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我々はなぜグリーンビルディングを恐れるのか | リンゼイ・キンドラット | TEDxYYC

  • 0:19 - 0:20
    どうも
  • 0:21 - 0:23
    ここは快適ですね
  • 0:23 - 0:26
    今私たちが過ごしている
    この建物の中は
  • 0:26 - 0:29
    暖かく、安全で、心地よく
    カラリとしています
  • 0:30 - 0:33
    快適ですね 
    室温は摂氏21度程度でしょう
  • 0:33 - 0:37
    温度を設定した人が
    快適と考えた室温です
  • 0:38 - 0:40
    想像してみましょうか
  • 0:40 - 0:45
    壁の裏側に建物オペレーターが
    1人で座っています
  • 0:45 - 0:47
    オペレーターの前にある
    コンピュータには
  • 0:47 - 0:50
    センサーが接続され
    室温と酸素レベルを常時監視中
  • 0:51 - 0:55
    センサーはオペレーターへ
    反応を実況で伝えます
  • 0:55 - 0:57
    ”最適快適レベル 達成”
  • 0:57 - 0:59
    ”警報解除”
  • 0:59 - 1:01
    しかし 舞台裏にオズの魔法使いはいません
  • 1:01 - 1:04
    魔法使いはこの建物を
    コントロールしていません
  • 1:04 - 1:08
    おおまかに言えば 建物自身の
    自己制御がプログラムされています
  • 1:09 - 1:12
    建物自身が
    人々の活動レベルを監視し
  • 1:12 - 1:15
    事前に設定された 空調制御に基づき
    応答する仕組みです
  • 1:16 - 1:18
    快適だと感じるレベルは
    皆同じだという想定は
  • 1:18 - 1:21
    明らかに正しいですが
    それにとどまらず
  • 1:23 - 1:27
    建物の制御システムは 日光やそよ風を
    感じさせてくれません
  • 1:27 - 1:29
    日光はすぐ近くまで
    来ているというのに
  • 1:31 - 1:33
    窓を見てください
  • 1:33 - 1:35
    冗談です
    そこに窓はありません
  • 1:35 - 1:39
    でも我々は本来 環境との繋がりを
    求めるように生まれついています
  • 1:39 - 1:41
    周囲の状況を
    確認するためです
  • 1:42 - 1:46
    私たちは 今後何時間もここに座り
    外を見ることもありません
  • 1:46 - 1:47
    なぜでしょう?
  • 1:47 - 1:50
    外に出るべきです
    自然と繋がるべきです
  • 1:50 - 1:53
    8か月もの地獄の冬は
    終わったばかりですよ
  • 1:53 - 1:54
    (笑)
  • 1:54 - 1:58
    最高の夏日とはいかなくても
    外は夏です
  • 1:58 - 2:01
    脳は自然との繋がりが必要だと訴えます
  • 2:01 - 2:04
    日光、鮮やかな芝、新鮮な空気が
    必要です
  • 2:04 - 2:08
    でも皆さんはここに座り
    私の話を聞いている
  • 2:08 - 2:10
    凄いことです ありがとう
    まだ行かないでくださいね
  • 2:13 - 2:16
    何が起きているのでしょう?
    なぜ、私たちはここに?
  • 2:16 - 2:19
    こういうことです
    人間は 人工環境を作り始めたのです
  • 2:19 - 2:22
    人工的に建設された環境で
    周りをすべて取り囲みました
  • 2:22 - 2:23
    巨大な都市を作り上げ
  • 2:23 - 2:26
    自分たちは建造物の内部に
    閉じこもったのです
  • 2:26 - 2:28
    私たちもそういう場所にいます
  • 2:28 - 2:31
    そのようにして我々は
    自然からも環境からも切り離されて
  • 2:31 - 2:33
    長い間 生活してきました
  • 2:33 - 2:36
    そして もはや自然の中には
    居場所を見出だせなくなりました
  • 2:36 - 2:39
    我々は 自然を愛していると言い
    それは事実だと私は思います
  • 2:39 - 2:41
    その繋がりは必要です
  • 2:41 - 2:44
    自然と再び繋がるための
    建物を論じる際
  • 2:44 - 2:48
    こんなことが起こります
  • 2:48 - 2:51
    人々は 首を横に振り
    眉をひそめて言うのです
  • 2:51 - 2:53
    “いや、リンゼイ
    それはいらないよ”
  • 2:53 - 2:56
    “私が慣れ親しんでいるのは
    それとは全然ちがう”
  • 2:56 - 2:57
    私は慣れ親しんでいますよ
  • 2:58 - 3:01
    持続可能な建築 つまり
    グリーンビルディングに
  • 3:01 - 3:03
    私は10年間携わってきました
  • 3:03 - 3:05
    私も最初から
    詳しかったわけではありません
  • 3:05 - 3:08
    私は科学の道に入り まず生物学者を
    次に地質学者を志しました
  • 3:08 - 3:12
    そしてある時 グリーンビルディングの
    設計、建設、改修に携わる人々と
  • 3:12 - 3:15
    共に働くことになりました
  • 3:15 - 3:17
    その建物の素敵だったこと!
  • 3:17 - 3:20
    私の研究してきたエネルギー保存則や
  • 3:21 - 3:26
    生態系・地質システムは 建物に
    そのまま適用できると私はしだいに気付き
  • 3:26 - 3:30
    私はこれを“エコ物理学”と名付けて
    夢中になりました
  • 3:30 - 3:32
    これは熱力学において
    基本的な原理であり
  • 3:32 - 3:35
    地上の全てを支配しています
  • 3:35 - 3:41
    例えば
    黒は熱を吸収し 白は反射します
  • 3:41 - 3:43
    誰でも知っていることです
  • 3:43 - 3:46
    熱い空気が上昇することも
    蒸発に冷却効果があることも
  • 3:47 - 3:50
    全ての作用はエネルギーを伴うことも
    我々は知っています
  • 3:50 - 3:53
    ですが もう1つ
    私は気付いたのです
  • 3:53 - 3:56
    建物設計の際に 全ての基本的原理は
    露骨に無視されています
  • 3:59 - 4:00
    物理を無視すれば
  • 4:01 - 4:02
    エネルギーで損をします
  • 4:04 - 4:05
    人間たちが建てているのは
  • 4:05 - 4:09
    環境システムの一部を成し
    環境と相互作用できる建物ではなく
  • 4:09 - 4:11
    環境システムと
    力づくで対抗していくような建物を
  • 4:11 - 4:13
    人間は設計し
    建てているのです
  • 4:13 - 4:18
    従来型の建物は
    総発電エネルギーの40%を消費しています
  • 4:20 - 4:23
    しかしグリーンビルディングなら
    エネルギー消費も資源消費も
  • 4:23 - 4:25
    より少なくてすみます
  • 4:25 - 4:28
    なぜなら より自然な形で熱力学を
    取り入れているからです
  • 4:30 - 4:33
    皆さんは “グリーンビルディング”と聞いて
    何を思い浮かべますか?
  • 4:33 - 4:35
    これですか?
  • 4:35 - 4:37
    私はここに宿泊しました
    ものすごく良かったです
  • 4:37 - 4:39
    これでしょうか?
  • 4:39 - 4:41
    それともこれ?
  • 4:42 - 4:43
    全部グリーンビルディングです
  • 4:43 - 4:46
    普通の外観のものもあれば
  • 4:46 - 4:48
    印象的で創造的な外観のものも
    あります
  • 4:48 - 4:51
    しかし グリーンビルディングとは
    何かという認識については
  • 4:51 - 4:54
    人により大きく異なります
  • 4:54 - 4:57
    私は設計会議に出席したときに
    依頼主が グリーンビルディングは
  • 4:57 - 4:59
    望まないと
    強く考えていたことがあります
  • 4:59 - 5:02
    いいえ 依頼主が欲しいのは
    省エネルギーの普通の建物なのです
  • 5:02 - 5:04
    良い出発点です
    その建物を
  • 5:04 - 5:06
    グリーンビルディングにもできるのですから
  • 5:06 - 5:08
    従来の建物に比べて
  • 5:08 - 5:10
    エネルギーや資源消費を
    低減する建物
  • 5:10 - 5:12
    それをこう呼ぶのです
  • 5:12 - 5:16
    "グリーンビルディングの設計・建設に
    おける最良の管理行動"
  • 5:16 - 5:19
    もっと要求の多い依頼主もいます
    希望するのはこんな建物です
  • 5:19 - 5:21
    環境と相互作用する建物
  • 5:21 - 5:23
    エネルギーを自家発電し
  • 5:23 - 5:26
    建物内の排出物や水も
    リサイクルする建物
  • 5:26 - 5:30
    そして建物の居住者
    つまり私たち人間については
  • 5:30 - 5:32
    内部環境の調整を
    任せます
  • 5:32 - 5:35
    自分の要求に応じ
    調整してもらうのです
  • 5:36 - 5:40
    つまり
    自然を内部に取り入れる建物です
  • 5:41 - 5:43
    それではテストをします
  • 5:43 - 5:45
    グリーン消防署と
    そうでない消防署
  • 5:45 - 5:48
    その違いが分かる人?
  • 5:50 - 5:53
    片方は明らかに
    かなり新しい建物です
  • 5:53 - 5:56
    より進歩的で持続可能な
    設備も備えています
  • 5:56 - 5:59
    しかし古いレンガの消防署も
    屋根上に太陽光パネルを搭載し
  • 6:00 - 6:04
    実際 エネルギー効率化のための
    改修を行っています
  • 6:04 - 6:06
    これらの消防署がグリーンかどうかに
    関わらず
  • 6:06 - 6:10
    消防士は食事し 眠り
    消防車に飛び乗って消火活動をします
  • 6:12 - 6:14
    建物がグリーンであるかどうかは
  • 6:15 - 6:18
    我々の仕事や生活のやり方に
    何ら変化を与えません
  • 6:20 - 6:22
    建物は今後もずっと
    人間の生息地のひとつです
  • 6:22 - 6:24
    しかしグリーンビルディングの考え方は
  • 6:24 - 6:27
    今後 住居として もっと自然に
    組み込まれていくことでしょう
  • 6:28 - 6:31
    先の新しい消防署など
    私のプロジェクトの大半は
  • 6:31 - 6:35
    グリーンビルディングの
    認証プログラムに従っています
  • 6:35 - 6:38
    カナダ及び米国の
    グリーンビルディング協会では
  • 6:38 - 6:41
    北米の数百プロジェクトのデータを
    15年間集計してきました
  • 6:41 - 6:44
    そして グリーンビルディングは
    費用とエネルギーを節約し
  • 6:44 - 6:47
    実際に 人間をもっと幸せにする
    ということが判明したのです
  • 6:47 - 6:49
    グリーンな校舎では
    子どもの成績が伸びます
  • 6:50 - 6:54
    グリーンなオフィスでは生産性が向上し
    病欠日数が減少します
  • 6:55 - 6:57
    みなさんの多くに関わりますね
  • 6:57 - 7:00
    グリーンな病院では
    患者は早期に回復します
  • 7:02 - 7:07
    時としてこれは 凄く単純です
    ただ窓を設けて
  • 7:07 - 7:10
    外の環境を見られるようにする
    ことで繋がりを与えるのです
  • 7:13 - 7:14
    これは良さそうですね
  • 7:14 - 7:16
    なぜ皆
    やらないのでしょう?
  • 7:16 - 7:18
    グリーンビルディングは
    主流になるべきです
  • 7:18 - 7:19
    しかし外に出てみれば
  • 7:19 - 7:22
    町中や家の近所を歩き回れば
    分かるでしょう
  • 7:22 - 7:24
    グリーンビルディングは
    主流ではありません
  • 7:24 - 7:26
    ではなぜ?
  • 7:29 - 7:31
    グリーンビルディングの
    多様な可能性を
  • 7:32 - 7:36
    学ぶ機会は
    これまでに多数ありました
  • 7:37 - 7:40
    しかしまだ
    建物の要素の初歩的な基礎さえも
  • 7:40 - 7:42
    知る人はわずかです
  • 7:42 - 7:47
    建物を持続可能にすべき理由や
    方法を知る人は 更に少数です
  • 7:51 - 7:53
    なぜそこへ
    辿り着けないのでしょう
  • 7:53 - 7:56
    言い訳その1:高額すぎる
  • 7:56 - 7:57
    そうね 分かりますよ
  • 7:57 - 8:00
    誰だってお金は節約したい
    私もです
  • 8:00 - 8:03
    しかし人々は 設計や建設の
    初期費用に目を奪われがちです
  • 8:03 - 8:06
    その建物が使用されるかぎり
    数十年間続いていく―
  • 8:06 - 8:10
    運用・管理費用のことは
    忘れてしまうのです
  • 8:10 - 8:14
    グリーンビルディングでは
    使用期間中の管理コストが減少します
  • 8:15 - 8:17
    言い訳その2:
  • 8:17 - 8:20
    そんなものは左翼的・健康志向的な
    ヒッピーの戯言に過ぎない
  • 8:21 - 8:22
    (笑)
  • 8:22 - 8:24
    私はヒッピーじゃありません
    誤解しないように
  • 8:26 - 8:29
    でも私は思います
    有害な化学物質がない建物の方が
  • 8:29 - 8:31
    住むにも働くにも
    ずっと健康的で安全です
  • 8:34 - 8:36
    新車の匂いを
    ご存知でしょう?
  • 8:36 - 8:40
    新しいカーペット、塗装、家具
    カーテンでも 同じことです
  • 8:42 - 8:44
    その匂いは化学物質に由来し
    気分が悪くなり 疲労を感じ
  • 8:44 - 8:47
    免疫システムを傷つけます
  • 8:47 - 8:51
    しかしグリーンビルディングなら
    空間に残る化学物質を一掃できます
  • 8:51 - 8:55
    新鮮な空気や良い換気システム、
    フィルターや監視機能を提供します
  • 8:56 - 8:58
    私が採用する
    グリーンビルディング認証では
  • 8:59 - 9:02
    空間に残留する有毒物質は
    許されません
  • 9:05 - 9:09
    言い訳その3:
    人の指図は受けたくない
  • 9:09 - 9:12
    極端な脅し文句は
    効果がありません
  • 9:12 - 9:14
    “やり方を変えろ
    さもなくば 地球は死ぬ”
  • 9:14 - 9:16
    “車をやめて 公共交通機関を”
  • 9:16 - 9:18
    “リサイクル
    コンポスト”
  • 9:19 - 9:22
    これではまるで悪人になったようで
    腹が立つばかりですね
  • 9:23 - 9:26
    でも私は 原因はもっと
    根深いものだと思います
  • 9:26 - 9:27
    これらの言い訳は全部
    氷山の一角
  • 9:27 - 9:31
    我々の原始的な潜在意識を
    深く掘り進めれば
  • 9:31 - 9:33
    目を背けたい事態が見えてきます
  • 9:35 - 9:38
    我々は 地上を支配する
    霊長の長になっているはずだったのに
  • 9:38 - 9:40
    そうなっていないのです
  • 9:41 - 9:43
    我々はもっと
    弱い生き物です
  • 9:43 - 9:47
    間違いなく
    環境のなすがままの存在です
  • 9:52 - 9:55
    環境が我々に与えるものが
    怖いのです
  • 9:55 - 9:57
    環境が我々から奪っていくものが
    怖いのです
  • 9:57 - 10:01
    長い間 人間は
    自然との境界上に生きてきました
  • 10:01 - 10:04
    自然から離れ 上に立とうとし
    身を守り
  • 10:05 - 10:07
    もはや自然の中に
    居場所を見出だせない
  • 10:07 - 10:09
    繋がる感覚が持てない
  • 10:09 - 10:12
    誰しも 厳しく危険な場所に
    放り出されたくない
  • 10:13 - 10:16
    寒さに震え 空腹で 裸のサルに
    なりたくない
  • 10:20 - 10:21
    恐怖は重要です
  • 10:24 - 10:28
    ですからぜひ この本能的・原始的な
    恐怖を 直視しましょう
  • 10:29 - 10:30
    なぜかというと
  • 10:30 - 10:34
    従来の建物の目的は
    自然を排除することでしたが
  • 10:34 - 10:37
    グリーンビルディングは
    自然を取り込み
  • 10:37 - 10:40
    再び人間を 自然や環境と
    繋げようとしていると思うからです
  • 10:41 - 10:44
    グリーンビルディングは 実は
    人間が数千年間抱いてきた
  • 10:44 - 10:47
    自然に対する太古の恐怖を
    想起させるものなのです
  • 10:50 - 10:53
    では建物に関わる
    原始的な恐怖を順番に見ていきましょう
  • 10:53 - 10:55
    一緒に行きます
  • 10:55 - 10:57
    屋上庭園
  • 10:57 - 11:00
    素晴らしいです
    地産で新鮮な有機野菜が採れます
  • 11:00 - 11:03
    ところが我々の潜在意識が
    巧みにささやき出す
  • 11:03 - 11:05
    “おまえは
    何も分かってないな”
  • 11:05 - 11:08
    “トマトの育て方が
    わかるのか?”
  • 11:08 - 11:10
    もはや 自分では食料を
    生産していないからです
  • 11:10 - 11:12
    食物連鎖の輪から
    外れてしまい
  • 11:12 - 11:14
    今では他人任せなのです
  • 11:14 - 11:17
    だから潜在意識が言います
    “おまえは飢死してしまうぞ!”
  • 11:18 - 11:19
    “空腹になるぞ!”
  • 11:19 - 11:21
    では地面に降りてみましょう
  • 11:21 - 11:23
    利用可能な平面があるなら
  • 11:23 - 11:26
    オープンスペースの提供は
    グリーンビルディングの重要な要素です
  • 11:26 - 11:30
    生物の住処と生物多様性の確保が
    その目的です
  • 11:30 - 11:32
    人にとってオープンスペースは
    雨天でない限り
  • 11:32 - 11:34
    散策して環境を楽しめる場です
  • 11:36 - 11:37
    でも潜在意識が言います
  • 11:38 - 11:40
    “我々の土地が損なわれる”
  • 11:40 - 11:43
    “土地を失えば 自由を失う”
  • 11:43 - 11:44
    こうして
    ストレスが生まれます
  • 11:45 - 11:47
    今度は屋内に入ってみましょう
  • 11:47 - 11:50
    オープンなワークスペースを
    想像してください
  • 11:50 - 11:53
    大きな窓が設けられ
    外気や日光が取り入れられます
  • 11:54 - 11:57
    全員が窓越しに
    外の景色を見ることができる
  • 11:57 - 11:59
    自然と直接繋がれる
  • 12:01 - 12:05
    しかし 集団の上層部にあたるメンバーは
  • 12:05 - 12:08
    窓付きオフィスは 願い下げだと言います
  • 12:08 - 12:12
    冗談じゃない 職場の支配関係があいまいになり
    不安定になる
  • 12:12 - 12:15
    自分たち以外の連中が
    外にいるからです
  • 12:15 - 12:19
    興味深いことに ほぼ全てのプロジェクトで
    同じ現象に遭遇してきました
  • 12:21 - 12:23
    学校は例外です
    どんな先生だって
  • 12:23 - 12:27
    生徒に日光を与えずに
    自分だけ享受しようとは考えません
  • 12:27 - 12:29
    水について考えてみましょう
  • 12:31 - 12:33
    グリーンビルディングは
    節水します
  • 12:33 - 12:34
    節水水栓を使用し
  • 12:35 - 12:36
    屋根の雨水を貯水します
  • 12:37 - 12:40
    つまり 自然な循環に回る
    水の量が増加するということです
  • 12:40 - 12:44
    しかし 原始的な部分で 人間は考えます
    “なぜ節水する必要が?”
  • 12:45 - 12:46
    “水が不足しているのか?”
  • 12:46 - 12:48
    “河川は干上がってしまうのか?”
  • 12:48 - 12:50
    “飲み水がなくなってしまう”
  • 12:50 - 12:53
    グリーンエネルギー つまり
    代替エネルギーの利用でも同様です
  • 12:53 - 12:56
    太陽光、風力、水力、地熱などの
    エネルギーは すでにお金をかけずに
  • 12:56 - 12:58
    我々の周囲で
    毎日発生しています
  • 12:58 - 13:02
    それで空気がきれいになり
    汚染を低減できるようになるはずです
  • 13:04 - 13:06
    しかし潜在意識が言う
    “なぜエネルギーを節約する必要が?”
  • 13:06 - 13:08
    “エネルギー不足なのか?”
  • 13:08 - 13:09
    “危機的状況なのか?”
  • 13:09 - 13:12
    “このままでは暖房は
    風と日光に頼るしかなくなる”
  • 13:12 - 13:14
    “こごえてしまうんだ”
  • 13:15 - 13:20
    もうお分かりですね
    自然の危険を回避しようとする人間の本能が
  • 13:20 - 13:23
    建物の設計、建設、居住の仕方に
    影響しているのです
  • 13:24 - 13:29
    人間にとって最も基本的要求は
    群れに混じること
  • 13:29 - 13:31
    “仲間に入れ 皆と同様に生きろ”
  • 13:31 - 13:35
    電気もなしで暮らす
    非社会的な変人になりたい人はいません
  • 13:35 - 13:38
    でも きちんとグリーンビルディングを
    作ろうとしている人なら
  • 13:38 - 13:42
    あなたに生物としての快適性
    財産、技術を捨てさせて
  • 13:42 - 13:43
    森に住めとは言いません
  • 13:45 - 13:47
    人間はそのように
    作られていません
  • 13:47 - 13:49
    人間は 直接の脅威の中に
    身を投じることはしません
  • 13:49 - 13:51
    それは 我々の性質に反します
  • 13:51 - 13:52
    人間は
    遺伝子の血筋を確かに繋いで
  • 13:52 - 13:56
    種として生き延びるように作られており
  • 13:56 - 14:00
    だからこそ建物を建て
    環境から身を守るのです
  • 14:00 - 14:01
    生存のためです
  • 14:04 - 14:06
    ただ改善の余地はあります
  • 14:06 - 14:09
    建物というものをもう一歩進め
    より良い建物を作ることは
  • 14:09 - 14:11
    人間の種としての使命だと
    申し上げましょう
  • 14:12 - 14:14
    人間は長い道のりを
    歩んできました
  • 14:14 - 14:17
    我々は 元来不自然な
    建物という物体を受け入れ
  • 14:17 - 14:21
    真に活用することで 自然界と
    再び繋がることができるのです
  • 14:22 - 14:26
    我々は 自然との共存に際し
    穏やかな手法でコントロールを行い
  • 14:26 - 14:29
    環境と人間を結びつけるような
    人工の環境を創れるのです
  • 14:31 - 14:35
    我々は 驚くほど論理的思考ができる
    この脳を使い
  • 14:35 - 14:37
    限りある資源と
    人間の生物学上の要求の
  • 14:37 - 14:40
    バランスを維持できるような
    建物を作れるのです
  • 14:43 - 14:45
    知恵を使って
    有用な建物を作ることができます
  • 14:45 - 14:47
    さて 建物に何を要求しましょうか
  • 14:48 - 14:50
    建物を設計するとなったら
  • 14:50 - 14:51
    オープン・コンセプトで
  • 14:51 - 14:55
    必要に応じ開閉可能な
    窓を備えましょう
  • 14:55 - 14:58
    その目的は 新鮮な外気と
    日光を入れるためです
  • 14:58 - 15:01
    空気の再循環を
    建物に要求しましょう
  • 15:01 - 15:04
    仕上げ材は
    自然素材や再生可能素材とし
  • 15:04 - 15:07
    壁面を緑化して
    視覚的にも心地よく
  • 15:07 - 15:10
    呼吸のための
    酸素も作りましょう
  • 15:12 - 15:17
    自然の太陽光と風向きを
    活かし
  • 15:17 - 15:19
    建物内の室温調整が受動的に行われるようにしましょう
  • 15:19 - 15:20
    また同時に
  • 15:20 - 15:24
    無料で得られる太陽光や風力を
    取り込んで活用したり 蓄えたり
  • 15:24 - 15:27
    うまく活用しましょう
  • 15:29 - 15:34
    雨水をうまく活用できる
    ランドスケープを設計しましょう
  • 15:34 - 15:35
    そうすれば
    雨の日は
  • 15:35 - 15:38
    壁面を流れていく雨水の様子を
    眺めて楽しむことができます
  • 15:39 - 15:42
    動作センサー付きの
    水栓金具を採用しましょう
  • 15:42 - 15:45
    センサーの前で魔法のように
    手を振れば
  • 15:45 - 15:48
    水道水が流れ出て
    また止まります
  • 15:49 - 15:51
    そして
    都合の良い時には
  • 15:51 - 15:54
    緑化された屋上や庭
    もしくは日当たりのいい窓辺へどうぞ
  • 15:55 - 16:00
    座ってくつろぎ
    人間であることを楽しみましょう
  • 16:02 - 16:04
    ただ 人間であることを
    楽しむのです
  • 16:04 - 16:07
    人間は
    環境の一部だからです
  • 16:07 - 16:11
    人間は環境を恐れるのではなく
    環境の中に居場所を見つけるべきです
  • 16:13 - 16:15
    人間は長い道のりを歩んできました
  • 16:15 - 16:22
    グリーンビルディングは 自然の危険への
    意識を高めるかもしれません
  • 16:22 - 16:25
    人間のこれまでの過ちも
    想起させるかもしれません
  • 16:25 - 16:27
    でも人間を救ってくれる
    存在でもあるのです
  • 16:28 - 16:30
    グリーンビルディングは
    人間にチャンスをくれます
  • 16:30 - 16:32
    自然と共生し
    小規模なコントロールを行って
  • 16:32 - 16:34
    自然と再び繋がれる
    チャンスをくれるのです
  • 16:34 - 16:37
    このチャンスを
    ぜひ手にしましょう
  • 16:37 - 16:39
    建物について
    新しい考え方をしてみましょう
  • 16:40 - 16:41
    建物は人間の手中にあります
  • 16:41 - 16:44
    設計も建設もプログラムも
    皆さんの必要に応じたものです
  • 16:45 - 16:47
    さあ想像してみましょう
    あなたなら――
  • 16:49 - 16:51
    どの窓を開けて
    自然を取り入れますか?
  • 16:51 - 16:52
    人間たちよ
  • 16:52 - 16:55
    我々は賢く感じる力のある種である
  • 16:55 - 16:57
    グリーンビルディングを
    建てたとしても
  • 16:58 - 17:04
    驚きを創り出すための想像力も
    革新力も 変わらず手中に残るのだ
  • 17:05 - 17:06
    ありがとうございました
  • 17:06 - 17:07
    (拍手)
Title:
我々はなぜグリーンビルディングを恐れるのか | リンゼイ・キンドラット | TEDxYYC
Description:

「我々はグリーンビルディングを恐れています。正しい行いをしたい、グリーンな暮らしをしたいと望んでも、既に自然とのつながりを失ってしまっているのです。」グリーンビルディングの専門家、リンゼイ・キンドラットはそう語ります。「一般的な建物の設計では、自然の排除を目指します。しかしグリーンビルディングは自然を取り入れるのです。グリーンビルディングは、人間を自然の中にある居場所へ再び結び付けます。同時に、生活や仕事の場をコントロールすることは、人間に任せてくれるのです。」ではなぜ、グリーンビルディングは主流にならないのでしょう。キンドラットは思索を進め、我々をグリーンビルディングから遠ざけているものはコストでも知識不足でもなく、もっと根深い恐怖であると述べます。それは、人間を取り巻く自然界から切り離されてしまったことへの恐怖です。

リンゼイ・キンドラットは生来の自然主義者・冒険家で、故郷の小さな町の少女の心を持ち続けています。石油の産地、アルバータ州の出身で、彼女の根底には、大好きな地球の持つ可能性に対する深い感謝の気持ちがあります。生態学と物理学への情熱を生かし、政府や公的機関のプロジェクトを対象に持続可能な建築の計画、設計、施工を手がけたことで、リンゼイは瞬く間にアルバータにおいて主力のグリーンビルディングの専門家の一人となりました。カナダ・グリーンビルディング協会アルバータ支部では、二度にわたり理事に任命されました。同協会において彼女は、グリーンビルディングを主流のものとすべく、誰もが共有でき、理解し、楽しむことができるような教育の方法を追求しています。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
17:14

Japanese subtitles

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