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ジョン・マエダ 「アート、テクノロジー、デザインから創造的リーダーが学べること」

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    この場でお話できて
    大変光栄です
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    80カ国以上の人が
    集まっています
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    そのような聴衆を前に
    話すのは
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    私には目新しい体験です
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    どの国の学校でも
    保護者面談は
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    やっているのではと
    思いますが
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    ご存知ですか?
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    親としてではなく
    自分が子供だった頃
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    親が学校に来て
    先生と話すのは
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    何か決まり悪いものでした
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    3年生の時に
    父が来たことがありました
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    普段は仕事を
    離れることのない人で
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    労働者階級の
    移民の典型です
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    それが学校での息子の様子を見ようと
    やってきたわけです
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    先生は父に言いました
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    「ジョンは数学と美術が
    よくできますよ」と
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    父はしきりに
    うなずいていました
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    次の日 豆腐を買いにきた
    お得意さんに
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    父が話すのを耳にしました
    「うちのジョンはね 数学がよくできるんですよ」
  • 0:50 - 0:53
    (笑)
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    このことはずっと 私の中で
    引っかかっていました
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    なぜ美術は言わなかったんだろう?
    なぜ美術はだめなのか?
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    私の生涯に渡る
    疑問となりましたが
  • 1:02 - 1:05
    数学が出来るということで
    コンピュータを買ってもらえて
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    それはそれで良かったのでした
    これを覚えている人いますか?
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    私の最初のコンピュータです
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    Apple II を持っていた人?
    たくさんいますね 素晴らしい (拍手)
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    ご存知のように Apple II は
    何もできませんでした (笑)
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    電源を入れると
    タイプした字が緑色で表示され
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    たいがいは間違ってると
    言われます
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    それが私達の知る
    コンピュータでした
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    そのようなコンピュータに
    親しんだ私は
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    父の夢だった
    MITに入りました
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    MITでコンピュータの
    あらゆる部分について学び
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    その後 美術学校に移りました
    コンピュータから逃れるために
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    そしてコンピュータを
    思考のための—
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    精神的空間と
    見なすようになりました
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    私はパフォーマンスアートから
    影響を受けて
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    20年前のことになりますが
    人間が演ずるコンピュータを作りました
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    『人力コンピュータ実験』
    という名前です
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    電源やマウスドライバや
    メモリなんかがあって
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    これはかつての日本の首都の
    京都でやったんですが
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    部屋を2つに仕切って
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    このコンピュータを
    オンにすると
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    助手達が巨大な
    段ボール製のフロッピーを
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    コンピュータに
    差し込みます
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    フロッピードライブ役の人が
    それを身に付けます (笑)
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    彼女はフロッピーの
    最初のセクタを見つけると
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    データを取り出して
    バスに渡します
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    バスはデータを
    せっせと—
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    メモリや CPUや
    VRAMへと運びます
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    実際に動くコンピュータです
    ちなみに これがバスです (笑)
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    見た目は速そうです
    これは座標を示す—
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    マウスドライバ (笑)
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    速く動いているように
    見えますが
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    実際にはすごく遅い
    コンピュータです
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    本物のコンピュータに比べて
    これがいかに遅いか認識して
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    コンピュータやテクノロジーへの
    興味を深めました
  • 2:51 - 2:54
    今日は4つのことを
    お話しします
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    はじめの3つは
    テクノロジー デザイン アートに
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    私がどう興味を惹かれてきたか
  • 3:01 - 3:04
    これらが どう重なり合うか
    ということ
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    あと1つは—
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    4年前にRISDの
    学長になったので
  • 3:10 - 3:12
    リーダーシップを
    取り上げます
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    この4つの領域を組み合わせようという
    実験の話をします
  • 3:17 - 3:20
    テクノロジーの話から
    始めましょう
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    テクノロジーは
    素晴らしいものです
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    Apple II が登場したての時
    本当に何もできませんでした
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    文字を表示するだけです
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    しばらくして使えるように
    なったのが画像です
  • 3:31 - 3:34
    コンピュータで
    色付きの華やかな画像が
  • 3:34 - 3:36
    使えるようになった時のことを
    覚えていますか?
  • 3:36 - 3:40
    さらに何年かして CD並の
    音が出せるようになりました
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    すごいことです
    コンピュータで音楽を聞けるんです
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    その後CD-ROMで映画を見られる
    ようになり 感動しました
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    どんなに興奮したか
    覚えていますか?
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    それからブラウザが現れました
    ブラウザは素晴らしいものでしたが
  • 3:52 - 3:55
    原始的で
    ネットワークは遅く
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    最初は文字だけでした
    それから画像―
  • 3:58 - 4:00
    ネット上の
    CD音質の音楽―
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    さらにネットで映画も見られるようになり
    感心したものです
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    それから携帯が現れます
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    文字 画像 音楽 ビデオ
    そして今や iPhoneに
  • 4:13 - 4:17
    iPad Androidがあって
    文字 ビデオ 音楽 ・・・
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    同じパターンですね?
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    私達はループの中に
    捕らわれているのかもしれません
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    この10年ほど 私は—
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    コンピューティングの
    可能性について考えていて
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    人が物事を理解する時のデザインの役割
    テクノロジーで—
  • 4:32 - 4:36
    デザインをどう理解できるか
    ということに興味を抱いてきました
  • 4:36 - 4:40
    ここで簡単な
    デザイン教室をしましょう
  • 4:40 - 4:43
    デザイナーは形式と内容の
    関係に注目します
  • 4:43 - 4:46
    内容というのは
    例えば—
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    「FEAR」 (恐れ)という言葉
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    ある種の悪い感情を表す
    4文字の言葉です
  • 4:54 - 4:59
    ヘルベチカ・ライトにした FEAR です
    あんまり不安は感じませんね
  • 4:59 - 5:01
    ヘルベチカ・ウルトラ・ライトにすると
  • 5:01 - 5:05
    「恐いかって? へっちゃらさ!」
    という感じになります (笑)
  • 5:05 - 5:08
    同じヘルベチカ・ウルトラ・ライトでも
    大きくすると
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    こいつはキツいな
    という感じになります
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    大きさで形式も
    変わるのが分かります
  • 5:12 - 5:17
    内容が同じでも
    違ったように感じられるのです
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    書体を変えてみると
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    何だか可笑しくなります
    海賊風のフォント―
  • 5:21 - 5:24
    ジャック・スパロウ船長用です
    「ウォーッ 恐いぞー!」
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    本当に恐い感じはしません
    むしろ可笑しな感じがします
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    あるいはこうすると
    ナイトクラブみたいになります (笑)
  • 5:31 - 5:34
    「FEAR に行こうぜ」みたいな (笑)
  • 5:34 - 5:37
    「いかしてるだろ」と (笑)(拍手)
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    内容は同じなんです
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    離れていた文字を
    こう押し詰めると
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    タイタニック号の
    甲板で身を寄た―
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    人々のようで
    文字が可哀想になり
  • 5:46 - 5:49
    同情を誘われます
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    書体をこんな風にすると
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    すごく上品な感じがします
    高級レストランの FEAR です
  • 5:54 - 5:57
    「僕には一生入れないだろうな」
    みたいな (笑)
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    すごいバージョンの FEAR です
    これが形式と内容です
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    内容を1字変えると
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    ずっと良い言葉になります
    「FREE」 (自由)です
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    FREE は素晴らしい言葉です
    どんな風にもできます
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    太字の FREE は
    マンデラ氏の自由のよう
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    そうだ 私は自由になれる!
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    細字の FREE は自由に
    呼吸できる感じがします
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    とてもすがすがしい
    文字を離すと
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    すごく軽やかに呼吸できる
    感じがします
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    それに青のグラデーションを付けて
    ハトを描き加えたら
  • 6:31 - 6:34
    ドン・ドレイパーの
    FREE になります (笑)
  • 6:34 - 6:37
    形式 内容 デザインというのは
    こんな風に働くんです
  • 6:37 - 6:39
    とても力があります
    魔法のよう
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    TEDに出てきた
    マジシャンみたいです
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    それがデザインの力です
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    私はずっとデザインとテクノロジーの関係に
    興味を抱いてきました
  • 6:49 - 6:51
    最近では人に見せることのない
  • 6:51 - 6:54
    古い作品をご覧に入れましょう
    私のしてきたことが分かるように
  • 6:54 - 6:57
    私は90年代に
  • 6:57 - 7:00
    こういう作品を
    いろいろ作っていました
  • 7:00 - 7:03
    これは音に反応する四角です
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    なぜ作ったのかと聞かれますが
    自分でもよく分かりません (笑)
  • 7:06 - 7:12
    ただ四角が自分に反応したら
    面白いなと思っただけです
  • 7:12 - 7:17
    私の子供が小さかった頃
    よくこれで遊んでいました
  • 7:17 - 7:20
    「あーー」とか言って
  • 7:20 - 7:23
    「お父さん あー あー」
    みたいな感じで
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    電気屋に行っても
    同じようにやって 聞くんです
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    「お父さん このパソコン
    音に反応しないよ」
  • 7:28 - 7:32
    その頃私は どうしてコンピュータは
    音に反応しないんだろうと考えていて
  • 7:32 - 7:35
    それで実験として
    作ったわけです
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    私はこのインタラクティブ・
    グラフィックスの領域で
  • 7:38 - 7:41
    多くの時間を費やしていましたが
    その後やめました
  • 7:41 - 7:44
    MITの教え子達が
    私よりすごいものを—
  • 7:44 - 7:46
    作るようになったので
    マウスを置いたんです
  • 7:46 - 7:49
    1996年に
    最後の作品を作りました
  • 7:49 - 7:53
    白黒で まったく色はなく
    整数の算術だけです
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    『タップ・タイプ・ライト』
    という題です
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    古き良きタイプライターに
    捧げたものです
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    弁護士の秘書をしていた母が
    いつも打っていました
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    10種類あります (タイプする音)
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    (タイプする音)
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    シフトを押すと・・・
  • 8:10 - 8:14
    10種類あります
    これは文字が回転します
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    (タイプする音)
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    文字の輪です (タイプする音)
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    20年前のものなので
    ちょっとアレかもしれませんが—
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    私は『赤い風船』という
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    フランス映画が好きで—
  • 8:31 - 8:34
    いい映画ですよね?
    あれが好きで
  • 8:34 - 8:37
    それをモチーフにしました
    (タイプする音)(タイプライターのベル音)
  • 8:37 - 8:41
    ほのぼのとした感じがします (笑)
  • 8:41 - 8:46
    最後になりますが
    バランスです
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    タイプしていると
    ストレスがたまりますが
  • 8:48 - 8:51
    このキーボードで打つと
    バランスを取れます
  • 8:51 - 8:53
    (笑)
  • 8:53 - 8:56
    Gのキーを打つと元通り
  • 8:56 - 8:59
    Gを打てば大丈夫
  • 8:59 - 9:01
    こんな感じです (拍手)
  • 9:01 - 9:04
    どうも
  • 9:04 - 9:07
    20年前にやったものです
  • 9:07 - 9:12
    私はいつもアートの周辺にいましたが
    RISDの学長になって
  • 9:12 - 9:14
    アートが中心になりました
  • 9:14 - 9:18
    純粋なアートは
    素晴らしいものです
  • 9:18 - 9:21
    よく「アートはよく分かりません」
    と言う人がいますよね
  • 9:21 - 9:25
    それはアートが
    効いているということです
  • 9:25 - 9:27
    アートは謎めいている
    ものなので
  • 9:27 - 9:30
    「分からない」なら
    想定通りなんです (笑)
  • 9:30 - 9:33
    それがアートです
    アートは疑問を提起しますが
  • 9:33 - 9:36
    その疑問には必ずしも
    答えはないんです
  • 9:36 - 9:38
    RISDに
    エドナ・ローレンス自然研究所という—
  • 9:38 - 9:41
    素晴らしい施設があって
    8万点の標本があります
  • 9:41 - 9:45
    動物とか骨格とか
    鉱物とか植物とか
  • 9:45 - 9:48
    ロードアイランドでは
    動物が車にはねられると
  • 9:48 - 9:51
    うちに電話が来て 誰か取りに行って
    剥製にするんです
  • 9:51 - 9:53
    なぜRISDに
    こんな施設があるのかというと
  • 9:53 - 9:57
    本物の動物とか
    実物を見ることで
  • 9:57 - 10:00
    存在を理解し把握する
    必要があるからです
  • 10:00 - 10:02
    RISDでは画像を元に
    描かせることはありません
  • 10:02 - 10:04
    「デジタル画像にはできないの?
  • 10:04 - 10:08
    その方が便利でしょう?」
    と多くの人が言いますが
  • 10:08 - 10:11
    私はこう答えます
    「昔のやり方が良いこともあります
  • 10:11 - 10:15
    今とは随分違うこともあって
    昔のやり方の良い点を
  • 10:15 - 10:17
    見極める必要があるんです
  • 10:17 - 10:20
    たとえ新時代になろうとも」
  • 10:20 - 10:23
    仲の良いニューメディア
    アーティストに
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    長谷川踏太という人がいます
    今は東京を拠点にしていますが
  • 10:27 - 10:29
    ロンドンにいた頃は
    奥さんとよく
  • 10:29 - 10:32
    いっしょにゲームをしていました
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    アンティークのお店に行って
  • 10:34 - 10:37
    欲しいアンティークがあると
  • 10:37 - 10:40
    店主に その品の裏にある
    ストーリーを聞くんです
  • 10:40 - 10:41
    その話が気に入れば
    購入します
  • 10:41 - 10:43
    2人が店でカップを
    見つけて尋ねます
  • 10:43 - 10:45
    「これのこと聞かせてよ」
  • 10:45 - 10:49
    すると店主が答えます
    「古いもんだよ」 (笑)
  • 10:49 - 10:53
    「もう少し教えてくれない?」
    「うん すごく古い」(笑)
  • 10:53 - 10:55
    そういうことを
    繰り返すうちに
  • 10:55 - 10:58
    アンティークでは 古さに価値が
    置かれていると分かりました
  • 10:58 - 11:00
    自分はニューメディア・
    アートの創作に
  • 11:00 - 11:03
    生涯を捧げてきたと
    彼は振り返っています
  • 11:03 - 11:08
    「あなたの作品 いったい何なんです?」
    と聞かれる それがニューメディアです
  • 11:08 - 11:11
    でも彼が気付いたのは
    古い新しいの問題ではなく
  • 11:11 - 11:12
    答えはその間にあるということ
  • 11:12 - 11:18
    「古い」塵や「新しい」雲ではなく
    良いものかどうかが大切なのです
  • 11:18 - 11:23
    雲と塵を組み合わせることで
    何かが起きます
  • 11:23 - 11:25
    今日のあらゆる
    面白いアートや
  • 11:25 - 11:27
    面白いビジネスに
    それを見ることが出来ます
  • 11:27 - 11:31
    新旧を どう組み合わせ
    良いものを作るかに面白さがあります
  • 11:31 - 11:34
    アートは問いかけですが
  • 11:34 - 11:39
    リーダーシップでも
    問いかけは よくします
  • 11:39 - 11:41
    今や簡単には
    機能しなくなっています
  • 11:41 - 11:44
    もはや単純な権威主義の
    時代ではありません
  • 11:44 - 11:48
    権威主義の例ですが
    以前ロシアを旅行して
  • 11:48 - 11:50
    サンクトペテルブルクの
    史跡に行ったとき
  • 11:50 - 11:53
    こんな標識を見ました
    「芝生に入るべからず」と
  • 11:53 - 11:55
    英語で書いてあって
  • 11:55 - 11:57
    英語を話す人だけに言うのは
    不公平だと思いました
  • 11:57 - 12:00
    でも その後ロシア人向けの
    標識を見つけました
  • 12:00 - 12:03
    あらゆることを
    禁止する標識です
  • 12:03 - 12:06
    「遊泳禁止」「ハイキング禁止」
    「何でも禁止」
  • 12:06 - 12:12
    私のお気に入りは 「植物禁止」
    なぜ史跡に植物を持ち込むんでしょう? わかりません
  • 12:12 - 12:14
    それに「恋愛禁止」 (笑)
  • 12:14 - 12:17
    それが権威主義です
  • 12:17 - 12:20
    構造的にはどうか?
    階層構造です
  • 12:20 - 12:22
    今日の多くのシステムは
    階層構造をしていますが
  • 12:22 - 12:25
    それは崩れつつあります
  • 12:25 - 12:29
    木構造のかわりに
    グラフ構造になっています
  • 12:29 - 12:32
    階層ならぬネットワークです
    これは扱いにくいものです
  • 12:32 - 12:36
    今日のリーダーは
    これまでとは違った
  • 12:36 - 12:37
    リーダーシップが
    求められていると思います
  • 12:37 - 12:40
    これは私が同僚の
    ベッキー・ベルモントと
  • 12:40 - 12:42
    創造的リーダーシップについて
    考察したものです
  • 12:42 - 12:44
    リーダーシップについて
    アーティストから何を学べるか?
  • 12:44 - 12:48
    通常のリーダーは間違いを
    避けようとします
  • 12:48 - 12:52
    でもクリエイティブな人たちは
    間違いから学ぼうとします
  • 12:52 - 12:56
    従来のリーダーは
    常に正しくあろうとしますが
  • 12:56 - 13:00
    創造的なリーダーは
    正しいならもうけものと思っています
  • 13:00 - 13:03
    今日の複雑で曖昧な世界で
    この考え方は大切であり
  • 13:03 - 13:07
    アーティストやデザイナーから学べることは
    たくさんあると思います
  • 13:07 - 13:11
    最近ある企画で
    ロンドンに行きました
  • 13:11 - 13:13
    4日間 砂場に
    座ってみないかと
  • 13:13 - 13:15
    友人が誘うので
    いいねと応じたのです
  • 13:15 - 13:19
    4日間に渡って
    毎日6時間 砂場に座り
  • 13:19 - 13:22
    ロンドンの人たちと
    6分ずつ会うんです
  • 13:22 - 13:24
    大変でした
  • 13:24 - 13:28
    彼らの話に耳を傾け 悩みを聞き
    砂に描きながら
  • 13:28 - 13:30
    理解しようとするんですが
  • 13:30 - 13:32
    やっていることの意味を
    なかなか掴めませんでした
  • 13:32 - 13:35
    この1対1の対話を
    4日間ずっとやっていて
  • 13:35 - 13:37
    学長の仕事に
    似ているなと感じました
  • 13:37 - 13:40
    「これは自分の仕事と同じだ
    会議に次ぐ会議」
  • 13:40 - 13:42
    この体験の終わりに
  • 13:42 - 13:45
    なぜ自分がこれをやったのか
    理解しました
  • 13:45 - 13:49
    リーダーとして
    私達がやっているのは
  • 13:49 - 13:53
    ありそうにないもの同士を結び付け
    何かが起こるのを望むということです
  • 13:53 - 13:55
    あの部屋で私は
    ロンドン中の
  • 13:55 - 13:59
    沢山の人の繋がりを見つけました
    人を繋ぎ合わせるリーダーシップは
  • 13:59 - 14:02
    今日における
    大きな課題です
  • 14:02 - 14:04
    階層にせよ
    ネットワークにせよ
  • 14:04 - 14:06
    素晴らしいデザイン上の
    挑戦です
  • 14:06 - 14:10
    私がやっていることの1つは
    テクノロジーとリーダーシップを
  • 14:10 - 14:14
    アートとデザインの視点で
    結び付けるシステムの研究です
  • 14:14 - 14:15
    アートとデザインの視点で
    結び付けるシステムの研究です
  • 14:15 - 14:19
    まだどこでも見せたことのないものを
    ご覧に入れましょう
  • 14:19 - 14:21
    これは私がPythonで書いた
    スケッチアプリです
  • 14:21 - 14:24
    Photoshopはご存知ですね?
  • 14:24 - 14:28
    これはPowershopという名です
    どういうものかというと
  • 14:28 - 14:31
    組織を考えてください
    CEOというのは
  • 14:31 - 14:33
    頂点ではなく
    組織の中心です
  • 14:33 - 14:36
    組織には様々な
    部門があり
  • 14:36 - 14:38
    どこかの領域を見たいと
    思うかもしれません
  • 14:38 - 14:42
    緑の領域は順調ですが
    赤い所はうまくいっていません
  • 14:42 - 14:44
    リーダーとして
    いかに見 結び合わせ
  • 14:44 - 14:47
    実現するか?
    この「流通」というのを
  • 14:47 - 14:50
    開いてみると
    下位部門が出てきます
  • 14:50 - 14:54
    このECO部門に所属する人を
    見てみましょう
  • 14:54 - 14:56
    これが
  • 14:56 - 14:58
    ECO部門の人たちです
  • 14:58 - 15:02
    階層を横断して
    恊働したいというとき
  • 15:02 - 15:05
    CEOにとって難しいのは
    領域をまたがる
  • 15:05 - 15:08
    繋がりを見出すことです
    研究開発部門を見ると
  • 15:08 - 15:12
    この2つの関心領域に
    共通する人がいます
  • 15:12 - 15:15
    このような人材を取り込むことが
    重要でしょう
  • 15:15 - 15:19
    その人達と
    どんなやり取りをしているのか
  • 15:19 - 15:22
    ヘッドアップ表示が欲しいと
    思うかもしれません
  • 15:22 - 15:23
    何度一緒に
    コーヒーを飲んだか?
  • 15:23 - 15:27
    電話やメールの頻度は?
  • 15:27 - 15:30
    メールの雰囲気はどうか?
    どんな結果が出ているか?
  • 15:30 - 15:32
    このようなシステムを使うことで
    リーダーは
  • 15:32 - 15:35
    ネットワーク内の活動をよりうまく
    調整できるかもしれません
  • 15:35 - 15:38
    あるいはLuminosoのような技術を
    使おうと考えるかもしれません
  • 15:38 - 15:41
    テキスト分析をしている
    ケンブリッジの会社です
  • 15:41 - 15:44
    自分のコミュニケーションには
    どんな傾向があるか?
  • 15:44 - 15:48
    このようなシステムは重要だと
    私は考えています
  • 15:48 - 15:50
    リーダーを巡るソーシャルメディアを
    狙ったシステムです
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    このような視点は
    より多くのリーダーが
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    アートやデザインの領域に足を踏み入れる
    ようになって初めて広がるでしょう
  • 15:59 - 16:03
    アートとデザインを通して
    新たな考え方や新たなシステムが
  • 16:03 - 16:04
    見つかるからです
  • 16:04 - 16:06
    私はこれを考え始めた
    ばかりですが
  • 16:06 - 16:08
    皆さんにご紹介できて
    うれしく思っています
  • 16:08 - 16:11
    最後までご静聴いただき
    感謝します
  • 16:11 - 16:15
    ありがとうございました (拍手)
  • 16:15 - 16:20
    (拍手)
Title:
ジョン・マエダ 「アート、テクノロジー、デザインから創造的リーダーが学べること」
Speaker:
John Maeda
Description:

RISD (ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン) の学長であるジョン・マエダが、可笑しくも魅惑的な講演をお届けします。アート、デザイン、テクノロジーの領域での生涯に渡る作品群を紹介したあと、締めくくりとして未来における創造的リーダーシップの姿を示します。人間演ずるコンピュータまで登場する初期作品のデモは必見です。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
16:41

Japanese subtitles

Incomplete

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