フィリップ=スタルクがデザインを熟考する
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0:00 - 0:05僕のような英語じゃ 何もわからないでしょう
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0:05 - 0:14いいことです 素晴しい人達の後で 休憩できますから
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0:14 - 0:19なんていうか 僕がここにいるなんて ちょっと場違いですよね
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0:19 - 0:25だって僕の仕事なんか 人生において何の役にも立ちませんからね
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0:25 - 0:29まるで 自分自身が役立たずな気がしますよ
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0:29 - 0:36ましてキャロリンや 他の講演者の後ですから 僕なんかまるで“糞”
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0:37 - 0:44全くもって なんで僕がココにいるのか分かりません
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0:44 - 0:48まるで 悪夢の中で 替え玉として
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0:48 - 0:52オペラ座に来た途端 無理矢理「お前歌え!」みたいな…
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0:52 - 0:54よくわかりませんけど
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0:55 - 1:04そういうわけで お見せするものも言うべきこともないので
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1:04 - 1:07なにか他の事でも話してみましょう
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1:08 - 1:11よろしければ手始めに…
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1:11 - 1:16面白くもなんともないんですが…僕の仕事の進め方でもお話しましょう
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1:16 - 1:23あなたは何で知られた人か と聞かれたら―
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1:23 - 1:32レモン絞り器 便器用ブラシ 爪楊枝 美しい便座に
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1:32 - 1:34それに 歯ブラシですかね
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1:34 - 1:39僕は歯ブラシをデザインしようとはしません
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1:39 - 1:42“おぉ きっとキレイなモノになる”なんてつもりもないです
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1:42 - 1:43そんな事に 興味ありませんから
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1:43 - 1:46デザインにも 色々な種類があります
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1:46 - 1:51一つは 僕らが“ひねくれデザイン”と呼ぶもので―
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1:51 - 1:5450年代に レイモンド=ローウィが提唱したものがあります
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1:54 - 2:01彼は“醜いと売れない (la laideur se vend mal)”と言いました ひどいもんです
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2:01 - 2:06デザインは マーケティングの武器に徹するべき
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2:06 - 2:10商品をもっとセクシーにして 売り上げを伸ばすためのもの
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2:10 - 2:14というわけです 最低で 時代遅れで バカバカしい
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2:14 - 2:17なので僕は “ひねくれデザイン”と呼びます
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2:18 - 2:23その後に出てきたのが“自己陶酔デザイン”
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2:23 - 2:27偉大なデザイナーによる 他の偉大なデザイナーのためのデザインです
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2:30 - 2:36そのまた後で 僕のような人達が出てきた 存在価値を見出そうと―
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2:36 - 2:44役に立たない仕事を恥じつつも 別のやり方を模索して―
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2:44 - 2:51がんばるわけです モノのためのモノ作りじゃなく 結果のために
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2:51 - 2:56人類の利益のため それを使う人のためにね
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2:56 - 3:01歯ブラシを手にしても 歯ブラシの事なんて考えませんよね
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3:01 - 3:06僕なら“どれだけよく磨けるだろう?”と考えます
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3:06 - 3:11口の中での歯ブラシの働きを理解するには
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3:11 - 3:14必ずこう思い浮かべます “この口は 誰の口だろう?
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3:15 - 3:21その人の人生はどんなだろう? どんな社会に生きてるんだろう?
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3:21 - 3:25どんな文明が その社会を作ったんだろう?
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3:26 - 3:30どんな動物種が その文明を作ったんだろう?”
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3:30 - 3:35そこまでいくと…頭良くないんで 1分くらいかかるんですが…
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3:35 - 3:40動物種レベルまでいくと がぜん面白くなるんですよ
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3:40 - 3:44僕なんかが 何かを変える力なんて 皆無ですよ
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3:45 - 3:50立ち戻れば なんで変えない方がいいかわかります
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3:50 - 3:58今日 変えない方が 変えるよりいいんです
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3:58 - 4:05動物種としての 自分の位置付けに考えを及ぼすと―
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4:05 - 4:08見るべきものに気付きます 大きな挑戦もあります
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4:08 - 4:11僕らの目の前の挑戦です
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4:11 - 4:15なぜなら 人類の生み出すもので
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4:15 - 4:20僕の言う“全体像”の外側に存在するものなんて ないからです
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4:20 - 4:25“全体像”とは 僕らの物語 詩や ロマンです
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4:25 - 4:29僕らの詩とは 僕らの変異や生命です
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4:30 - 4:35思い出してください 10歳になる息子の本にもあるように
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4:35 - 4:43生命はおよそ40億年前に誕生しました え?42?
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4:43 - 4:44(観客席)45!
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4:44 - 4:4945ですね 勘弁して下さいね 僕は一介のデザイナーですから
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4:49 - 4:51クリスマスプレゼント専門のね
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4:52 - 4:57もともと“原始のスープ”といわれるものがありました
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4:57 - 5:00この最初のスープは ボコボコボコと
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5:01 - 5:04なんていうか汚い泥で 生命も何もありません
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5:04 - 5:08するとビカビカ!…雷が落ちて…ビカッ!…さあ来た…
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5:08 - 5:11ビカッ!…命ができて…ボコボコ!…死にました
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5:11 - 5:16数百万年後…ビカビカ!ボコボコ!…おーい起きろぉ!
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5:16 - 5:22ついにうまくいって 生命の誕生です
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5:22 - 5:29僕らは とても馬鹿な 一番馬鹿な 微生物でした
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5:29 - 5:34僕ら生殖法さえ真似てますよね 言いたいことわかります?
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5:34 - 5:37それとか…おっと 何でもないです
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5:37 - 5:43その後 僕らは魚になった そんでカエルになり
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5:43 - 5:50サルになり 今日の僕ら スーパーモンキーの出現というわけです
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5:50 - 5:56面白いことに 僕らスーパーモンキーは まだ物語の中盤です
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5:57 - 6:01想像できます? あんなに馬鹿な微生物だった僕らが
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6:01 - 6:07携帯 パソコンに iPod ですよ 40億年の間に
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6:07 - 6:15キャロリンをはじめ皆さんご存知の通り 太陽はいずれ内部破裂します
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6:15 - 6:19地球は燃えちゃってとか 爆発しちゃってとか よく知りませんけど…
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6:19 - 6:23それが 40億年後の予定でしたっけ?
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6:23 - 6:29そんなとこです つまり 僕らはまだ物語の中ほどなんですよ
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6:29 - 6:32こりゃすごい!美しいじゃありませんか!
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6:32 - 6:34想像できます? とても象徴的です
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6:34 - 6:39だって40億年前の微生物は 今日の僕らの姿を 知る由もなかった
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6:39 - 6:45そして今日の僕らには 40億年後の僕らを 知る由もありません
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6:45 - 6:48この辺りが 素晴しいんですよ
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6:48 - 6:53これが僕らの詩なんです 美しい物語です
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6:53 - 6:58僕らのロマンです 突 然 変 異 僕らは突然変異種です
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6:58 - 7:05ここをしっかり押さえて 物語に組み込まない限り
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7:05 - 7:07全くわけがわからなくなります
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7:08 - 7:12だって みんな自分達が最後の世代だと思ってるでしょ
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7:12 - 7:15僕らの地球の見方は一つ ほら わかるでしょ
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7:15 - 7:19“俺こそが人類 人類の完成形
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7:19 - 7:2540億年間 突然変異を繰り返し 今この俺が出てきたから進化終了 終演
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7:25 - 7:31最後の最後 永久の最後が 赤いジャケットの この俺”
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7:31 - 7:36って感じです さぁどうだか
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7:36 - 7:42まだこんなことを言っているくらいですから
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7:42 - 7:46やることは山積みです とても新鮮です
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7:46 - 7:54ここで一つ 天才であることは 誰の義務でもありませんが
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7:54 - 7:57参加する事は みんなの義務です
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7:57 - 8:04突然変異の皆さん ご参加の際には 最低限の訓練があります
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8:04 - 8:06スポーツとも言えます
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8:06 - 8:08まず始めにですね―
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8:08 - 8:14とても簡単なやつ 視覚の訓練があります
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8:14 - 8:16説明しますよ やってみます
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8:17 - 8:26こんな風に歩くと まぁまぁです 歩けます
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8:26 - 8:32でも 目を伏せているので視界が悪い おっと 穴がある
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8:32 - 8:35落ちちゃいます 死んじゃいます いたって危険
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8:35 - 8:41だから多分 これ位の視野の角度を試すでしょう
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8:41 - 8:48よし 見えます 何か見つけたら おっとっと そのまま おっとっと
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8:48 - 8:57目線を上げましたが まだとっても…自分勝手で 自分本位で…自己中です
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8:57 - 8:59でも生き残れはします まぁ大丈夫
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9:00 - 9:06そして目線を もう少しだけ上げると
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9:06 - 9:10“おや ここにいましたか ご機嫌いかが? お助けしましょう
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9:10 - 9:15新しい歯ブラシをデザインしますよ 新しい便器用タワシはいかが?”
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9:15 - 9:19社会の中で暮らし コミュニティと共に生きていると言えます
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9:19 - 9:27いいですよ 知性の領域に足を踏み入れました
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9:27 - 9:34この地点から 目線を上げれば上げるほど
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9:34 - 9:38あなたは 社会にとって より重要になります
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9:38 - 9:43上げれば上げるほど 文明にとって より重要になります
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9:43 - 9:49上げれば上げるほど 遠く 高くが見えるあなたは
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9:49 - 9:53突然変異の物語にとって より重要になります
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9:53 - 9:59つまり 知的な人々は ここにいるのです ここが知的領域です
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10:00 - 10:04ここからここの角度は 天才です
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10:04 - 10:08プトレマイオス エラトステネス アインシュタインとかです
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10:08 - 10:10天才である義務なんて 誰にもありません
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10:10 - 10:12結構ですが 義務ではありません
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10:13 - 10:19しっかり訓練して 良い突然変異になってください
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10:19 - 10:23危険や罠はあります 一つは 垂直です
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10:23 - 10:26垂直になって こんな風に見上げると
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10:26 - 10:29“おぉ神よ!神がおられる!あぁ神よ!”
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10:29 - 10:36神は罠です 神を持ち出すのは 僕らが答えを知らないときです
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10:36 - 10:44つまり 脳みその大きさが不十分で よく理解できないとき
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10:44 - 10:47“あぁ神だ!神の成せる業だ!”とやっちゃう これは馬鹿げてます
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10:47 - 10:51だから跳ねます こんな風に いや跳ねないでよ
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10:51 - 10:54戻ってきて だってもう一つ罠がありますから
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10:54 - 10:57こんな風にのけぞると 今度は過去を見てしまいます
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10:57 - 11:01体が柔軟だと 自分の内側が見えてしまいます
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11:01 - 11:04そしたら 総合失調症になって これまた死んでしまいます
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11:04 - 11:09だから毎朝 良い突然変異種なんだからこそ
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11:09 - 11:12目線を上げるんです
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11:13 - 11:17外へより水平に 知的生命体として
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11:17 - 11:20決して忘れないで下さい こんな感じ こんな感じ
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11:20 - 11:23これ とっても とっても とっても 大切です
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11:23 - 11:32他に何があったかな なぜこの訓練をするのか
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11:32 - 11:43遠くから見ると 僕らの進化の道のりは 一筋の線で―
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11:43 - 11:48その線は 明らかに前進しています
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11:48 - 11:52遠くから見ると そう とても滑らかです
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11:52 - 11:59でもレンズでのぞくと まるでガタガタのデコボコ
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11:59 - 12:04それに光と影からできています
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12:04 - 12:08光は文明を 影は野蛮を表しています
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12:08 - 12:11僕らがどこにいるのか知っておくことは とても重要です
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12:11 - 12:17なぜなら それによって
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12:17 - 12:23自分の役目が変わってくるからです
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12:23 - 12:29考えてみてください 素晴しかったとは言いませんが
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12:29 - 12:3680年代はあまり戦争がなかった ほんの短い間
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12:36 - 12:43すると文明が開化していきますよね
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12:43 - 12:47そんな状況なら 僕みたいな人々は受け入れられます
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12:47 - 12:50“贅沢の時代”と言ってもいい
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12:50 - 12:54考える時間があって…他には何だろう―
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12:54 - 12:56芸術とかを語る時間があるんです
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12:56 - 12:59いいんですよ 僕らは明るい地点にいますから
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12:59 - 13:10でも今日のように たちまち暗闇へ落ち 野蛮になることもあります
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13:10 - 13:15野蛮といっても実に色々あります
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13:15 - 13:22僕らには馴染みのない野蛮も出てくるでしょう
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13:22 - 13:24野蛮にも色んな種類がありますから
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13:24 - 13:27だから適応しなくちゃいけない
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13:27 - 13:37野蛮な時代が来たなら 美しい椅子やホテルは忘れて
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13:37 - 13:40デザインも...それに失礼ですが 芸術だって忘れてください
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13:40 - 13:44キレイさっぱりと もっと大事で緊急なことがありますから
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13:44 - 13:48政治へ 急進化へ回帰せざるを得ません
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13:48 - 13:51今の言い方 変だったらごめんなさい
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13:51 - 13:53戦いへ戻り 立ち向かう必要があります
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13:53 - 13:57だから今日はこの仕事が恥ずかしいんです
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13:57 - 14:02だからこそ僕はココで 最善を尽くします
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14:02 - 14:06でも最善を尽くしたところで
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14:06 - 14:08(だから僕って最高!) 何にもなりません
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14:08 - 14:10だって時期が違いますから
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14:10 - 14:21良いモノだって 光の地点じゃないと輝かない
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14:21 - 14:26美しい夢や文明の時期じゃなきゃ 意味ないんです
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14:26 - 14:32それに僕らは 物語の完結に向けて 頑張らないといけません
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14:32 - 14:36この文明のシナリオは
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14:36 - 14:40愛や進歩などについてです それはそれでいいんです
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14:40 - 14:46違う文明の 違うシナリオもあり得るでしょう
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14:46 - 14:55僕らの文明のシナリオは 力を得て 知能を高める事です
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14:55 - 14:59例えば僕らの生み出した 神という概念のように
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14:59 - 15:03今は僕らが神です もう物語の完結は間近です
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15:03 - 15:05あとは仕上げるだけです
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15:05 - 15:07とてもとても重要なところです
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15:07 - 15:11何が実際に起きているのかわかってないと
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15:11 - 15:17そこに行き 戦ったり 働いたり 創ったりできません
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15:17 - 15:21こんなふうに 後ろ向きに未来へ進むと おっと危ない
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15:22 - 15:24落ちちゃいます すごく危ない
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15:24 - 15:27だから絶対にわかってなきゃだめです
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15:28 - 15:32繰り返しますが 物語の完結は間近です
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15:32 - 15:41素晴しい点は 50~60年後 この文明を完結し
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15:41 - 15:48子供たちに 新たな物語 詩 ロマンを
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15:48 - 15:50創造する可能性を 差し出せることです
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15:50 - 15:58僕ら以前に 何十億もの人々が 生まれ 働き 生きて 死んだ
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15:58 - 16:00彼らの努力のお陰で 今 僕らは
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16:00 - 16:07美しいもの 贈り物 知識を 山ほど持っています
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16:07 - 16:14子供たちへ言えます 僕らの物語は出来上がり おしまい
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16:14 - 16:20さぁ 今度はあなたの番 新しい物語 詩を紡ぎなさい
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16:20 - 16:27ルールはただ一つ 次の物語はまだまっさら
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16:27 - 16:32白紙をあげましょう 創造してください
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16:32 - 16:40最高の 最高の道具をあげますから さあ 始めてください
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16:40 - 16:47だから僕は働き続けます たとえそれが便器用タワシのためだとしても
- Title:
- フィリップ=スタルクがデザインを熟考する
- Speaker:
- Philippe Starck
- Description:
-
プロダクトデザイナー フィリップ=スタルクが、洒落たスライドは一切使わず、18分間「なぜデザインするのか?」という根本的な問いを突き詰めます。天才であろうとなかろうと、皆さんこの完璧なまでのマントラに、是非耳を傾けてみて下さい。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 16:50