頼む 俺のエアジョーダンを奪わないでくれ
-
0:01 - 0:05俺のエアジョーダンは
税込み100ドル -
0:06 - 0:10俺の革ジャンの背中には
レイダースのロゴがある -
0:10 - 0:13俺がスタイリッシュに笑顔で
外見を取り繕うのは -
0:13 - 0:17聞いて欲しいからじゃない
ただそう見られたいから -
0:17 - 0:19俺の革のアディダスの野球帽には
-
0:17 - 0:21偽物のグッチのリュックが
お似合いさ(笑) -
0:21 - 0:26俺ほどキマってる奴はいない
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0:26 - 0:28でもこれには金が要る
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0:28 - 0:30俺は無職の一文無し
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0:30 - 0:32でもモールからは
何でも簡単に盗める -
0:32 - 0:35親は盗むなと言うが
他に手段はない -
0:35 - 0:38見た目が肝心な俺には
やるしかない -
0:38 - 0:41俺が外見を取り繕う
本当の理由は― -
0:41 - 0:46俺だって知らない
特別な気分になれるからかもしれない -
0:46 - 0:49最新のギアなら
堂々とできる -
0:49 - 0:51新しい服をすぐに調達しないと
-
0:51 - 0:53俺のエゴが安物の
風船みたく破裂しそう -
0:53 - 0:56でも店のセキュリティが厳しい
日ごとに警官は増える -
0:56 - 0:59ダチは俺のボロい服を笑う
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0:59 - 1:02学校はそろそろ終わる
夏は目の前 -
1:02 - 1:04なのに俺のジョーダンは破れてる
-
1:04 - 1:09新しい靴が要る
やることは一つしかない -
1:10 - 1:13金曜に学校をサボり
地下鉄でダウンタウンへ -
1:13 - 1:16ぶらついて獲物を探していれば
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1:16 - 1:18格好の餌食は運良く見つかるさ
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1:18 - 1:20最新のギアがいるんだ
もうやるしかない -
1:20 - 1:22銃を仕込み やる気も十分
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1:22 - 1:25これはお遊びじゃない
何も楽しくない -
1:25 - 1:27俺を笑うダチだっていない
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1:27 - 1:31クールなシロモノを手に入れるんだ
まあ見てなって -
1:31 - 1:34駅を出て 公園付近の西4丁目
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1:34 - 1:36バスケをしている連中の一人に
目をつけた -
1:36 - 1:37「よお そのナイキの靴はどこで買った?」
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1:37 - 1:42俺は内心思った
「よし 俺の好みだ」 -
1:42 - 1:45Q-tip の白
まぶしくて目がくらむ -
1:45 - 1:47ジョーダンの赤いロゴが
空を飛んでるようだ -
1:47 - 1:50シミ一つない
新品のエアジョーダン -
1:50 - 1:51銃を手にやることは一つ
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1:51 - 1:55機会をうかがい
接近して後をつけた -
1:55 - 1:57ヒューストン通りを左折し
俺は銃を抜いた -
1:57 - 2:00そして俺は言った
「エアジョーダンを渡せ!」 -
2:00 - 2:02すると奴は逃げ出そうとした
-
2:02 - 2:05逃がすもんか さっさと奪うぞ
俺は打った「パン!」 -
2:05 - 2:072台の車の間に倒れ込み
-
2:07 - 2:10奴は咳をして泣きながら
地面に吐血していた -
2:10 - 2:14足元のエアジョーダンに
つかみかかると -
2:14 - 2:16奴は地面に横たえ
虫の息で言った -
2:16 - 2:21「頼む 俺のエアジョーダンを
奪わないでくれ」 -
2:21 - 2:24命の方が大事だろうと
あんたは思うだろう -
2:24 - 2:27靴を脱がせていると
奴の目に涙が見えた -
2:28 - 2:30翌日俺は学校へ行った
-
2:30 - 2:34新品のエアジョーダンの
俺はキマッていた -
2:34 - 2:36靴のために
人を殺したけど 気にしてない -
2:36 - 2:40だって 今度は
新しいジャケットが要るんだ -
2:40 - 2:44ありがとうございます(拍手)
-
2:49 - 2:54僕が過去15年間の活動で
ずっと願っていたことは -
2:54 - 2:58詩の域を超えて
世の中に知ってもらうことです -
2:59 - 3:01ほら 本を書くだけでは
不十分でしょう -
3:01 - 3:04ポエトリー・スラムに参加しても不十分で
-
3:04 - 3:06そういうことに
重点を置いている間は -
3:06 - 3:10ペンを握っても
言葉が出てきませんでした -
3:10 - 3:14飢え渇きのような
こんな思いを今も覚えています -
3:14 - 3:17「詩を嫌う人たちに
僕を愛してもらうには -
3:17 - 3:20どうすれば良いか?
-
3:20 - 3:22僕は仕事の延長線上にいるので
-
3:22 - 3:24僕が愛されれば
僕の仕事も愛され -
3:24 - 3:27僕の仕事が愛されれば
彼らは詩を愛し -
3:27 - 3:30そして彼らが詩を愛せば
詩の域を超えて伝えるという -
3:30 - 3:33僕の仕事は終わるだろう」
-
3:33 - 3:381996年に
僕はスポークン・ワードの名人 -
3:38 - 3:43レッグ・E・ゲインズに
答えを見出しました -
3:43 - 3:48有名な詩「俺のエアジョーダンを奪わないでくれ」の作者です
-
3:48 - 3:52彼が同じ部屋に入れてくれるまで
どこに行くにもついていき -
3:52 - 3:54僕のお気に入りの作品を
彼に読み聞かせました -
3:54 - 3:56すると彼に
何て言われたと思います? -
3:56 - 3:58「おい変人
-
3:58 - 4:01何が問題か分かるだろう?
-
4:01 - 4:04お前は他の人の詩を読まないから
-
4:04 - 4:07言葉に韻を踏むための
熟慮された音色が -
4:07 - 4:11ちっとも浮かばないんだろう?」(笑)
-
4:13 - 4:16彼はしばらくの間
-
4:16 - 4:21詩やスタイルそして
ニューヨリカン・カフェの金曜の夜の話を続けました -
4:21 - 4:23そこで僕はやめることもできたはず
やめるべきでした -
4:23 - 4:27というのも詩は単なる
自己表現だと思っていました -
4:27 - 4:30クリエイティブ・コントロールが必要とは
知りませんでした -
4:30 - 4:34そこで詩をあきらめる代わりに
彼について回りました -
4:34 - 4:38彼がブロードウェイ作品を書いている時
僕はドアの外にいました -
4:38 - 4:41最高の詩人は誰か彼に聞きたくて
-
4:41 - 4:44朝の6時半に彼を起こしたりしたものです
-
4:44 - 4:48獲れたての魚の目玉は
頭が良くなる食べ物だと -
4:48 - 4:50彼に言われて食べたことを
覚えています -
4:50 - 4:53ある日僕は彼に言いました
-
4:53 - 5:00「レッグ・E 言葉に韻を踏むための
熟慮された音色って何ですか?」(笑) -
5:00 - 5:05彼は
モノクロ印刷の論文を僕に渡しました -
5:05 - 5:08詩人エザーリッジ・ナイトが書いた
-
5:08 - 5:10「口頭詩の特性」
という論文です -
5:10 - 5:12この時から
-
5:12 - 5:14僕の頂点はレッグ・Eでは
なくなりました -
5:14 - 5:17エザーリッジ・ナイトが
教えてくれたのは -
5:17 - 5:21言葉は音楽のように
奏でることができて -
5:21 - 5:24短い 単音節の単語 たとえば
-
5:24 - 5:26if, and, but, what だって
-
5:26 - 5:31gangstaのようなスラングでも
うまく響く音にできること -
5:31 - 5:34それ以降僕は
エザーリッジ・ナイトを追いかけました -
5:34 - 5:36彼がどんな詩を読むのか
探し求めていると -
5:36 - 5:40「闇の予言:輝きの歌」という詩に出会いました
-
5:40 - 5:45この「トースト」は詩人として
僕が最高の舞台を手にする -
5:45 - 5:47きっかけとなりました
-
5:47 - 5:50ブロードウェイです
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5:50 - 5:53その時以来
マイクから離れることを覚え -
5:53 - 5:57全身で詩に
攻め込むようになりました -
5:57 - 6:00でもこれが僕が学んだ
最大の教訓ではありません -
6:00 - 6:04最大の教訓はその何年も後でした
-
6:04 - 6:09ビバリーヒルズで偶然出会った
あるタレント・エージェントに -
6:09 - 6:11ジロジロ見られてから
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6:11 - 6:14この業界の経験が全く無いように
-
6:14 - 6:17見えると言われた時です
-
6:17 - 6:21僕は彼に言いました
「いいか 腰抜け -
6:21 - 6:24あんたは俳優業に失敗して
エージェントになった -
6:24 - 6:26何で失敗したのかわかるか?
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6:26 - 6:29俺のような人間が
俳優になるんだよ -
6:29 - 6:31クリーブランドからはるばる
ニューヨークのエセックスに来て -
6:31 - 6:35各停の6番線に乗り
ハンツ・ポイントの商売女と -
6:35 - 6:39距離感という技を身に付けたり
-
6:39 - 6:41無限にいる男と女そして
-
6:41 - 6:43子供たちの身になり
-
6:43 - 6:46俺の経験として
背負うことだってできるんだ -
6:46 - 6:48俺の経験談の
チケットを買った人たちは -
6:48 - 6:51それを冷蔵庫に貼り付けて
こんなことを知らせる -
6:51 - 6:53革命は目前だ
買いだめをしておけ -
6:53 - 6:56お前が「ソネット集」を習いに
一流の学校に通ってる間に -
6:56 - 6:58俺は経験を積んで
-
6:58 - 7:01いろんなビートを打って
体に刻み込んできたんだ -
7:01 - 7:04「クライング・ゲーム」の衝撃も
お手の物だ -
7:04 - 7:07母親にエイズをうつした男の息子に
そうと知らずに -
7:07 - 7:10エイズの犠牲者と呼ばれていじめられる少年の
恐怖も俺には分かる -
7:10 - 7:12そしてこれは掛け言葉なんだぜ
-
7:12 - 7:16俺は経験豊富だ
フェル・スクールに行った時 -
7:16 - 7:18裕福な家庭の子供たちが
その中の一人を支援すると決め -
7:18 - 7:20それは俺だったけど
俺がその少年たちに -
7:20 - 7:24ジーンズで擦って
精力をつける方法を教えていると -
7:24 - 7:27見つかって追い出されたんだ
チェーホフを見せてくれ -
7:27 - 7:30サンフォード・マイズナーは
心の中で静かに声を上げ -
7:30 - 7:33「上手くいかないのは
どこかに不具合があるからだ」 -
7:33 - 7:35メソッド演技法なんて
単なる人格の混合物で -
7:35 - 7:38嘘を現実と思い込むのと同様
-
7:38 - 7:41高校の時のケニーが
警官になりたいと言うのと同じ -
7:41 - 7:43あいつは受刑者の学校にいくんだ
-
7:43 - 7:45デヴィッド・マメットは
-
7:45 - 7:47俺の攻撃的な問答を分析した
-
7:47 - 7:51スタニスラフスキーは
ブルース・リーの如く -
7:51 - 7:54お前んとこの無能な生徒たちを
蹴散らすだろう -
7:54 - 7:57ロンドンでゲリラ演劇を
学んで何ができる? -
7:57 - 8:00俺なら土曜の午後の
カンフー番組で -
8:00 - 8:02中国古来の秘技を教えてやるよ
-
8:02 - 8:04「板は殴り返してこない」
-
8:04 - 8:06黒人はこの業界で
仕事を見つけるのが難しい -
8:06 - 8:09と思ってるのか?
俺は曖昧なムラートだ -
8:09 - 8:12つまり黒過ぎて白人でいられないが
白過ぎて正しいこともできないんだ -
8:12 - 8:15アメリカのスラム街も知ってる
ソウェトに立ち寄った時 -
8:15 - 8:19中絶児を無縁墓地に埋葬しても
俺は何とか笑顔を繕っていた -
8:19 - 8:21つまり俺がこのドアを出てから
-
8:21 - 8:24お前が俺をどう罵ろうと
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8:24 - 8:28俺のやり方をどう中傷しようと
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8:28 - 8:29知ったことか」
-
8:30 - 8:35ありがとうございます(拍手)
- Title:
- 頼む 俺のエアジョーダンを奪わないでくれ
- Speaker:
- レモン・アンダーセン
- Description:
-
一足のエアジョーダンのための殺人をあなたには想像できるでしょうか?レモン・アンダーセンは、レッグ・E・ゲインズによる、ある少年が犯した事例を描いた詩を、独特のスタイルで歌い上げます。力強く、率直なスポークン・ワードという芸術に出会ったレモンは、詩というのは自己表現を超え、持ち前のリズム感とニューヨークの裏路地らしい無骨な感性が備わっていれば、音楽のように奏でることができると学びました。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 08:55
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