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エンターテイメント界の重鎮が語る意義ある人生

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    ノーマンのことは
    ご紹介するまでもないと思いますが
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    TEDは世界中で色々な方に
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    視聴されますので
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    略歴から始めるようにと言われています
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    それだけで軽く18分かかりそうなので
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    93年の人生を
    93秒以内でご紹介しましょう
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    (笑)
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    ニューハンプシャーで生まれ
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    コネチカット州ニューヘイブンだよ
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    コネチカット州ニューヘイブン
  • 0:23 - 0:26
    (笑)
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    7秒無駄にしたよ
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    やっちゃいました
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    (笑)
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    コネチカット州ニューヘイブンご出身
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    お父様は 詐欺師―
    ですよね
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    お父様が刑務所に送られたとき
    あなたは9歳でした
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    第2次世界大戦中
    戦闘機パイロットとして52回の空撃に参加
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    戦争から戻られ―
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    通信士だったんだけど
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    ハリウッドで働くため
    LAに行かれました
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    最初は広報 それからテレビ界へ
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    放送作家としての
    正式な教育を受けずに
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    自分の道を切り開きました
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    出世作兼デビュー作は
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    『オール・イン・ザ・ファミリー』
    でした
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    次々とヒット作を重ね 今日でも
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    ハリウッドで 右に出る者はいません
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    『サンフォード・アンド・サン』
    『モード』『グッド・タイムズ』
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    『ザ・ジェファーソンズ』
    『ワン・デイ・アット・ア・タイム』
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    『メアリー・ハートマン
    メアリー・ハートマン』
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    ほんの一部だけ挙げました
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    すべて興行的に —
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    (拍手)
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    すべて興行的に成功しただけでなく
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    作品の多くは
    文化の推進力となり
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    社会的に不遇な階層からの
    声が初めて
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    ゴールデンタイムの番組に届きました
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    一度に7本の番組が
    人気番組トップ10に入ったこともあります
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    ひところ
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    あなたの作品の週間視聴者の総数は
    1億2千万人にも
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    のぼりました
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    『スーパーボウル50』の視聴者より多いです
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    こちらは年1回ですから
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    すげぇなぁ
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    (笑)
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    (拍手)
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    「すげぇ」と言うのはまだ早いですよ
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    (笑)
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    リチャード・ニクソン大統領の宿敵リストに
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    名を連ねました
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    ここは拍手するところですよ
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    (拍手)
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    「テレビの殿堂」の創立と同時に
    殿堂入りを果たしました
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    それから映画界へ進出
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    『フライド・グリーン・トマト』
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    『プリンセス・ブライド・ストーリー』
    『スタンド・バイ・ミー』
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    『スパイナル・タップ』
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    (拍手)
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    こちらも ほんの一部です
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    (拍手)
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    その後 新たな挑戦として
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    憲法修正第一条の擁護と政教分離に
    重点を置いた政治活動家として
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    人生の第三幕を開けられ
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    「ピープル・フォー・ザ・アメリカン・ ウェイ」
    を設立しました
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    「独立宣言」を買い取って
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    国民の手に返した訳です
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    エンタメ界と政界
    両方で活躍を続け
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    93歳という円熟のお年で
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    一冊の本を執筆し
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    自らの人生を
    ドキュメンタリーにしました
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    全てやり遂げて
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    やっとTEDに ご登場です
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    (笑)
  • 2:33 - 2:37
    (拍手)
  • 2:37 - 2:39
    ここに来られて嬉しいよ
  • 2:39 - 2:42
    聞き手を引き受けてくれた
    君にも感謝してるよ
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    ご依頼ありがとうございます
    光栄です
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    さて 最初の質問です
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    あなたは お母様の誇りでしたか
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    (笑)
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    母ねぇ
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    そんな所から始めるのか
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    こんな風に言えるかな
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    戦争から帰って来たら
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    母は私が戦地から送った手紙を
    見せてくれたんだ
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    完全にラブレターだったよ
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    (笑)
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    この話は母をうまく要約してるよ
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    ラブレターみたいに
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    まるで恋人に書いたような
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    ラブレターだったんだよ
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    1年後 私は母にその手紙を
    返してもらえないかと聞いたんだ
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    生涯 手元に置いておきたかった
    からなんだけど
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    母は 手紙を捨ててたんだよ
  • 3:32 - 3:36
    (笑)
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    それが私の母です
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    (笑)
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    もっと最近の出来事で
    要約しようとすると―
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    もっとも最近とは言っても
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    ずいぶん前の話だけど
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    さっき君が話していた
    「殿堂」が始まったときのことだよ
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    ある日曜の朝だった
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    テレビ芸術科学アカデミーの代表から
    電話がかかってきたんだ
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    昨日 一日かけて行われた会議の結果を
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    極秘で知らせるためだったよ
    「殿堂」を始めることになり
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    殿堂入りする人を決めた と
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    リチャード・ニクソンと言いかけたけど
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    だってリチャード・ニクソンは―
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    彼はそのリストじゃないですよ
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    CBSを始めたウィリアム・ペイリー
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    NBCを始めたデビッド・サーノフ
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    エドワード・R・モロー
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    彼は一番優れた海外特派員だよ
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    パディ・チャイエフスキー
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    彼はテレビ史上最高の作家だと思う
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    ミルトン・バール
    ルシール・ボール
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    そして私だった
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    悪くないですね
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    すぐコネチカット州ハートフォードの
    母に電話したよ
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    「ママ 聞いてよ
  • 4:45 - 4:46
    殿堂を始めるんだって」
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    私を含めて受賞者の名前を挙げたら
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    母はこう言ったよ
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    「入れてくれるって言うなら
    それでいいじゃない」
  • 4:52 - 4:55
    (笑)
  • 4:56 - 4:58
    (拍手)
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    それが母なんだよ
  • 5:00 - 5:02
    ある種の笑いを誘うんだよね
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    誰のお母さんにも共通する一面だからね
  • 5:04 - 5:05
    (笑)
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    そんなところからシットコムの
    ユダヤ系母が生まれたんですね
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    さて お父様もあなたの人生に
    大きな影響を与えましたね
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    不在という形で
  • 5:15 - 5:16
    そうだね
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    あなたが9歳だったころの
    出来事を教えてください
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    父は3人の男たちと飛行機で
    オクラホマに行こうとしてたんだよ
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    3人の男について母はこう言ってた
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    「あの人たちとは関わって欲しくない
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    信用できないわ」
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    それから父はたぶん
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    お決まりの台詞を言った
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    「黙れジャネット 俺は行くよ」
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    そして行っちゃったんだ
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    実のところ 父は
    偽の債券を手に入れたらしく
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    それを売るために
    遠いところに行こうとしてたんだ
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    飛行機に乗ってオクラホマに行き
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    私のお気に入りのカウボーイ
    ケン・メイナードが かぶっていたような
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    テンガロンハットをお土産に
    しようとしたらしい
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    リンドバーグが大西洋を横断してから
    数年しか経ってない頃なんだから
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    当時飛行機に乗るのは
    珍しいことだったよ
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    でも父は帰ってきて
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    飛行機を降りたところで逮捕されたんだ
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    家中に散乱した夕刊の紙面では
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    父は帽子で顔を隠し
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    刑事に手錠をかけられていた
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    母は家を出るつもりで
    家具を売りに出していた
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    マサチューセッツ州チェルシーで
    後ろ指をさされながら
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    暮らしたくなかったんだよ
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    家具が売りに出されてたから
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    家はたくさんの人で溢れていたよ
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    その混乱の最中
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    ちょっとおかしい馬鹿野郎が
    私の肩に手を乗せ言ったんだ
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    「今や君が一家の大黒柱だ」
  • 6:53 - 6:59
    私は泣いていたのに その馬鹿が言ったんだよ
    「君が一家の大黒柱だ」
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    そして その瞬間に私は
  • 7:02 - 7:06
    実に滑稽な状況が生じるのだと
    と理解し始めたんだよ
  • 7:08 - 7:10
    それから
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    何年もたってようやく あの場面を振り返って
    ためになる経験だったと言えるようになった
  • 7:16 - 7:18
    でも
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    ためになる経験と言われるのは興味深いですね
  • 7:20 - 7:22
    それをバネにしたという意味で
    ためになったね
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    つまり 泣いている9歳の男の子に言うには
  • 7:26 - 7:29
    滑稽すぎたと
    思えるようになったということだよ
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    「君が一家の大黒柱だ」
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    私が泣いていたら 彼は更にこう言った
  • 7:35 - 7:37
    「大黒柱は泣いちゃだめだよ」
  • 7:38 - 7:39
    それで
  • 7:39 - 7:41
    (笑)
  • 7:41 - 7:42
    だからね
  • 7:44 - 7:46
    振り返ってみるに
  • 7:46 - 7:50
    こんな滑稽な状況があると
    あのとき学んだと 思うんだよ
  • 7:50 - 7:53
    その経験をずっと活かしてきたんだよ
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    つまり あなたには不在がちな父親と
  • 7:57 - 8:00
    お話を聞く限りでは
    何事にも満足しない母親がいたわけですね
  • 8:00 - 8:05
    誰にも耳を貸してもらえない
    子供時代があったからこそ
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    結果的に週間1億2千万の
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    視聴者を引きつけるような
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    大人に育つという人生に
    なったと思われますか
  • 8:12 - 8:15
    良い質問の仕方だね
  • 8:15 - 8:19
    わたしは多分
    自分の声を聞いてほしいと
  • 8:19 - 8:21
    それだけを望んで生きてきたから
  • 8:25 - 8:26
    そうだね
  • 8:29 - 8:30
    簡単に答えるなら そうだ
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    それがきっかけだったけど
  • 8:34 - 8:36
    でも 他にも色々あったんだよ
  • 8:36 - 8:38
    父がいないときに
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    父と一緒に作った
    鉱石ラジオをいじっていたら
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    コグリン神父の説法の番組が聞こえてきた
  • 8:50 - 8:51
    (笑)
  • 8:53 - 8:54
    誰か笑ったけど
  • 8:54 - 8:56
    (笑)
  • 8:56 - 8:57
    面白い話じゃないんだ
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    この神父も又
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    馬鹿野郎だったんだから
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    ニューディール政策と
    ルーズベルトとユダヤ人が嫌いと
  • 9:03 - 9:05
    言ってはばからなかった
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    自分がユダヤ人の両親の元に
    生まれたというだけで
  • 9:10 - 9:13
    私を嫌う人が世の中にはいるんだということを
  • 9:13 - 9:14
    このとき初めて悟ったよ
  • 9:15 - 9:19
    それは私の人生に巨大な影響を与えたね
  • 9:20 - 9:22
    さて あなたは
  • 9:22 - 9:25
    お手本となる強い男性がいない
    子供時代を過ごされましたね
  • 9:25 - 9:27
    お爺様を除いては
  • 9:27 - 9:29
    お爺様のお話をしてください
  • 9:29 - 9:30
    祖父だね
  • 9:31 - 9:36
    私はいつもこういう風に
    祖父のことを話すんだけど
  • 9:38 - 9:39
    パレードがあって
  • 9:39 - 9:41
    子供の頃 色んなパレードがあって
  • 9:41 - 9:43
    退役軍人の日のパレードとか
  • 9:43 - 9:44
    大統領の日はなかったかな
  • 9:44 - 9:46
    リンカーン誕生日のパレード
  • 9:46 - 9:48
    ワシントン大統領誕生日
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    国旗制定記念日など
  • 9:52 - 9:54
    ちょっとしたパレードが色々あった
  • 9:54 - 9:55
    祖父は私を連れて
  • 9:55 - 9:57
    街角に立って
  • 9:57 - 9:58
    手をつないでいたんだけど
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    見上げると
    祖父の目から涙が流れ落ちていたんだ
  • 10:04 - 10:06
    祖父は私にとって大事な人だったよ
  • 10:06 - 10:12
    祖父はアメリカ大統領宛に
    よく手紙を書いていた
  • 10:12 - 10:13
    手紙はどれも
  • 10:13 - 10:16
    「親愛なる大統領閣下」で始まり
  • 10:16 - 10:21
    大統領が行った政策の
    素晴らしさを綴っていたよ
  • 10:21 - 10:24
    大統領と意見が異なる時にも書いていたよ
  • 10:24 - 10:26
    「親愛なる大統領閣下
  • 10:26 - 10:28
    先週申し上げなかったでしょうか?」
  • 10:28 - 10:29
    (笑)
  • 10:30 - 10:35
    私は時々郵便物を受け取るため
  • 10:35 - 10:36
    階段を駆け下りたものだった
  • 10:36 - 10:37
    4階に住んでたからね
  • 10:37 - 10:39
    コネチカット州ニューヘイブン
    ヨーク通り74番地
  • 10:41 - 10:48
    それで「シャイア・Cがお伺いしました」
    と書かれた小さな白い封筒を受け取ったよ
  • 10:51 - 10:55
    これが いつも話している祖父の話なんだけど
  • 10:55 - 10:57
    お返事の封筒が届いたんですね
  • 10:57 - 10:59
    返事が来たよ
  • 11:01 - 11:05
    実物を実際に見せたんだけど
  • 11:05 - 11:10
    フィル・ドナヒューや それ以前に他の人にも
  • 11:10 - 11:15
    実際12くらいのインタビューで
    同じ話をしたよ
  • 11:16 - 11:21
    その話の全部が嘘だったと
    認めるのはこれが2度目だよ
  • 11:24 - 11:28
    祖父がパレードに連れて行ってくれたのは事実
  • 11:28 - 11:30
    たくさん行ったよ
  • 11:30 - 11:32
    涙が祖父の目から流れてたのも事実
  • 11:33 - 11:37
    たまに祖父が手紙を書いていたのも事実だよ
  • 11:37 - 11:39
    私が郵便を受け取ったのも事実
  • 11:41 - 11:44
    でも「親愛なる大統領閣下」
  • 11:44 - 11:46
    とその後の話は
  • 11:46 - 11:51
    友達から借りた話なんだよ
  • 11:51 - 11:57
    友達のお爺さんが
    手紙を書いたお爺さんなんだ
  • 11:59 - 12:05
    アーサー・マーシャルのお爺さんを盗んで
  • 12:05 - 12:07
    自分のものにしちゃったわけ
  • 12:09 - 12:10
    いつもね
  • 12:10 - 12:13
    自叙伝を書き始めたとき
  • 12:13 - 12:14
    『こんなことまで―』
  • 12:14 - 12:15
    良い題名でしょ
  • 12:15 - 12:18
    『こんなことまで経験した』
  • 12:19 - 12:21
    という自叙伝を書き始めたとき
  • 12:21 - 12:22
    この件のことを考え出したら
  • 12:22 - 12:23
    私は
  • 12:24 - 12:25
    私はね
  • 12:27 - 12:30
    かなり泣いたよ
  • 12:30 - 12:34
    どれだけ父親像を必要としてたのか分かった
  • 12:35 - 12:38
    アーサー・マーシャルのお爺さんを
    拝借するほどにね
  • 12:40 - 12:42
    父という言葉には―
  • 12:43 - 12:45
    ちなみに私には6人の子供がいるよ
  • 12:45 - 12:47
    父としての役目は好きだよ
  • 12:49 - 12:52
    それと妻リンの夫という役目も
  • 12:56 - 13:00
    でも私は父親像が必要だったあまり
    他人のアイデンティティを盗んだんだ
  • 13:01 - 13:05
    色々なゴタゴタを経験して
  • 13:05 - 13:07
    自分が父親となり
  • 13:07 - 13:09
    父を許したよ
  • 13:09 - 13:10
    良くも
  • 13:10 - 13:11
    悪くも
  • 13:12 - 13:15
    父を思うとき こんな言葉が浮かんでくるよ
  • 13:15 - 13:16
    父は「やんちゃ」だったんだ
  • 13:17 - 13:22
    父が嘘つきで泥棒で人を騙して
  • 13:22 - 13:23
    刑務所に入った事実も
  • 13:25 - 13:29
    「やんちゃ」という言葉で置き換えるんだ
  • 13:30 - 13:36
    「素人は借りて プロは盗む」
    という言葉がありますが
  • 13:36 - 13:38
    私はプロだ
  • 13:38 - 13:39
    プロですね
  • 13:39 - 13:40
    (笑)
  • 13:40 - 13:43
    この格言は一般的には
    ジョン・レノンのものと言われてますが
  • 13:43 - 13:45
    T・S・エリオットから
    盗んだらしいですよ
  • 13:46 - 13:47
    お仲間がいましたね
  • 13:47 - 13:48
    (笑)
  • 13:51 - 13:53
    あなたのお仕事について伺います
  • 13:53 - 13:56
    あなたの作品が及ぼした影響は
    皆さん知るところで
  • 13:56 - 13:58
    もちろん あなたも常に耳にするでしょうね
  • 13:58 - 13:59
    人にとっての意味
  • 13:59 - 14:01
    私たちの文化への意味
  • 14:01 - 14:04
    あなたの作品名を挙げたときの
    歓声をお聞きになったでしょう
  • 14:04 - 14:07
    ここにいる半数の人は
    あなたの番組を観て育ったんです
  • 14:07 - 14:11
    自分の作品の影響力を知って驚いた
  • 14:11 - 14:12
    経験はありますか
  • 14:13 - 14:14
    もちろん
  • 14:14 - 14:19
    驚きだったし
    頭から足の先まで嬉しかったんだけど
  • 14:21 - 14:27
    去年『ノーマン・リアとの夕べ』といって
  • 14:27 - 14:30
    ヒップホップのプロモーターとパフォーマー
  • 14:30 - 14:34
    テレビ・アカデミーが会する催しがあって
  • 14:36 - 14:38
    その副題が
  • 14:38 - 14:42
    ―当時92歳だったから
  • 14:42 - 14:43
    『92歳のユダヤ人と
  • 14:43 - 14:45
    ヒップホップ界との共通点』だった
  • 14:45 - 14:48
    ラッセル・シモンズが
    他の6人とステージに立ち
  • 14:49 - 14:53
    番組について語ったとき
  • 14:53 - 14:58
    ハリウッド的な話はせず
  • 14:58 - 15:01
    私の5番目の番組『ザ・ジェファーソンズ』の
  • 15:01 - 15:04
    ジョージ・ジェファーソンについて語ったんだ
  • 15:05 - 15:10
    ほんの小さなことが彼に大きな―
  • 15:13 - 15:15
    衝撃を与えたんですか?
  • 15:15 - 15:16
    衝撃というか
  • 15:17 - 15:19
    彼を「変えた」と言おうか迷ったんだけど
  • 15:19 - 15:22
    誰かの人生を変えたなんて
  • 15:22 - 15:24
    思いもよらないことだったよ
  • 15:24 - 15:26
    でも彼はそう言ったんだよ
  • 15:26 - 15:32
    ジョージ・ジェファーソンが
    番組内で小切手を切ったのを見て
  • 15:32 - 15:35
    彼はそれまで黒人が小切手を切るのを
    見たことがなかったんだって
  • 15:37 - 15:42
    それが彼には衝撃的で
  • 15:42 - 15:43
    人生を変えたと言ったんだ
  • 15:43 - 15:47
    こういう話を聞くと
  • 15:47 - 15:49
    小さなことっていうのは
  • 15:49 - 15:52
    ここにいる観客の皆さんだって
  • 15:52 - 15:58
    今日他の人に対して
    小さなことをしてあげたはずだよ
  • 15:58 - 16:04
    微笑みとか不意の「こんにちは」くらい
    ささやかなことをね
  • 16:04 - 16:06
    それぐらい些細なことだったんだよ
  • 16:07 - 16:11
    セットの小道具係が
  • 16:11 - 16:13
    何かの上に小切手帳を置いて
  • 16:13 - 16:17
    ジョージが台詞を言いながら
    何気なく小切手にサインした
  • 16:17 - 16:18
    それ位のことなんだ
  • 16:18 - 16:19
    でも
  • 16:20 - 16:23
    ということは
    初めに ご紹介した経歴に加えて
  • 16:23 - 16:25
    ヒップホップの生みの親
    と申し上げるべきでした
  • 16:25 - 16:26
    (笑)
  • 16:26 - 16:28
    まあね
  • 16:29 - 16:30
    次にお聞きしたいのは―
  • 16:30 - 16:32
    さっさとどうぞ
  • 16:32 - 16:36
    (笑)
  • 16:38 - 16:40
    あなたは たくさんの功績を残すと同時に
  • 16:40 - 16:42
    意義ある人生を過ごしてきました
  • 16:43 - 16:45
    両立するのは大変で
  • 16:45 - 16:47
    誰にでも出来ることではないです
  • 16:48 - 16:52
    両方を成し遂げた人でも
  • 16:52 - 16:54
    バランスよく両立するケースは
    少ないですよね
  • 16:55 - 17:00
    あなたは作品を通して文化の後押しをし
  • 17:00 - 17:04
    同時に世界的な興行的成功をおさめました
  • 17:04 - 17:05
    どう両立させたんですか
  • 17:11 - 17:17
    自分の功績が読み上げられるときに思うことは
  • 17:19 - 17:23
    地球は何十億分の内の一つの惑星に過ぎず
  • 17:23 - 17:25
    聞くところによると
  • 17:25 - 17:31
    何十億も さらに何十億もある宇宙の内の
  • 17:31 - 17:32
    一つの宇宙
  • 17:32 - 17:36
    その一つの宇宙には
    何十億もの惑星があって
  • 17:36 - 17:38
    私たちが保護しようとし
  • 17:38 - 17:40
    保護しなければいけない一つの惑星 地球
  • 17:42 - 17:43
    でも
  • 17:44 - 17:47
    私が成し遂げたことのどれも―
  • 17:48 - 17:52
    私の妹が
    コネチカット州ニューウィントンのことで
  • 17:52 - 17:55
    どうしたら良いか相談してきたことがあって
  • 17:55 - 17:58
    「市議会議員か市長に手紙を書けば」
    と答えたんだけど
  • 17:58 - 18:01
    「私はノーマンじゃなくて クレアだから」
    と妹は言ったんだよ
  • 18:02 - 18:06
    そのとき初めて今話してることを言ったよ
  • 18:06 - 18:11
    「クレア 君が考える
    私が今までしてきたことと
  • 18:11 - 18:12
    君がしたこと全ては―」
  • 18:12 - 18:15
    妹は地元を
    離れたことがないんだけど―
  • 18:15 - 18:16
    「地球や宇宙の大きさから考えると
  • 18:16 - 18:20
    君と私のしたことの違いなど
  • 18:20 - 18:24
    計測不可能な程
    ちっぽけなことだと思わないか?」
  • 18:24 - 18:25
    つまり
  • 18:26 - 18:30
    私が成し遂げたと同じくらい
  • 18:30 - 18:33
    皆さんも成し遂げているんだと確信しているよ
  • 18:35 - 18:37
    君の言いたいこともわかるんだけど
  • 18:37 - 18:39
    明らかに偏った考え方ですが―
  • 18:39 - 18:43
    でも神が創造した世界の規模や視野で
  • 18:43 - 18:45
    考えないといけないんだよ
  • 18:45 - 18:47
    でも地球上では
    あなたは重要な方ですよ
  • 18:47 - 18:49
    大物だよ
  • 18:49 - 18:51
    (笑)
  • 18:51 - 18:54
    最後の質問です
  • 18:54 - 18:56
    何歳ぐらいの気分ですか?
  • 18:57 - 19:02
    話し相手と同年齢になるんだよ
  • 19:03 - 19:04
    じゃあ 私は93ですね
  • 19:04 - 19:11
    (拍手)
  • 19:11 - 19:12
    もう終わり?
  • 19:12 - 19:14
    私は今93歳の気分ですが
  • 19:14 - 19:18
    いつか 目の前のこの方のように
    若い気分になりたいと思います
  • 19:18 - 19:19
    皆さん 唯一無二の
  • 19:19 - 19:20
    ノーマン・リアさんでした
  • 19:20 - 19:26
    (拍手)
  • 19:26 - 19:27
    ありがとう
  • 19:27 - 19:33
    (拍手)
Title:
エンターテイメント界の重鎮が語る意義ある人生
Speaker:
ノーマン・リア
Description:

1970年代以降の数十年に渡り、TVプロデューサーのノーマン・リアは「All in the Family」「The Jeffersons」「Good Times」など文化を刷新するようなシチュエーション・コメディー番組で何百万人もの視聴者の心を魅了してきました。彼の手掛けた番組は時代的な境界を乗り越え、社会的に不遇な階層からの声が初めてゴールデンタイムの番組に届きました。エリック・ハーシュバーグが聞き手となって、打ち解けた雰囲気の中で行われたウィットの利いたこの対談では、幼くして「人生には実に滑稽な状況が生じる」と気づいたことが、その後の彼の人生や創作的ヴィジョンをどう形作ったのか謙遜やユーモアを交えて話してくれます。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
19:46

Japanese subtitles

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