シャム・サンカー:人間とコンピューターの協力関係のはじまり
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0:01 - 0:032つのチェスの試合をご紹介します
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0:03 - 0:071つ目は1997年
ガルリ・カスパロフ(世界王者)が -
0:07 - 0:11ディープブルーという
コンピューターに敗れました -
0:11 - 0:13多くの人にとってこれは
新たな時代の幕開けでした -
0:13 - 0:16機械が人間を支配するような時代です
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0:16 - 0:19それから20年が経った現在
コンピューターとの付き合い方は -
0:19 - 0:22かなり改善され
iPad に象徴される時代になりました -
0:22 - 0:24HALではありませんでした
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0:24 - 0:262つ目の試合は2005年の
「フリースタイル」のトーナメント -
0:26 - 0:29人間とコンピューターが
対戦するだけでなく -
0:29 - 0:34人間とコンピューターが
組んで参加しても良いものです -
0:34 - 0:36出だしの結果は予想通りで
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0:36 - 0:38スーパーコンピューターでさえ
人間のチャンピオンと -
0:38 - 0:41性能の劣るラップトップが組んだ
ペアに敗れました -
0:41 - 0:44大番狂わせは最終戦でした
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0:44 - 0:46優勝者はチャンピオンと
スーパーコンピューターのペアではなく -
0:46 - 0:48実は2人のアメリカの―
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0:48 - 0:52アマチュアと3台の平凡な
ラップトップのチームでした -
0:52 - 0:542人はコンピュータを駆使して
臨機応変に様々な手を -
0:54 - 0:57探し出すように
手法を採ることができたので -
0:57 - 0:59人間のチャンピオンの知識や
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0:59 - 1:02対戦相手のコンピュータの
優れた計算能力をも― -
1:02 - 1:04凌駕したのです
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1:04 - 1:07平凡な人間と平凡なマシンが
組んだチームが -
1:07 - 1:11最強の人も最高のマシンも
打ち負かしたことは実に驚くべき結果です -
1:11 - 1:14さて 人間にとって
機械は競争相手なんでしょうか? -
1:14 - 1:18いいえ 競争相手ではなく協力者―
正しい形での協力が大切です -
1:18 - 1:21これまでの50年間 人工知能については
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1:21 - 1:24マーヴィン・ミンスキーが描いた見方が重視されてきました
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1:24 - 1:26これは多くの人が受け容れてきた魅力的な説で
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1:26 - 1:29コンピューター・サイエンスにおいては主流の見方です
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1:29 - 1:32しかしビッグ・データや
オープン・プラットフォームや -
1:32 - 1:35ネットや組込み技術が
使われるような時代においては -
1:35 - 1:38別の見方をもう一度評価すべきと主張したいのです
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1:38 - 1:41それはミンスキーの見方と
同じ頃に生まれていた― -
1:41 - 1:45J.C.R.リックライダーが提唱し
今では― -
1:45 - 1:49「知能増幅」(IA)と呼ばれる
人間とコンピューターの共益関係です -
1:49 - 1:51リックライダーはコンピューター・サイエンスの巨人で
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1:51 - 1:54計算技術とインターネットの発展に大いに貢献しました
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1:54 - 1:57彼の見方は意思決定や
複雑な事象に対応する制御を -
1:57 - 2:01融通のきかない事前に定義された
プログラムだけに頼るのではなく -
2:01 - 2:02人間と機械が協力して
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2:02 - 2:05行うというものです
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2:05 - 2:07キーワードは「協力」です
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2:07 - 2:10リックライダーはトースターから
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2:10 - 2:12頭脳明晰なアンドロイドを作るのではなく
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2:12 - 2:16人間の能力をより広げることを唱えました
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2:16 - 2:18人間が持つ思考方式や
非線形アプローチや -
2:18 - 2:21創造力や反復仮説は
非常に驚くべき能力です -
2:21 - 2:23コンピューターで
仮に万一実現できるとしても -
2:23 - 2:24非常に難しい分野です
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2:24 - 2:26人間は 目標を設定し 仮説を作り
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2:26 - 2:29評価方法を設定し
評価できるという違いを -
2:29 - 2:32リックライダーは直感的に認識していました
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2:32 - 2:34もちろん 一方で人間は多くの
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2:34 - 2:37限界があり
拡張性 計算能力 処理量では弱いものです -
2:37 - 2:39ロック・バンドが
協力し演奏活動を -
2:39 - 2:41続けるには 高度な
タレントマネジメントが必要です -
2:41 - 2:43リックライダーは 洞察と意思決定に必要な―
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2:43 - 2:47定型化できる準備は コンピュータが
全て行うようになると見通していました -
2:47 - 2:49静かに目立たないところで
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2:49 - 2:52このアプローチがチェスに留まらず
勝利を積み上げていきました -
2:52 - 2:55タンパク質の折り畳み構造は
チェスと同様非常に奥深いものです -
2:55 - 2:59宇宙の原子の数より
多くの折り畳み組み合わせがあります -
2:59 - 3:01立体構造は病気を理解し治療する上で
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3:01 - 3:03世界が変わる程の大きな意味を持つ研究分野です
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3:03 - 3:07この問題を解くにはスーパーコンピューターの
力任せの計算だけでは足りません -
3:07 - 3:10コンピュータ科学者が作った
Folditというゲームが -
3:10 - 3:12この協力アプローチの価値を表す
好例でしょう -
3:12 - 3:15このゲームでは
技術者でも生物学者でもない素人が -
3:15 - 3:18立体表示されたタンパク質の構造を
組み替える作業をすることで -
3:18 - 3:20コンピューターに原子間力や
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3:20 - 3:23相互作用や構造上の問題解明を任せました
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3:23 - 3:26このアプローチは
スーパーコンピューターの能力を -
3:26 - 3:2850%のケースで上回り
30%で同等だとわかりました -
3:28 - 3:32Folditは最近注目すべき大発見をしました
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3:32 - 3:35メイソン・ファイザー・サルウイルスの
分解酵素を解読したのです -
3:35 - 3:3810年間も わからなかった構造を
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3:38 - 3:403人のゲーマーがほんの数日で解決してしまったのです
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3:40 - 3:42ゲームをすることから生まれてくる
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3:42 - 3:45大きな科学技術を発展させる
おそらく最初の例です -
3:45 - 3:47ツインタワーのあった場所に昨年
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3:47 - 3:489.11の記念碑ができました
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3:48 - 3:51この記念碑は「意味ある隣接関係」という
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3:51 - 3:54美しいコンセプトに基づいて
何千もの犠牲者の名前を表示しています -
3:54 - 3:56そこでは犠牲者の名が友人 家族 同僚など
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3:56 - 3:59人間関係に基づいて配置されています
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3:59 - 4:023,500もの名前と1,800もの関係の要請を考慮して
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4:02 - 4:06関係を表現するのは
計算処理として大きな挑戦です -
4:06 - 4:09全員の物理的な位置の制約と最終的な見た目の美しさを
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4:09 - 4:11両立する必要があります
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4:11 - 4:14メディアに報道された当初
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4:14 - 4:16その功績はニューヨークのデザイン会社
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4:16 - 4:20Local Projectsによる
アルゴリズムのものとされましたが -
4:20 - 4:22アルゴリズムを使って
デザインを可能にする枠組みを提供し -
4:22 - 4:25人間がこの枠組みの上で
最終的なデザインを描いたのです -
4:25 - 4:28この場合コンピューターは何百万もの
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4:28 - 4:31可能なレイアウトを評価し
複雑な関係性をやりくりし -
4:31 - 4:33膨大な形状や多様性のデータを管理して
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4:33 - 4:36逐一提示し
人間が構成を選択しながら -
4:36 - 4:39人間はデザインや構成にだけ
集中できるようにしたのです -
4:39 - 4:40周りを見れば見るほど
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4:40 - 4:42リックライダーの予見した世界になっています
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4:42 - 4:45それがiPhoneの拡張現実であれ
カーナビであれ -
4:45 - 4:48人間とコンピューターの共益関係は
我々の能力を拡張しています -
4:48 - 4:50その協力関係を更に発展させるために
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4:50 - 4:51何ができるでしょうか?
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4:51 - 4:53人間の関与をプロセスに組み込んでデザインしましょう
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4:53 - 4:56コンピュータを前提とした解決方法ではなく
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4:56 - 5:00人間の役割を考慮に入れて解決策をデザインするのです
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5:00 - 5:01実際に やってみると
作業時間のほとんどが -
5:01 - 5:04人間と機械間のインターフェイスの開発に
費やされたとわかります -
5:04 - 5:07特に両者間の摩擦が減るように
デザインするのに時間がかかります -
5:07 - 5:10人間や機械のそれぞれの能力が
どの程度優れているがではなく -
5:10 - 5:12この摩擦の大小こそが
最終的な能力を -
5:12 - 5:14より大きく左右します
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5:14 - 5:16数台のPCと素人が
スーパーコンピューターとチャンピオンを -
5:16 - 5:19たやすく打ち負かした理由もここにあります
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5:19 - 5:22カスパロフが呼ぶように
プロセスには摩擦がつきものです -
5:22 - 5:24プロセスがよければ
摩擦は減ります -
5:24 - 5:28そして摩擦をいかに軽減できるかが
結果を握ります -
5:28 - 5:31他の例で言えば
例えばビッグデータ -
5:31 - 5:32世界中の我々の行動は
電話端末や -
5:32 - 5:35クレジットカードやコンピュータなどの
増え続けるセンサー網で -
5:35 - 5:38集め記録されます
その結果がビッグデータです -
5:38 - 5:40それは人間の実態を
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5:40 - 5:42より深く理解できるような機会を
我々に与えてくれます -
5:42 - 5:45ビッグデータへのほとんどのアプローチは
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5:45 - 5:47「どうデータを保管し 検索し 処理するか?」に
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5:47 - 5:49焦点がおかれています
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5:49 - 5:51この観点は必要ですが
これでは不十分です -
5:51 - 5:54必要なのは「どう」処理するかではなく
-
5:54 - 5:56「何を」処理し
この大規模なデータに対して -
5:56 - 5:58「人間の直観をどう生かすか」です
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5:58 - 6:01ここでも 人間をプロセスに組み込みます
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6:01 - 6:04PayPalがビジネスを始めた当時
彼らの最大の課題は -
6:04 - 6:07「ネット上で どうお金をやり取りするか?」ではなく
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6:07 - 6:11「組織的な詐欺行為をどう回避するか?」でした
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6:11 - 6:13なぜそれほど難しいか?
コンピューターは -
6:13 - 6:16過去のパターンに基づいて
詐欺を検知できるようになりますが -
6:16 - 6:17未知のパターンから
-
6:17 - 6:20詐欺を検知できるようにはなりません
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6:20 - 6:22犯罪組織と皆さんは似ています
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6:22 - 6:26優秀で 機知に富んでいて
やってやろうという気概に満ちている(笑) -
6:26 - 6:29ただ 1つ大きな違いがあって
それは「目的」です -
6:29 - 6:31コンピューターだけでも
詐欺のほとんどが見抜けられますが -
6:31 - 6:34最もずる賢い詐欺師を
捕まえられるかどうかが -
6:34 - 6:36成功と失敗を分けるのです
-
6:36 - 6:38このような問題はたくさんあります
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6:38 - 6:41常に新たな手を使う敵は
コンピューターが認識できるような -
6:41 - 6:44手口の知られたパターンで
現れることはめったになく -
6:44 - 6:48敵は常に革新・刷新を行っており
ビッグデータに埋もれてしまって -
6:48 - 6:50そうした問題が
どんどん増えていっています -
6:50 - 6:53例えばテロです
テロリストは大小様々な方法で -
6:53 - 6:55環境に適応し身を隠します
-
6:55 - 6:58テレビで見るのと違って
テロリストが潜伏するのも -
6:58 - 7:00それを発見するのも
根本的に人間です -
7:00 - 7:04コンピューターは新手のパターンや
未知の行動を探知できません -
7:04 - 7:07人間ならできます
人間が技術を使い
仮説を用いて -
7:07 - 7:11機械の助けを借りながら
真相を洞察するのです -
7:11 - 7:14ビン・ラディンを捕えたのは
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7:14 - 7:16人工知能ではなく
-
7:16 - 7:21様々な技術に助けられた
優秀で 機略に富む 懸命な人々でした -
7:21 - 7:23実現できればいいのですが
データから自動的に答えを -
7:23 - 7:25導きだすことはできません
-
7:25 - 7:28「テロリストを見つける」なんてボタンはありませんし
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7:28 - 7:30多種多様な情報源から
幅広い形式のデータを -
7:30 - 7:32集めれば集めるほどに
-
7:32 - 7:36そこから意味のある知識や情報を
引き出すことは難しくなります -
7:36 - 7:38そうならないように
人間がまずデータを見て -
7:38 - 7:41洞察を行うのです
リックライダーがずいぶん前に予見していたように -
7:41 - 7:44大きな結果は正しい協力から生まれます
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7:44 - 7:45またカスパロフの認識どおり
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7:45 - 7:48協力するにはインターフェイスの摩擦を
最小化する必要があります -
7:48 - 7:51これが実行できれば
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7:51 - 7:54様々な出所からのデータを
あますところなく集めて解析して -
7:54 - 7:57重要な関連性を特定し
そのデータだけを抽出できます -
7:57 - 8:00以前なら不可能だったことです
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8:00 - 8:02これがプライバシーや自由への脅威となるか
-
8:02 - 8:05反対に それらがより強固に
保護される時代をもたらすか -
8:05 - 8:07などと捉え方はそれぞれですが
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8:07 - 8:10プライバシーや自由は基本的で重要なものです
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8:10 - 8:13それは強く意識されなければなりませんし
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8:13 - 8:15どんな理由があっても切り捨てることはできません
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8:15 - 8:18それでは
人間とコンピューターの共益関係を -
8:18 - 8:20最大限に活かすように
作られた技術の影響を示す -
8:20 - 8:23最近のいくつかの事例を見てみましょう
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8:23 - 8:262007年10月
米軍と同盟国の連合軍が
シリアとの国境に位置し -
8:26 - 8:29イラクの町 シンジャールにある
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8:29 - 8:31アル・カーイダのアジトを急襲しました
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8:31 - 8:33そこで貴重な書類の山を掘り当てました
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8:33 - 8:35それは700人分もの
外国人兵士の略歴でした -
8:35 - 8:38湾岸や地中海東側沿岸 そして
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8:38 - 8:41アフリカの国々に家族を残し
アル・カーイダ兵に志願した人々です -
8:41 - 8:43略歴書類は
まるで職歴質問集で -
8:43 - 8:46兵達は入隊時に質問事項に回答していました
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8:46 - 8:47アル・カーイダでさえも
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8:47 - 8:49お役所みたいな形があるわけですね
(笑) -
8:49 - 8:51質問は
「誰に誘われたのか?」 -
8:51 - 8:54「出身はどこか?」
「希望の職種は何か?」といったものでした -
8:54 - 8:58そして最後の質問から驚くべき真相が現れました
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8:58 - 9:00それら外国人兵のほとんどが
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9:00 - 9:02自爆テロによる殉死を望んでいたのです
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9:02 - 9:072003年から2007年にかけて
イラクでは1,382件の自爆テロ行為があり -
9:07 - 9:11情勢を不安定にしている大きな要因でした
殉死願望は 非常に重要な真相です -
9:11 - 9:13データの分析は困難でした
まず -
9:13 - 9:16原本はアラビア語で
用紙のスキャンと翻訳が必要でした -
9:16 - 9:18このプロセスでは
摩擦が大きかったので -
9:18 - 9:21人間が根気づよくPDFを
読み続ける程度では
作戦に間に合う時間内に -
9:21 - 9:23有意義な結果を
出せそうにありませんでした -
9:23 - 9:25調査員達は
明らかになっていない― -
9:25 - 9:28仮説を探るべく
技術でテコ入れして -
9:28 - 9:31深く思考する必要がありました
そして ある真相を明らかにしました -
9:31 - 9:34外国人兵の20%はリビア出身でした
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9:34 - 9:37その内半分はとあるひとつの町出身でした
重大な発見です -
9:37 - 9:39これはそれまでの統計では3%という数字でした
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9:39 - 9:41またこのデータは
リビアの武装グループの -
9:41 - 9:44アル・カーイダ内で地位が高まる
指導者アブ・ヤハ・アルリビに -
9:44 - 9:47狙いを絞ることに
ひと役買いました -
9:47 - 9:502007年に彼が演説を行ったのち
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9:50 - 9:53リビア出身の兵士が急増していたのです
-
9:53 - 9:56さらに 最もずる賢く
全く目立たないものでしたが -
9:56 - 9:58調査員達は分析方法を
がらりと変えることで -
9:58 - 10:01シリアの紹介グループを深く探ることができました
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10:01 - 10:04そのグループこそが外国人兵士の
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10:04 - 10:06受け入れと国境への移動を担っていました
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10:06 - 10:09グループは宗教的イデオロギーの元に集まったのでなく
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10:09 - 10:11お金のための傭兵紹介サービスでした
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10:11 - 10:13例えば リビア兵に比べて
お金の取れる -
10:13 - 10:15サウジ兵から高額な紹介料を
巻き上げていました -
10:15 - 10:18取られなければ アル・カーイダが
手にしたであろうお金でした -
10:18 - 10:20聖戦の兵士が詐取されていることを
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10:20 - 10:23アル・カーイダが知ったら
自軍側のグループを解消したことでしょう -
10:23 - 10:262010年1月マグニチュード7.0の
壊滅的な地震がハイチを襲いました -
10:26 - 10:29死者の数は観測史上 3番目で
人口の10%にあたる -
10:29 - 10:32100万人が家を失いました
-
10:32 - 10:35支援活動全体から見れば
小さなことに見える1要素が -
10:35 - 10:37食料や水の配給が始まると
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10:37 - 10:39次第に重要な要素となりました
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10:39 - 10:411月と2月はハイチの乾期ですが
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10:41 - 10:44多くの避難所では
水が溜まっていきました -
10:44 - 10:46ハイチの氾濫原を詳細に把握している
-
10:46 - 10:47唯一の機関は
-
10:47 - 10:50指揮系統もろとも
地震で倒壊していました -
10:50 - 10:53ここで知りたいのは
どの避難所の危険度が高く -
10:53 - 10:55それぞれ何人が避難生活をしており
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10:55 - 10:57洪水はいつ起こるのか
ということです -
10:57 - 11:00非常に限られた資源とインフラの下で
避難所移転の順序をどう決めるのか? -
11:00 - 11:03データは信じられないほど
バラバラでした -
11:03 - 11:06米軍が詳細な情報を持っていたのは
限られた地域のみでした -
11:06 - 11:082006年環境リスク会議のデータも
他の地理データも -
11:08 - 11:11ネット上で
バラバラに存在していました -
11:11 - 11:14ここでの目標は危険度に基づいて移転する
-
11:14 - 11:16避難所の優先順位をつけることでした
-
11:16 - 11:19そのためにコンピューターは膨大な
-
11:19 - 11:21地理情報やソーシャル・メディアの情報
支援機関からの情報を -
11:21 - 11:25まとめなければなりませんでした
-
11:25 - 11:27この解決に
より優れたプロセスを
創造したことで -
11:27 - 11:3040人がかりで3ヶ月はかかったであろう作業を
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11:30 - 11:33たった3人が40時間で終えてしまいました
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11:33 - 11:36人間とコンピューターとの共益関係の成果です
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11:36 - 11:38リックライダーの予見から50年以上経った今
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11:38 - 11:40これまでのデータからすれば
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11:40 - 11:43人間とコンピュータが協力して
今世紀の最も難しい問題の数々に -
11:43 - 11:46取り組めば 大きな成果を期待できるのです
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11:46 - 11:48ありがとうございました
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11:48 - 11:51(拍手)
- Title:
- シャム・サンカー:人間とコンピューターの協力関係のはじまり
- Speaker:
- Shyam Sankar
- Description:
-
コンピューターによる力任せの計算だけでは世界を悩ます問題を解決する事はできません。例えばテロリストを捕まえたり、目には見えない兆候を見つけたりといった難しい問題の解決は、正しいアルゴリズムの発見によってではなく、コンピューターの計算能力と人間の創造力を正しい共益関係にすることによってもたらされるとシャム・サンカーは語ります。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 12:12
Akiko Hicks approved Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation | ||
Akinori Oyama accepted Japanese subtitles for The rise of human-computer cooperation |