Return to Video

海から魚はいなくなってしまうのか?―アヤナ・エリザベス・ジョンソン、ジェニファー・ジャケット

  • 0:07 - 0:09
    魚が危機に陥っています
  • 0:09 - 0:14
    1990年代に カナダの東海岸沖では
    タラの個体数が大きく減り
  • 0:14 - 0:16
    娯楽目的や商業用の
    極端な漁獲が原因で
  • 0:16 - 0:20
    フロリダ州南部では
    ゴリアテ・グルーパーが激減し
  • 0:20 - 0:24
    さらには ほとんどのマグロの個体数は
    50%以上激減し
  • 0:24 - 0:28
    大西洋のクロマグロは
    絶滅の危機に瀕しています
  • 0:28 - 0:31
    今挙げたのは
    ほんの一例に過ぎません
  • 0:31 - 0:33
    乱獲は世界中で行われています
  • 0:33 - 0:35
    なぜでしょうか?
  • 0:35 - 0:36
    人は魚釣りと聞くと
  • 0:36 - 0:41
    ボートでくつろぎ その日にかかった魚を
    辛抱強くリールで巻き上げることを想像しますが
  • 0:41 - 0:45
    食料品店の棚を満たすための
    現代の水産業は
  • 0:45 - 0:47
    まるで戦争をしているようです
  • 0:47 - 0:51
    事実 戦争向けに開発された技術が
    利用されているのです
  • 0:51 - 0:52
    レーダーや
  • 0:52 - 0:52
    ソナー
  • 0:52 - 0:53
    ヘリコプター
  • 0:53 - 0:54
    偵察機などです
  • 0:54 - 0:59
    どれもが 水産加工船を
    減少しつつある魚群へと導くために使われます
  • 0:59 - 1:01
    長い綱につながる数百の鉤や
    巨大な網で
  • 1:01 - 1:04
    大量の魚を寄せ集めますが
    海鳥やカメ、イルカなどの
  • 1:04 - 1:08
    他の種も巻き添えです
  • 1:08 - 1:10
    瞬間凍結や
    加工装置が完備された
  • 1:10 - 1:13
    巨大な船に
    魚が引き上げられます
  • 1:13 - 1:17
    これらの様々な技術が
    以前よりも深く遠い海での
  • 1:17 - 1:20
    水揚げを可能にしたのです
  • 1:20 - 1:23
    漁業の海域が拡大したので
  • 1:23 - 1:26
    狙う魚の種類も
    豊富になりました
  • 1:26 - 1:30
    例えば マジェラン・アイナメは聞こえも
    見た目も 食欲をあまりそそりません
  • 1:30 - 1:33
    1970年代後半まで 漁師は
    目もくれませんでした
  • 1:33 - 1:38
    その後 実際にはタラの一種なのですが
    チリ産のスズキという
  • 1:38 - 1:41
    新しいネーミングによって
    米国の料理人に売り込みました
  • 1:41 - 1:44
    すぐに世界中の市場に
    姿を現し
  • 1:44 - 1:46
    今では美味な魚とされています
  • 1:46 - 1:48
    残念ながら これらの深海魚は
    早くとも10歳にならなければ
  • 1:48 - 1:51
    繁殖しません
  • 1:51 - 1:53
    幼い魚が捕らえられると
    産卵の機会も得られないので
  • 1:53 - 1:56
    乱獲に対して著しく弱い種なのです
  • 1:56 - 1:59
    消費者の嗜好や価格も
    悪影響を及ぼすことがあります
  • 1:59 - 2:04
    例えば ふかひれスープは
    中国やベトナムでたいへん人気メニューで
  • 2:04 - 2:08
    ひれが最も儲かる
    サメの部位となりました
  • 2:08 - 2:10
    そういうわけで 多くの漁師が
    ひれだけを船に残して
  • 2:10 - 2:14
    大量のサメの死体を
    海に放置するようになりました
  • 2:14 - 2:16
    これはアイナメやサメに
    特有の問題ではありません
  • 2:16 - 2:19
    全世界の魚種のほぼ31%が
    乱獲されており
  • 2:19 - 2:24
    58%が維持可能ぎりぎりのレベルで
    漁獲されています
  • 2:24 - 2:29
    野生の魚が繁殖する速度は
    決して 70億人の消費量に追いつけません
  • 2:29 - 2:32
    漁業はより広範な生態系にも
    影響を及ぼしています
  • 2:32 - 2:36
    野生のエビは一般的にサッカー場ほどの
    大きさの網を
  • 2:36 - 2:38
    海底に沿って引きずることで
    捕らえます
  • 2:38 - 2:41
    このとき海底の生命環境は乱されたり
    破壊されたりします
  • 2:41 - 2:43
    たいてい エビは収穫量の
    わずか5%に過ぎず
  • 2:43 - 2:48
    他の混獲された不要な生物は
    死んだまま海に戻されます
  • 2:48 - 2:50
    沿岸でのエビ養殖なら
    良いというわけでもなく
  • 2:50 - 2:53
    マングローブ林はエビ養殖池を
    作るために更地にされ
  • 2:53 - 2:57
    防風や水をろ過する役割のある
    沿岸の植物群落が奪われ
  • 2:57 - 3:00
    稚魚が育つ魚の生息地が無くなります
  • 3:00 - 3:04
    では 魚を休ませ回復させるには
    どうすれば良いのでしょうか?
  • 3:04 - 3:06
    保護には様々なやり方があります
  • 3:06 - 3:09
    政府は領海における漁業について
  • 3:09 - 3:14
    どうやって、いつ、どこで、どれほどの
    漁獲をするかの制限をしたり
  • 3:14 - 3:16
    ある種の船やある種の装備も
    規制できます
  • 3:16 - 3:20
    底引き網漁などの有害な行為は
    全面的に禁止し
  • 3:20 - 3:23
    生態系の回復を助けるため
    一切の漁獲を認めない ―
  • 3:23 - 3:26
    海洋保護区を
    設けることもできます
  • 3:26 - 3:31
    また消費者は 意識向上やボイコット運動を
    通じてふかひれ漁のような
  • 3:31 - 3:32
    無駄の多い漁を止めさせ
  • 3:32 - 3:35
    維持可能な漁法へと変えるよう
    水産業界に圧力を加えるという役割があります
  • 3:35 - 3:40
    過去に行われた介入が
    枯渇した資源の回復に役立っており
  • 3:40 - 3:41
    多くの解決策があります
  • 3:41 - 3:45
    各地の漁業にとっての最良の方法は
    科学を基に考えるべきであり
  • 3:45 - 3:48
    海洋に依存する地域社会や
  • 3:48 - 3:50
    野生動物である魚を
    尊重しなければなりません
  • 3:50 - 3:52
    この規則には
    強制力がなければなりません
  • 3:52 - 3:55
    国際的な協力も
    時に必要となります
  • 3:55 - 3:58
    魚に国境は関係ないからです
  • 3:58 - 4:00
    私たちは乱獲を
    なくす必要があります
  • 4:00 - 4:01
    生態系や
  • 4:01 - 4:02
    食料安全保障
  • 4:02 - 4:03
    雇用
  • 4:03 - 4:04
    経済
  • 4:04 - 4:06
    沿岸文化の全てが
    その結果にかかっています
Title:
海から魚はいなくなってしまうのか?―アヤナ・エリザベス・ジョンソン、ジェニファー・ジャケット
Speaker:
Ayana Elizabeth Johnson and Jennifer Jacquet
Description:

ほとんどの人が魚釣りと聞くと、ボートでくつろぎながら、その日にかかった魚を辛抱強くリールで巻き上げることを想像します。しかし食料品店への仕入れなどの役割を担う現代の商用漁業は、まるで戦争をしているかのようです。アヤナ・エリザベス・ジョンソンとジェニファー・ジャケットが乱獲と、それが生態系や食料安全保障、雇用、経済、沿岸文化に及ぼす影響について説明します。

講師:アヤナ・エリザベス・ジョンソン、ジェニファー・ジャケット、アニメーション:アントン・ボガティ

*このビデオの教材 : https://ed.ted.com/lessons/will-the-ocean-ever-run-out-of-fish-ayana-elizabeth-johnson-and-jennifer-jacquet

more » « less
Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:28

Japanese subtitles

Revisions