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静電気の科学 ― アヌラーダ・ バグワット

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    それは予告なしにいつでもやってきます
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    皆さんがふかふかのカーペットを歩いていて
    ドアノブに手を伸ばしたとき
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    突然…ビリッ
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    静電気を理解するためには
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    まず 物質の性質を
    少し知っておく必要があります
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    全ての物質は原子からできており
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    より小さな3種類の粒子からできています
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    負の電荷を持つ電子
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    正の電荷を持つ陽子
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    そして電荷を持たない中性子です
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    通常は原子内の電子と陽子の数は
    釣り合っているので
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    皆さんが出会う物質の多くは
    電気的に中性です
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    しかし電子は非常に小さく
    ほとんど質量を持たないため
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    こすれや摩擦によって
    緩やかに結合している電子が
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    十分なエネルギーを得て
    元の原子から他の原子へと
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    原子の表面間を移動します
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    この現象が起こると
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    元の物体では陽子が電子よりも多くなり
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    正の電荷を持つようになります
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    一方で 電子が多くなった物質は
    負の電荷を持つようになります
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    この状況は電荷不均衡
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    もしくは正味の電荷分離と呼ばれます
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    しかし 自然界には
    均衡に向かう性質があるので
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    新たに負の電荷を持った物質が
    他の物質に接触した時には
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    可動電子は最初の機会を捉えて
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    電子が求められている場所に移動し
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    負の電荷を持った物質から
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    正の電荷を持った物質に飛び移り
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    電荷平衡を回復しようとします
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    そしてこの静電放電と呼ばれる
    すばやい電子の移動こそが
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    我々が突然の放電として
    認識しているものです
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    この過程は全ての物質に起こるものではありません
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    もしそうなら 皆さんは
    毎回ビリビリしていることになります
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    金属や塩水などの導体は
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    分子間を容易に移動する
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    緩く結合した
    外殻電子を持つ傾向にあります
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    一方で プラスチックやゴム
    ガラスなどの絶縁体は
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    他の原子に容易には移動しない
    しっかり結合された電子を持ちます
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    静電気の発生が最も起こりやすいのは
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    絶縁体が関係している時です
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    カーペットの上を歩く時
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    皆さんの体から離れた電子は
    カーペットに擦り取られ
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    他方 絶縁体であるカーペットのウールは
    電子を失うことに抵抗します
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    皆さんの体とカーペットは
    全体としては電荷平衡の状態にありますが
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    両者間は誘電分極しています
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    そしてドアノブに触れようと
    手を伸ばしたとき
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    ビリッ!
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    金属製のドアノブのゆるく結合した電子は
    皆さんの手に移り
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    皆さんの体が失った電子を補おうとします
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    これがベッドルームで起きた時は
    ちょっとした迷惑です
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    しかし大自然の中では
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    静電気は恐ろしく
    破壊的な自然災害となりえます
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    特定の条件下では
    電荷分離が雲の中で発生します
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    これが起こる理由は
    正確には分かっていません
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    雲の中での 水滴や氷の粒の循環に
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    関係があるのかもしれません
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    いずれにせよ 電荷の不均衡は
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    他の物体―
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    例えば建物
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    地表
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    もしくは他の雲などに 雷として知られる
    巨大な火花として放出されて中性になります
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    そして皆さんの指が何度も同じ場所で
    ビリッというように
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    雷も同じ場所に何度も落ちると
    信じておいたほうがよいでしょう
Title:
静電気の科学 ― アヌラーダ・ バグワット
Description:

誰しも同じ経験をしたことがあるでしょう。柔らかいカーペットの上を歩いており、ドアノブに手をかけたときに… ビリッ。 しかし、この静電気のトレードマークとも言えるショックは何によって引き起こされるのでしょうか?アヌラーダ・ バグワットは物質の性質を観察することでこの現象を明らかにします。

レッスン: アヌラーダ・ バグワット
アニメーション: Artrake Studio

*このレッスンのビデオ: http://ed.ted.com/lessons/the-science-of-static-electricity-anuradha-bhagwat

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TED-Ed
Duration:
03:39

Japanese subtitles

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