(ほぼ)ルールなしで会社を経営する方法
-
0:01 - 0:05私は毎週 月曜と木曜に
死に方を学んでいます -
0:05 - 0:07「我が人生終焉の日」
と呼んでいます -
0:07 - 0:10妻のフェルナンダは
この呼び名が好きじゃありません -
0:10 - 0:15でも私の家系では 多くが
悪性黒色腫で亡くなっていて -
0:15 - 0:17両親も祖父母もそうでした
-
0:17 - 0:21それで私はずっと考えているんです
いつか医師の前に座った時 -
0:21 - 0:23私の検査結果を見て
こう言われるんじゃないかと -
0:23 - 0:25「リカルド あまり良くないね
-
0:25 - 0:28余命は半年から1年だね」
-
0:28 - 0:31すると人は 死ぬまでに
何をしようか考え始めます -
0:31 - 0:34こんなふうに―
「子供ともっと一緒に過ごそう -
0:34 - 0:35どこそこに出かけよう
-
0:35 - 0:38山なんかに登ったり
それから -
0:38 - 0:42時間の余裕がある内にしておかなかったことを
今から全てやろう」 -
0:42 - 0:44しかしもちろん
お分かりのとおり -
0:44 - 0:47これはとてもほろ苦い
思い出になるでしょう -
0:47 - 0:48実行するのは非常に難しく
-
0:48 - 0:52おそらく大半の時間
泣き暮らすことになるでしょう -
0:52 - 0:54ですから私はそうならないように
したかったんです -
0:54 - 0:59毎週月曜と木曜を
「人生終焉の日」にあてて -
0:59 - 1:01その2日間は
-
1:01 - 1:05悪い知らせを受けた時 するであろう事を
何でもしておくことにしたんです -
1:05 - 1:06(笑)
-
1:06 - 1:08皆さんが―
-
1:08 - 1:12(拍手)
-
1:12 - 1:15「仕事」の逆を考える時
-
1:15 - 1:17多くの場合思いつくのが
オフタイムです -
1:17 - 1:20「ちょっとオフが必要だ」
とか言ったりするでしょう -
1:20 - 1:24でも実際のところ オフタイムは
すごく忙しいんです -
1:24 - 1:26ゴルフに行き テニスに行き
たくさんの人に会って -
1:26 - 1:29ランチに行き
映画に遅れてしまう -
1:29 - 1:31やることがありすぎるんです
-
1:31 - 1:36「仕事」の反対は「暇」ですが
-
1:36 - 1:38ほとんどの人は
暇な時に何をすべきか知りません -
1:38 - 1:42普段 どのように時間を
配分しているかを見てみると -
1:42 - 1:47お金がたくさんある時期には
-
1:47 - 1:49時間がほとんどないことに
気がつくでしょう -
1:49 - 1:54そしてようやく時間ができた頃には
お金も健康も失っています -
1:54 - 1:58我が社ではここ30年
これについて考えてきました -
1:58 - 2:01我が社は何千人もの社員を抱える
複雑な会社で -
2:01 - 2:04何億ドルものビジネスをしています
-
2:04 - 2:10ロケットの推進システムを作り
ブラジルで4千台のATMを運営し -
2:10 - 2:14何万人分もの所得税の
申告準備をしています -
2:14 - 2:17単純なビジネスではありません
-
2:17 - 2:19我が社の様子を見て
こう考えました -
2:19 - 2:24社員に任せよう
社員のために会社から -
2:24 - 2:27全寮制学校のような面を
取り除こうと― -
2:27 - 2:29いつ出社するか
どんな格好をするか -
2:29 - 2:32会議への参加の仕方
何を言うか -
2:32 - 2:33あるいは言わないかとか
-
2:33 - 2:34そしてどうなるか見てみようと
-
2:34 - 2:36私たちは約30年前に
-
2:36 - 2:39まさにこの問題に
取り組み始めたのです -
2:39 - 2:41そして社員に定年退職のことや
-
2:41 - 2:44人生の時間配分を
考えなさいといいました -
2:44 - 2:4782歳になってから
山に登るのではなく -
2:47 - 2:49来週行きませんか?
-
2:49 - 2:51つまり こうするんです
-
2:51 - 2:55給料の10%と引き換えに
毎週の水曜日を払い戻すのです -
2:55 - 2:59もしバイオリニストになろうと思えば―
まあ ないでしょうけど -
2:59 - 3:02水曜日にすればいいんです
-
3:02 - 3:03そして分かったのは―
-
3:03 - 3:05私たちは 年配の人々が
-
3:05 - 3:08このプログラムに強く関心をもつと
考えていました -
3:08 - 3:11しかし最初の支持者の
平均年齢は― -
3:11 - 3:1229歳でした
もっともです -
3:12 - 3:13そして社員の動向を見ていく中で
-
3:13 - 3:16物事のやり方を変える必要が
あると思いました -
3:16 - 3:18それでこう考え始めました
-
3:18 - 3:20社員の出社時間や退社時間などを
-
3:20 - 3:21なぜ知りたいんだ?
-
3:21 - 3:24これと引き換えに
-
3:24 - 3:27社員から仕事を買うという
契約にできないか? -
3:27 - 3:29なぜこんな本社を建てているのか?
-
3:29 - 3:32自分たちのエゴで
手堅くて 重要な大企業だと -
3:32 - 3:34見せたいからなんじゃないか?
-
3:34 - 3:37しかしそのために社員を2時間も
街中 引きずり回しているのか? -
3:37 - 3:41私たちは1つ1つ
問い始めました -
3:41 - 3:42こんなふうです
-
3:42 - 3:441点目―
どうやって人材を見つけるか? -
3:44 - 3:47社外に出て こう人に声をかけました
「いいですか― -
3:47 - 3:49我が社に 来て頂ければ
-
3:49 - 3:512、3回面接をして
その後は -
3:51 - 3:54定年まで骨を埋めて頂く
なんてことにはなりません -
3:54 - 3:56それは私たちの考える
人生ではありません -
3:56 - 3:58そこで あなたからも面接をしてもらいます」
-
3:58 - 4:01興味のある人は やって来ます
-
4:01 - 4:05私たちは 事の推移を
直観を頼りに見ていきます -
4:05 - 4:09その人が適材かについて
いくらか情報を得るだけではなく -
4:09 - 4:11その後また社に来て頂き
-
4:11 - 4:14午後 あるいは丸一日 社で過ごし
話したい人と話をしてもらいます -
4:14 - 4:18私たちがその人の思うとおりの
「花嫁」か 確かめてもらうんです -
4:18 - 4:21そして我が社の広告とは違って
ペテン師ではないこともね -
4:21 - 4:23(笑)
-
4:23 - 4:26私たちはゆっくりと
物事を進めていきました -
4:26 - 4:29我が社のリーダーになるには
誰の場合でも -
4:29 - 4:31将来の部下の面接を受け
承認を得ることが必要です -
4:31 - 4:34将来の部下の面接を受け
承認を得ることが必要です -
4:34 - 4:396か月ごとに 全員が匿名で
リーダーとしての評価を受けます -
4:40 - 4:44これによって誰がリーダーの座に
留まるかが決まります -
4:44 - 4:46お分かりでしょうが
多くの場合 状況に左右されます -
4:46 - 4:52また70、80%の評価が得られなければ
留任できません -
4:52 - 4:57私が10年以上CEOをしなかったのも
おそらくそのためです -
4:57 - 5:01時間がたつにつれ
私たちは他のことも問い始めました -
5:01 - 5:02こんなふうです
-
5:02 - 5:06なぜ社員が自分の給料を
決められないのか? -
5:06 - 5:07彼らは何を
知る必要があるのか? -
5:07 - 5:09知るべきなのは
たった3つです -
5:09 - 5:12社内の社員の給与
-
5:12 - 5:14同業他社での社員の給与
-
5:14 - 5:18経営が成り立つだけの利益を
社全体で上げられているのか -
5:18 - 5:20この3つの情報を
社員に与えよう -
5:20 - 5:22それでカフェテリアに
-
5:22 - 5:25PCを置き 社員がいろいろ
調べられるようにしました -
5:25 - 5:27個人の経費と売上
-
5:27 - 5:29他社の利益はいくらで
自社の利益はどうなのか -
5:29 - 5:32マージンはどうか など
-
5:32 - 5:3525年前の話ですよ
-
5:35 - 5:38こういった情報が
社員に届くようになると -
5:38 - 5:41私たちはこう伝えました
経費明細書のチェックはしない -
5:41 - 5:44何日休暇をとるのかも
-
5:44 - 5:46どこで働くかも
知る必要はない -
5:46 - 5:49私たちは一時期 街中に
14のオフィスを構えていましたが -
5:49 - 5:52家から一番近い
または -
5:52 - 5:55今日訪問する顧客に一番近い
オフィスに行きなさいと -
5:55 - 5:57どこにいるかを
報告しなくてよいと -
5:57 - 6:01さらに社員が
5千名いた時でも -
6:01 - 6:04人事部には2人しか
いませんでした -
6:04 - 6:07ありがたいことに1人は
定年退職しました -
6:07 - 6:09(笑)
-
6:09 - 6:12それで考えたのは
社員をどう大事にするか?です -
6:12 - 6:14社員は私たちの
唯一の財産です -
6:14 - 6:18社員を追い回したり
子供扱いする部門は置けません -
6:18 - 6:23これがうまく進みだしたのを感じつつ
私たちはある事を探求していました -
6:23 - 6:26それは私が 「人生終焉の日」や会社で
探し求めていた中心的な事です― -
6:26 - 6:28それは私が 「人生終焉の日」や会社で
探し求めていた中心的な事です― -
6:28 - 6:31英知を得られる場を
どうやって作りだすかです -
6:31 - 6:36私たちは革命の年代を生きてきました
産業革命 -
6:36 - 6:39それから情報革命
知識革命もです -
6:39 - 6:41しかし英知の時代には
そこまで近づけていません -
6:41 - 6:45英知をもっと得られる組織を
作るにはどうしたらいいでしょう? -
6:45 - 6:46例えば 往々にして
-
6:46 - 6:51最も賢い方針は
嘘をつきません -
6:51 - 6:53私たちのやり方はこうです
-
6:53 - 6:57いいでしょう 製品を57個
1週間で売ってください -
6:57 - 7:01水曜までに売れたら
どうかビーチに行ってください -
7:01 - 7:04製造や申請などの
面倒を起こさないでください -
7:04 - 7:07新しい会社や競合他社の
買収が必要になってしまいます -
7:07 - 7:11製品を売りすぎたために
あれもこれもする羽目になるんです -
7:11 - 7:13だからビーチに行って
再開は月曜日にしてください -
7:13 - 7:15(笑)(拍手)
-
7:15 - 7:19これが英知を探すプロセスなんです
-
7:19 - 7:22もちろんこのプロセスでは
社員に全てを知っていてもらい -
7:22 - 7:26経営方法を真に民主的なものに
したいと思っています -
7:26 - 7:31それで取締役会は2席をオープンにし
同等の選挙権を与えています -
7:31 - 7:33先着2人です
-
7:33 - 7:35(笑)
-
7:35 - 7:40そして掃除係の女性に
取締役会で投票してもらいました -
7:40 - 7:43スーツにネクタイの重役は
既にたくさんいますからね -
7:43 - 7:47実際 彼女たちのおかげで
本音で臨むことができました -
7:47 - 7:51このようにして関わった
社員の様子を見てみたところ― -
7:51 - 7:52「ちょっと待てよ」 と
-
7:52 - 7:55彼らはこんな風です
「どこに座ったらいいですか?」 -
7:55 - 7:58「何をすればいいですか?」
「5年後私はどうなりますか?」 -
7:58 - 8:01それで気づきました
もっと早期から始めねばと -
8:01 - 8:02どこから始めようか?
-
8:02 - 8:05ああ 幼稚園だと思いました
-
8:05 - 8:10それで財団を設立し 11年経った現在
3つの学校があります -
8:10 - 8:12そこでは同じことを
問い始めました― -
8:12 - 8:15英知を得るために どのように
学校を設計し直せばいいか? -
8:15 - 8:18一つ言えるのは
教師を入れ替える必要性です -
8:18 - 8:19あれこれやろうとすると
監督者は必要ですが -
8:19 - 8:25実際には 教育のあり方は
全く時代遅れです -
8:25 - 8:28教師の役割は
全くの時代遅れなんです -
8:28 - 8:33数学や生物 14世紀のフランスなんて
じつに馬鹿らしい -
8:33 - 8:38(拍手)
-
8:38 - 8:41それで考え始めました―
どんなことができるか? -
8:41 - 8:44私たちは教育が好きな人や
-
8:44 - 8:50パウロ・フレイレや
ブラジルの2人の教育相などを集め -
8:50 - 8:53考えました
もし学校を一から設計し直したら -
8:53 - 8:54どんなものになるか?
-
8:54 - 8:58そうして この学校―
ルミアルを創設したんです -
8:58 - 9:00このうち1校は
公立です -
9:00 - 9:02ルミアルでは
こんな考え方をしています -
9:02 - 9:06教師の役割を2つに分けよう
-
9:06 - 9:08一方のグループは
チューターです -
9:08 - 9:13ギリシア古語ではpaideia―
「子供を見守る」という意味です -
9:13 - 9:17家庭で何が起きているか
人生で今がどういう時か など -
9:17 - 9:18でも勉強は
教えないでください -
9:18 - 9:22「Google先生」には
敵いませんからね -
9:22 - 9:23胸の奥にしまっておきましょう
-
9:23 - 9:24(笑)
-
9:24 - 9:28さて協力を依頼したのは
次の2つを持つ人たちです― -
9:28 - 9:33情熱と専門性です
プロか否かは問いません -
9:33 - 9:35来てもらっているのは
お年寄りです -
9:35 - 9:39彼らは人口の25%を占めるのに
誰もが彼らの知恵は用済みだと言う -
9:39 - 9:41そのお年寄りたちに学校に来てもらい
こうお願いするんです― -
9:41 - 9:45あなたが大事だと信じていることなら
何でもいいので 生徒に教えてくださいと -
9:45 - 9:48ですからバイオリニストが
数学を教えたりします -
9:48 - 9:51全ての物がそろっています
-
9:51 - 9:53もう教材の心配はいりません
-
9:53 - 9:582歳から17歳までの
約10の素晴らしいコースがあります -
9:58 - 10:03「人間の器を測定する方法」
などです -
10:03 - 10:06数学も物理も
全てが関係してきます -
10:06 - 10:08「自己表現の仕方」
-
10:08 - 10:11音楽や文学などが
これには関係してきます -
10:11 - 10:12文法もいりますね
-
10:12 - 10:15皆が忘れてしまった
テーマもあります -
10:15 - 10:18おそらく人生で
最も重要なことです -
10:18 - 10:21そのまさに重要なことを
私たちは何も知らないんです -
10:21 - 10:24愛について何も知りませんし
-
10:24 - 10:26死についても
-
10:26 - 10:28なぜ自分がここにいるのかも
-
10:28 - 10:32知らないことを何でも話し合えるコースが
学校には必要なんです -
10:32 - 10:34私たちのしている大部分は
こういうことです -
10:34 - 10:40(拍手)
-
10:40 - 10:43時を経るにつれ
他の面にも着手しました -
10:43 - 10:45なぜ生徒を
怒る必要があるのか? -
10:45 - 10:48座りなさい、こっちに来なさい
あれしろ、これしろ― とか -
10:48 - 10:51私たちは生徒に「サークル」を
運営させることにしました -
10:51 - 10:52週に1回会合をします
-
10:52 - 10:55そしてこう言いました
自分たちでルールを考えて -
10:55 - 10:57運用方法も自分たちで
決めなさいと -
10:57 - 10:59自分で自分の頭を1週間叩く?
-
10:59 - 11:02よし 1週間やってみなさい
-
11:02 - 11:05生徒は私たちが決めたのと
全く同じルールを考案しました -
11:05 - 11:07ただしこれは彼らのものです
-
11:07 - 11:09そして彼らはパワーを持ちました
-
11:09 - 11:14つまり 彼らは生徒を
停学や退学にできるんです -
11:14 - 11:20学校ごっこではなく
本当に決めるんです -
11:20 - 11:23そしてこれと並行して
-
11:23 - 11:25デジタルモザイク型の
カリキュラムは残しました -
11:25 - 11:29これは構成主義でも
モンテッソーリ教育などでもないからです -
11:29 - 11:32ブラジル式のカリキュラムを
残しているんです -
11:32 - 11:35カリキュラムは
600の単元に分かれており -
11:35 - 11:38生徒には17歳までに
これに接してもらいたいと思っています -
11:38 - 11:41彼らが取り組む様子を
私たちはずっと見守ります -
11:41 - 11:45生徒がその時に興味がなければ
1年待ったりもします -
11:45 - 11:49生徒はグループに所属しますが
年齢では分けていません -
11:49 - 11:536歳の子でも 準備ができていれば
11歳の子と過ごします -
11:53 - 11:55これで閉鎖的なグループに
分かれるなどの -
11:55 - 11:59学校でありがちの事が
なくなります -
11:59 - 12:01成績は0点から
100点の間でつきます -
12:01 - 12:05彼らが数時間ごとに
自分でアプリでつけるんです -
12:05 - 12:1037点とれた生徒は
-
12:10 - 12:15世界に送り出せるだけの
充分な知識をつけたと見なされます -
12:15 - 12:20科目にはサッカー・ワールドカップや
自転車の組み立てもあります -
12:20 - 12:2445日間で自転車を組み立てるという
科目に登録した場合 -
12:24 - 12:29円周率=3.1416の
知識がなかったら -
12:29 - 12:30できませんよね
-
12:30 - 12:353.1416を何かに
使ってみてください -
12:35 - 12:37覚えてないでしょう
-
12:37 - 12:39知識はなくなるんです
それを何とかしようというのが -
12:39 - 12:41この学校で探求している英知です
-
12:41 - 12:47ここで再び思い浮かぶのが
この「人生の時間配分」グラフです -
12:47 - 12:50思えば私は
多くのお金を貯め込んできました -
12:50 - 12:54皆さんもそうでしょうが
今はお返しする時です -
12:54 - 12:57「お返しをする」 すなわち
「もらいすぎた」ということです -
12:57 - 13:04(笑)(拍手)
-
13:05 - 13:07バフェット氏がある日
目覚めた時の話が頭にあります -
13:07 - 13:11彼は推測より300億ドルも多く
持っていたことに気づいて -
13:11 - 13:14こう言ったとか―
「僕はこのお金を何に使うんだ?」 -
13:14 - 13:16「誰かこれを本当に
必要としている人にやろう -
13:16 - 13:19ビル・ゲイツだな」 (笑)
-
13:20 - 13:23また ニューヨークにいる
私のファイナンシャル・アドバイザーは -
13:23 - 13:25「君は馬鹿な男だ
-
13:25 - 13:28お金をすぐ人にシェアせず
お金でお金を生むようにしたら -
13:28 - 13:33今頃4.1倍になっていたかもしれない」
と言いますが -
13:33 - 13:34私はシェアして皆の生活を
良くするのが好きなんです -
13:34 - 13:38(拍手)
-
13:38 - 13:42一時 私はMITで
MBAの教育に携わっていましたが -
13:42 - 13:45ある日 結論を得たんです
マウント・オーバン墓地― -
13:45 - 13:47ケンブリッジの美しい墓地です
-
13:47 - 13:50そこを歩き回っていました
その日は誕生日で 考え事をしていました -
13:50 - 13:52その時初めて
墓石や -
13:52 - 13:55偉業を成し遂げた
素晴らしい人々の名前を見ました -
13:55 - 13:59そして思ったんです
私はどう思い出されたいか?と -
13:59 - 14:00そしてもう一回りしました
-
14:00 - 14:032周目には
別の問いが浮かびました -
14:03 - 14:05もっと良い質問です
つまりそもそも -
14:05 - 14:08なぜ私は思いだされたいんだろうか?と
-
14:08 - 14:10(笑)
-
14:10 - 14:13思うに
このことが私を変えました -
14:13 - 14:1750歳のある日 妻のフェルナンダと私は
午後一杯 座りこんでいました -
14:17 - 14:20焚き火をして
-
14:20 - 14:23これまでのあらゆるものを
火にくべたんです -
14:23 - 14:2538か国語に訳された本
-
14:25 - 14:29何百もの記事 DVD
その他あらゆるものです -
14:29 - 14:30これは2つの点で役立ちました
-
14:30 - 14:35第一に 5人の子供が
私たちの足跡や影から解放されました -
14:35 - 14:37私のしたことを
知らないんですからね -
14:37 - 14:38(笑)
-
14:38 - 14:40良いことです
-
14:40 - 14:41これもなくなります
子供をどこかに連れていって -
14:41 - 14:44「いつかこれが全て
お前たちのものになるんだ」 -
14:44 - 14:45(笑)
-
14:45 - 14:495人の子供は何も知りません
良いことです -
14:49 - 14:51第二に
-
14:51 - 14:55私は過去の達成その他
諸々の足かせから解放されました -
14:55 - 15:00新しいことを いつでも始められるし
一からやり直してもいいんです -
15:00 - 15:02「人生終焉の日」を
それに使うんです -
15:02 - 15:03こう言う人もいるでしょう
-
15:03 - 15:06「そんな時間があるんなら
-
15:06 - 15:08出かけていって何でもできるね」と
-
15:08 - 15:10いやいや
もうビーチには行ったし -
15:10 - 15:13サモアにもモルディブにも
モザンビークにもね -
15:13 - 15:14もう済ませちゃったんです
-
15:14 - 15:17ヒマラヤの山々にも
登りました -
15:17 - 15:20シュモクザメを見に
海中60mにも潜りました -
15:20 - 15:25ラクダの背で揺られ 59日かけて
チャドからトンブクトゥまで行ったし -
15:25 - 15:29犬ぞりに乗って
磁北極にも行きました -
15:29 - 15:31そう ずっと忙しかったんです
-
15:31 - 15:37「死ぬまでにやっといたよリスト」
とでも呼びましょうか これ -
15:37 - 15:40(笑)
-
15:40 - 15:43この理屈に基づいて
最近の我が身を鑑みるに -
15:43 - 15:46定年退職した感じがしません
全くです -
15:46 - 15:48ですから私は今
新しい本を執筆中です -
15:48 - 15:523つの会社を
この2年で新しく立ち上げました -
15:52 - 15:57またこの学校システムを世界に
無償提供することに取り組んでいます -
15:57 - 16:00凄く面白いんですが
無料だと誰も欲しがらないんです -
16:00 - 16:02それで10年間
-
16:02 - 16:06この学校の理論的根拠を受け継いだ
公的システムを模索してきました -
16:06 - 16:08私たちの始めた
公立学校と同様のものです -
16:08 - 16:13評価も100点中43点から
-
16:13 - 16:1691点まで上がりました
-
16:16 - 16:18でも無料だと
誰も来たがらないんです -
16:18 - 16:21ですから有料にすれば
状況が変わるかもしれません -
16:21 - 16:25でも学校の問題を解決することは
私たちがしたかったことの一つです -
16:25 - 16:28そしてこのことが教えてくれるのは
-
16:28 - 16:30思うに こんな小さなことです
-
16:30 - 16:33日曜の夜の過ごし方は
皆 学習してきました -
16:33 - 16:36家でメールしたり
仕事したりするんです -
16:36 - 16:37しかしほとんどの人は
-
16:37 - 16:40月曜の午後に
映画に行くことを学んでいません -
16:40 - 16:45もし英知を探しているなら
そういうことも学ばねばなりません -
16:45 - 16:48そこで近年 私たちがしているのは
非常にシンプルなことです -
16:48 - 16:51ちょっとした道具を使います
3回連続で「なぜ」と問うんです -
16:51 - 16:54なぜなら1回目の「なぜ」は
上手く答えられるからです -
16:54 - 16:572回目になると
だんだん難しくなります -
16:57 - 17:003回目には 答えられないでしょう―
「あなたはなぜ それをしているのですか?」 -
17:00 - 17:07私が皆さんに残したいのはその種であり
皆さんもこれを実行してみれば -
17:07 - 17:09同じ疑問を持つでしょう
「なぜ?」と -
17:09 - 17:11「なぜ自分はこれをしているのか?」
-
17:11 - 17:14そして願わくば その結果として
長い年月を経て -
17:14 - 17:17願わくば皆さんに
-
17:17 - 17:20もっと英知に満ちた未来が
待っていますように -
17:20 - 17:21ありがとうございました
-
17:21 - 17:29(拍手)
-
17:34 - 17:39クリス・アンダーソン:リカルド あなたは
なんていうか クレージーですね -
17:39 - 17:41(笑)
-
17:41 - 17:44多くの人は
クレージーと言うでしょう -
17:44 - 17:47にも拘らず
じつに英知に満ちている -
17:47 - 17:50私の考えをまとめると
こうなるのですが― -
17:50 - 17:52あなたの考えは
非常にラディカルです -
17:52 - 17:57例えば ビジネス界で この考えは
当面のところ 受け入れられていません -
17:58 - 18:01おそらくこれを取り入れたビジネスが
占めるパーセンテージは -
18:01 - 18:03依然として非常に低いでしょう
-
18:03 - 18:06あなたは大企業が
このアイデアを -
18:06 - 18:101つでも実行したのを
見たことがありますか? -
18:10 - 18:13リカルド:ええ 時々見かけますよ
2週間くらい前にもね -
18:13 - 18:15Virginグループでは
社員に言ったそうです -
18:15 - 18:17「ああ もう僕は君たちの休日を
管理したくない」と -
18:17 - 18:20Netflixも あれこれ
少しやってますね -
18:20 - 18:22ですが これが
さほど重要とも思いません -
18:22 - 18:26発案者としては
ちょっと見てみたい思いはありますが -
18:26 - 18:27これは単なる
個人的な思いです -
18:27 - 18:31実際のところ 管理をなくすには
とにかく信じてみることが必要です -
18:31 - 18:35管理下にある人で
そんな覚悟のある人は ほぼいません -
18:35 - 18:37子供や 会社を違う形で
始めようとする人たちなら -
18:37 - 18:39持っているでしょうけどね
-
18:39 - 18:41クリス:それが秘訣なんですね?
-
18:41 - 18:43あなたの観点を裏付ける証拠はある
-
18:43 - 18:45これが効果を上げた会社が
ありますからね -
18:45 - 18:48でも皆には勇気がないだけなんだ―
(ヒュー!) -
18:48 - 18:50リカルド:インセンティブもないでしょう
-
18:50 - 18:53経営者は90日単位で
結果を求められています -
18:53 - 18:54四半期報告書のことです
-
18:54 - 18:5790日間の状況が思わしくなければ
クビです -
18:57 - 19:01「すごいプログラムがあるんだ
私の代のうちには・・・」 なんて言ったら -
19:01 - 19:03「出ていけ」と言われるでしょう
-
19:03 - 19:04これが問題ですね
-
19:04 - 19:07(笑)
-
19:07 - 19:13クリス:教育での取り組みは
信じられないほど奥深いものです -
19:13 - 19:17皆 自国の教育システムを
苦々しく思っています -
19:17 - 19:20Googleなどのテクノロジーによる世界に
誰もがまだ追いつけないでいるんです -
19:20 - 19:23Googleなどのテクノロジーによる世界に
誰もがまだ追いつけないでいるんです -
19:23 - 19:27子供たちはこの教育システムを経験し
今やあなたは確たる証拠を得ましたね -
19:27 - 19:29つまり 成績の劇的な向上です
-
19:29 - 19:32これらのアイデアを推進するのに
どんな手助けが必要ですか? -
19:32 - 19:36リカルド:良いタイミングの質問ですね
-
19:37 - 19:40自分の考えの伝道者になろうとまでは
一度も思ったことがありません -
19:40 - 19:42言っておきますけどもね
-
19:42 - 19:43ふとしたことで見つけたんですが―
-
19:43 - 19:46日本には
すごく怖いグループがあるんです -
19:46 - 19:49「セムラリスト」といって
120社が加入しています -
19:49 - 19:53彼らは私を招いてくれました
怖々行ってます -
19:53 - 19:58オランダのグループには
600の小さな企業が加入しています -
19:58 - 20:01これはメンバーが独自で
運営しているものです -
20:01 - 20:04誤解も含まれているでしょうが
それは構いません -
20:04 - 20:06なるようになるでしょう
-
20:06 - 20:08私が恐いなと思うのは
別のタイプです -
20:08 - 20:10「これはすごく良いよ
君もやるべきだ」 -
20:10 - 20:13「システムを立ち上げ
資金をたっぷりつぎ込もう」 -
20:13 - 20:15そうなると人々は
内容の如何を問わず やるでしょう -
20:15 - 20:19クリス:それからあなたは 人生に対して
人並み外れた疑問を抱きましたね -
20:19 - 20:21それが燃料となって
多くの活動に駆り立てたんだと思います -
20:21 - 20:27TEDや観客の皆さんに
何かご質問はありますか? -
20:27 - 20:32リカルド:僕はこういう時いつも
お決まりの質問をします -
20:32 - 20:35もとは息子が3歳の時に
私に尋ねたことなんですよ -
20:35 - 20:39ジャグジーにつかりながら 訊かれました
「パパ なぜ僕たちは存在するの?」 -
20:39 - 20:41質問したいことは
他にはありません -
20:41 - 20:42これ以外の問いなどないでしょう
-
20:42 - 20:46これを応用したのが
例の質問3連発です -
20:46 - 20:52ですから会社や官庁、その他の組織で
時間を費やしている時 -
20:52 - 20:53こう考えてみましょう―
-
20:53 - 20:56死の床でこう言う人が
果たしてどのくらいいるだろうか? -
20:56 - 20:58「もっと多くの時間を職場で過ごしたかった」
-
20:58 - 21:03ですから必要なのは
「今」勇気を出すことだけなんです― -
21:03 - 21:051週間後とか
2か月後とか -
21:05 - 21:08何かきっかけが
できた時じゃなくて― -
21:08 - 21:10考えましょう
「なぜ それをやっているのか?」 -
21:10 - 21:13全部やめましょう
もっと他の事をしましょう -
21:13 - 21:14それでうまくいくでしょう
-
21:14 - 21:16今よりもずっと良い生活が
送れるでしょう -
21:16 - 21:19もし行き詰まりを
感じているんならね -
21:19 - 21:23クリス:この良き日の終わりにふさわしい
-
21:23 - 21:24奥深くてじつに美しい話でした
-
21:24 - 21:26リカルド ありがとう
-
21:26 - 21:28リカルド:ありがとうございました
-
21:28 - 21:29(拍手)
- Title:
- (ほぼ)ルールなしで会社を経営する方法
- Speaker:
- リカルド・セムラー
- Description:
-
もし仕事があなたの人生を束縛しないとしたらどうでしょう?ブラジルで企業のCEOを務めるリカルド・セムラーは、過激な方法で企業の民主主義を実践しています。彼は取締役会から社員の休日の報告方法(そんなこと必要ないのです)まであらゆることを見直しました。それは社員の英知に報い、ワーク・ライフ・バランスを促進し、さらには仕事や人生とは本当はどうあるべきか深い洞察に導いてもくれるのです。おまけの質問をひとつ―もし学校もこんなふうだったら?
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 21:42
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for How to run a company with (almost) no rules | ||
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