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あなたはどんな現実を生み出しているのか?

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    ドロシーが幼い少女だったころ
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    金魚に魅了されました
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    彼女の父親は言いました
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    「魚は尾びれを振って
    水の中を進むんだよ」
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    ドロシーはためらいもなく答えました
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    「そうよね パパ
    そして頭を振って後ろに泳ぐの」
  • 0:17 - 0:18
    (笑)
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    彼女にとってはこれは真実でした
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    魚は頭を振って後ろに泳ぐ —
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    そう信じていたのです
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    私たちの人生も
    「後ろに泳ぐ魚」に満ちています
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    私たちは憶測し
    論理の飛躍をします
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    先入観を持ち
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    自分が正しく
    相手が間違っていると考えます
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    最悪の結果を恐れ
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    達成できない完璧さを求め努力します
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    出来る事と出来ない事を
    自分で決めてしまいます
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    心の中では 魚が一心不乱に頭を振り
    後ろに泳いでいるのに
  • 0:46 - 0:48
    それに気づきもしません
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    これから皆さんに
    私について5つの事をお話しします
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    その中の1つは嘘です
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    1つ目 私はハーバードで
    数学の優等学位を取り19歳で卒業した
  • 1:00 - 1:04
    2つ目 現在オーランドの
    建設会社を経営している
  • 1:05 - 1:08
    3つ目 テレビの
    コメディー番組に出演した
  • 1:09 - 1:14
    4つ目 珍しい遺伝病で
    視力を失った
  • 1:15 - 1:20
    5つ目 2人の米最高裁判事の
    法務書記として働いていた
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    嘘はどれでしょう?
  • 1:24 - 1:26
    実は 全部本当です
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    そう 5つともです
  • 1:29 - 1:31
    (拍手)
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    この瞬間 コメディー番組だけが
    気になっている人が ほとんどです
  • 1:37 - 1:38
    (笑)
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    これまでの経験からすると
    だいたいそうです
  • 1:42 - 1:46
    その番組はNBCの『セイブド・バイ・
    ザ・ベル:ニュークラス』でした
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    私はずる賢いワイゼルを演じました
  • 1:50 - 1:54
    おバカでオタクっぽい
    キャラクターでしたので
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    当時13歳だった私にとって
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    演じるのはもの凄く大変でした
  • 2:01 - 2:02
    (笑)
  • 2:03 - 2:07
    さきほどの質問で 四つ目の盲目が
    本当かどうか悩みましたよね?
  • 2:07 - 2:09
    なぜでしょう?
  • 2:09 - 2:12
    私たちは「障がい」に対して
    思い込みがあります
  • 2:12 - 2:15
    私は目が不自由なので
    人々が 私の能力について
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    誤って思い込む場面に
    日々 遭遇します
  • 2:19 - 2:21
    ですが今日のポイントは
    私が盲目だということでなく
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    私の「心の目」についてです
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    私は盲目になって
    逆に目を開いて生きることを学びました
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    心の中で生まれる
    後ろ向きに泳ぐ魚に
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    気づくようになりました
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    盲目になって 魚が
    はっきり見えてきたのです
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    「見る」というのは
    どんな感じがするでしょう?
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    見ることは直接的で受け身の動作です
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    目を開くと前に世界があります
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    「百聞は一見にしかず」
    見えるものは真実 —
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    そうでしょう?
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    私はそう思っていました
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    でも12歳から25歳までの間に
    私の網膜は急激に悪化していきました
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    私の視界は だんだん
    奇妙なものになっていきました
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    まるで遊園地の鏡の館のようでした
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    買い物をしていて店員を見つけて近寄ると
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    マネキンだったり
  • 3:06 - 3:07
    洗おうと手を伸ばすと
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    触っているのが
    洗面台ではなく便器で
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    指が触れて初めて形がわかったり
  • 3:13 - 3:15
    手にした写真も
    友達に説明してもらって
  • 3:15 - 3:18
    初めて画像が
    見えるようになりました
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    目に見えるものは絶えず現れ
    変形し 消えていきました
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    見る事は難しく とても疲れる事でした
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    私は 映りゆく映像のカケラを集めて
  • 3:31 - 3:33
    手掛かりを分析し
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    ごちゃごちゃした万華鏡の中に
    繋がりを探していました
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    何も見えなくなるまでね
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    私は目に見えるものが
  • 3:41 - 3:44
    普遍的な真実ではないと学びました
  • 3:44 - 3:47
    それは客観的な現実ではありません
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    目に見えるものはユニークで
    個人的な仮想現実で
  • 3:53 - 3:55
    脳によって巧みに
    作り出されたものです
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    アマチュア神経科学で
    説明しましょう
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    脳の中で視覚野は30%を占めます
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    それに対して触覚は8%で
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    2〜3%が聴覚です
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    目は毎秒20億もの視覚情報を
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    脳の視覚野に送ります
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    目以外からの情報は
    合わせてもたったの10億です
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    だから視覚は 脳の容量の
    3分の1を占め
  • 4:23 - 4:27
    脳の処理能力の
    3分の2を使っているのです
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    視覚というイリュージョンに
    これほど説得力があるのも
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    うなづけます
  • 4:30 - 4:34
    でも誤解しないで下さい
    視覚はある種のイリュージョンです
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    ここが面白いところです
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    視覚体験を生み出すために
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    脳が参照しているのは
    みなさんが捉えた世界の概念や
  • 4:41 - 4:45
    その他の知識や記憶
    感情や注意です
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    これらすべてに加え さらに多くの要素が
    脳内で組み合わされ視界と繋がっています
  • 4:51 - 4:55
    この繋がりは双方向に働き
    通常 無意識のうちに起こります
  • 4:55 - 4:56
    例えば
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    見ているものは感情に影響を与え
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    感情は見えるものを
    文字通り変化させます
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    たくさんの実験で
    明らかにされてきました
  • 5:05 - 5:06
    例えば ビデオに映る男性の
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    歩く速さがどのくらいか
    推測するように言われた時
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    思い浮かべるよう指示されたのが
    チーターか亀かで 答えは変化します
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    運動した直後だと
    坂道はより急に見えます
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    そして重いリュックを背負っていると
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    目指す場所はより遠くに映ります
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    ここで私たちは
    根本的な矛盾に出会います
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    見えているものは 自分自身が作り出した
    複雑な心理的構造物ですが
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    自分を取り囲む世界を
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    そのまま表したもののように
    受動的に経験されるのです
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    あなたは自分なりの現実を作り出し
    それを信じています
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    私も信じていました
    それが壊れるまでは
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    目の悪化で 視覚のイリュージョンは
    崩壊しました
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    視覚は私たちの現実を描く方法の
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    ほんの一つにすぎません
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    私たちは いろいろな方法で
    自分なりの現実を作り出します
  • 5:57 - 6:00
    恐怖をひとつの例にとってみましょう
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    恐怖は現実を歪めます
  • 6:06 - 6:10
    歪んだ思考にとらわれると
    何であれ 未知のものよりましに思えます
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    恐怖は 何としても
    未知の部分を埋めようとします
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    恐れるものを
    既知のものと偽り
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    曖昧なものの代わりに
    最悪なものを見せ
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    憶測を 根拠にすり替えます
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    心理学者は これに最適な名前をつけました
    「最悪化」です
  • 6:23 - 6:24
    (笑)
  • 6:24 - 6:26
    ぴったりな名前ですね
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    恐怖は 未知のものを
    最悪なものに置き換えます
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    ところで 恐怖は
    本当に実現するものです
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    あなたが自分を客観的に顧みる
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    大きな必要に迫られたとき
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    恐怖は心の奥底へと退き
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    あなたの視界を狭め 歪めて
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    破壊的な感情の洪水によって
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    批判的に思考する能力を
    押しつぶしてしまいます
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    あなたが行動を
    起こさねばならないときでも
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    恐怖のせいで行動できなくなり
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    恐怖からの予言が実現するのを
    ただ見ているだけになります
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    私が失明する病気と告げられたとき
  • 7:00 - 7:03
    私は失明が人生の破滅だと
    確信していました
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    失明は自立という面では死刑と同じでした
  • 7:07 - 7:10
    夢を叶えることなど無理だと思いました
  • 7:11 - 7:15
    失明が意味していたこと
    それは つまらない人生 —
  • 7:15 - 7:16
    ささやかで 悲しみに満ち
  • 7:16 - 7:18
    おそらく孤独な人生を歩むこと
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    そう信じきっていました
  • 7:21 - 7:25
    それは恐怖が生んだ虚構に過ぎなかったのに
    私は信じていました
  • 7:25 - 7:27
    それは嘘でしたが 私には現実でした
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    幼いドロシーの心の中にいる
    後ろ向きに泳ぐ魚のように
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    もし私が 恐怖の本当の姿と
    闘っていなかったら
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    そんな人生を送っていたでしょう
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    それは自信をもって言えます
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    それでは目を開いて生きるには
    どうすればよいのでしょうか?
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    それは意識して習得するものです
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    習うことも 練習することもできます
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    ごく簡単に説明しましょう
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    あらゆる瞬間 あらゆる思考
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    あらゆる小さなことに
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    責任を持ち続け
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    恐怖に負けず現実を見ましょう
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    自分の憶測を自覚し
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    内面の強さを生かしましょう
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    心の中のネガティブな言葉を抑え
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    幸運や成功に対する
    思い違いを正しましょう
  • 8:09 - 8:13
    自分の強さも弱さも受け入れ
    その違いを知りましょう
  • 8:14 - 8:16
    あなたに与えられた
    たくさんの幸運に
  • 8:16 - 8:17
    心を開きましょう
  • 8:17 - 8:20
    恐怖も自己批判も
  • 8:20 - 8:22
    自分にとってのヒーローも 悪役も
  • 8:22 - 8:25
    みんな あなた自身の言い訳であり
  • 8:25 - 8:27
    屁理屈であり 手抜きであり
  • 8:27 - 8:29
    正当化であり 降伏です
  • 8:30 - 8:34
    それらはあなたが現実と感じているだけの
    フィクションです
  • 8:34 - 8:36
    惑わされずに 現実を見ましょう
  • 8:36 - 8:38
    フィクションを捨てましょう
  • 8:38 - 8:42
    あなた自身が
    あなたの現実の創造主なのです
  • 8:42 - 8:46
    現実の創造主になることは
    全面的に責任を負うことです
  • 8:46 - 8:52
    私は恐れというトンネルから 地図にない
    未知の世界へ踏み出すことを選びました
  • 8:52 - 8:56
    そこに豊かな人生を
    築き上げることを選びました
  • 8:56 - 8:58
    一人ではありませんでした
  • 8:58 - 9:00
    私が美しい人生を
    分かち合っているのは
  • 9:00 - 9:02
    美しい妻ドロシーと
  • 9:02 - 9:06
    「トリプスキーズ」と呼んでいる
    私たちの三つ子
  • 9:06 - 9:09
    そして新たな家族
  • 9:09 - 9:11
    可愛らしい赤ん坊
    クレメンタインです
  • 9:11 - 9:13
    あなたは何を恐れていますか?
  • 9:14 - 9:16
    自分自身にどんな嘘をついていますか?
  • 9:17 - 9:20
    どのように現実を飾り立て
    フィクションを書いていますか?
  • 9:20 - 9:23
    どんな現実を
    自分のために作り上げていますか?
  • 9:24 - 9:27
    あなたのキャリアで
    プライベートで 人間関係で
  • 9:27 - 9:29
    そしてあなたの心と魂の中で
  • 9:29 - 9:32
    後ろ向きに泳ぐ魚が
    大きな害を及ぼします
  • 9:33 - 9:37
    それは機会を失わせ
    可能性を閉ざすという形で人を苦しめ
  • 9:37 - 9:40
    不安感と不信感を生み出します
  • 9:40 - 9:43
    あなたが目標を達成し
    関係を築く道を探している時にね
  • 9:44 - 9:47
    ぜひ後ろに泳ぐ魚を
    探り出してください
  • 9:47 - 9:52
    ヘレン・ケラーは言いました
    盲目より悪いたった一つのことは
  • 9:52 - 9:55
    見えているのにビジョンがないこと
  • 9:55 - 9:59
    私にとって失明したことは
    大きな恵みでした
  • 9:59 - 10:01
    なぜならそのことで
    心の目を開けたからです
  • 10:02 - 10:04
    私が見ているものを
    あなたにも見て欲しい
  • 10:04 - 10:05
    ありがとうございました
  • 10:06 - 10:08
    (拍手)
  • 10:21 - 10:24
    ブルーノ・ジュッサーニ:アイザック
    舞台を去る前に一つ質問があります
  • 10:24 - 10:28
    観客の皆さんは 起業家や
    行動主義者やイノベーターです
  • 10:28 - 10:31
    あなたはフロリダにある
    会社のCEOですが
  • 10:31 - 10:34
    多くの方が
    不思議に思っているでしょう
  • 10:34 - 10:36
    盲目のCEOというのは
    どんな感じですか?
  • 10:36 - 10:40
    具体的にどんな困難があって
    どう克服してきましたか?
  • 10:40 - 10:43
    アイザック ・リッズキー:
    一番の困難が むしろ恩恵になりました
  • 10:43 - 10:45
    人々の反応が見えないからです
  • 10:46 - 10:48
    (笑)
  • 10:48 - 10:50
    ブルーノ:この笑いは何でしょう
    アイザック:それで —
  • 10:50 - 10:54
    アイザック: 例えば 幹部会議で
  • 10:54 - 10:56
    私には表情やジェスチャーが見えません
  • 10:58 - 11:01
    だから できるだけたくさん
    言葉で表現してもらうことを学びました
  • 11:01 - 11:05
    私は常々 みんなに
    考えていることを言わせています
  • 11:06 - 11:08
    そして この点で
  • 11:08 - 11:12
    先ほど話した通り 私個人も
    会社も 大きな恩恵を受けています
  • 11:12 - 11:15
    より深いレベルの
    コミュニケーションを図り
  • 11:15 - 11:17
    曖昧さを避けられます
  • 11:18 - 11:24
    もっとも重要なのは「自分の考えに
    価値がある」と社員が自覚することです
  • 11:27 - 11:29
    ブルーノ: ありがとうございました
    アイザック: ありがとう ブルーノ
  • 11:29 - 11:33
    (拍手)
Title:
あなたはどんな現実を生み出しているのか?
Speaker:
アイザック・リッズキー
Description:

現実とは、自分が認識したものではありません。心の中で自分が作り上げるものです。アイザック・リッズキーが、この奥深い教訓を身をもって知ったのは、予期せぬ人生の試練から価値ある洞察を得た経験からでした。彼がこの内省的で個人的なトークを通して私たちに強く勧めること、それは、言い訳や憶測や恐怖を捨て、自ら現実の創造主になるという素晴らしい責任を受け入れることです。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
11:46

Japanese subtitles

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