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進歩に向けた大胆な政策

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    現在 世界で一般的に語られているのは
  • 0:04 - 0:07
    恐ろしく 下向きな時代だということです
  • 0:08 - 0:12
    驚くような話ではありません
    世界の暗いニュースを見れば
  • 0:12 - 0:14
    ISISや不平等
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    政治的機能不全や地球温暖化
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    ブレグジット まだまだあります
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    でも 言わせてください
    変に思うかもしれませんが
  • 0:23 - 0:27
    私は そんな悲観的なニュースなど
    信じていませんし
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    信じるべきだとも思いません
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    私は 問題に気づいていない
    わけではありません
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    皆さんと同じようにニュースは見ます
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    私が反論したいのは
    多くの人がニュースを元に出す結論
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    すなわち 世界はもう終わりだ —
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    問題は解決不可能で
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    政府は無能だという結論です
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    なぜこんな話をしているのか?
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    私が根っからの楽天家だからとか
    そういうことではありません
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    でも メディアが常に恐怖心を煽り
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    解決策ではなく
    問題自体に固執している
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    そんな状況に 常々不満がありました
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    それがきっかけで 数年前に決めました
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    自分はジャーナリストだから
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    何かできないか 挑戦すべきだと
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    世界中を回って
    実際にインタビューし
  • 1:09 - 1:11
    経済や政治の深刻な問題に
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    人々がどう取り組んでいるのかを
    見ていくのです
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    結果を見て驚きました
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    素晴らしい進歩の兆候が
    世界中 それも
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    まったく予想しなかった場所で
    広がっており
  • 1:25 - 1:28
    その様子を見て
    地球規模の深刻な課題は
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    結局 解決不可能では
    ないかもしれないと確信したのです
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    単なる机上の空論ではなく
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    実際に活用されている解決策です
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    どれも問題を解決しています
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    残された私たちも期待できます
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    これからお伝えするのは
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    私が訪れた3カ国
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    カナダ インドネシア メキシコが
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    一見 解決は無理に思える問題を
    どう解決したかです
  • 1:51 - 1:55
    これらの事例が重要なのは
    誰でも使える方法が含まれていて
  • 1:55 - 1:58
    個別の問題に限らず
  • 1:58 - 2:00
    他の問題にも応用できるからです
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    私の母国である 現在のカナダについて
    皆さんが考えることは —
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    まあ 考えることがあればの話ですが
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    寒く 退屈で 礼儀正しい
    というところでしょうか
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    変なアクセントでやたらと
    「すみません」と言うとか
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    全てその通りです
  • 2:16 - 2:17
    (笑)
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    すみません
  • 2:19 - 2:20
    (笑)
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    でも カナダは重要です
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    カナダが解決した問題は
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    現在 多くの国を騒がせています
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    移民問題です
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    現在のカナダは
    世界一移民に寛容な国です
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    移民に寛容な他の国に比べてもです
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    人口当たりの移民の割合は
    フランスの4倍
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    外国生まれの居住者の割合は
  • 2:44 - 2:46
    スウェーデンの2倍です
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    一方で カナダが
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    昨年受け入れた シリア難民の数は
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    アメリカの10倍以上です
  • 2:53 - 2:55
    (拍手)
  • 3:00 - 3:03
    今は昨年以上に
    難民を受け入れています
  • 3:03 - 3:05
    もし カナダ国民に
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    一番誇りに思うものはと尋ねると
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    1位は「多文化主義」です
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    これは ほぼ
    どの国でも禁句ですが
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    2位は
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    「ホッケーが強いこと」
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    ホッケーです
  • 3:17 - 3:18
    (笑)
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    つまり 他の国々が
    移民を寄せ付けまいと
  • 3:22 - 3:25
    必死に壁を作ろうとしている今
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    カナダでは
    移民をもっと受け入れたがっています
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    本当に面白いのはここからです
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    カナダは昔からこうだった
    訳ではありません
  • 3:34 - 3:40
    60年代半ばまでの移民政策は
    非常に人種差別的でした
  • 3:40 - 3:43
    「白いカナダ」と呼ばれました
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    お分かりでしょうが
    雪の話ではありません
  • 3:47 - 3:53
    そんなカナダが どうやって
    今のカナダになったのか?
  • 3:53 - 3:56
    オンタリオに住む
    私の母の考えとは違って
  • 3:56 - 3:58
    答えは 美徳とは関係ありません
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    カナダ国民が生まれつき優秀だ
    という訳でもないです
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    本当の理由は1968年に
    首相となった人物と関係があります
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    ピエール・トルドー
    現首相の父親でもあります
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    (拍手)
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    父トルドーは
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    歴代の首相とは
    非常に異なる人物でした
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    英語圏のエリートが支配した国で
    フランス語圏出身の人物でした
  • 4:22 - 4:24
    トルドーは知識人でした
  • 4:24 - 4:27
    それに ちょっとカッコよかったんです
  • 4:27 - 4:30
    本当です ヨガを実践し
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    ビートルズの友人でした
  • 4:31 - 4:32
    (笑)
  • 4:32 - 4:36
    流行の最先端を行っていたので
    眉をひそめる人もいたでしょう
  • 4:37 - 4:38
    一方で この首相は
  • 4:38 - 4:43
    他の国にはなかった
    進歩的な改革を成し遂げました
  • 4:44 - 4:47
    調べてみると その方法は
    2段階になっていました
  • 4:47 - 4:51
    まず 従来の
    人種差別的な移民法を撤廃し
  • 4:51 - 4:54
    肌の色で移民を制限するのではなく
  • 4:54 - 4:59
    教育レベルや経験
    言語能力を重視する移民法に換えました
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    新しい移民法によって
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    新たな国民が経済成長に
    貢献する可能性は高まりました
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    次にトルドーは 世界初の政策である
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    多文化主義を公認し
    国家の統合を促すとともに
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    多様性こそ カナダらしさの
    核心だという考え方を広めました
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    それ以降ずっと
    政府はこのメッセージを発信しています
  • 5:21 - 5:24
    同時に普通のカナダ国民も
  • 5:24 - 5:28
    多文化主義の
    経済的 物質的な恩恵を
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    身近に感じるようになりました
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    この2つの変化が結びつき
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    非常に開放的な
    今のカナダが生まれました
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    次に目を向けたいのは
    別の国の さらに厄介な問題 —
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    イスラム原理主義です
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    1998年 インドネシア国民は
    街頭でデモを起こし
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    スハルトの長期独裁政権を
    打倒しました
  • 5:50 - 5:53
    素晴らしい出来事でしたが
  • 5:53 - 5:54
    同時に 恐ろしくもありました
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    インドネシアは
    2億5千万人の人口を抱える
  • 5:56 - 6:00
    世界最大の
    イスラム教徒主体の国家です
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    国は暑く 広く まとまりがありません
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    1万7千の島々で構成され
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    1千近い言語が話されています
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    スハルトは長年の独裁者で
  • 6:11 - 6:13
    しかも悪い指導者でした
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    ただ 独裁者としては
    かなり優秀で
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    政教分離を常に念頭に置いていたのです
  • 6:19 - 6:23
    それで 専門家が恐れたのは
    スハルトによる抑圧がなければ
  • 6:23 - 6:25
    国内は混乱に陥るか
  • 6:25 - 6:27
    過激な宗教団体に征服され
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    熱帯国版イランになってしまう
    危険性があることでした
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    それが当初の懸念だったのです
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    1999年に初めて自由投票が行われ
  • 6:37 - 6:41
    イスラム系の政党が
    36%の票を獲得し
  • 6:41 - 6:43
    国内は混乱に陥り
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    暴動やテロにより
    何千人もの犠牲者が出ました
  • 6:47 - 6:52
    しかしそれ以降
    驚くべき変化を遂げたのです
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    国民は個人レベルで
    イスラム教への信仰を深めています
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    最近はヒジャブ姿の女性が多く見られ
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    10年前よりも多いでしょう
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    でも国政は10年前と
    真逆の状態になりました
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    今では 立派な民主国家です
  • 7:08 - 7:11
    一方イスラム系の政党は
    徐々に支持を失っています
  • 7:11 - 7:15
    2004年に約38%という
    最高支持率を得て以降
  • 7:15 - 7:18
    2014年には
    25%に減少しました
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    テロは 現在は滅多に起こりません
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    最近ISISに加わった
    インドネシア人が数人いるものの
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    人数はごくわずかで
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    国民100万人当たりの割合は
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    ベルギーよりもずっと少ないです
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    イスラム教徒主体の
    国家としては異例です
  • 7:39 - 7:42
    2014年 私はインドネシアに行き
    現大統領にインタビューしました
  • 7:42 - 7:46
    技術系出身で 穏やかな口調の
    ジョコ・ウィドドです
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    「他のイスラム国家が疲弊する一方
    インドネシアが成長する理由は何ですか?」
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    ウィドドは教えてくれました
  • 7:53 - 7:57
    「原理主義と対峙するには
    まず不平等をなくす必要がありました」
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    インドネシアの宗教系政党は
    他国の同様の政党と同じで
  • 8:01 - 8:06
    貧困と汚職の撲滅に
    重点的に取り組んできました
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    ウィドドや先代の大統領も同じでした
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    イスラム系政党の
    公約を真似たのです
  • 8:11 - 8:14
    テロも厳重に取り締まりましたが
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    インドネシアの民主党員は
    独裁政権下の暗黒時代から
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    重要な経験を得ていました
  • 8:19 - 8:24
    抑圧すればするほど
    過激思想は広がるということです
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    そこで 細やかな配慮の下
    テロとの戦いを進めました
  • 8:28 - 8:30
    軍ではなく 警察が出動しました
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    容疑者を拘束するのは
    十分な証拠がある場合に限り
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    裁判は公開裁判にしました
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    リベラル派の
    イスラム教指導者さえ投獄し
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    聖戦主義者にテロは
    反イスラムだと知らしめました
  • 8:41 - 8:44
    こういった取り組みは
    目覚ましい成功を収め
  • 8:44 - 8:48
    20年前には想像もできなかった
    国家を生み出したのです
  • 8:49 - 8:52
    ここまでお伝えすれば
    私の楽観的な考えも
  • 8:52 - 8:54
    少し納得いただけるでしょうか
  • 8:54 - 8:58
    移民問題もイスラム教原理主義も
    解決できない訳ではありません
  • 8:58 - 9:01
    あと1カ国お付き合いください
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    最後はメキシコです
  • 9:03 - 9:06
    3カ国の中でも メキシコには
    一番驚きました
  • 9:06 - 9:08
    ご存知の通り
  • 9:08 - 9:11
    メキシコは多くの問題を抱えています
  • 9:11 - 9:13
    ところが この国が
    数年前に成し遂げたことは
  • 9:13 - 9:19
    フランス インド アメリカなど
    多くの国にとって
  • 9:19 - 9:20
    まだ夢に過ぎないものです
  • 9:20 - 9:24
    長年続いていた
    政治停滞を打破しました
  • 9:25 - 9:28
    その方法を知るには
    2000年にメキシコが
  • 9:28 - 9:31
    民主政権になった時点に
    遡る必要があります
  • 9:31 - 9:35
    政治家たちは 手に入れた自由で
    改革を求めて戦うのではなく
  • 9:35 - 9:38
    政治家間で闘争しました
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    議会はこう着状態で
    国内の問題は ―
  • 9:41 - 9:44
    ドラッグ 貧困 汚職と ―
  • 9:44 - 9:46
    混乱を極めました
  • 9:46 - 9:49
    状況はどんどん悪化し 2008年には
  • 9:49 - 9:52
    ペンタゴンが
    メキシコ崩壊の警告を出しました
  • 9:53 - 9:57
    それから2012年
    エンリケ・ペーニャ・ニエトが
  • 9:57 - 9:59
    突如 大統領に選ばれました
  • 10:00 - 10:04
    当初 ペーニャは
    あまり期待されていませんでした
  • 10:05 - 10:07
    確かに美形でしたが
  • 10:07 - 10:11
    腐敗した旧与党
    制度的革命党出身で
  • 10:11 - 10:14
    女性絡みの噂が絶えませんでした
  • 10:15 - 10:18
    事実 ペーニャは顔がいいだけと
    思われていて
  • 10:18 - 10:23
    選挙大会中 女性に
    「イケメン」と呼ばれました
  • 10:23 - 10:27
    ところが このイケメンは
    国民を驚かせました
  • 10:27 - 10:28
    対立する3大政党間で
  • 10:28 - 10:31
    連携協定を
    成立させたのです
  • 10:31 - 10:34
    それから18カ月後
    全政党が成立させたのは
  • 10:34 - 10:37
    非常に包括的な改革法案でした
  • 10:37 - 10:40
    閉鎖的な独占事業の開放や
  • 10:40 - 10:43
    経営不振が続いていた
    エネルギー事業の自由化
  • 10:43 - 10:46
    問題が多い学校教育の再構築など
    数多くの改革が行われました
  • 10:46 - 10:49
    この功績がどれほど凄いかと言うと
  • 10:49 - 10:53
    アメリカの連邦議会が
    移民改革と
  • 10:53 - 10:56
    選挙資金制度改革と
    金融改革の法案を可決し
  • 10:56 - 11:00
    しかも全部 同時にやるところを
    想像してみるといいでしょう
  • 11:00 - 11:02
    それがメキシコの
    成し遂げたことです
  • 11:02 - 11:06
    一連の改革に成功した秘訣を
    ペーニャに聞くことができました
  • 11:06 - 11:09
    ペーニャは私に
    例の眩しい笑顔を見せ ―
  • 11:09 - 11:11
    (笑)
  • 11:13 - 11:17
    一言答えてくれました
    「妥協です」
  • 11:18 - 11:19
    もちろん もっと詳しく聞きましたが
  • 11:19 - 11:22
    長い回答も基本的には同じでした
  • 11:22 - 11:25
    「妥協に妥協を重ねました」
  • 11:25 - 11:28
    すぐに信頼を得る必要があると
    自覚しており
  • 11:28 - 11:31
    当選後 わずか数日で
    野党と協議を開始しました
  • 11:32 - 11:34
    外部の利害関係者からの
    圧力を避けるために
  • 11:34 - 11:37
    協議は小規模で極秘に行われました
  • 11:37 - 11:41
    多くの参加者によれば
    この密接な関係と
  • 11:41 - 11:43
    酌み交わされたテキーラが
  • 11:43 - 11:46
    信頼を築き上げたということです
  • 11:46 - 11:48
    また合意は全会一致の
    場合のみとしたこと
  • 11:48 - 11:53
    さらにペーニャが与党より
    他党の重点事項を優先さえしたことも
  • 11:53 - 11:54
    信頼関係の構築に役立ちました
  • 11:55 - 11:58
    野党の上院議員
    サンチアゴ・クリールの言葉です
  • 11:58 - 12:03
    「私が特別だとか 他の人が特別だとか
    言うつもりはありません
  • 12:03 - 12:06
    でも あのグループだけは特別でした」
  • 12:06 - 12:07
    証拠は何か?
  • 12:07 - 12:11
    ペーニャの就任時に
    3つの政党による協定が結ばれ
  • 12:11 - 12:15
    メキシコは何十年ぶりに
    政治停滞を打破しました
  • 12:16 - 12:17
    素晴らしい
  • 12:17 - 12:19
    以上 3カ国の事例を通して
  • 12:19 - 12:22
    3つの大きな解決策を説明しました
  • 12:22 - 12:23
    良い事例ばかりでしたよね?
  • 12:23 - 12:27
    ただ 私たちに役立つことは
    あるでしょうか?
  • 12:27 - 12:31
    この3カ国と
    その他多くの成功事例 例えば
  • 12:31 - 12:35
    内戦から復興したルワンダや
  • 12:35 - 12:38
    不平等を解消しているブラジル
  • 12:38 - 12:40
    地球上 どの国よりも
    急速かつ長期に渡って
  • 12:40 - 12:43
    経済成長を続けている
    韓国などを 調べる過程で
  • 12:43 - 12:46
    いくつかの共通点に気づきました
  • 12:46 - 12:48
    説明の前に
    1つだけ言わせてください
  • 12:48 - 12:51
    もちろん 国によって特徴があります
  • 12:51 - 12:54
    だから 1つの成功事例を取り上げて
  • 12:54 - 12:57
    他の国に適用しても
    うまくいくとは限りません
  • 12:57 - 12:59
    1つの解決策が
    いつまでも有効とは限りません
  • 12:59 - 13:02
    状況によって
    変えていく必要があります
  • 13:03 - 13:07
    とは言え 事例の本質だけを
    取り上げれば
  • 13:07 - 13:11
    問題解決のための共通項を
    見つけることができます
  • 13:11 - 13:14
    それは 他の国でも
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    ビジネスの場でも
  • 13:15 - 13:18
    その他 どんな状況でも
    役立つでしょう
  • 13:19 - 13:22
    1つ目に 極限状態を受け入れること
  • 13:22 - 13:24
    3カ国の事例からもわかるように
  • 13:24 - 13:27
    国家存亡に迫る状況で
    解決策が見つかっています
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    それは偶然ではありません
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    カナダでは トルドーの就任時に
    2つの国家的な危機が浮上していました
  • 13:35 - 13:37
    まず 広大で人口不足のカナダは
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    移民が必要でしたが
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    白人労働人口を抱える
    ヨーロッパは
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    第二次世界大戦から復興し
    人口移動は終わっていました
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    もう一つはカナダ国内で
    長く続いていた
  • 13:48 - 13:51
    フランス語圏と英語圏の冷戦が
  • 13:51 - 13:53
    実際の衝突に発展していたことです
  • 13:53 - 13:55
    ケベック州はカナダ離脱を主張し
  • 13:55 - 13:59
    政治が原因で カナダ人同士の
    殺人も起きていました
  • 13:59 - 14:03
    国家はいつでも
    危機的な状況にあるものですね
  • 14:03 - 14:05
    特別なことではありません
  • 14:05 - 14:09
    ただ トルドーが優秀だったのは
    カナダの危機的状況によって
  • 14:09 - 14:13
    普段なら改革を妨げる障害が
    一掃されたことに 気づいた点です
  • 14:13 - 14:17
    カナダは移民に対して
    開放的になるしかありませんでした
  • 14:17 - 14:19
    カナダらしさの再考も必要でした
  • 14:19 - 14:21
    他に方法はありませんでした
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    こうしてトルドーは
    数十年に一度のチャンスを手にし
  • 14:24 - 14:27
    従来のルールを破り
    新たなルールを作りました
  • 14:27 - 14:31
    他の成功者と同じように
    賢明にも機会を逃さなかったのです
  • 14:32 - 14:36
    2つ目 手当たり次第のアイディアが
    力を生み出す
  • 14:36 - 14:39
    問題解決に優れた人々に
    共通する点は
  • 14:39 - 14:41
    現実主義者だということです
  • 14:41 - 14:44
    最良だと思う答えは
    躊躇なく取り入れ
  • 14:44 - 14:51
    政党 常識 感情論など
    些細な問題を寄せ付けません
  • 14:51 - 14:54
    先にお伝えしたように
    インドネシアの民主党員は賢明にも
  • 14:54 - 14:59
    イスラム系の政党の優れた選挙公約を
    たくさん取り入れ
  • 14:59 - 15:03
    イスラム教過激派の一部にまで
    連立を呼びかけました
  • 15:03 - 15:07
    宗教に関心が薄い国民の多くは
    恐怖に陥りました
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    しかし過激派を無理矢理
    政権に加えたため
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    過激派の実力不足は
    すぐに露呈し
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    政治の世界によくある
    低俗な妥協や
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    小さな屈辱に
    巻き込まれていきました
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    そのせいで 過激派のイメージは下がり
    回復しませんでした
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    3つ目は
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    国民全体を 時々満足させることです
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    危機的状況では 指導者が並外れた権限を
    手に入れると言いましたが
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    大胆さだけで
    問題は解決できない場合もあります
  • 15:41 - 15:44
    抑制が必要な場合もあるのです
  • 15:44 - 15:46
    それが一番避けたいこと
    だったとしてもです
  • 15:47 - 15:49
    トルドーの例では 就任時に
  • 15:49 - 15:51
    自分の支持者だけに注目し
  • 15:51 - 15:54
    フランス語圏を
    優先することも出来ました
  • 15:54 - 15:58
    国民の一部だけ
    常に満足させることも出来たのです
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    ペーニャは権限を行使し
    野党を攻撃し続けることも出来ました
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    従来のメキシコのように
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    でも野党の受け入れを選びました
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    一方で 与党には妥協を強いました
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    トルドーは人種にとらわれない
    考え方を推進し
  • 16:13 - 16:18
    言語や肌の色ではなく
    多文化主義こそが
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    カナダ国民らしさを生むと
    主張したのです
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    要望が全て叶った人はいませんが
  • 16:23 - 16:27
    それぞれが最低限の利益を手に入れました
  • 16:29 - 16:31
    こう思う方もいるかもしれません
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    「OK テッパーマン
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    お前が言うような解決方法が
    本当に存在するなら
  • 16:35 - 16:38
    どうしてもっと多くの国に
    活用されないのか?」
  • 16:39 - 16:41
    成功に特別な力は必要ありません
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    私がお話した指導者に
    スーパーヒーローはいません
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    一人で功績を収めた人はいないし
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    欠点もたくさんありました
  • 16:49 - 16:52
    例えばインドネシア初の
    民主的に選ばれた大統領
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    アブドゥルラフマン・ワヒド
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    ワヒドは悲しいほどにカリスマ性がなく
  • 16:57 - 16:59
    居眠りをしたことがあります
  • 16:59 - 17:00
    しかも 自分の演説中にです
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    (笑)
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    実話です
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    成功を妨げるのは
    個人の実力ではないとお分かりでしょう
  • 17:12 - 17:14
    置かれた状況でもありません
  • 17:14 - 17:15
    もっと些細なことです
  • 17:16 - 17:19
    大きな決断には
    大きなリスクが伴います
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    大きなリスクを背負うのは恐ろしいです
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    恐怖心を乗り越えるには度胸が必要です
  • 17:26 - 17:27
    皆さんご存知のように
  • 17:27 - 17:30
    度胸のある政治家はとても少ないです
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    だからと言って 私たち有権者は
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    指導者に勇気を持てと
    言えない訳ではありません
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    そもそも 私たちが政治家を
    当選させたのですから
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    現在の世界情勢を考えると
    他に選択肢はありません
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    答えは目に見えていますが
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    全ては私たち次第です
  • 17:49 - 17:52
    勇気ある人に投票するのです
  • 17:52 - 17:54
    答えを見つける勇気を持ち
  • 17:54 - 17:55
    答えを取り入れ
  • 17:55 - 17:57
    それを機能させられる人物を
  • 17:57 - 17:58
    ありがとうございました
  • 17:58 - 18:01
    (拍手)
Title:
進歩に向けた大胆な政策
Speaker:
ジョナサン・テッパーマン
Description:

テロ、不平等、政治的機能不全など、世界で騒がれている問題は簡単に解決できるものではありません。だからと言って、解決策を探るのをやめるべきではありません。ジャーナリストのジョナサン・テッパーマンは、むしろ、もっと大胆に考えてみたらどうかと提案しています。テッパーマンは世界中を回り、世界的なリーダーがどのように難しい問題に取組んでいるかを尋ねました。そして非常に希望に満ちた事例を取り上げて、問題を解決する3つの方法にまとめました。

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English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
18:16
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