受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU
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0:17 - 0:20こんにちは はじめまして
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0:20 - 0:26さて チャイルド・ライフ・スペシャリスト
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0:27 - 0:30この職業をご存知だった方
いらっしゃいますか? -
0:31 - 0:34いらっしゃらない...
もっと頑張って働きます -
0:34 - 0:35(笑)
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0:35 - 0:38この職業は 北米で生まれた専門職
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0:38 - 0:42私は毎日 病院で
子どもや家族と関わっています -
0:43 - 0:45今日は 私が
子ども達から教えてもらった -
0:45 - 0:49「受け入れる」ということについて
お話ししたいと思っています -
0:50 - 0:54「受け入れる」という姿勢でいると
少し楽になったり -
0:54 - 0:58違うものが見えたり
今を大切に生きられる -
0:58 - 1:02そんな気がしています
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1:03 - 1:05北米の資格なので
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1:05 - 1:08私もアメリカに留学して
この資格を取りました -
1:08 - 1:11これは 私が初めて
実習をした保育園の様子です -
1:12 - 1:14肌の色 かみの毛
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1:14 - 1:17文化的背景 家族背景も 様々
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1:17 - 1:20パパが2人 ママが2人
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1:20 - 1:22アジアやアフリカからの養子
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1:22 - 1:25という家族も
少なくありませんでした -
1:25 - 1:27「みんな違って みんないい」
ということ -
1:28 - 1:31そして本当にたくさんのことを
学んだ保育園です -
1:32 - 1:35でも 私は
英語が得意だった訳ではありません -
1:36 - 1:40大学入試 センター試験の
英語はさんざんでした -
1:40 - 1:43なので 保育園での実習は
わりと大変で -
1:43 - 1:46子どもが言っていることが分からない
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1:46 - 1:48伝えたいことが伝わらない
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1:48 - 1:50そんな毎日でした
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1:51 - 1:53私が特に 苦手だった言葉は
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1:53 - 1:55この動物 リスです
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1:56 - 1:59皆さん 英語で何というか
ご存知ですか? -
2:01 - 2:03今でも上手に言えませんが
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2:03 - 2:05「Squirrel」と言います
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2:06 - 2:08RとLがいっぱいなんです
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2:08 - 2:105歳の子に 真剣な顔で
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2:10 - 2:14「Repeat after me.」
と練習させられました -
2:14 - 2:15(笑)
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2:15 - 2:19何度頑張っても
上手に発音できないので -
2:19 - 2:22「It’s not squirrel, SQUIRREL!」
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2:22 - 2:24と怒られました
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2:24 - 2:26何が違うのかも分からなかった...
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2:27 - 2:28そして 不幸なことに
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2:28 - 2:31この大学の構内
リスがいっぱいいたんです -
2:31 - 2:33(笑)
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2:33 - 2:37「あ リスがいるね」と言うたびに
へこみました -
2:37 - 2:39最初 私は
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2:39 - 2:42上手に英語を話そうと頑張りました
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2:42 - 2:44必死でした
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2:44 - 2:48でも そんな時
指導教官の先生が言ってくれました -
2:48 - 2:51「あなたは確かに英語は話せない
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2:51 - 2:56私達と同じように
子どもと関わることはできない -
2:56 - 2:59でも 言葉が不自由な分
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2:59 - 3:01私たちには見えてないものが
見えている -
3:01 - 3:05あなたにしかできない
関わりがある -
3:05 - 3:07だから そのままでいいのよ」
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3:07 - 3:11何だかとても楽になりました
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3:11 - 3:15できない英語を上達させようと
もがくのをやめて -
3:15 - 3:19できない自分を受け入れて
あきらめて -
3:19 - 3:22「私 英語できないの 教えて」と
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3:22 - 3:26ありのままの自分で 子どもと
向き合うようになりました -
3:26 - 3:28すると不思議なもので
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3:28 - 3:31子どもの方も私のことを
受け入れてくれて -
3:31 - 3:36どんどん楽しく深く
関われるようになりました -
3:36 - 3:39ありのままの自分を受け入れて
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3:39 - 3:42ありのままで相手と向き合うと
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3:42 - 3:47お互いに 少し心を開いて
良い関係が築けるのかな -
3:47 - 3:50そんな気がしています
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3:50 - 3:52仕事の一場面を紹介します
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3:52 - 3:54お医者さんごっこです
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3:54 - 3:58これは 子どもがいつも受けている医療—
検査や注射などを -
3:59 - 4:03子どもが先生や看護師さん役になって
人形にする という遊びです -
4:03 - 4:08この遊びの中で 子どもは
自分が受けている医療 -
4:08 - 4:12自分の病気のこと[を]
理解したり振り返ったり -
4:12 - 4:14何かしら気持ちを昇華していく―
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4:14 - 4:17手助けになればいいなと
思っています -
4:17 - 4:21私はこの遊びの中で
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4:21 - 4:25子どもたちに「痛い時は泣いてもいいよ
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4:25 - 4:27嫌な時は泣いてもいいよ」
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4:27 - 4:29ということを伝えたいと思っています
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4:30 - 4:32印象的な女の子がいました
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4:32 - 4:33当時4歳
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4:33 - 4:37彼女は定期的に
注射が必要でした -
4:37 - 4:43彼女は 注射の前
「私 絶対 泣くから」と宣言して -
4:43 - 4:46この処置室に歩いて行きました
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4:46 - 4:48すごいことだと思います
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4:48 - 4:53泣くほど嫌なことがある場所に
自ら歩いて向かう -
4:53 - 4:56彼女なりに
どうして注射が必要なのか -
4:56 - 5:01何をするのか 分かって
受け入れていたんだと思います -
5:01 - 5:05この処置室に着いて
処置台に座った彼女は -
5:05 - 5:07宣言通りに泣きました
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5:07 - 5:13廊下中に響き渡る大きな声で
「ぎゃー」と -
5:13 - 5:15でも 腕は動かさなかった
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5:15 - 5:18じっとしていました
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5:18 - 5:20そして 注射が終わると
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5:20 - 5:23けろっとした笑顔で
こう言いました -
5:23 - 5:28「あー きょうも ないちゃった
でも わたし がんばったね」 -
5:29 - 5:32子どもが こう思えたら
大丈夫です -
5:32 - 5:36でももし 例えば
「男の子は泣かない」とか -
5:36 - 5:40「泣かない子は 強い」
という言葉を重ねていたら -
5:40 - 5:45泣いた時「私は弱い子」
と思ってしまうかもしれない -
5:45 - 5:50同じように泣いて
嫌なことを乗り越えた時に -
5:50 - 5:53「泣いたけど 私ってすごい」
と思えるか -
5:53 - 5:56「泣いた私は ダメな子」
と思ってしまうか -
5:56 - 5:59この気持ちの差は
大きいと思います -
5:59 - 6:04楽しいとか嬉しいという
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6:04 - 6:07何だか一見
良さそうな気持ちだけでなく -
6:07 - 6:10悲しい、怒ってる、泣きたい
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6:10 - 6:13そんな気持ちも
「あり」だと思います -
6:13 - 6:16悲しい相手 悲しい自分
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6:16 - 6:19怒っている相手 怒っている自分も
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6:19 - 6:22許し 受け入れたいと思っています
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6:22 - 6:25ちなみにですが先ほどの
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6:25 - 6:27「泣く宣言」をしていた女の子は
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6:27 - 6:30いつの日か いつものように腕を出して
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6:30 - 6:33「ぎゃー」っと言いながら
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6:33 - 6:37「あれ 涙が出てない」
と自分で気がついて -
6:37 - 6:41泣かずに
注射を受けるようになりました -
6:41 - 6:43もう一つ
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6:43 - 6:47私が 仕事の中で
大切にしていることを紹介します -
6:47 - 6:50これは 私が
アメリカでボランティアをした -
6:50 - 6:52子どものためのホスピスです
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6:52 - 6:55とっても素敵な施設でした
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6:55 - 6:58ここでボランティアをするときの研修で
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6:58 - 7:00こんなことを言われました
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7:00 - 7:04『「サポーティブ・インパクト」
ではなく -
7:04 - 7:08「サポーティブ・エンバイロメント」
であってください』という言葉です -
7:08 - 7:12今の私が日本語を考えるなら
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7:12 - 7:14サポーティブ・インパクト というのは
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7:14 - 7:19何か与える してあげる
という一方通行の矢印 -
7:19 - 7:22サポーティブ・エンバイロメント
というのは -
7:22 - 7:27何かするわけではなくて
ただその人のことを思って そこにいる -
7:27 - 7:30寄り添うという姿勢かなと思います
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7:30 - 7:34日本で働き始めたころ
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7:34 - 7:37印象的な男の子の言葉を聞きました
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7:37 - 7:39小学生の男の子
その日は 病棟で -
7:39 - 7:42お楽しみ会のイベントをしていました
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7:42 - 7:46彼の部屋に行って
「イベント行く?」と声をかけると -
7:46 - 7:48彼は 言いました
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7:48 - 7:51「今日はいい やめとく
だって気つかうじゃん -
7:51 - 7:54笑ってあげないといけないでしょう?」
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7:54 - 7:58私は はっとしました
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7:58 - 8:01子どもは 大人の
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8:01 - 8:04「楽しませたい」「笑ってほしい」
という気持ちを -
8:04 - 8:09空気を読んで 気を遣って笑ってくれることが
あるんだなと思いました -
8:09 - 8:11でも 私が目指すのは
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8:11 - 8:14気を遣って笑ってくれる関係じゃない
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8:14 - 8:18嫌な時は「嫌」と言える
「あっち行け」と言える -
8:18 - 8:21泣きたい時は 一緒に泣ける
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8:21 - 8:24そんな関係でいたいです
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8:24 - 8:28誰かの力になりたいと思う時
気をつけていないと -
8:28 - 8:30サボーティブ・インパクト ―
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8:30 - 8:35「してあげる」「楽しませる」「笑わせる」
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8:35 - 8:39「私が」 笑ってほしい
「私が」 役に立ちたいという -
8:39 - 8:43「私が」が主語になってしまう
ことがあります -
8:43 - 8:46そのときその人は
笑いたくないのかもしれない -
8:46 - 8:48泣きたいのかもしれない
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8:48 - 8:53ただのんびりお昼寝が
したいのかもしれない -
8:53 - 8:56「私が」という
自分の気持ちを少し引っ込めて -
8:56 - 9:00ありのままの相手を受け入れて
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9:00 - 9:03違いを受け入れて 寄り添う
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9:03 - 9:04という姿勢でいられたら
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9:04 - 9:09その時その人が本当にしたいこと
本当の気持ちが -
9:09 - 9:15見えるのかもしれない
そんな気がしています -
9:15 - 9:17さて プレゼンも後半です
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9:17 - 9:21ここで「命」について
考えてみたいと思います -
9:22 - 9:26「100%」
これは何の数字でしょうか? -
9:26 - 9:31私も含め 私たちが死ぬ確率です
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9:31 - 9:36当たり前のことですが
普段はあまり意識しないかもしれません -
9:36 - 9:40でも 私たち みんな死にます
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9:40 - 9:46私は この事実をどう受け止め
受け入れようか? よく考えます -
9:46 - 9:49ここに 希望が見出せるのではないか
と思っています -
9:49 - 9:55ちなみにですが 子どもの病気は
とてもよく治るようになりました -
9:55 - 9:58例えば小児がん、白血病などは
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9:58 - 10:038割を超える子どもが元気になって
大人になると言われています -
10:03 - 10:06ただ 病院で働いているので
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10:06 - 10:12時々は子どもが亡くなり 見送る
という経験もしてきました -
10:14 - 10:162人の男の子を紹介します
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10:16 - 10:20右が たいじゅ君
左が よしき君といいます -
10:20 - 10:24この写真の時で
高校1年生と中学3年生 -
10:24 - 10:26これは 中高生のみんなで集まって
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10:26 - 10:29たこ焼きパーティをした時の写真です
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10:29 - 10:32この素敵なサングラスは
彼のジョークです -
10:32 - 10:36「この写真使うのかよ?」って
怒られるかもしれませんが -
10:36 - 10:392人はガンダムが好きで 仲が良くて
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10:39 - 10:42お互いに支え合っているような
関係だったと思います -
10:42 - 10:46まず たいじゅ君の話から
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10:46 - 10:48たいじゅ君は 中学生の時に
病気が発症し -
10:48 - 10:51一旦は元気に退院したのですが
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10:51 - 10:57高校になるころ 病気が再発し
もう治せないという状態になりました -
10:57 - 10:5916歳の時でしたが
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10:59 - 11:03彼は 医師から「もう治せない」
ということを聞きました -
11:03 - 11:07そして 抗がん剤の治療は
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11:07 - 11:10気持ち悪くて辛くて 大嫌いだったので
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11:10 - 11:14最後は 自分で
「もうこれ以上治療はしない」 -
11:14 - 11:17と選び 決めて 亡くなりました
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11:17 - 11:22治療をやめて 亡くなるまでの間
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11:22 - 11:26彼がとても穏やかに
家族と思い出話をしたり -
11:26 - 11:28ガンダムのプラモデルを作ったり
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11:28 - 11:32会いたい人に会ったりして
過ごしていたのをよく覚えています -
11:32 - 11:36印象的なエピソードがありました
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11:36 - 11:41この写真のように
中高生が集まってたこ焼きを作れば -
11:41 - 11:46カラシ、ハチミツ、チョコレート
入ります -
11:46 - 11:50これはまさに チョコレートを持って
ニヤついている写真なんですけど -
11:50 - 11:55そんなたこ焼きをよく食べさせられていた
看護師さんがいました -
11:55 - 11:56リアクションが抜群で
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11:56 - 12:00みんなで楽しくおしゃべりをしていたとき
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12:00 - 12:04たいじゅ君が
その看護師さんに聞きました -
12:04 - 12:08「ねぇ たこ焼き 何が一番まずかった?」
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12:08 - 12:11その看護師さんは答えました
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12:11 - 12:15「グミだね ブドウのグミが最悪」と
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12:15 - 12:19すると たいじゅ君は私に言いました
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12:19 - 12:23「佐々木さん 分かった?グミだって
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12:23 - 12:27今度のたこ焼きの時
忘れずにグミ用意しなきゃダメだよ」と -
12:27 - 12:33「今度のたこ焼きの時」というのは
もう自分がいない時 -
12:33 - 12:36自分は参加できないたこ焼きパーティです
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12:36 - 12:41彼は 自分がもうすぐ死ぬ
という事実を -
12:41 - 12:44もちろん色んな気持ちが
あったと思いますが -
12:44 - 12:50そんなユーモアをもって受け入れていた
そんなふうに感じています -
12:50 - 12:54そして
こんな手紙を残してくれました -
12:55 - 12:59「最後まで楽しく過ごすことができて
幸せだった -
12:59 - 13:02今までありがとう」
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13:03 - 13:06次に よしき君の話です
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13:06 - 13:11たいじゅ君ともお互いの夢の話を
していたそうですが -
13:11 - 13:12夢は漫画家
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13:12 - 13:15でも そんな彼も
たいじゅ君を見送ってから -
13:15 - 13:18病気の再発が見つかりました
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13:18 - 13:24そして彼もまた 医師から
「もう治せない」ということを聞きました -
13:24 - 13:30それでも彼は最初
「治すために治療を続ける」といって -
13:30 - 13:34病院で辛い抗がん剤治療を
続けていました -
13:34 - 13:38その頃 印象的な会話をしています
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13:38 - 13:45よしき君が
「たとえ機械につながれて動けなくなっても -
13:45 - 13:47治療を続けていれば
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13:47 - 13:51それは頑張って生きてると言えるのか?
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13:51 - 13:53諦めていいのか?」[と]
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13:53 - 13:58今まで 「病気に負けるな 頑張って闘え」
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13:58 - 14:03そう言われ
そう強いられてきた彼らです -
14:03 - 14:07そんな彼らは 医師に
「もう治せない」と聞いてもなお -
14:07 - 14:10治療をやめることは諦めること
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14:10 - 14:14そう感じるのかもしれない
と思いました -
14:14 - 14:18私は 彼に言いました
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14:18 - 14:21「治療をしても しなくても
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14:21 - 14:23どんな治療を選択しても
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14:23 - 14:27それはどう生きるか?
という生き方の選択 -
14:27 - 14:29諦めではないよ
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14:29 - 14:33どんな選択をしてもいいんだよ」
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14:34 - 14:37そして彼は今
こんな風に言っています -
14:37 - 14:42「治すことは あきらめた
でも 生きることは あきらめない」 -
14:45 - 14:48そして今は 治すためではなく
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14:48 - 14:52少しでも 家族といい時間を
過ごすということを目標に -
14:52 - 14:55副作用の少ない薬に変えたり
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14:55 - 14:58薬の量を減らしたり
という選択をしています -
15:00 - 15:03「生きることはあきらめない」
そう言うよしき君は -
15:03 - 15:07「時間を大切に生きたい
自分にできることをしたい」 -
15:07 - 15:09と思っているそうです
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15:09 - 15:12そして例えば
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15:12 - 15:17愛知県知事に
「病院に院内高校を作ってください」 -
15:17 - 15:20というお願いの手紙を出しました
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15:20 - 15:22みんなのためです
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15:22 - 15:25そして その手紙がきっかけで
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15:25 - 15:28今年の4月から正式に
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15:28 - 15:34高校の院内訪問教育が
制度化されスタートしました -
15:34 - 15:38自分の命の限りを受け入れて
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15:38 - 15:41今を大切に生きようとしているよしき君
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15:42 - 15:46本当に 大きなものを
残してくれたと思っています -
15:48 - 15:53命は 誰でも
必ず終わりがやってきます -
15:53 - 15:58大切なのは その時間の長さではない
と思っています -
15:58 - 16:04命の時間が長くても 短くても
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16:04 - 16:08自分に与えられた命の時間を受け入れて
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16:08 - 16:12その時間をどう生きるのか?
それが大切です -
16:14 - 16:18どんな選択 どんな生き方も
価値あるものです -
16:18 - 16:20生き方—
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16:20 - 16:25日常も たくさんの選択の繰り返しです
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16:25 - 16:28悩むのも当然 迷うのも当然ですが
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16:28 - 16:32どんな選択をしても
あとから振り返ったときに -
16:32 - 16:36「良かった」「幸せだった」と
-
16:36 - 16:42自分で自分の選択 生き方をとらえ
受け入れられたらと思っています -
16:42 - 16:47それは 彼らが私に
教えてくれたことです -
16:49 - 16:53最近 よしき君は
「死ぬのは怖い」と言います -
16:53 - 16:54当然です
-
16:54 - 16:58でも こうも言っています
-
16:58 - 17:03「でも 楽しみもある
また たいじゅ君と遊べるじゃないですか」 -
17:05 - 17:09最後に この言葉を紹介します
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17:10 - 17:12変えることができるものについては
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17:12 - 17:15それを変えるだけの勇気を
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17:15 - 17:19変えることができないものについては
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17:19 - 17:22それを受け入れるだけの心の平静を
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17:22 - 17:28そして変えることができるものと
変えることができないものを -
17:28 - 17:31見極めるための賢さを与えてください
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17:33 - 17:34私も
-
17:34 - 17:38私に与えられた命の時間を受け入れて
-
17:38 - 17:41不甲斐ない自分も受け入れて
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17:41 - 17:45今を大切に生きたいと思っています
-
17:45 - 17:46ありがとうございました
-
17:46 - 17:48(拍手)
- Title:
- 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU
- Description:
-
佐々木美和は、2007年よりチャイルド・ライフ・スペシャリストとして働き始めました。チャイルド・ライフ・スペシャリストは、闘病中の子どもや家族の心理的負担を緩和する役を担っています。命の現場で子どもと向き合うチャイルド・ライフ・スペシャリストの活動、そして、そこから彼女が見つけた生き方のヒントについて、耳を傾けてみましょう。
このビデオはTEDカンファレンスとは独立して運営されるTEDxイベントにおいて収録されたものです。
- Video Language:
- Japanese
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDxTalks
- Duration:
- 17:58
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU | ||
Hiroko Kawano accepted Japanese subtitles for 受け入れるという生き方 | 佐々木 美和 | TEDxNagoyaU |