世界で一番退屈なテレビ番組がやみつきになる理由
-
0:01 - 0:02ありがとう
-
0:02 - 0:04たった18分で
-
0:04 - 0:07何日 何時間に渡るものを
説明しなきゃいけないので -
0:07 - 0:09すぐに始めた方が
良いでしょう -
0:09 - 0:14まずアルジャジーラの番組
『リスニング・ポスト』をご覧ください -
0:15 - 0:18(ビデオ) ノルウェーというのは
比較的ニュースに乏しい国です -
0:18 - 0:21先週の選挙でも
あまりドラマはありませんでした -
0:21 - 0:24あまりドラマがないのが
ノルウェーのメディアの -
0:24 - 0:26特徴です
-
0:26 - 0:27数年前
-
0:27 - 0:29ノルウェーの公共放送NRKが
-
0:29 - 0:347時間の列車の旅を
ライブ放送することにしました -
0:34 - 0:36レールを走る
列車の映像を -
0:36 - 0:387時間ひたすら
流し続けるんですが -
0:38 - 0:42視聴率調査によると 百万以上の
ノルウェー人のお気に召したようです -
0:42 - 0:45あらゆるテレビの
常識を覆す -
0:45 - 0:48新しい種類のリアリティ番組の
出現です -
0:48 - 0:50ストーリーも台本もなければ
-
0:50 - 0:53ドラマもクライマックスもない
-
0:53 - 0:54これは『スローテレビ』と
呼ばれています -
0:54 - 0:56この2ヶ月
-
0:56 - 1:00ノルウェーの人達は
沿岸を行く船の旅を見続けています -
1:00 - 1:02しかも沿岸部は
霧が多いんです -
1:02 - 1:05NRKの経営陣は
全国的な -
1:05 - 1:09編み物の夕べの放送を
検討しています -
1:09 - 1:11一見すると
退屈そうですが -
1:11 - 1:13実際退屈なんです
-
1:13 - 1:15しかし このテレビの
実験の何かが -
1:15 - 1:16ノルウェーの人々の
心を掴んだようです -
1:16 - 1:20それでリスニング・ポストの
マルセラ・ピザーロ記者をオスロに派遣して -
1:20 - 1:22それが何なのか
探ることにしました -
1:22 - 1:27ただ忠告しておきますが 視聴者によっては
放送映像に失望を感じるかもしれません -
1:27 - 1:28(笑)
-
1:28 - 1:32(ヘルム) この後アルジャジーラは
8分間の映像で -
1:32 - 1:35ノルウェーの変なテレビ番組のことを
伝えました -
1:35 - 1:38アルジャジーラもCNNも
これを不思議がっています -
1:38 - 1:40始まりは2009年のことです
-
1:40 - 1:42同僚が良いアイデアを
思いつきました -
1:42 - 1:44その場所は
-
1:44 - 1:45昼食の席でした
-
1:46 - 1:491940年のドイツによる
ノルウェー侵攻の日の — -
1:49 - 1:52経過をたどる
ラジオ番組を作ったらどうか? -
1:52 - 1:56それが起きたのと
ちょうど同じ時間に放送するんです -
1:56 - 1:59面白いアイデアでしたが
-
1:59 - 2:01侵攻の日まで
2週間しかありませんでした -
2:01 - 2:04それで まさに進行中の
出来事を伝える番組として -
2:04 - 2:08他にどんなものが考えられるか
議論しました -
2:08 - 2:12何か すごーく時間の
かかるものがいいです -
2:12 - 2:15誰かが鉄道というのを
思いつきました -
2:15 - 2:19その年はちょうど
ベルゲン線の百周年でした -
2:19 - 2:21西ノルウェーから
東ノルウェーに行く鉄道で -
2:21 - 2:26かかる時間は
40年前とまったく同じ -
2:26 - 2:297時間です (笑)
-
2:29 - 2:32それでオスロの
編成責任者を捕まえて -
2:32 - 2:35ベルゲン線のドキュメンタリーを
-
2:35 - 2:37ノーカットで作りたい
と言いました -
2:37 - 2:38すると「どれくらいの長さになる予定?」と聞きます
-
2:38 - 2:40すると「どれくらいの長さになる予定?」と聞きます
-
2:40 - 2:42私たちは「ノーカットで」と言い
-
2:42 - 2:43「だから番組の長さは?」
-
2:43 - 2:45そんなやり取りを
繰り返しました -
2:45 - 2:51幸い 彼らは笑って
快くOKを出してくれました -
2:51 - 2:54それで私たちは
9月のある晴れた日に -
2:54 - 2:587時間4分の番組を
撮り始めました -
2:58 - 3:00実際には最後の駅の
信号機故障のため -
3:00 - 3:057時間14分になりました
-
3:05 - 3:074台のカメラを持ち込んで
-
3:07 - 3:103台は 外の美しい自然を撮し
-
3:10 - 3:14それから乗客の話や
情報も伝えました -
3:14 - 3:18(アナウンス) 間もなくハウガスタル駅に到着します
-
3:18 - 3:20それだけですが
-
3:20 - 3:21トンネルが160もあるので
-
3:21 - 3:25その間に記録映像を流しました
-
3:25 - 3:29(ナレーション) 食事を消化している間に
ちょっとナンパします -
3:30 - 3:35目的地に着く前の
最後の下りです -
3:36 - 3:39ミェルフェル駅を通過します
-
3:40 - 3:43新たなトンネルです
-
3:43 - 3:44(笑)
-
3:44 - 3:47私たちは思いました
いい番組ができた -
3:47 - 3:52ノルウェーにいる2千人の鉄道マニアには
ウケるだろう -
3:52 - 3:542009年の11月に
放映しましたが -
3:54 - 3:57私たちが思っていたより
はるかに魅力的だったようです -
3:57 - 4:00これは通常の金曜日における
ノルウェーの5大チャンネルです -
4:00 - 4:03NRK2が右端にありますが
-
4:03 - 4:06ベルゲン線の番組を流した時に
どうなったかというと -
4:07 - 4:11120万人のノルウェー人が
この番組を見たんです -
4:11 - 4:13(拍手)
-
4:15 - 4:17もう1つ面白いのは
-
4:17 - 4:19NRKのメインチャンネルで
-
4:19 - 4:21ニュースキャスターが
-
4:21 - 4:24「ちなみに第2チャンネルでは
-
4:24 - 4:27列車がミルダル駅に着くところです」
と言ったところ -
4:27 - 4:29何十万という人が
こらちの列車に -
4:29 - 4:33飛びついたことです (笑)
-
4:33 - 4:37これはまたソーシャルメディアという面でも
大成功でした -
4:37 - 4:41何千というフェイスブックやツイッターの
ユーザーが 番組を見ながら -
4:41 - 4:44まるでいっしょの列車に
乗っているかのように -
4:44 - 4:48互いに話しているのは
素晴らしいものでした -
4:48 - 4:52これは特に私の好きなやつです
76歳のお年寄りなんですが -
4:52 - 4:53番組を最後までずっと見ていて
-
4:53 - 4:57終着駅に着いたところで
席を立ち 荷物を手に取って -
4:57 - 5:01それからカーテンレールに
頭をぶつけてはじめて -
5:01 - 5:04自分のいるのが列車の中じゃないことに
気付いたそうです -
5:04 - 5:08(拍手)
-
5:09 - 5:14だからとても力強く
生き生きとした番組だったわけです -
5:14 - 5:17金曜日の夜の436分間です
-
5:17 - 5:19その夜にツイートが来ました
-
5:19 - 5:22「436分でやめてしまうなんて
臆病じゃない? -
5:22 - 5:27ノルウェーを象徴する旅を
-
5:27 - 5:318,040分使って
-
5:31 - 5:33放送することだって
できるのに?」 -
5:33 - 5:37沿岸フェリーのフッティルーテンは
-
5:37 - 5:40ベルゲンからキルケネスまで
3千キロの海岸線を端から端まで繋ぎ -
5:40 - 5:45120年の興味深い歴史があり
-
5:45 - 5:50沿岸地域の生活に
深く結びついてきました -
5:50 - 5:52それでベルゲン線の番組の
ほんの1週間後に -
5:52 - 5:57フッティルーテン社に電話して
次の番組の準備に取りかかりました -
5:58 - 6:00今回は少し違ったことを
したいと思いました -
6:00 - 6:04ベルゲン線は
録画番組でした -
6:04 - 6:06編集室に集まって
この映像を見ていました -
6:06 - 6:08ある記者と
オール駅で -
6:08 - 6:10会った時のものです
-
6:10 - 6:12彼には電話をして
番組の話をしていました -
6:12 - 6:14それで彼は駅に来て
写真を撮り -
6:14 - 6:17こちらのカメラに
手を振ったわけです -
6:17 - 6:18それで思ったんです
-
6:18 - 6:21我々が列車に乗っていることを
もっと多くの人が知っていたら? -
6:21 - 6:23たくさんの人が
やって来たのでは? -
6:23 - 6:25どうな風になっただろう?
-
6:25 - 6:29それで次の番組は
生でやることに決めたんです -
6:29 - 6:34フィヨルドの上と画面上に同時にいる
こういう絵が欲しかったんです -
6:35 - 6:38NRKのカメラが船に乗るのは
始めてのことではありません -
6:38 - 6:40これは1964年のもので
-
6:40 - 6:43当時は技術責任者も
スーツにネクタイ姿でした -
6:43 - 6:47NRKは装置一式を
船に積み込んで -
6:47 - 6:51岸から200メートルのところで
中継していました -
6:51 - 6:55機械室で技師と話したり
-
6:55 - 6:59甲板では素晴らしい
余興をしていました -
6:59 - 7:04船でやるのは
初めてではありませんが -
7:05 - 7:10これは5日半ぶっ続けの生中継です
助けが欲しいと思いました -
7:10 - 7:14それで視聴者に質問しました
何を見たいか? -
7:14 - 7:19何を映して欲しいか?
どんな風にして欲しいか? -
7:19 - 7:21ウェブサイトはあった方が良いか?
そこで何を提供すべきか? -
7:21 - 7:24それで視聴者から
色々意見をもらい -
7:24 - 7:28番組を作る上で
大変参考になりました -
7:28 - 7:312011年6月に
-
7:31 - 7:34フッティルーテンの船に
23名のスタッフが乗り込み -
7:34 - 7:36出航しました
-
7:36 - 7:40(音楽)
-
8:35 - 8:39この旅で強く記憶に残ったものが色々ありましたが
それはみんな人です -
8:39 - 8:41たとえばこの人は
-
8:41 - 8:43トロムソ大学の
研究部門のトップです -
8:43 - 8:45(笑)
-
8:45 - 8:50それから服をお見せしますが
-
8:50 - 8:53これもまた
-
8:54 - 8:56強く記憶に残るもので
-
8:56 - 9:00エリック・ハンソンという男が
着ていたものです -
9:01 - 9:09あるいは我々の番組を
しっかり引きつけた この2人や -
9:09 - 9:13旅路に現れた
何千という人々が -
9:13 - 9:16番組を作り上げたんです
-
9:16 - 9:18彼らがストーリーを作ったんです
-
9:18 - 9:21この少年はカールという
中学3年生です -
9:21 - 9:25「明日は学校に少し遅れる」
と書いてあります -
9:25 - 9:27朝8時に学校に
行かなければならないところを -
9:27 - 9:309時に行ったんですが
先生に叱られませんでした -
9:30 - 9:33先生も番組を
見ていたからです -
9:33 - 9:34(笑)
-
9:34 - 9:36どうやって制作したかですが
-
9:36 - 9:39船の会議室を
テレビの調整室に -
9:39 - 9:42改造しました
-
9:42 - 9:45全部自分たちでやり
-
9:45 - 9:4711台のカメラを
持ち込みました -
9:47 - 9:48これはその1台で
-
9:48 - 9:50私が2月にスケッチしたものです
-
9:50 - 9:53このスケッチを元に
-
9:53 - 9:55NRKの専門家が
-
9:55 - 9:58素晴らしいものを
拵えてくれました -
9:58 - 10:02創意工夫が
込められています -
10:02 - 10:05(ビデオ) これで上下させます
-
10:05 - 10:08これは今やノルウェーで
最も重要なドリルです -
10:08 - 10:14船からの素晴らしいライブ映像を撮る
11台のカメラのうちの1台 — -
10:14 - 10:19船首カメラの
上下を制御します -
10:19 - 10:218本のワイヤーで
カメラを支えています -
10:21 - 10:25私は別のカメラを
担当しています -
10:25 - 10:29それぞれの状況で
カメラを使い分けるんです -
10:29 - 10:32(ヘルム) これは別のカメラで
通常スポーツ中継に使われるものです -
10:32 - 10:36何百メートルも離れた人の
クローズアップを -
10:36 - 10:38撮ることができます
-
10:38 - 10:42こんな風に
(男が落馬する — 笑) -
10:42 - 10:45多くの人が あの人大丈夫かと
電話してきました -
10:45 - 10:48彼なら大丈夫です
問題ありません -
10:48 - 10:51行く先々で手を振る人々を
カメラに収めることができました -
10:51 - 10:54何千という人々です
-
10:54 - 10:56みんな携帯を
手にしていました -
10:56 - 10:59彼らにカメラを向けると
「パパ 映ってる!」という -
10:59 - 11:02メッセージを受け取って
手を振るわけです -
11:02 - 11:045日半に渡る
手を振る人々の映像です -
11:04 - 11:06すごい喜びようです
-
11:06 - 11:11愛する人々に温かいメッセージを
送れるのが 嬉しいんです -
11:11 - 11:15ソーシャルメディアの上でも
大成功でした -
11:15 - 11:17最後の日に ノルウェーの女王陛下が
登場した時には -
11:17 - 11:21ツイッターは負荷に
耐えきれませんでした -
11:21 - 11:23インターネット上では
-
11:23 - 11:28この週に148カ国に向けて
百年分以上の -
11:28 - 11:32ストリームを流しました
-
11:32 - 11:36このウェブサイトは今も見ることができ
実際永久に見ることができます -
11:36 - 11:38フッティルーテンは
-
11:38 - 11:42ユネスコのノルウェー・ドキュメンタリーに
選ばれたからです -
11:42 - 11:45また最長のドキュメンタリー番組として
-
11:45 - 11:49ギネスブックにも載りました
-
11:49 - 11:52(拍手)
-
11:52 - 11:56ありがとうございます
-
11:56 - 11:59長い番組です
-
11:59 - 12:02首相のように
一部だけ見た人もいれば -
12:02 - 12:04もっと長く見た人もいます
-
12:04 - 12:09「私は5日間ベッドを使っていない」とあります
-
12:09 - 12:13彼は82歳で
眠れなかったそうです -
12:13 - 12:16何か起きるかもしれないと
番組を見続けたんです -
12:16 - 12:19たぶん何も起きなかったと
思いますが (笑) -
12:19 - 12:22これは航海中の視聴者数です
-
12:22 - 12:23有名なトロル・フィヨルドと
-
12:23 - 12:28その翌日にNRK2史上最高を記録した地点が
分かるかと思います -
12:28 - 12:342011年6月における
ノルウェー主要局の視聴者数は -
12:34 - 12:36こんな感じです
-
12:36 - 12:40テレビプロデューサーとして
フッティルーテンが最高になったのは -
12:40 - 12:42嬉しい限りです
-
12:42 - 12:45320万人のノルウェー人が
この番組を見たんです -
12:45 - 12:47人口が500万人しかいない国でです
-
12:47 - 12:50フッティルーテンの乗客ですら
番組を見ていました -
12:50 - 12:51(笑)
-
12:51 - 12:5690度横を向いて
窓の外を見る代わりに -
12:56 - 12:58テレビを見ることを選んだんです
-
12:58 - 13:01この奇妙なテレビ番組を通して
-
13:01 - 13:04音楽や自然や人々の姿とともに
-
13:04 - 13:08私たちはみんなの居間の
一部になることができました -
13:08 - 13:10「スローテレビ」は
話題の言葉になって -
13:10 - 13:14私たちは他に何がスローテレビにできるか
探し始めました -
13:14 - 13:18鉄道やフッティルーテンのような
何か時間のかかるものを -
13:18 - 13:20対象にしてもいいし
-
13:20 - 13:22何か対象を選んで
それを長くしてもいい -
13:22 - 13:25これは最近のプロジェクトで
覗き見ショーです -
13:25 - 13:28テレビで14時間にわたって
バードウォッチングをしたんです -
13:28 - 13:31インターネットでは
87日間やりました -
13:31 - 13:3418時間かけて鮭釣りの
ライブ中継をやりました -
13:34 - 13:37最初の魚が釣れるまで
3時間かかったので -
13:37 - 13:39すごくスローな
番組になりました -
13:39 - 13:44美しいテレマルク運河を行く
12時間の船旅もやりました -
13:44 - 13:48鉄道旅行をもう一度
北部鉄道でやりました -
13:48 - 13:52視聴者に四季を
経験してもらうために -
13:52 - 13:56これは録画を使いました
-
13:57 - 14:02次のプロジェクトはノルウェー国外からの
関心を引くことになりました -
14:02 - 14:04これはコメディ・セントラルの
『コルベア・リポート』です -
14:04 - 14:08(ビデオ) ノルウェーで非常に人気の番組が
私の目にとまりました -
14:08 - 14:11『全国暖炉の夕べ』です
-
14:11 - 14:15どういう内容かというと 防寒具を身にまとった人々が
森でおしゃべりしながら薪割りし -
14:15 - 14:19それから8時間にわたって
暖炉の火を撮し続けるんです (笑) -
14:19 - 14:22これはノルウェーの
他局の番組を圧倒しました -
14:22 - 14:24『ペンキが乾くのを見よう』や
-
14:24 - 14:28『素晴らしき氷河レース』です
-
14:28 - 14:33ノルウェー国民の
20%近くが見たそうです -
14:33 - 14:3520%ですよ!
-
14:35 - 14:39(ヘルム) 暖炉の火や薪割りが
興味深いものになるなら -
14:39 - 14:40編み物はどうでしょう?
-
14:40 - 14:42私たちの次のプロジェクトでは
-
14:42 - 14:478時間以上を使って 羊からセーターに至るまでの過程を
ライブで放送しました -
14:47 - 14:49ABCで番組をやっている
ジミー・キンメルは -
14:49 - 14:51これが気に入ったようです
-
14:51 - 14:58(音楽)
-
14:58 - 15:02(ビデオ) 番組に出ている人ですら
居眠りしてるよ -
15:02 - 15:04しかも編み手たちは
世界記録を -
15:04 - 15:06破れもしませんでした
-
15:06 - 15:07失敗でしたが
-
15:07 - 15:10ノルウェーの古い諺に
言うように -
15:10 - 15:12勝ち負けは問題ではないんです
-
15:12 - 15:14死は万人に訪れるんだから
何事も問題ではありません -
15:14 - 15:16(笑)
-
15:16 - 15:19(ヘルム) まさにその通り
ではなぜこの番組が際立っているのでしょう? -
15:19 - 15:22他のテレビ番組とは
まったく違っています -
15:22 - 15:27私たちは今まさに進行中の旅に
視聴者を連れて行き -
15:27 - 15:30視聴者は自分が
本当にその場にいるように感じます -
15:30 - 15:33列車の中や
船の上に居て -
15:33 - 15:34一緒に編み物をしているように
感じます -
15:34 - 15:37なぜそう感じるかというと
-
15:37 - 15:39タイムラインを編集して
いないからだと思います -
15:39 - 15:42時間を編集しないというのは
重要なことです -
15:42 - 15:45また私たちがスローテレビを
-
15:45 - 15:50人々が関われるものにしているのも
重要なことだと思います -
15:50 - 15:53これは我々の文化に
根付いたことです -
15:53 - 15:54これは去年の夏に
-
15:54 - 15:577週間かけて沿岸を
航海した時のもので -
15:57 - 16:01計画や調整しなければならないことは
たくさんありました -
16:01 - 16:06これは去年の夏の
150人分の作業計画です -
16:06 - 16:08しかしさらに重要なのは
我々が何を計画しなかったかです -
16:08 - 16:11何が起きるかは計画しません
-
16:11 - 16:14ただカメラを
持って行くだけです -
16:14 - 16:15スポーツの試合のようなものです
-
16:15 - 16:18人を集めて
何が起きるか見るのです -
16:18 - 16:20これはフッティルーテンの
進行表です -
16:20 - 16:25134時間の番組に対して
たった1頁です -
16:25 - 16:29ベルゲンを出る時点では
それ以上のことは決まってなかったのです -
16:29 - 16:32私たちは視聴者が
自分でストーリーを作るに任せました -
16:32 - 16:34例を挙げましょう
-
16:34 - 16:36これは去年の夏のもので
-
16:36 - 16:38テレビプロデューサーとして見た時
-
16:38 - 16:41これはいい絵になっていると思いますが
この辺で画面を切り替えたいと思います -
16:41 - 16:43しかしこれはスローテレビなので
-
16:43 - 16:47映し続けなければならず
胃が痛くなってきます -
16:47 - 16:49それでもさらに続けます
-
16:49 - 16:51これくらい長く映し続けていると
-
16:51 - 16:53牛がいるのに気付いた人も
いると思います -
16:53 - 16:55旗があるのに
気付いた人もいるでしょう -
16:55 - 16:58そして疑問に思い始めます
飼い主は家にいるのかな? -
16:58 - 17:00出かけてるのかしら?
牛がさまよってるけど大丈夫? -
17:00 - 17:04あの牛 いったい
どこへ行くんだ? -
17:04 - 17:07つまり このように長く
映し続けていると -
17:07 - 17:0910分間 映していましたが —
-
17:09 - 17:13見ている人は頭の中で
ストーリーを作り始めるんです -
17:13 - 17:17それがスローテレビです
-
17:17 - 17:23スローテレビはテレビでストーリーを語る
1つの良い方法だと思います -
17:23 - 17:25私たちはそう頻繁にではなく
年に1回か2回 -
17:25 - 17:30これを続けていこうと思っています
特別な出来事という感覚を保つためです -
17:30 - 17:33そして私たちが良いスローテレビの
アイデアだと考えているのは -
17:33 - 17:34「そんなのテレビ番組にできないよ」と
-
17:34 - 17:38誰もが言うようなアイデアです
みんなが笑み浮かべるなら -
17:38 - 17:41それはスローテレビの
良いアイデアかもしれません -
17:41 - 17:45何にせよ 少し奇妙なくらいの時にこそ
人生は面白いものになるんです -
17:45 - 17:46ありがとうございました
-
17:46 - 17:53(拍手)
- Title:
- 世界で一番退屈なテレビ番組がやみつきになる理由
- Speaker:
- トーマス・ヘルム
- Description:
-
スローフードというのは聞いたことあるけど、スローテレビですって? この愉快な講演では、ノルウェーのテレビプロデューサーであるトーマス・ヘルムが、とても長くて退屈な出来事を、時には生で放送するようになって、しかもその番組に夢中になる視聴者がたくさん現れたいきさつを話してくれます。これまでに放送されたのは7時間の列車の旅、18時間の魚釣り、ノルウェー沿岸をたどるフェリーでの5日半の航海など。結果として生まれたのは美しくも魅惑的な番組です。本当ですって!
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 18:06
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The world's most boring television ... and why it's hilariously addictive | ||
Yasushi Aoki edited Japanese subtitles for The world's most boring television ... and why it's hilariously addictive | ||
Yasushi Aoki approved Japanese subtitles for The world's most boring television ... and why it's hilariously addictive | ||
Masako Kigami accepted Japanese subtitles for The world's most boring television ... and why it's hilariously addictive | ||
Masako Kigami edited Japanese subtitles for The world's most boring television ... and why it's hilariously addictive | ||
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