・パーティをしています
  • 4:43 - 4:45
    これはジョヴァンニと姪たち―
  • 4:45 - 4:46
    奥にいるのがマリアで
  • 4:46 - 4:48
    右側は姪孫のサラです
  • 4:48 - 4:52
    サラは新鮮な果物と野菜を
    届けにきたところです
  • 4:52 - 4:55
    ブルーゾーンの住人は
    寿命を迎えるまで
  • 4:56 - 4:58
    ずっと人々に取り囲まれて
    過ごすのだと
  • 4:58 - 5:00
    現地に行ってすぐ
    分かりました
  • 5:00 - 5:04
    いつも周囲には
    拡大家族と友人たち
  • 5:04 - 5:08
    近所の人や聖職者
    バーや食料品店の店主がいます
  • 5:08 - 5:10
    いつも誰かがそばにいたり
    立ち寄ったりしています
  • 5:10 - 5:13
    ぽつんと取り残されて
    寂しく暮らす人はいません
  • 5:14 - 5:16
    先進国の生活はこうはいかず
  • 5:16 - 5:18
    ジョージ・バーンズは
    こう言いました
  • 5:18 - 5:22
    「幸せとは 愛情深く気遣ってくれる
    たくさんの家族が―別の街にいること」
  • 5:22 - 5:24
    (笑)
  • 5:24 - 5:27
    さて ここまで紹介したのは
    長寿の男性ばかりでしたが
  • 5:27 - 5:30
    女性にも会ってきました
  • 5:30 - 5:32
    この人はツィア・テレーザ
  • 5:32 - 5:36
    100歳を超えているツィアは
    地元の料理を教えてくれました
  • 5:36 - 5:38
    クルルジョネスという―
  • 5:38 - 5:41
    ラビオリに似た
    パスタで包む料理で
  • 5:41 - 5:43
    大きさはこのくらい―
  • 5:43 - 5:45
    このくらいです
  • 5:45 - 5:47
    脂肪分の多いリコッタチーズと
    ミントを詰めて
  • 5:47 - 5:50
    トマトソースに浸してあります
  • 5:50 - 5:53
    包みが開かないようにするための
    正しいひだの付け方も
  • 5:53 - 5:55
    教わりました
  • 5:55 - 5:58
    ツィアは日曜ごとに
    娘たちとクルルジョネスを作り
  • 5:58 - 6:01
    近所の人や友だちに
    何十個も配ります
  • 6:02 - 6:05
    これを見て私は
    ブルーゾーンで100歳まで生きる秘訣が
  • 6:05 - 6:07
    低脂肪でグルテンフリーの
    食べ物ではないと悟りました
  • 6:07 - 6:11
    (拍手)
  • 6:11 - 6:15
    さて こうした長寿の人たちの話と
    科学的な研究を照らし合わせた結果
  • 6:15 - 6:18
    自分自身についても
    いくつか疑問が湧いてきました―
  • 6:18 - 6:22
    私はいつ死ぬのか?
    その日を遅らせる方法はあるのか?
  • 6:22 - 6:26
    その答えはちょっと意外なものです
  • 6:27 - 6:31
    ブリガムヤング大学の研究者
    ジュリアン・ホルト=ランスタッドは
  • 6:31 - 6:33
    一連の研究で
    まさにこの問いを
  • 6:33 - 6:34
    追究しました
  • 6:34 - 6:37
    研究対象は 皆さんのような
    中年の人たち
  • 6:37 - 6:39
    数万人です
  • 6:39 - 6:42
    彼女はライフスタイルの
    あらゆる面に目を向けました―
  • 6:42 - 6:44
    食事や 運動や
  • 6:44 - 6:46
    既婚者かどうかや
  • 6:46 - 6:48
    どのくらい医者にかかるか
  • 6:48 - 6:50
    喫煙や飲酒をするかどうか
    などです
  • 6:50 - 6:52
    彼女はこういったすべてを記録し
  • 6:52 - 6:57
    後には同僚の研究者も加わって
    7年間 辛抱強く待ってから
  • 6:57 - 6:59
    どの人が まだ生存しているかを
    調べました
  • 7:00 - 7:02
    そして 元気でいる人については―
  • 7:03 - 7:06
    死亡する可能性を
    最も減らした要因は何か?
  • 7:06 - 7:08
    これが彼女の問いでした
  • 7:08 - 7:12
    では そのデータの
    概要を見ましょう
  • 7:12 - 7:17
    長寿の要因を 可能性の低い方から
    高い方へと見ていきます
  • 7:17 - 7:17
    いいですか?
  • 7:17 - 7:20
    きれいな空気―
    これは素晴らしいですが
  • 7:20 - 7:22
    そのおかげで長生きするとは
    あまり言えません
  • 7:23 - 7:26
    高血圧の治療を受けるのは
  • 7:26 - 7:27
    良いことだけれど
  • 7:27 - 7:29
    やはり強力な要因ではありません
  • 7:29 - 7:32
    体重が重いか軽いかは
    もう気にしなくていいでしょう
  • 7:32 - 7:35
    やっと下から3番目ですから
  • 7:35 - 7:37
    その次は どれだけ運動を
    しているかですが
  • 7:37 - 7:40
    これもあまり
    大きな要因ではない
  • 7:40 - 7:44
    心臓に問題があったため
    リハビリと運動をしているか
  • 7:44 - 7:46
    だいぶ順位が上がってきました
  • 7:46 - 7:48
    インフルエンザの
    予防接種をしたか
  • 7:48 - 7:50
    運動よりも
    インフルエンザ・ワクチンの方が
  • 7:50 - 7:53
    命を守ってくれるなんて
    ご存じでしたか?
  • 7:55 - 7:57
    飲酒の習慣を断ったか
  • 7:57 - 7:59
    ほどほどに飲む程度か
  • 7:59 - 8:03
    タバコを吸わないか
    前は吸っていても禁煙したか
  • 8:04 - 8:07
    長寿の可能性が最も高くなる
    2つの要因は―
  • 8:07 - 8:11
    どちらも社会生活に
    関わるものです
  • 8:11 - 8:13
    まず 親しい人がいるかどうか
  • 8:13 - 8:17
    急にお金が必要になったとき
  • 8:17 - 8:20
    借りに行ける相手や
  • 8:20 - 8:23
    体調が悪くなったとき
    医者を呼んでくれたり
  • 8:23 - 8:25
    病院に連れて行って
    くれたりする人です
  • 8:25 - 8:29
    あるいは 絶望して
    生きる意欲を失いかけたとき
  • 8:29 - 8:31
    寄り添ってくれる人です
  • 8:31 - 8:34
    そういう人が
    何人かいてくれたら
  • 8:34 - 8:38
    長生きする可能性が
    ぐんと高まるわけです
  • 8:38 - 8:40
    そして 私が驚いたのは
  • 8:40 - 8:43
    社会的統合と呼ばれるものです
  • 8:43 - 8:47
    これは 日々の活動で―
  • 8:47 - 8:48
    どれだけ交流があるかを指します
  • 8:49 - 8:51
    何人の人と話すか?
  • 8:51 - 8:54
    これは 結びつきが強い人と
    弱い人の両方についての話で
  • 8:54 - 8:57
    自分にとって大きな意味を持つ―
  • 8:57 - 8:58
    とりわけ身近な人に限りません
  • 8:58 - 9:03
    たとえば 毎日コーヒーを
    出してくれる店員とか
  • 9:03 - 9:05
    郵便配達の人と話しますか?
  • 9:05 - 9:08
    毎日 犬を連れて家の前を
    通りかかる女性と話しますか?
  • 9:08 - 9:11
    ブリッジやポーカーをしたり
    読書クラブに加わったりしていますか?
  • 9:11 - 9:14
    こうした交流の有無が
    どれだけ長く生きられるかを予測する―
  • 9:14 - 9:16
    最も強い手がかりの1つです
  • 9:16 - 9:18
    そこから 次の疑問が浮かびます
  • 9:19 - 9:22
    オンラインで過ごす時間が増えて
    たとえば睡眠など―
  • 9:22 - 9:26
    他のことをする時間が削られたら
    どうなるか?
  • 9:26 - 9:28
    私たちが画面を見る時間は
    最大で1日に11時間近く
  • 9:28 - 9:31
    昨年よりも1時間増えています
  • 9:31 - 9:32
    これが何か影響するでしょうか?
  • 9:33 - 9:35
    じかに人と交流するのと
  • 9:35 - 9:39
    ソーシャル・メディアによる交流を
    なぜ区別するのか?
  • 9:39 - 9:42
    たとえば 自分の子のそばにいるのと
  • 9:42 - 9:46
    いつもテキスト・メッセージで
    繋がっているのは同じでしょうか?
  • 9:46 - 9:48
    手短に答えるならノーです
  • 9:48 - 9:50
    同じではありません
  • 9:50 - 9:55
    じかに顔を合わせていると
    神経伝達物質がどっと放出され
  • 9:55 - 9:58
    ワクチンと同じように
    現在のあなたも―
  • 9:58 - 10:00
    将来のあなたも守ってくれます
  • 10:00 - 10:03
    単に誰かと目を合わせたり
  • 10:04 - 10:06
    握手したり
    ハイタッチしたりするだけでも
  • 10:06 - 10:08
    オキシトシンを
    分泌するのに十分です
  • 10:08 - 10:10
    それによって信頼のレベルが高まり
  • 10:11 - 10:13
    コルチゾール濃度は下がるので
  • 10:13 - 10:15
    ストレスが軽減されます
  • 10:15 - 10:18
    また ドーパミンが作られて
    気分がいくらか高揚し
  • 10:18 - 10:20
    痛みが和らぎます
  • 10:20 - 10:23
    自然のモルヒネのようなものです
  • 10:23 - 10:26
    ただ こういうことはすべて
    意識のレーダーにかからないので
  • 10:26 - 10:30
    私たちはオンラインの活動を
    本物の交流と混同してしまうのです
  • 10:30 - 10:32
    でも今は 確かに本物とは違うという
  • 10:32 - 10:34
    新しい証拠が得られています
  • 10:34 - 10:36
    神経科学の知見を
    少し紹介しましょう
  • 10:36 - 10:39
    メリーランド大学の神経科学者
    エリザベス・レドケイが
  • 10:39 - 10:41
    突きとめようとしたのは
  • 10:41 - 10:45
    じかに人と交流しているときと
    変化のないものを見ているときとで
  • 10:45 - 10:48
    脳内で起こることに
    どんな違いがあるかです
  • 10:48 - 10:51
    彼女は2つのグループに
    分けた人たちを対象に
  • 10:51 - 10:53
    脳の働きを比較しました
  • 10:53 - 10:56
    彼女自身や共同研究者の1人と
  • 10:56 - 10:58
    じかに交流して
  • 10:58 - 11:00
    自由闊達な会話をする人たちと
  • 11:00 - 11:04
    同じ内容について彼女が話すのを
    目にしてはいるものの
  • 11:04 - 11:07
    YouTubeのような
    パッケージ化されたビデオを通して
  • 11:07 - 11:09
    間接的に見ている人たちの
    脳の活動です
  • 11:10 - 11:12
    なお 2人の人を同時に
  • 11:12 - 11:14
    MRIスキャナーにかけた
    方法を知りたい方は
  • 11:14 - 11:16
    後で声をかけてください
  • 11:16 - 11:19
    それで どんな違いがあったのか?
  • 11:19 - 11:22
    これは社会的交流を
    しているときの脳画像です
  • 11:23 - 11:26
    じかに人と会っているときと
    固定的なコンテンツを見ているときとで
  • 11:26 - 11:31
    脳の活動に差が
    あることを示しています
  • 11:31 - 11:36
    オレンジ色の脳領域に
    関連しているのは
  • 11:36 - 11:37
    注意と社会的知性—
  • 11:37 - 11:40
    すなわち 他人の考えや感情
  • 11:40 - 11:41
    計画を予期すること―
  • 11:42 - 11:43
    それから感情的報酬です
  • 11:43 - 11:46
    こうした領域は
    相手とじかに交流しているときの方が
  • 11:46 - 11:48
    ずっと活発に働きます
  • 11:50 - 11:53
    このように脳の活動に
    明らかな違いが見られることは
  • 11:53 - 11:57
    「フォーチュン500」企業の
    採用担当者の判断に影響しているかも―
  • 11:57 - 11:59
    志望者の自己アピールを
  • 11:59 - 12:02
    Eメールや書面などの
    文章で読んだだけの場合より
  • 12:02 - 12:04
    声を聴いたときの方が
  • 12:04 - 12:07
    その人を頭がいいと
  • 12:07 - 12:09
    評価したのです
  • 12:09 - 12:12
    私たちの声やボディランゲージには
    豊かなシグナルが含まれます
  • 12:12 - 12:14
    これは 私たちが
    単なるアルゴリズムではなく
  • 12:14 - 12:15
    ものを考えたり 感じたりする―
  • 12:15 - 12:18
    意識を持つ人間なのだ
    ということを示しています
  • 12:18 - 12:20
    また シカゴ大学ビジネス・スクールの
  • 12:20 - 12:24
    ニコラス・エプリーによる研究は
  • 12:24 - 12:27
    驚くほど単純な事実を
    教えてくれています
  • 12:28 - 12:30
    自分の声が相手に届く場合の方が
  • 12:30 - 12:31
    頭がいいと思ってもらえます
  • 12:32 - 12:34
    けっこう単純なことです
  • 12:35 - 12:37
    では 最初の問題に戻りましょう
  • 12:38 - 12:40
    なぜ女性は男性よりも長生きなのか?
  • 12:40 - 12:42
    1つの大きな理由は
    女性の方が生涯にわたって
  • 12:42 - 12:46
    顔と顔を合わせる関係を
  • 12:46 - 12:47
    大事にして維持するということです
  • 12:47 - 12:49
    新しい証拠によると
  • 12:49 - 12:51
    こうした直接的な友人関係によって
  • 12:51 - 12:55
    病気や衰弱に対抗する
    生物的なバリアができます
  • 12:55 - 12:57
    これは人間だけではなく
  • 12:57 - 13:00
    霊長目の他の動物にも
    当てはまることです
  • 13:00 - 13:04
    人類学者ジョーン・シルクによる
    メスのヒヒの研究では
  • 13:04 - 13:07
    中核となるメスの友だちがいる場合
  • 13:07 - 13:11
    コルチゾール濃度による
    ストレスのレベルが低く
  • 13:11 - 13:14
    長く生きて子孫を多く持つことが
    分かりました
  • 13:15 - 13:17
    少なくとも3つの
    安定した関係―
  • 13:17 - 13:19
    3がマジックナンバーです
  • 13:19 - 13:20
    考えてみてください
  • 13:20 - 13:21
    皆さんにも3人いるといいですね
  • 13:22 - 13:26
    このような直接的な交流の力は
  • 13:26 - 13:29
    社会的関係を
    維持している人たちの間で
  • 13:29 - 13:32
    認知症の発症率が低いことに
    表れています
  • 13:32 - 13:35
    乳ガンに罹った女性でも
    孤独な人に比べて―
  • 13:35 - 13:39
    生存率が4倍も高いのは
    そのためです
  • 13:39 - 13:42
    脳梗塞になった男性も
    仲間としょっちゅう会って
  • 13:42 - 13:45
    ポーカーをしたり
    コーヒーを飲んだり
  • 13:46 - 13:47
    シニアのホッケーをしたり
    していれば―
  • 13:47 - 13:49
    私はカナダ人ですからね―
  • 13:49 - 13:50
    (笑)
  • 13:50 - 13:52
    社会的接触が薬以上に
  • 13:52 - 13:54
    体によい影響を与えます
  • 13:54 - 13:57
    定期的に人と会うというのは
    脳梗塞患者にとって
  • 13:57 - 14:00
    無理なく実行できる
    効果的な方法です
  • 14:00 - 14:04
    ただ じかに顔を合わせる付き合いが
    驚くほど効果を発揮するとしても
  • 14:04 - 14:08
    話し相手が1人もいないという人が
    今や人口の4分の1もいます
  • 14:09 - 14:11
    この問題を何とか
    しなければなりません
  • 14:12 - 14:13
    サルディーニャ島の
    村民のように
  • 14:13 - 14:17
    自分が所属しているという感覚は
    女性だけでなく
  • 14:17 - 14:19
    生物として欠かせないものです
  • 14:19 - 14:23
    人と人との直接的な交流を
    都市や 職場や
  • 14:23 - 14:25
    行動目標に
    採り入れるようにすれば
  • 14:26 - 14:27
    免疫系が強化され
  • 14:27 - 14:31
    血流や脳の中に
    幸福感を生むホルモンが増えて
  • 14:31 - 14:33
    長寿の可能性が高まります
  • 14:34 - 14:36
    私はこれを「村の構築」と
    呼んでいます
  • 14:37 - 14:40
    自分の「村」を作って維持することが
    命に関わる問題なのです
  • 14:41 - 14:42
    ありがとうございました
  • 14:42 - 14:46
    (拍手)
  • 14:48 - 14:51
    (ヘレン・ウォルターズ)どうぞこちらへ
    1つ質問があります
  • 14:51 - 14:53
    中間の道はないのでしょうか?
  • 14:53 - 14:56
    人と顔を合わせたときの
    神経伝達物質の働きについてですが
  • 14:56 - 14:58
    デジタル・テクノロジーは
    どうでしょう?
  • 14:58 - 15:00
    これは飛躍的に進歩しましたよね?
  • 15:00 - 15:03
    FaceTime(ビデオ通話)などですが
  • 15:03 - 15:04
    効果はありますか?
  • 15:04 - 15:05
    たとえば 私の甥は
  • 15:05 - 15:08
    『Minecraft』で 対戦する
    友だちに向かって叫んでいて
  • 15:08 - 15:09
    かなり繋がっているみたいです
  • 15:09 - 15:12
    こういうのはどうでしょう?
    役に立ちますか?
  • 15:12 - 15:14
    (ピンカー)データはまだ
    集まり始めたばかりです
  • 15:14 - 15:17
    デジタル革命がどんどん先行して
  • 15:17 - 15:20
    健康データの収集は
    後追いになっています
  • 15:20 - 15:21
    だから 研究はこれからですが
  • 15:21 - 15:23
    テクノロジーにおいても
  • 15:23 - 15:25
    改善できることはあるでしょう
  • 15:25 - 15:29
    たとえば ノートPCのカメラは
    画面の上部についています
  • 15:29 - 15:32
    だから 画面を
    のぞきこんでいるときは
  • 15:32 - 15:34
    きちんとアイコンタクトできません
  • 15:34 - 15:37
    だから カメラをのぞきこむという
    簡単な方法でも
  • 15:37 - 15:39
    神経伝達物質を増やせる
    可能性があります
  • 15:39 - 15:42
    あるいは カメラの位置を
    変えてもいいでしょうね
  • 15:42 - 15:46
    じかに対面するのと同じでなくても
    テクノロジーで補える面はあると思います
  • 15:46 - 15:47
    (ウォルターズ)なるほど
    ありがとうございました
  • 15:47 - 15:49
    ありがとうございました
  • 15:49 - 15:50
    (拍手)
Title:
長寿の秘訣は周囲の人との交流かも
Speaker:
スーザン・ピンカー
Description:

イタリアのサルディーニャ島は100歳を超える人の比率がイタリア本土の6倍、北アメリカの10倍です。なぜでしょうか?心理学者スーザン・ピンカーによると、島民が健康なのは楽天的な性格や脂肪の少ないグルテンフリーの食べ物とは関係がなく、人と人との関係が密接で、じかに会って交流することが多いからだといいます。ピンカーとともに、100歳を超えて長生きできる秘訣を探りましょう。

more » « less
Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
16:02

Japanese subtitles

Revisions