インターネットを取り戻すために
-
0:01 - 0:03(クリス・アンダーソン) 市民の権利 —
-
0:03 - 0:05インターネットの未来
-
0:05 - 0:09このTEDのステージに
-
0:09 - 0:11一連の暴露報道の背後にいる人物を
迎えましょう -
0:11 - 0:14エドワード・スノーデンです
-
0:14 - 0:17(拍手)
-
0:17 - 0:22彼はここから遠く離れた
ロシアのとある場所にいて -
0:22 - 0:24ノートPCで このロボットを
操作しています -
0:24 - 0:28彼はこのロボットの目を通して
見ています -
0:28 - 0:30エドワード TEDへようこそ
-
0:30 - 0:34実際のところ
そちらからは何が見えていますか? -
0:34 - 0:36(エドワード・スノーデン) みんなが見えますよ
-
0:36 - 0:38すごいもんだ
-
0:38 - 0:41(笑)
-
0:41 - 0:44(クリス) いくつか聞きたいことがあります
-
0:44 - 0:46あなたは この何ヶ月か —
-
0:46 - 0:47いろんな呼び方を
されてきました -
0:47 - 0:52内部告発者
裏切り者 -
0:52 - 0:54ヒーロー
-
0:54 - 0:58ご自身では 自分を
どう言い表しますか? -
0:58 - 1:00(エドワード) この議論に
加わる人はみんな -
1:00 - 1:02私自身のことや
-
1:02 - 1:05私の人格
私をどう位置づけるかといったことで -
1:05 - 1:08頭を悩ませているみたいですが
-
1:08 - 1:09そんなことで
-
1:09 - 1:13悩むべきでは
ありません -
1:13 - 1:16私が何者かは
問題ではないのです -
1:16 - 1:19私が世界で最悪の人間
だというなら -
1:19 - 1:21単に嫌ってもらえばいい
-
1:21 - 1:23本当に重要なのは
私が提起した問題の方です -
1:23 - 1:26今 本当に重要なのは
私達がどんな政府 — -
1:26 - 1:28どんなインターネット —
-
1:28 - 1:30どんな形の
人と社会の関係を -
1:30 - 1:31求めるのかということです
-
1:31 - 1:35それが私の望んでいる
議論の方向で -
1:35 - 1:37時とともに そういう議論が
増えてきています -
1:37 - 1:39自分を説明するとしたら
-
1:39 - 1:40私は「ヒーロー」とか
-
1:40 - 1:43「愛国者」とか「裏切り者」
といった言葉は使いません -
1:43 - 1:45私はみんなと同じ
1人のアメリカ人であり -
1:45 - 1:48市民です
-
1:48 - 1:50(クリス) 話の全容を
-
1:50 - 1:52ご存じない方のために
説明しますが — -
1:52 - 1:55(拍手)
-
1:55 - 2:001年前の今頃
あなたはハワイで -
2:00 - 2:02NSAの仕事をしていました
-
2:02 - 2:04システム管理者として
-
2:04 - 2:07システムにアクセスできたあなたは
-
2:07 - 2:11選りすぐった
ジャーナリスト何人かに -
2:11 - 2:14ある種の極秘文書を
提供し始め それが — -
2:14 - 2:166月の暴露報道へと
つながりました -
2:16 - 2:21そうしようと思った
動機は何だったんですか? -
2:21 - 2:24(エドワード) そうですね
-
2:24 - 2:26ハワイで働いていた時や
-
2:26 - 2:29それ以前に何年か
情報機関で働いていた時に -
2:29 - 2:33心乱されるようなものを
いろいろ目にしました -
2:33 - 2:36情報機関では
必要なこと — -
2:36 - 2:37みんなのためになるような
-
2:37 - 2:40良い事もたくさんしています
-
2:40 - 2:42しかし行き過ぎた
ところもあって -
2:42 - 2:43すべきでないことが行われ
-
2:43 - 2:46重要な決定が秘密裏に
なされています -
2:46 - 2:47人々の知らないところで
-
2:47 - 2:50社会の同意を得ることもなく
行われ -
2:50 - 2:53我々の代表である
議員ですら -
2:53 - 2:56そういったプログラムについて
知らされていないのです -
2:56 - 3:01私がこの問題に
深く悩むようになって -
3:01 - 3:02考えたのは
-
3:02 - 3:06リスクを最小限に留めながら
公益を最大にできる -
3:06 - 3:09最も責任ある行動を取るには
-
3:09 - 3:11どうすればよいか
ということでした -
3:11 - 3:14いろいろな方法を
考えました -
3:14 - 3:17議会で公表しようかとも
考えましたが -
3:17 - 3:18私のような一個人
-
3:18 - 3:20情報機関で働く
-
3:20 - 3:21契約スタッフに対する
-
3:21 - 3:25法的な保護というのは
存在せず -
3:25 - 3:28情報と一緒に葬り去られ
誰にも知られずに終わるという -
3:28 - 3:30懸念がありました
-
3:30 - 3:33しかし我々には
報道の自由を保障する -
3:33 - 3:37憲法修正第1条があります
-
3:37 - 3:40これは政府への批判報道や
異議を唱えることを -
3:40 - 3:42可能にするためですが
-
3:42 - 3:45同時に 政府と手を携え
-
3:45 - 3:47国の安全を脅かすことなく
-
3:47 - 3:52重要な問題を
公に知らせる方法について -
3:52 - 3:55対話や議論をすることも
可能にしています -
3:55 - 3:57だからジャーナリストと協力して
-
3:57 - 3:59すべての情報を
-
3:59 - 4:02アメリカ国民に
返してしまう方が -
4:02 - 4:03どう公開するか
自分で決めるよりも -
4:03 - 4:06良いと判断したのです
-
4:06 - 4:08政府で時間を費やして
-
4:08 - 4:12しっかりした議論を
してきたことが -
4:12 - 4:17すべての人の
役に立っていると思います -
4:17 - 4:20また恐れられていたリスク —
-
4:20 - 4:23政府が誇張してきたリスクが
-
4:23 - 4:24現実のものになることも
-
4:24 - 4:26ありませんでした
-
4:26 - 4:28具体的な害が
生じたという証拠は -
4:28 - 4:311つもありません
-
4:31 - 4:33ですから私は
-
4:33 - 4:35自分のした決断に
満足しています -
4:35 - 4:37(クリス) ではあなたが
暴露した情報を -
4:37 - 4:39いくつか皆さんに
お見せしたいと思います -
4:39 - 4:41スライドを出してもらえますか?
-
4:41 - 4:43そちらから見えるか
分かりませんが -
4:43 - 4:44スライドが出ています
-
4:44 - 4:47PRISMプログラムの
スライドです -
4:47 - 4:49ここから何が
明らかになったのか -
4:49 - 4:52あなたから説明して
いただけますか? -
4:52 - 4:54(エドワード) いろいろ混乱が
あるようなので -
4:54 - 4:56PRISMを
理解してもらうため -
4:56 - 4:59まず PRISMが何でないかを
語るのが良いと思います -
4:59 - 5:02アメリカでしきりに議論されたのは
メタデータについてでした -
5:02 - 5:05あれはメタデータに過ぎないという
説明が繰り返され -
5:05 - 5:08愛国者法215条が
-
5:08 - 5:10法的根拠とされました
-
5:10 - 5:13この法律で可能になるのは
令状なしの通信傍受や -
5:13 - 5:16全国規模での通話記録の監視
といったことです -
5:16 - 5:18誰が誰と通話したか
-
5:18 - 5:19いつ通話したかといった
-
5:19 - 5:21通話記録や
-
5:21 - 5:23誰がどこへ行ったか
-
5:23 - 5:25そういったものが
メタデータです -
5:25 - 5:29しかしPRISMは
内容に関するものです -
5:29 - 5:31このプログラムを通じて
-
5:31 - 5:33政府はアメリカ企業に対し
-
5:33 - 5:36NSAに代わって
汚い仕事をするよう -
5:36 - 5:40無理強いすることができます
-
5:40 - 5:43企業の中には
-
5:43 - 5:44Yahoo のように
-
5:44 - 5:46抵抗したところもありますが
-
5:46 - 5:48裁判では
ことごとく負けています -
5:48 - 5:51公開裁判では
なかったからです -
5:51 - 5:54審理はすべて
秘密法廷でなされました -
5:54 - 5:56PRISMについて私が
-
5:56 - 5:58とても懸念を
感じるところですが -
5:58 - 6:00政府によると
-
6:00 - 6:0415人の連邦判事が
それらのプログラムを審査して -
6:04 - 6:07合法だと判断したそうです
-
6:07 - 6:10しかしここで彼らが
語っていないのは -
6:10 - 6:12それが非公開法廷において
-
6:12 - 6:14非公開の判事によって
-
6:14 - 6:17非公開の法律解釈に基づいて
行われているということです -
6:17 - 6:22過去33年間に3万4千件の
令状申請がありましたが -
6:22 - 6:24却下された政府による申請は
-
6:24 - 6:2633年間で
-
6:26 - 6:29たった11件しかないんです
-
6:29 - 6:32自由でオープンな
インターネットにおける -
6:32 - 6:34アメリカ企業の役割について
-
6:34 - 6:36そんな人たちに決めて欲しいとは
思わないでしょう -
6:36 - 6:39(クリス) 今出ているスライドには
-
6:39 - 6:41どのインターネット企業が
-
6:41 - 6:43いつこのプログラムに参加し
-
6:43 - 6:45データ収集が始まったのかという
-
6:45 - 6:48日付が書かれています
-
6:48 - 6:53企業側はみんなNSAとの
協力を否定していますが -
6:53 - 6:58NSAはどのようにして
データを集めていたのでしょう? -
6:58 - 7:01(エドワード) NSAのスライドには
-
7:01 - 7:04「直接アクセス」と書かれています
-
7:04 - 7:07私のようなNSAの分析官 —
-
7:07 - 7:10ハワイから
中国のハッカーなどを標的に -
7:10 - 7:13情報分析する人間にとって
-
7:13 - 7:15「直接アクセス」が意味しているのは
-
7:15 - 7:17データを相手のサーバーから
-
7:17 - 7:19直接取るということです
-
7:19 - 7:21これは別に
-
7:21 - 7:24企業の代表者が
煙草の煙が立ち込めた部屋で -
7:24 - 7:26NSAとよろしくやって
-
7:26 - 7:28データをどう引き渡すか
-
7:28 - 7:31密談しているという
ことではありません -
7:31 - 7:33それぞれの企業は
異なる対応をしていて -
7:33 - 7:34責任の重い企業もあれば
-
7:34 - 7:36幾分軽い企業もありますが
-
7:36 - 7:38肝心なのは
-
7:38 - 7:41情報がどんな経路で
渡ったかということで言うと -
7:41 - 7:44いずれも企業から直接
来ているということです -
7:44 - 7:46ネットワークから
傍受されたのではありません -
7:46 - 7:48ただ 念頭におくべきなのは —
-
7:48 - 7:50企業が抵抗を試み
-
7:50 - 7:52政府に対して要求し
-
7:52 - 7:55ちゃんと裁判所を通そう —
-
7:55 - 7:56なんらかの法的な
チェックがなされ -
7:56 - 8:00しかるべき根拠に基づいて
ユーザーデータの引き渡しが -
8:00 - 8:01行われるようにしよう
-
8:01 - 8:03と言っても無駄だということです
-
8:03 - 8:06去年のワシントンポスト紙の
報道にあるように — -
8:06 - 8:09これは PRISMの件ほど
大きく取り上げられていませんが -
8:09 - 8:11NSAは なんと —
-
8:11 - 8:13GoogleやYahooの
-
8:13 - 8:15データセンター間の通信に
-
8:15 - 8:17入り込んでいたんです
-
8:17 - 8:20企業がたとえ
-
8:20 - 8:23強制され
法に従う形で -
8:23 - 8:25NSAに協力したところで
-
8:25 - 8:28NSAがそれで満足することは
ありません -
8:28 - 8:30ですから企業は
-
8:30 - 8:33ユーザーの利益を代表し
-
8:33 - 8:35ユーザーの権利を代弁すべく
-
8:35 - 8:38できる限りの努力を
-
8:38 - 8:40する必要があると思います
-
8:40 - 8:41この1年で
-
8:41 - 8:43PRISMのスライドに
出ていた企業が -
8:43 - 8:44その点で大きく
-
8:44 - 8:46前進しました
-
8:46 - 8:48その努力を続けてほしい
と思います -
8:48 - 8:51(クリス) 企業が他にすべきことは
何でしょう? -
8:51 - 8:54(エドワード) アメリカの
インターネット企業が今 -
8:54 - 8:57世界のユーザーの権利を守るために
-
8:57 - 8:59弁護士への相談なしにできる
-
8:59 - 9:02最も効果的なことは
-
9:02 - 9:08SSLを有効にして
すべてのウェブアクセスを -
9:08 - 9:10暗号化することです
-
9:10 - 9:13これがなぜ重要かというと
-
9:13 - 9:18あなたがAmazonのウェブサイトで
『1984年』を検索したとすると -
9:18 - 9:20その記録はNSAだけでなく
-
9:20 - 9:23ロシアの諜報機関であれ
-
9:23 - 9:25中国の機関であれ
フランスの機関であれ -
9:25 - 9:27ドイツの機関であれ
アンドラの機関であれ -
9:27 - 9:28見ることが可能だからです
-
9:28 - 9:32暗号化されていないので
みんな見ることができます -
9:32 - 9:35Amazonは世界の図書館ですが
-
9:35 - 9:38ページは通常
暗号化されてないだけでなく -
9:38 - 9:40本を探す時に
暗号化するという選択肢が -
9:40 - 9:42そもそも存在しないのです
-
9:42 - 9:43これはAmazonに限らず
変えるべきことです -
9:43 - 9:45Amazonの名を挙げたのは
-
9:45 - 9:47格好の例だからに過ぎません
-
9:47 - 9:48すべての企業は
-
9:48 - 9:52ユーザーが
ウェブを見る時に -
9:52 - 9:54何も選択しなかった場合の
既定の動作として -
9:54 - 9:57暗号化を有効にすべきです
-
9:57 - 9:59そうすれば世界中の人々の
プライバシーと権利が -
9:59 - 10:02より強く守られるようになります
-
10:02 - 10:04(クリス) エドワード
こちらに来てもらえますか -
10:04 - 10:07次のスライドを見てみましょう (拍手)
-
10:07 - 10:10これは「バウンドレス・インフォーマント」
というプログラムですが -
10:10 - 10:12説明してもらえますか?
-
10:12 - 10:14(エドワード) これに関しては
NSAは — -
10:14 - 10:16うまく名前を付けたものだと思います
-
10:16 - 10:20「際限なき情報提供者」
という意味です -
10:20 - 10:21バウンドレス・インフォーマントは
-
10:21 - 10:24NSAが議会に
隠していたプログラムです -
10:24 - 10:27NSAは以前 議会の聴聞会で
質問を受けました -
10:27 - 10:29アメリカ人による通信で
-
10:29 - 10:33傍受しているものが
どれくらいあるのか -
10:33 - 10:35大まかな数字を出せるか
-
10:35 - 10:37と聞かれたんですが
-
10:37 - 10:40NSAは「不可能」だと答えました
そんな数値は記録していないし -
10:40 - 10:42することもできない —
-
10:42 - 10:45世界中で傍受している
通信の数を -
10:45 - 10:46調べようとすると
-
10:46 - 10:48プライバシーを
侵害しかねないため -
10:48 - 10:51答えられないと
回答したんです -
10:51 - 10:53そう思ってくれるのは
ありがたいんですが -
10:53 - 10:55実際には
このスライドを見ると -
10:55 - 10:57NSAは その能力を
-
10:57 - 11:00すでに持っているだけでなく
-
11:00 - 11:01実施もしているのが分かります
-
11:01 - 11:04NSAには 通信の
受信側 発信側 -
11:04 - 11:09どちらも追跡できる
内部データ形式があり -
11:09 - 11:10アメリカから
発せられた通信を見て -
11:10 - 11:12アメリカから
発せられた通信を見て -
11:12 - 11:14現在どれだけの通信を
押さえているか -
11:14 - 11:17議会に対して即座に
答えられるのです -
11:17 - 11:20バウンドレス・インフォーマントを
見ると分かることですが -
11:20 - 11:22アメリカ国内で傍受されている —
-
11:22 - 11:25アメリカ人による通信の数は
-
11:25 - 11:29ロシア国内で傍受される
ロシア人の通信より多いのです -
11:29 - 11:31それが諜報機関の
目指すべきことなのか -
11:31 - 11:33はなはだ疑問を感じます
-
11:33 - 11:35(クリス) あなたのデータを元にした
-
11:35 - 11:37ワシントンポスト紙の記事で
-
11:37 - 11:39「NSAのプラバシー規則違反は
年に数千件」 -
11:39 - 11:40「NSAのプラバシー規則違反は
年に数千件」 -
11:40 - 11:42というのがあります
-
11:42 - 11:44これについて聞かせてください
-
11:44 - 11:46(エドワード) 去年NSAの
議会証言がありましたが -
11:46 - 11:48私のようにNSAにいて
-
11:48 - 11:50内部資料を見ており
-
11:50 - 11:53何が書かれているか
知っている者からすると -
11:53 - 11:55驚くべき内容でした
-
11:55 - 11:58NSA局員が宣誓した上で
-
11:58 - 12:00逸脱した使用や内規違反など
-
12:00 - 12:03なかったと証言したんですから —
-
12:03 - 12:06この記事が出るのが分かっていたので
呆れました -
12:06 - 12:08これに関して殊に興味深いのは
-
12:08 - 12:10NSAは年に
-
12:10 - 12:13何千回も自らの規則を
-
12:13 - 12:15破っていただけでなく
-
12:15 - 12:18その2,776 件の違反の中には
-
12:18 - 12:231度に3千人以上が
影響を受けたものさえ -
12:23 - 12:25あったということです
-
12:25 - 12:27別のケースでは
ワシントンDCの全通話が -
12:27 - 12:32誤って傍受される
ということもありました -
12:32 - 12:34さほど注目されていませんが
-
12:34 - 12:36この資料で驚くのは
-
12:36 - 12:412,776件もの乱用があっただけでなく
上院情報特別委員会の -
12:41 - 12:43委員長ダイアン・ファインスタインは
-
12:43 - 12:47ワシントンポスト紙から
コメントを求められるまで -
12:47 - 12:50この資料の存在について
-
12:50 - 12:53知らなかったということです
-
12:53 - 12:54それで彼女はNSAに
資料を要求して -
12:54 - 12:56受け取ったわけですが
-
12:56 - 12:58それ以前には見たことも
なかったのです -
12:58 - 13:01これはアメリカにおける
諜報機関の -
13:01 - 13:03監督状況を物語っています
-
13:03 - 13:04上院情報特別委員会の委員長が
-
13:04 - 13:07年に何千回も規則が
破られていることを -
13:07 - 13:09全く知らなかったのですから
-
13:09 - 13:13(クリス) この議論に対しては
こんな反応があります -
13:13 - 13:16「どうして そんな監視を
-
13:16 - 13:17気にする必要があるのか?
-
13:17 - 13:19悪いことをしていなければ
-
13:19 - 13:22何も心配することはない」
というものです -
13:22 - 13:24このような見方のどこが
問題なのでしょう? -
13:24 - 13:26(エドワード) 第一に
-
13:26 - 13:28権利を放棄している
ということです -
13:28 - 13:29「その権利が
-
13:29 - 13:31必要になることは
ないだろうし -
13:31 - 13:33信用してるから
別にいらないよ -
13:33 - 13:36連中は正しいことを
やるだろうから -
13:36 - 13:38別に問題ない」というわけです
-
13:38 - 13:40権利が大切なのは
-
13:40 - 13:43いつ必要になるか
分からないからです -
13:43 - 13:45さらに この権利は
-
13:45 - 13:47アメリカだけでなく
西欧社会や -
13:47 - 13:49世界の民主主義社会における
-
13:49 - 13:52文化的アイデンティティの
一部をなすものです -
13:52 - 13:54我々は家族に電話を
掛けることが -
13:54 - 13:56できるべきであり
-
13:56 - 13:58好きな人にメールを
-
13:58 - 13:59送れるべきであり
-
13:59 - 14:01ネットで本を
買えるべきであり -
14:01 - 14:03電車で旅行できるべきであり
-
14:03 - 14:05航空チケットを
買えるべきなのです -
14:05 - 14:07しかも そういった行動が
-
14:07 - 14:11何年も経ってから
どこかの国の機関の目に留まって -
14:11 - 14:13どう思われるだろうかとか
-
14:13 - 14:15自分の行動が誤解され
-
14:15 - 14:17意図を詮索されやしないかと
-
14:17 - 14:19心配しなくていい
というのが重要です -
14:19 - 14:22我々にはプライバシーの
権利があるのです -
14:22 - 14:25しかるべき理由や
個々の容疑に基づいた令状を -
14:25 - 14:28求めるべきです
-
14:28 - 14:32誰であれ
どこの政府であれ -
14:32 - 14:34人々の通信すべてを
-
14:34 - 14:37人目の届かないところで
監督も付けずに -
14:37 - 14:39ゆだねてしまうというのは
-
14:39 - 14:44あまりに危険であり
見過ごせません -
14:44 - 14:47(クリス) あなたのしたことに
怒っている人たちもいます -
14:47 - 14:50最近ディック・チェイニーが
言っていたんですが -
14:50 - 14:55ジュリアン・アサンジは
蚤に食われた程度だが -
14:55 - 14:59エドワード・スノーデンは
犬の頭を食いちぎるライオンだと -
14:59 - 15:00チェイニーはあなたが
-
15:00 - 15:03アメリカ史上最悪の裏切り行為を
-
15:03 - 15:05働いたと考えています
-
15:05 - 15:09そういう人たちには
どう答えますか? -
15:11 - 15:13(エドワード) ディック・チェイニーは
大げさですよね -
15:13 - 15:20(笑) (拍手)
-
15:20 - 15:25いつもながら (笑)
-
15:25 - 15:28ジュリアン・アサンジが
-
15:28 - 15:32最大級の暴露をしたときに
-
15:32 - 15:33ディック・チェイニーは
-
15:33 - 15:35アサンジのせいで
世界中の政府が崩壊し -
15:35 - 15:38空は燃え上がり
海は沸き返る — -
15:38 - 15:41と言っていたのに
-
15:41 - 15:43今や蚤に食われた程度だと
言うんですから -
15:43 - 15:45この手の 政府関係者が語る —
-
15:45 - 15:49「国家の安全に関わる」という
誇張された話は -
15:49 - 15:51疑ってかかる必要があります
-
15:51 - 15:58百歩譲って 彼らが本気で
そう信じているのだとしても -
15:58 - 16:00彼らは国家の安全について
-
16:00 - 16:05狭い見方をしています
-
16:05 - 16:08ディック・チェイニーのような
特権を持つ人たちによって -
16:08 - 16:11国が安全になりはしません
-
16:11 - 16:15公益と国益は
-
16:15 - 16:17必ずしも一致しないのです
-
16:17 - 16:21別に脅威のない場所へ
-
16:21 - 16:23敵でもない人々と
戦争をしに行っても -
16:23 - 16:25我々が安全になるわけでは
ありません -
16:25 - 16:28それはイラクであれ
-
16:28 - 16:29インターネットであれ
同じことです -
16:29 - 16:31インターネットは
敵ではありません -
16:31 - 16:33経済は敵ではありません
-
16:33 - 16:35アメリカ企業
中国企業 -
16:35 - 16:40その他の企業は
みな我々の -
16:40 - 16:42社会の一部なのです
-
16:42 - 16:44繋がり合った
世界の一部です -
16:44 - 16:49みんなを繋ぎ合わせている
友好の絆があります -
16:49 - 16:52我々が守るだろうと
-
16:52 - 16:55世界中の人々が期待している —
-
16:55 - 16:58道徳規範やセキュリティや
行動様式を破ることで -
16:58 - 17:01我々自身が
その絆を壊すとしたら -
17:01 - 17:03いったいどうなるでしょう?
-
17:03 - 17:07(クリス) あなたは170万件の文書を
-
17:07 - 17:09“盗んだ”とされていますが
-
17:09 - 17:10これまでジャーナリストの
-
17:10 - 17:13手に渡ったのは
数百件に過ぎないようです -
17:13 - 17:16まだまだ暴露は続く
ということでしょうか? -
17:16 - 17:19(エドワード) 間違いなく続くでしょう
-
17:19 - 17:21最も重要なもののいくつかが
-
17:21 - 17:26今後 公開されるのは
-
17:26 - 17:30確かです
-
17:30 - 17:33(クリス) こっちへ来てもらえますか
-
17:33 - 17:34この件について
伺いたいので -
17:34 - 17:37見てください
-
17:37 - 17:40この場には技術畑の人も
たくさんいますが -
17:40 - 17:42このニュースは
そういう人の多くにとって -
17:42 - 17:44ここ数ヶ月で耳にした
最も衝撃的な話でしょう -
17:44 - 17:47「ブルラン」という
プログラムのことです -
17:47 - 17:51説明していただけますか?
-
17:51 - 17:53(エドワード) ブルランもまた
-
17:53 - 18:00NSAの率直な命名に
感心させられますが -
18:00 - 18:04南北戦争における戦闘から
名前が取られています -
18:04 - 18:06同様に「エッジヒル」は
英国の -
18:06 - 18:07内戦から名が取られています
-
18:07 - 18:10こういった名前を付けた理由は
-
18:10 - 18:13自らのインフラをターゲットとする
ものだからでしょう -
18:13 - 18:16このプログラムを通じて
NSAは -
18:16 - 18:20協力している企業を
意図的に欺いていました -
18:20 - 18:22これは安全な標準です —
-
18:22 - 18:23これは安全な標準です —
-
18:23 - 18:25おたくのシステムが
安全になるよう -
18:25 - 18:29お手伝いをしましょうと
言いながら -
18:29 - 18:32実際には企業に
まずいアドバイスを与え -
18:32 - 18:34サービスの安全性を
-
18:34 - 18:36低下させていたのです
-
18:36 - 18:38NSAは自分達が使うための
-
18:38 - 18:41バックドアを仕込みましたが
-
18:41 - 18:43時間と資金を使って
-
18:43 - 18:45見つけ出せる者であれば
-
18:45 - 18:47誰でもそれを利用して
-
18:47 - 18:49通信に割って入る
ことができます -
18:49 - 18:51これは非常に危険なことで
-
18:51 - 18:55たった1つのセキュリティ標準 —
-
18:55 - 18:58例えばブルランが
特に標的にしていた -
18:58 - 19:00SSLのような標準の信頼性が
-
19:00 - 19:02失われるだけで
-
19:02 - 19:05我々の住む世界全体の
安全性が下がるのです -
19:05 - 19:07銀行に
アクセスするにも -
19:07 - 19:12オンラインショップを
使うにも -
19:12 - 19:15通信を監視し
妨害する人々の -
19:15 - 19:17心配をしなければ
ならなくなります -
19:17 - 19:21(クリス) バックドアを
仕込むという決断は同時に -
19:21 - 19:24アメリカを外からの
サイバー攻撃に -
19:24 - 19:28さらすことになり得る
ということですか? -
19:28 - 19:29(エドワード) その通りです
-
19:29 - 19:319・11以降 —
-
19:31 - 19:35我々が目にしてきた
-
19:35 - 19:38危険な遺産とも言える
問題があります -
19:38 - 19:42NSAは伝統的に2つの役割を
担ってきました -
19:42 - 19:44攻撃的な活動
ハッキングの役割を -
19:44 - 19:45担う一方で
-
19:45 - 19:48防御的な役割も担っていて
-
19:48 - 19:50伝統的に攻撃より防御に
-
19:50 - 19:52重きが置かれていました
-
19:52 - 19:53アメリカの秘密は
-
19:53 - 19:56他国の秘密よりも価値が高い
という認識からです -
19:56 - 19:58アメリカが中国企業を
ハッキングして -
19:58 - 20:00機密情報を盗む あるいは
-
20:00 - 20:02ベルリンの政府機関を
ハッキングして -
20:02 - 20:04機密情報を盗むよりも
-
20:04 - 20:08中国がアメリカの秘密を
-
20:08 - 20:10盗めないようにすることの方が
-
20:10 - 20:12アメリカにとって
大事なことなんです -
20:12 - 20:16通信の安全性を
下げることで -
20:16 - 20:18NSAは世界を
危険にさらすだけでなく -
20:18 - 20:21アメリカの根幹を
危機にさらしています -
20:21 - 20:23なぜならアメリカ経済にとって
-
20:23 - 20:25知的財産は
基盤をなすものだからです -
20:25 - 20:27安全性を損なって
それを危険にさらすなら -
20:27 - 20:29後で高いツケを
払うことになるでしょう -
20:29 - 20:31(クリス) しかしそれは
-
20:31 - 20:33テロ対策の一環として
-
20:33 - 20:36そうする価値があると
計算してのことでしょう -
20:36 - 20:40それだけの対価を
払う価値があると -
20:40 - 20:44(エドワード) これらのプログラムが
-
20:44 - 20:46実際 テロの阻止に
役立ったか検討すれば -
20:46 - 20:50いかに根拠を欠いているかが
分かるでしょう -
20:50 - 20:52私の言葉を
信じる必要はありません -
20:52 - 20:56この件を審理する
-
20:56 - 20:58初めての公開法廷が
-
20:58 - 21:01連邦裁判所で開かれましたが
-
21:01 - 21:03これらのプログラムは
オーウェル的で -
21:03 - 21:05憲法違反の疑いが強いと
判断しています -
21:05 - 21:08これらのことについて
-
21:08 - 21:09報告を受ける立場にあり
-
21:09 - 21:12また その必要を感じた議会は
改正のための -
21:12 - 21:14法案を作っています
-
21:14 - 21:17機密扱いの証拠を審査した
-
21:17 - 21:19政府の2つの独立委員会が
-
21:19 - 21:22これらのプログラムは
-
21:22 - 21:24アメリカに差し迫った
テロ攻撃を -
21:24 - 21:271つとして阻止していないと
結論づけています -
21:27 - 21:30これは本当に
テロ阻止のためなのでしょうか? -
21:30 - 21:33そもそも これらのプログラムに
価値はあるのか? -
21:33 - 21:35私は価値がないと思っていますし
-
21:35 - 21:37アメリカの司法 立法 行政も
そう考えています -
21:37 - 21:39(クリス) これには
テロとの戦いよりも -
21:39 - 21:43深い動機がある
ということでしょうか? -
21:43 - 21:44(エドワード) ごめんなさい
聞こえなかった -
21:44 - 21:47(クリス) これには
テロとの戦いよりも -
21:47 - 21:51深い動機があると
お考えでしょうか? -
21:51 - 21:54(エドワード) ええ 我々
情報機関の人間に言わせると -
21:54 - 21:56テロというのは
いつも -
21:56 - 21:59口実として
使われてきたんです -
21:59 - 22:01人々はテロに対しては
-
22:01 - 22:03感情的に反応して
-
22:03 - 22:08普通なら認めない程の
強権やプログラムも -
22:08 - 22:10認めようという
気になるのです -
22:10 - 22:13ブルランやエッジヒルのような
強力な力を -
22:13 - 22:14NSAは1990年代にも
-
22:14 - 22:16手に入れようと
したことがあって -
22:16 - 22:19議会で要求するよう
FBIに求めました -
22:19 - 22:21FBIは議会に行って
要求しましたが -
22:21 - 22:24議会や国民は拒否しました
-
22:24 - 22:26経済をリスクにさらす程の
価値はない — -
22:26 - 22:28得られるものに対し
-
22:28 - 22:31社会的損失が
大きすぎるためです -
22:31 - 22:35しかし9・11以降
-
22:35 - 22:39テロ対策を口実に
-
22:39 - 22:40これらのプログラムを
秘密裏に -
22:40 - 22:42議会や国民の
了承を得ることなく -
22:42 - 22:44やり始めたのです
-
22:44 - 22:47陰で企みごとを
しているような政府こそ -
22:47 - 22:50我々が身を守らねば
ならない相手なのです -
22:50 - 22:51我々の安全を損なうだけで
-
22:51 - 22:53価値あるものは
提供しないのですから -
22:53 - 22:55(クリス) ちょっと近くに
来てもらえますか -
22:55 - 22:57個人的な質問をしたいので
-
22:57 - 23:00あなたはロシアに
亡命中の身ですが -
23:00 - 23:04その状況に
恐怖を感じる人も -
23:04 - 23:07多いことでしょう
-
23:07 - 23:11ウィキリークスに米軍機密を漏らした
ブラッドリー・マニングが -
23:11 - 23:13今どのような扱いを
受けているかは -
23:13 - 23:15ご存じですね
-
23:15 - 23:18BuzzFeedの記事によると
-
23:18 - 23:19情報機関には あなたに
-
23:19 - 23:22死んで欲しいと思っている
人間もいるようです -
23:22 - 23:24それをどう思いますか?
-
23:24 - 23:25どう恐怖に対処して
いるのでしょう? -
23:25 - 23:28(エドワード) 私の死を
望む政府があっても -
23:28 - 23:34何も不思議はありません
-
23:34 - 23:38繰り返し言ってきたことですが
-
23:38 - 23:41毎朝 床に就く時に
私が考えるのは -
23:41 - 23:45アメリカ国民のために
自分には何ができるかということです -
23:45 - 23:49政府を傷つけようという
気はありません -
23:49 - 23:52政府を助けたいと
思っているのです -
23:52 - 23:56しかし政府が
-
23:56 - 23:58正しい手続きを一切無視し
-
23:58 - 24:01裁判なしに
-
24:01 - 24:04有罪宣告をしようとしている以上
-
24:04 - 24:06私たちは社会一丸となって対抗し
-
24:06 - 24:10「こんなの正しくない」と
言わなければなりません -
24:10 - 24:12反対派を脅すべきではないし
-
24:12 - 24:15ジャーナリズムを
犯罪扱いすべきでもありません -
24:15 - 24:18そのようなことを
終わらせられるのであれば -
24:18 - 24:21私は喜んで危険を冒します
-
24:21 - 24:23(クリス) ここで
会場の皆さんの意見を -
24:23 - 24:24聞きたいと思います
-
24:24 - 24:26エドワード・スノーデンに対する
評価は -
24:26 - 24:28人によって大きく異なるからです
-
24:28 - 24:302つの意見があります
-
24:30 - 24:33彼の行動は
-
24:33 - 24:35まったく無責任なもので
-
24:35 - 24:38アメリカを危険に
さらしているという見方と -
24:38 - 24:42彼の行動は勇敢で
-
24:42 - 24:45長い目で見ればアメリカや
世界全体のためになることだ -
24:45 - 24:47という見方です
-
24:47 - 24:50この2つのうち
どちらかを選んでください -
24:50 - 24:52最初の方
-
24:52 - 24:54無責任な行動だと思う人は
-
24:54 - 24:57どれくらい
いるでしょうか? -
24:57 - 24:59何人か手が
-
24:59 - 25:00挙がっていますね
-
25:00 - 25:01当人を前に
手を挙げるのは -
25:01 - 25:03難しいかと思いますが
-
25:03 - 25:05何人かいます
-
25:05 - 25:07(エドワード) ちゃんと見えてますよ (笑)
-
25:07 - 25:10(クリス) 2番目の方
-
25:10 - 25:12勇敢な行動だと思う人は?
-
25:12 - 25:14(拍手) (歓声)
-
25:14 - 25:17手を挙げなかった人も
-
25:17 - 25:19たくさんいますが
-
25:19 - 25:21まだ決めかねているのでしょう
-
25:21 - 25:24あなたを巡る議論は
従来の政策論議みたいに -
25:24 - 25:27きれいに二分できるものでは
ないからです -
25:27 - 25:30右派か左派かということでも
-
25:30 - 25:34政府支持か自由主義か
という話でもありません -
25:34 - 25:36これは ある部分では
世代の問題なのかもしれません -
25:36 - 25:38あなたはインターネットとともに
-
25:38 - 25:41育ってきた世代ですね
-
25:41 - 25:44そういう世代の人は
インターネットを -
25:44 - 25:46損なうものに対しては
-
25:46 - 25:48ほとんど本能的な
怒りを感じるように -
25:48 - 25:51見受けられますが?
-
25:51 - 25:56(エドワード) まったくその通りです
-
25:56 - 25:59これは右か左かという
問題ではありません -
25:59 - 26:02我々が持つ
基本的な自由の問題です -
26:02 - 26:04「我々」というのは
-
26:04 - 26:06アメリカに限らず
世界中の人ということです -
26:06 - 26:08これは党派的な問題では
ありません -
26:08 - 26:10この自由は誰もが
信じるものであり -
26:10 - 26:12それを守るのは我々 ―
-
26:12 - 26:15自由でオープンな
インターネットを -
26:15 - 26:17享受している
みんなの責任です -
26:17 - 26:20この自由を次の世代も
享受できるようにするのは -
26:20 - 26:22我々の責任です
-
26:22 - 26:24私たちが手をこまねいて
立ち上がらず -
26:24 - 26:27インターネットの
安全を守るために -
26:27 - 26:30必要なことをしないなら
-
26:30 - 26:33自分たちだけでなく
すべての人が -
26:33 - 26:35自由を失うことになり
-
26:35 - 26:36それは私たちだけでなく
-
26:36 - 26:38世界にとってとんでもない
損失となるでしょう -
26:38 - 26:40(クリス) あなたと似た主張を
-
26:40 - 26:42最近WWWの創始者の
口から聞きました -
26:42 - 26:47会場にいらっしゃると思いますが
ティム・バーナーズ=リーです -
26:47 - 26:49ステージに上がって
意見を聞かせていただけませんか? -
26:49 - 26:51ティムのマイクはある?
-
26:51 - 26:54(拍手)
-
26:54 - 27:01ティム ようこそ
-
27:01 - 27:03ちなみにあなたは
どちらの意見ですか? -
27:03 - 27:07裏切り者かヒーローか?
私には予想がついてますが -
27:07 - 27:09(ティム) その質問については
-
27:09 - 27:12詳細な回答をしていますが
-
27:12 - 27:16どちらか1つと言うことなら
ヒーローですね -
27:16 - 27:19(クリス) エドワード
ティムの提案した -
27:19 - 27:21インターネットを取り戻すための
大憲章については -
27:21 - 27:24読んでいると思いますが
-
27:24 - 27:26有効だと思いますか?
-
27:26 - 27:30(エドワード) もちろんです
私の世代はインターネットのことを -
27:30 - 27:32考えながら
育ってきただけでなく -
27:32 - 27:34インターネットの中で
育ったのです -
27:34 - 27:39このように直接的に
それを守る立場になって -
27:39 - 27:44それを体現する
シンボルになろうとは -
27:44 - 27:48思ってもいませんでしたが
-
27:48 - 27:50思ってもいませんでしたが
-
27:50 - 27:53詩的にすら感じられるのは
-
27:53 - 27:55インターネットの子供の1人が
-
27:55 - 27:58政治的意見の表明によって
-
27:58 - 28:01本当にインターネットと
近しき者になったということです -
28:01 - 28:04インターネットの大憲章こそ
まさに我々が -
28:04 - 28:06必要としているものだと思います
-
28:06 - 28:10我々は自らの価値観を
文書の中だけでなく -
28:10 - 28:13インターネットの仕組の中に
刻み込む必要があります -
28:13 - 28:15それこそ私が望むことであり
-
28:15 - 28:18この バンクーバーの
-
28:18 - 28:21TED会場にいる人だけでなく
世界中の人に -
28:21 - 28:23加わってほしいと願っています
-
28:23 - 28:26(クリス) 彼に何か
質問はありますか? -
28:26 - 28:28(ティム) 2つあります
-
28:28 - 28:29一般的なものと—
-
28:29 - 28:31(クリス) エドワード
聞こえていますか? -
28:31 - 28:34(エドワード) ええ 聞こえています
(クリス) ああ 映像が戻りましたね -
28:34 - 28:36(ティム) 盗聴者が何か
-
28:36 - 28:38悪さしてるのかもしれないね
-
28:38 - 28:39(笑)
-
28:39 - 28:42(エドワード) NSAの介入ですね!
-
28:42 - 28:45(ティム) ウェブの25年の
-
28:45 - 28:48歴史を振り返って
-
28:48 - 28:50我々の望む
-
28:50 - 28:53インターネットについての
議論から -
28:53 - 28:55我々が得ることのできる —
-
28:55 - 28:57最良のものは
何だと思いますか? -
28:57 - 29:01(エドワード) 我々が どこまで
-
29:01 - 29:04やれるかということになると
-
29:04 - 29:06それを制限するものはただ
-
29:06 - 29:09我々が何をかけられるか
ということだと思います -
29:09 - 29:12これまで我々が享受してきた
インターネットは -
29:12 - 29:17アメリカだけでなく
-
29:17 - 29:20世界中の人々が
必要とするものです -
29:20 - 29:25技術を専門とする人たちだけでなく
あなたが仰るように -
29:25 - 29:26普通のユーザー すなわち
-
29:26 - 29:29ネットや
ソーシャルメディアを通じて -
29:29 - 29:31貢献する人々
-
29:31 - 29:33天気予報をチェックしたり
-
29:33 - 29:35生活の一部として
-
29:35 - 29:38ネットに頼る人々と協力し
みんなを取りこむことで -
29:38 - 29:41インターネットを
守るのです -
29:41 - 29:43我々は今までの
インターネットを取り戻すだけでなく -
29:43 - 29:46より良いインターネット
より良い今を手に入れるのです -
29:46 - 29:50それは望んでいたよりも良い
というだけでなく -
29:50 - 29:53想像し得た何よりも
素晴らしい未来を築く -
29:53 - 29:56基礎となるでしょう
-
29:56 - 30:01(クリス) TEDが生まれたのは
30年前の1984年です -
30:01 - 30:03それ以来TEDで為されてきた
-
30:03 - 30:05議論の多くは
-
30:05 - 30:07オーウェルは間違っていた
というものでした -
30:07 - 30:09ビッグブラザーが
我々を監視するのではなく -
30:09 - 30:10ウェブの力と透明性を手に
-
30:10 - 30:13我々がビッグブラザーを
監視するのだ と -
30:13 - 30:15エドワードの暴露は
-
30:15 - 30:19その楽観的な見方の
心臓を貫く杭でしたが -
30:19 - 30:22あなたはまだ手はあると
-
30:22 - 30:24考えているのですよね?
-
30:24 - 30:26そしてティム あなたも
-
30:26 - 30:32(エドワード) そうです
議論しなければならないのは -
30:32 - 30:35ビッグブラザーが
大きな力を持ちつつあるという点です -
30:35 - 30:40最近イェール大学の
法律関係の記事に載った — -
30:40 - 30:44バンクストン・
ソルタニの原理によると -
30:44 - 30:49政府による監視活動のコストが
1桁下がる時 -
30:49 - 30:51人々のプライバシーに対する期待は
-
30:51 - 30:54破られるということです
-
30:54 - 30:57だから その都度
プライバシーの権利を見直し -
30:57 - 31:00バランスをとる
必要があります -
31:00 - 31:02ところが政府の持つ
監視能力が -
31:02 - 31:04桁違いに強くなっている
にもかかわらず -
31:04 - 31:06そのプライバシーの
見直しが行われていないため -
31:06 - 31:09現在の問題があるわけです
-
31:09 - 31:13しかし希望はあります
-
31:13 - 31:15なぜなら個人の力もまた
-
31:15 - 31:18テクノロジーの力で
強くなっているからです -
31:18 - 31:20私がその生きた証拠です
-
31:20 - 31:22一個人が世界で最も力を持った
-
31:22 - 31:24政府や情報機関を相手に
-
31:24 - 31:27差しで勝負して
-
31:27 - 31:31勝つことができるのですから
-
31:31 - 31:32この事実に
-
31:32 - 31:35私たちは希望を見出し
-
31:35 - 31:36技術を持つ専門家だけでなく
-
31:36 - 31:38世界中の普通の市民が
-
31:38 - 31:41その力を手にできるようにする
必要があります -
31:41 - 31:42ジャーナリズムは
犯罪ではありません -
31:42 - 31:44コミュニケーションは
犯罪ではありません -
31:44 - 31:47我々は日常の行動を
監視されるべきではないのです -
31:47 - 31:50(クリス) どう握手したものかと
思いますが -
31:50 - 31:56(クリス) ここを手としましょうか
(ティム) そのうち握手もできるようになりますよ -
31:56 - 31:57(エドワード) 光栄です
-
31:57 - 31:59お二人の素晴らしい笑顔が見えます
-
31:59 - 32:01私も同じように
見えているといいのですが -
32:01 - 32:04(クリス) ティム どうもありがとう
-
32:04 - 32:10(拍手)
-
32:10 - 32:14先日ニューヨークタイムズ紙が
あなたへの恩赦を求めましたが -
32:14 - 32:18アメリカに戻れるチャンスがあれば
戻りたいと思いますか? -
32:18 - 32:22(エドワード) もちろんです
-
32:22 - 32:25私の活動の
-
32:25 - 32:27基礎にあるのは
-
32:27 - 32:31公共の利益と
-
32:31 - 32:34アメリカや世界の
-
32:34 - 32:37報道の根底にある
-
32:37 - 32:40基本原則です
-
32:40 - 32:45もし報道機関が
-
32:45 - 32:47これを支持すると言うなら —
-
32:47 - 32:49そうなる必要がありますが —
-
32:49 - 32:51議論の力となるでしょう
しかしそれは結論ではなく -
32:51 - 32:54最終的には
社会が決めることです -
32:54 - 32:56一方で政府は
-
32:56 - 32:57何らかの取引が
-
32:57 - 32:59したいようです
-
32:59 - 33:01アメリカに戻りたければ
-
33:01 - 33:04協力したジャーナリストを
-
33:04 - 33:05売れと言うのです
-
33:05 - 33:08はっきりさせておきますが
-
33:08 - 33:10私は自分の安全のために
やったのではなく -
33:10 - 33:13正しいことだから
やったのです -
33:13 - 33:15公共の利益を目指す活動を
-
33:15 - 33:16個人的な利益のために
-
33:16 - 33:19やめることはありません
-
33:19 - 33:25(拍手)
-
33:25 - 33:27(クリス) その日を前に
-
33:27 - 33:30インターネットと
テクノロジーのおかげで -
33:30 - 33:32このような形で
北アメリカに -
33:32 - 33:36戻って来られましたね
合衆国でなくカナダですが -
33:36 - 33:41ちょっと教えてください
どんな気分ですか? -
33:41 - 33:43(エドワード) カナダは思っていたのと
だいぶ違いますね -
33:43 - 33:45ずっとあったかい
-
33:45 - 33:51(笑)
-
33:51 - 33:54(クリス) TEDのミッションは
「価値あるアイデアを広める」ことです -
33:54 - 33:56もし1つのアイデアに
まとめるとしたら -
33:56 - 33:59あなたが今 現在 —
-
33:59 - 34:03広める価値があると考える
アイデアは何ですか? -
34:03 - 34:06(エドワード) 去年は民主主義が
閉じた部屋の中で死ぬ可能性に -
34:06 - 34:10みんなが気づいた年でしたが
-
34:10 - 34:12一方で 個人としての我々も
-
34:12 - 34:14閉じた部屋の中で
生まれるものです -
34:14 - 34:17良い政府を持つために
-
34:17 - 34:20プライバシーを
あきらめる必要はないのです -
34:20 - 34:22安全のために
自由をあきらめる — -
34:22 - 34:24必要はないのです
-
34:24 - 34:27みんなで取り組むことで
-
34:27 - 34:29オープンな政府と
プライバシーのある生活の -
34:29 - 34:31両方を手に入れられると
思います -
34:31 - 34:33それを実現するために
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34:33 - 34:35世界中のみんなと
協力していきたいと思います -
34:35 - 34:37どうもありがとうございました
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34:37 - 34:39(クリス) エドワード ありがとう
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34:39 - 34:48(拍手)
- Title:
- インターネットを取り戻すために
- Speaker:
- エドワード・スノーデン
- Description:
-
テレプレゼンス・ロボットを通してTED2014に登壇したエドワード・スノーデンが、インターネットにおける監視と自由について語ります。データのプライバシーの問題は党派的な問題ではなく、我々の生活におけるインターネットの役割やインターネットを守る法について根本的に考え直す必要を迫るものだと彼は言います。「権利が重要なのは、いつそれが必要になるか分からないから」です。インタビュアーはクリス・アンダーソン、特別ゲストにティム・バーナーズ=リーを迎えます。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 35:17
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