ナードル(プラスチック粒)による海洋征服のたくらみ ― キム・プレショフ
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0:07 - 0:08これは「ナードル」たち
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0:08 - 0:13小さくて 可愛いくて
ゆるキャラみたいでも -
0:13 - 0:14騙されちゃいけません
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0:14 - 0:17このちっちゃな奴らは海を占領しようと
悪だくみしているんです -
0:17 - 0:21ナードルたちは世界中に
最も散らばっている汚染源の一種で -
0:21 - 0:25世界中の湖や河川 そして海にいます
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0:25 - 0:29このとても小さなペレットは工場で製造され
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0:29 - 0:31私たちが日常で使う
プラスチック製品の原料となり -
0:31 - 0:34毎年何十億トンというナードルが
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0:34 - 0:36作り出され、溶かされ、型に流され
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0:36 - 0:44おもちゃ、ボトル、ボタン、ビニール袋
ペン、靴、歯ブラシ、ビーズ等になります -
0:44 - 0:47つまり あらゆるところに
いるんです -
0:47 - 0:51色んな色や形で
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0:51 - 0:55数ミリ程度の大きさがあるものから
顕微鏡でしか見えない程の -
0:55 - 0:57小さなかけらまで
様々な大きさのものがあります -
0:57 - 1:00彼らの海洋征服にとって
まさに有利な点とは -
1:00 - 1:04その驚くべき耐久性により
環境中に -
1:04 - 1:07何世代も残り続けることです
なぜなら 化学構造が合成されたもので -
1:07 - 1:10生分解することがないからです
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1:10 - 1:13じゃあ ナードルたちが
環境に溶け込まないかぎり -
1:13 - 1:15心配ないだろうって?
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1:15 - 1:20問題はナードルたちはこっそりと
環境に入っていくこと -
1:20 - 1:24何カ国かで生産されて
世界中のプラスチック工場へ出荷される― -
1:24 - 1:27ナードルたちは
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1:27 - 1:30製造工程から排水とともに海に流れ出たり
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1:30 - 1:34洋上輸送中に積荷が誤って
波に投げ出された時に 脱走します -
1:34 - 1:38海中に入ってしまうとナードルたちは
すばやく潮の流れに乗って -
1:38 - 1:42最終的には 環流という
巨大な海流システムに流れ着き -
1:42 - 1:46海の征服計画を話し合います
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1:46 - 1:49地球には5つの環流があり
それらが集合場所となっています -
1:49 - 1:52でも ナードルたちの海洋征服の
総本部は -
1:52 - 1:56太平洋にあり
そこの環流の大きさと -
1:56 - 1:59その結果としての汚染の密度が
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1:59 - 2:03あまりにも巨大なので
「太平洋ゴミベルト」と呼ばれています -
2:03 - 2:06ここにはナードルたちの仲間がいます
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2:06 - 2:09環流はあらゆる汚染物質や
ごみを呼び込みますが -
2:09 - 2:12プラスチックは自然分解しないので
数で他を圧倒します -
2:12 - 2:15しかもプラスチックは
ナードル以外からも来るんです -
2:15 - 2:19洗顔料や歯磨き粉に入っている
小さなビーズを見たことがあるでしょう? -
2:19 - 2:22それらは大抵プラスチックで出来ていて
排水口から流れ出ると -
2:22 - 2:25その一部も
この巨大なゴミベルトにも流れ着き -
2:25 - 2:29ナードルたちに歓迎され
プラスチック軍団に加わります -
2:29 - 2:33それからボトルやバッグといった
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2:33 - 2:38リサイクルされないプラスチックごみも
陸地から海へ流れ込みますが -
2:38 - 2:43時間が経つとこのプラスチックの塊も
ナードルのようなものになります -
2:43 - 2:47でもそれらは工場で作られたものではなく
風雨や日光で劣化してできた粒です -
2:47 - 2:49それだけでも恐ろしいのに
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2:49 - 2:52マイクロプラスチックの
—こういうプラスチックの粒子の総称です -
2:52 - 2:54
粗くデコボコした表面には -
2:54 - 2:57水溶性の化学物質が入り込んだり
くっついたりして -
2:57 - 2:59ナードルたちは毒性を帯びます
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2:59 - 3:03こうした海洋ごみの集積規模は巨大化し
海洋ゴミベルトは -
3:03 - 3:09テキサス州の大きさのものが
アメリカ合衆国の大きさになり得ます -
3:09 - 3:11しかしこの有毒な渦巻きが
循環している間にも -
3:11 - 3:16その周りにいる鳥や魚、濾過摂食魚
クジラや甲殻類たちは -
3:16 - 3:21いつものように日々を過ごしています
つまり食べ物を探しています -
3:21 - 3:24そして 悲しいことに彼らには
海に漂う微小なプラスチックたちは -
3:24 - 3:27魚卵などの美味しそうな食べ物に
見えてしまいます -
3:27 - 3:30でも1度飲み込まれたマイクロプラスチックは
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3:30 - 3:34食べ物とは違い 恐ろしい方法で
体内に溜まってしまいます -
3:34 - 3:37動物たちの胃の中に入り
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3:37 - 3:42プラスチックに付着した毒の混合物が
健康を害するだけでなく -
3:42 - 3:46ナードルを摂取しても
消化されずに胃に残るので -
3:46 - 3:50動物は常に満腹感を感じながらも
飢餓状態になってしまい -
3:50 - 3:52いずれ死んでしまいます
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3:52 - 3:56魚が他の魚を食べると
マイクロプラスチックやそれに付いた毒素は -
3:56 - 3:59食物連鎖を昇っていきます
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3:59 - 4:03そうしてナードルたちは
少しずつその野望を達成してきます -
4:03 - 4:07かつてないほどに海に広がりながら
海洋生物を死滅させ -
4:07 - 4:09海の生態系を
作り変えることによってです -
4:09 - 4:11さあ ではどうしたら
このサイクルを壊せるでしょう? -
4:11 - 4:16最善の解決法はプラスチックを
全く無くしてしまうことです -
4:16 - 4:20それには長い時間がかかりますが
皆で少しずつ変えて行けばできます -
4:20 - 4:24例えばリサイクルしたり
プラスチックを紙やガラスと置き換えたり -
4:24 - 4:27マイクロビーズ入りの歯磨き粉を
使わないといったことです -
4:27 - 4:29もしこうしたことができれば
いつかは -
4:29 - 4:33巨大ゴミベルトに現れる
ナードルたちの数は減っていき -
4:33 - 4:35そのプラスチック軍団は弱体化するでしょう
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4:35 - 4:39そして海は再び持ち主たちのもとに
還されることでしょう
- Title:
- ナードル(プラスチック粒)による海洋征服のたくらみ ― キム・プレショフ
- Description:
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ナードルたちは小さな、工場で生まれたペレットで、おもちゃから歯ブラシまで私たちが使うプラスチック製品の原料となります。陸上ではナードルたちは無害に見えますが、海では脅威的な存在になってしまいます。キム・プレショフはナードルたちの海洋征服について説明し、それら汚染物質が数世代にわたって居座り続ける理由について解説します。
講師:キム・プレショフ
アニメーション: Reflective Films
*このビデオの教材: http://ed.ted.com/lessons/the-nurdles-quest-for-ocean-domination-kim-preshoff - Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:55
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Tomoyuki Suzuki accepted Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Eriko Tsukamoto edited Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Eriko Tsukamoto edited Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff | ||
Tomoyuki Suzuki declined Japanese subtitles for The nurdles' quest for ocean domination - Kim Preshoff |