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難解さで知られる緑色の瞳の論理パズル -アレックス・ジェンドラー

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    こんな島を想像してみてください
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    100人の完璧に論理的な人々が
    独裁者によって幽閉されています
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    しかし 不思議なルールが1つあり
    そこから逃げることができます
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    どの囚人も夜間
    守衛のところへ行くことが許され
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    囚人が緑色の瞳ならば
    解放されますが
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    そうでない場合は
    火山の噴火口に投げ込まれてしまいます
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    実は 囚人達は100人とも
    緑色の瞳なのですが
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    全員がこの島で生まれ育ち
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    独裁者のせいで
    自分の瞳の色を知らないのです
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    光を反射するものがひとつもなく
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    水は不透明な容器に入れられており
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    そして最も重要なことは―
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    お互いに口をきくことは
    禁じられているのです
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    しかし 毎朝の点呼の時に
    お互いの姿を確認できます
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    しかし 成功を完全に確信できるまでは
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    誰もリスクを冒すことはありません
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    人権擁護団体の圧力のおかげで
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    独裁者はしぶしぶと
    あなたの訪問を受け入れ
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    囚人達に次の条件で
    話しかけることを許しました
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    発言は1回限りで
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    新たな情報を与えてはならない
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    どうすれば 独裁者を怒らせることなく
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    囚人達を救うことができるでしょうか?
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    じっくりと慎重に考えたあなたは
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    「少なくとも1人は緑色の瞳だ」と
    全員に呼びかけました
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    独裁者はいぶかるものの
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    これでは何も変化は
    起こらないはずだと考え 安心します
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    あなたは島を離れ
    そこでの生活に変化はなさそうです
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    しかし あなたが訪問した100日後の朝
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    囚人は1人も残っていませんでした
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    前夜にそれぞれ島を脱出していたのです
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    さて どうやって独裁者を
    出し抜いたのでしょうか?
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    囚人の数は任意であるといえば
    分かりやすくなるでしょう
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    アドリアとビルの2人だけだったと
    話を単純化しましょう
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    お互いの緑色の瞳を認めた2人は
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    緑色なのは
    1人だけかもしれないと考えます
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    最初の夜はどちらも逃げ出しません
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    しかし 翌朝2人とも島に残っていたため
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    ここで新たな情報を手に入れたのです
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    アドリアはビルと一緒にいる相手が
    緑色の瞳でなければ
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    ビルは自分の瞳が緑色だと考えて
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    最初の晩に逃げ出しただろうと
    気づきます
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    同時にビルもアドリアについて
    同じことに気づきます
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    もう一方の人が残っているという事実により
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    自分の瞳も緑色だと分かったわけです
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    2日目の朝には
    2人とも脱出しています
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    さて3人目の囚人を考えてみましょう
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    アドリア、ビル、カールはそれぞれ
    他の2人が緑色の瞳である事に気づきます
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    しかし 他の人も同様に
    緑色の瞳は2人だと気付いているか
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    それとも1人だけなのか
    確信を持てません
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    最初の夜はやはり待ちます
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    翌朝もまだ確かではありません
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    カールは「もし僕の瞳が緑色でなければ
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    アドリアとビルはお互いを見て
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    2晩目に2人とも逃げてしまうだろう」と
    考えます
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    しかし 3日目の朝に両方とも残っていた場合
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    カールも緑色の瞳だという事がわかります
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    アドリアとビルも同じ結論に達し
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    3日目の夜に全員が脱出します
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    この帰納的論法を使えば
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    囚人は何人いても構いません
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    ここで大切なのは
    共有知識という概念で
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    哲学者デイヴィド・ルイスが
    導入しました
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    あなたの発言自体には
    何ら新しい情報は含まれていませんが
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    全員に一斉に知らせることです
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    すると 少なくとも1人は
    緑色の瞳であることに加えて
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    囚人はそれぞれ
    緑色の瞳の人の姿を
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    全て追うことができて
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    そして各自が
    そのことを理解しています
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    どの囚人も自分が
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    緑色の瞳であるかどうかは
    分からないので
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    それを判断するためには
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    島にいる囚人と同じ数の夜だけ
    待つ必要があります
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    もちろん 「少なくとも99人は
    緑色の瞳だ」と言えば
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    時間を98日間
    短縮する事もできます
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    でも 独裁者のことを考えて
    穏やかに切り出すべきですね
Title:
難解さで知られる緑色の瞳の論理パズル -アレックス・ジェンドラー
Speaker:
Alex Gendler
Description:

緑色の瞳を持つ100人の完璧に論理的な人々が、独裁者によってある島に幽閉されています。そこから逃げ出すには、その難解さで知られる論理パズルを解くしかありません。あなたには解けるでしょうか?アレックス・ジェンドラーが緑色の瞳のパズルを解説します。

講師: アレックス・ジェンドラー
アニメーション: Artrake Studio.
*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/the-famously-difficult-green-eyed-logic-puzzle-alex-gendler

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
04:42

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