WEBVTT

00:00:07.789 --> 00:00:09.751
まず初めに

00:00:09.752 --> 00:00:12.927
皆さんにお礼を申し上げたいと思います

00:00:12.928 --> 00:00:18.668
皆さんのような
深い洞察力を持つ指導的な方々の前で

00:00:18.669 --> 00:00:21.859
お話できるのを大変光栄に思います

00:00:21.860 --> 00:00:25.161
週末に時間を割いてくださったことも

00:00:26.101 --> 00:00:30.204
実は 私は
食品の安全向上を訴えるような

00:00:30.205 --> 00:00:32.335
人間ではありませんでした

00:00:32.985 --> 00:00:35.856
テキサス州ヒューストンで生まれ育ち

00:00:36.542 --> 00:00:38.876
ジャンクフードが大好きで

00:00:39.875 --> 00:00:41.525
グルメ志向ではありませんでした

00:00:41.526 --> 00:00:43.994
４人兄弟の長女でしたから

00:00:43.995 --> 00:00:45.354
よく言われるように

00:00:45.355 --> 00:00:50.145
とにかくがむしゃらに上を目指すような

00:00:50.146 --> 00:00:53.014
典型的な一番目の子どもでした

00:00:53.015 --> 00:00:56.124
幸い それを活かして
ビジネススクールに入学し

00:00:56.125 --> 00:00:57.584
奨学金を得て

00:00:57.585 --> 00:00:59.596
女子の首席で卒業し

00:00:59.597 --> 00:01:02.532
食品業界のアナリストになりました

00:01:03.623 --> 00:01:07.264
健康食品会社の重役チームが

00:01:07.265 --> 00:01:09.250
オフィスにやってくると

00:01:09.251 --> 00:01:12.450
良い隙間産業よね
なんて思ってました

00:01:12.451 --> 00:01:14.749
セレブの御用達か

00:01:14.750 --> 00:01:15.882
ヒッピー向け産業で

00:01:15.883 --> 00:01:19.953
私たちが特に注目していた
分野ではなかったのです

00:01:20.936 --> 00:01:25.959
しばらくしてブリーフケースから
オムツポーチに持ち替え

00:01:25.960 --> 00:01:27.969
何に対しても
一生懸命な性格を生かして

00:01:27.970 --> 00:01:31.764
５年で４人の子どもができました

00:01:32.274 --> 00:01:34.051
（笑）

00:01:35.797 --> 00:01:38.967
それまで 食品に
何が入っているかなんて

00:01:38.968 --> 00:01:40.785
あまり考えたことはありませんでした

00:01:41.122 --> 00:01:44.050
お店の棚に並んでいれば
安全なはず

00:01:44.051 --> 00:01:45.381
何を食べるべきか

00:01:45.382 --> 00:01:48.584
何を子どもに食べさせるべきか 
なんて 余計なお世話

00:01:49.013 --> 00:01:52.271
子どもは好き嫌いが激しいし
時間も予算も限られていて

00:01:52.272 --> 00:01:53.793
知ろうとしませんでした

00:01:55.848 --> 00:02:00.410
ところが ある日の朝食で
全てが変わりました

00:02:01.308 --> 00:02:03.962
末の子にアレルギー反応がおきたのです

00:02:04.650 --> 00:02:06.142
その日の朝食は 正直に言うと

00:02:06.143 --> 00:02:12.917
冷凍ワッフル、チューブ入りの青いヨーグルト
スクランブルエッグでした

00:02:13.639 --> 00:02:16.803
末の子の顔が腫れ上がってきて

00:02:16.804 --> 00:02:20.151
食品アレルギーの反応がどんなものか
全く知らなかったので

00:02:20.152 --> 00:02:22.173
上の子たちに向かって

00:02:22.174 --> 00:02:24.202
「何を顔につけたの」と聞きました

00:02:25.127 --> 00:02:28.613
上の子たちはぽかんとしたままで

00:02:29.139 --> 00:02:30.935
私は恐ろしくなりました

00:02:31.437 --> 00:02:33.495
急いで小児科に連れて行ったら

00:02:33.496 --> 00:02:36.252
医師に
「この子はアレルギー反応を起こしている」

00:02:36.253 --> 00:02:38.263
「朝食に何を食べたの」と聞かれました

00:02:38.670 --> 00:02:42.020
「冷凍ワッフル、青色のヨーグルトと
スクランブルエッグ」と答えたら

00:02:42.483 --> 00:02:45.624
「８大アレルギー源のうちの３つね」
と言われました

00:02:45.625 --> 00:02:48.893
その医師が食品アレルギーについて
まくしたてている間

00:02:48.903 --> 00:02:52.071
「どうして子どもが食品アレルギーなんかに
なるのよ」と考えていました

00:02:53.741 --> 00:02:57.994
末の子の症状が収まり 家に帰ってから

00:02:57.995 --> 00:03:00.628
子どもたちをお昼寝させました

00:03:00.629 --> 00:03:04.885
その時 私のアナリストとしての血が
騒ぎ出したのです

00:03:04.886 --> 00:03:08.513
私が子どもの頃は 周りに
食品アレルギーがある人などいなかったので

00:03:08.514 --> 00:03:12.699
データを調べました
何が起きているか知りたかったのです

00:03:12.700 --> 00:03:14.611
５年前のあの朝 私は

00:03:14.612 --> 00:03:17.794
1997年から2002年の間に

00:03:17.795 --> 00:03:20.556
ピーナツアレルギーが
倍増していたことを知ったのです

00:03:20.557 --> 00:03:24.099
またその当時 ３歳以下の子どもの
17人に１人が

00:03:24.100 --> 00:03:25.922
食品アレルギーであることも

00:03:26.362 --> 00:03:30.199
CDC（疾病管理センター）のデータから

00:03:30.200 --> 00:03:35.529
食品アレルギーによる入院率は
265%増加したということも

00:03:35.530 --> 00:03:38.112
分かったのです

00:03:38.882 --> 00:03:43.592
それは母親ではなく
医師が救急外来に送った数です

00:03:44.902 --> 00:03:48.104
私は食品アレルギーについて
もっと知りたくなりました

00:03:48.721 --> 00:03:54.549
食品アレルギーは 体が食品タンパク質を
異物とみなすことで引き起こされます

00:03:54.550 --> 00:03:57.161
それが炎症反応を起こすのです

00:03:57.162 --> 00:03:59.850
その異物を追い出すためにです

00:04:00.507 --> 00:04:02.921
そこで こんな疑問を持ちました

00:04:02.922 --> 00:04:09.071
私たちが子どものころには無かった物が
食べ物に含まれているのではないか

00:04:11.220 --> 00:04:15.330
分析をしようと
米国農務省に尋ねたところ

00:04:16.661 --> 00:04:21.461
思った通り 1990年代の初めに

00:04:21.462 --> 00:04:26.522
新しいタイプのタンパク質が
食品に添加されるようになったのです

00:04:28.983 --> 00:04:35.023
食品業界の利益を
極限まで増大させるためにです

00:04:35.528 --> 00:04:38.885
アナリストの私にとって
それは当たり前のことに思えました

00:04:38.886 --> 00:04:42.245
株主の利益になるのですから
受託者責任として

00:04:42.246 --> 00:04:45.781
企業がそういったタンパク質を導入するのは
当然の流れです

00:04:45.782 --> 00:04:52.082
しかし 安全性を確認するための
臨床試験は行われませんでした

00:04:53.251 --> 00:04:56.409
米国で最も多いのは牛乳アレルギーだと
CNNや

00:04:56.410 --> 00:04:58.550
ウォール・ストリート・ジャーナルは
報じています

00:04:58.551 --> 00:05:01.245
私が知りたかったのは
牛乳の中に以前は無かったものが

00:05:01.255 --> 00:05:03.373
入っているのか ということです

00:05:03.553 --> 00:05:05.488
1994年の初めに

00:05:05.489 --> 00:05:09.039
乳製品業界の利益向上のため

00:05:09.040 --> 00:05:12.823
科学者たちは新しい
遺伝子組み換えタンパク質を開発しました

00:05:12.824 --> 00:05:14.430
そして合成成長ホルモンを開発し

00:05:14.440 --> 00:05:17.080
もっと牛乳が出るように
牛に注射しているのです

00:05:17.081 --> 00:05:20.293
ビジネスモデルとしては完璧です
名案といえるでしょう

00:05:20.785 --> 00:05:25.243
ところが この名案のせいで
牛は病気になってしまいました

00:05:25.244 --> 00:05:28.550
卵巣嚢腫や乳腺炎

00:05:28.551 --> 00:05:31.869
歩行障害や皮膚疾患などを引き起こしました

00:05:31.870 --> 00:05:35.732
そのため 牛に投与される
抗生物質の量も増えました

00:05:36.671 --> 00:05:41.481
他の国の政府は
「大事をとって

00:05:41.482 --> 00:05:44.528
乳製品にそんなものを入れてはいけない

00:05:44.529 --> 00:05:46.469
牛乳にそんなものが入ってはいけない

00:05:46.470 --> 00:05:49.583
安全性が確認されていないのだから」
と言ったのに対して

00:05:50.645 --> 00:05:52.579
我々の政府はこう言いました

00:05:52.580 --> 00:05:57.665
「危険性が確認されていないのだから
いいじゃないか」

00:06:00.385 --> 00:06:03.860
それを知った時 こう思いました

00:06:03.876 --> 00:06:07.794
「今まで その牛乳を
どれだけ子どもにあげたのかしら

00:06:09.150 --> 00:06:13.406
どれだけ 夫のシリアルに
使っていたのかしら」

00:06:14.209 --> 00:06:17.820
カナダ、イギリス

00:06:17.822 --> 00:06:21.211
オーストラリア、日本、ニュージーランドや
ヨーローッパの27カ国では

00:06:21.212 --> 00:06:26.485
許可されなかったのに
米国では1994年に

00:06:26.486 --> 00:06:30.280
導入されたのを知らなかったからです

00:06:32.786 --> 00:06:34.658
次に知りたいと思ったのは

00:06:34.659 --> 00:06:39.113
それによる米国での影響です

00:06:39.117 --> 00:06:42.644
この新しい成長ホルモンの
危険性の一つとして

00:06:42.645 --> 00:06:44.881
この合成タンパク質は

00:06:44.882 --> 00:06:47.283
乳がん、前立腺がんや大腸がんを
引き起こす可能性がある

00:06:47.284 --> 00:06:51.200
ホルモンの濃度を
上昇させることがあったからです

00:06:53.083 --> 00:06:56.495
そこで素晴らしい活動をしている
リブストロング財団や

00:06:56.496 --> 00:06:59.737
アメリカがん協会などにお願いをして

00:06:59.738 --> 00:07:03.757
米国のがん発症率を世界各国と比べてみました

00:07:06.472 --> 00:07:11.545
米国のがん発症率は
この地球上のどの国よりも高いのです

00:07:12.191 --> 00:07:14.323
アメリカがん協会によれば

00:07:14.324 --> 00:07:18.157
移住者研究の結果
例えば あなたが日本のような国から

00:07:18.177 --> 00:07:21.769
米国に移住した場合
がんの発症率は４倍になるのです

00:07:22.201 --> 00:07:25.467
米国人男性の２人に１人
米国人女性の３人に１人は

00:07:25.468 --> 00:07:28.220
がんになると言われています

00:07:28.653 --> 00:07:32.111
さらに女性の８人に１人が
乳がんにかかっています

00:07:32.974 --> 00:07:34.635
その一方で分かったことは

00:07:34.636 --> 00:07:39.302
乳がん患者の わずか
10人に１人が遺伝的なもので

00:07:39.303 --> 00:07:43.391
10人中９人は環境的要因が
引き金になっているということです

00:07:46.044 --> 00:07:49.011
例えて言うなら
高速道路を運転していて

00:07:49.012 --> 00:07:51.411
事故を目撃したのに
ただ見つめるだけで

00:07:51.412 --> 00:07:53.200
原因がわからないようなものです

00:07:53.804 --> 00:07:57.432
私は調べることにしました
他のアレルギーも

00:07:57.433 --> 00:08:01.220
食品に添加された外来のタンパク質が
原因かどうか

00:08:01.672 --> 00:08:05.170
牛乳増産にこの新しいタンパク質が
使われ始めてから間も無い頃

00:08:05.170 --> 00:08:08.081
科学者たちは大豆の
遺伝子組み換えを行いました

00:08:08.082 --> 00:08:10.843
大豆は８大アレルゲンの一つです

00:08:11.452 --> 00:08:14.275
ここでまた 大豆産業の利益のため

00:08:14.276 --> 00:08:18.070
大豆は主に家畜を太らせるために
使われているので

00:08:18.071 --> 00:08:20.493
科学者たちは遺伝子組み換え大豆を作り

00:08:20.494 --> 00:08:24.731
除草剤を増やしても
耐えらるようにしたのです

00:08:25.282 --> 00:08:29.517
このビジネスモデルは
アナリストとして見れば完璧なものです

00:08:29.518 --> 00:08:34.129
除草剤がもっと売れるように
遺伝子組み換えをする

00:08:34.130 --> 00:08:38.494
同時に その種子に
新しい性質を組み込んだことで

00:08:38.495 --> 00:08:40.541
特許を取得するのです

00:08:40.542 --> 00:08:45.711
種の特許も取得して
除草剤ももっと売れる ということです

00:08:46.728 --> 00:08:48.804
ここでもまた 世界中の政府は

00:08:48.805 --> 00:08:54.599
安全性を証明するものが無いのだから

00:08:54.600 --> 00:08:58.181
家畜や消費者に与えるのは

00:08:58.182 --> 00:09:00.687
やめておこう と言ったんです

00:09:00.688 --> 00:09:05.916
それによって誘発されるかもしれない
病気を防ぐためです

00:09:06.458 --> 00:09:10.861
ところが1996年 
米国では違う決断が下されたのです

00:09:12.731 --> 00:09:15.643
食品アレルギーについてさらに調べていくと

00:09:15.644 --> 00:09:20.141
トウモロコシアレルギーを心配する
親御さんたちの存在を知りました

00:09:20.142 --> 00:09:24.005
そこで トウモロコシに
遺伝子組み換えがされたか調べました

00:09:24.006 --> 00:09:27.683
興味深いことに 90年代後半
トウモロコシ畑に撒かれる

00:09:27.684 --> 00:09:31.814
殺虫剤の危険性への懸念が高まると同時に

00:09:31.815 --> 00:09:38.454
科学者たちはトウモロコシの種のDNAに
殺虫物質を組み込むことに成功し

00:09:39.235 --> 00:09:44.490
トウモロコシが成長すると殺虫物質が
内部から放出されるようになったのです

00:09:45.345 --> 00:09:52.173
結果として トウモロコシは環境保護庁から
殺虫剤と規定されたのです

00:09:56.234 --> 00:10:02.993
この情報がいかに受け入れがたいものだったか
お判りになりますよね

00:10:04.883 --> 00:10:08.832
「実質的同等性」という用語が
使われるようになりました

00:10:08.833 --> 00:10:13.985
これは概念的な手法で
タバコ業界が使っているものです

00:10:13.986 --> 00:10:16.070
認可を受け易くするためのものですが

00:10:16.071 --> 00:10:20.185
臨床試験を行われていないものに対して
使われます

00:10:20.186 --> 00:10:22.260
この概念が正当化の理由として

00:10:22.261 --> 00:10:26.114
遺伝子組み換え食品が
米国に導入されるときに使われるのです

00:10:27.539 --> 00:10:29.779
ある晩 夫と話をしている時に

00:10:29.780 --> 00:10:32.383
私は言いました
「知らないふりはできないわ

00:10:32.913 --> 00:10:37.567
これを皆に教えたら 
何と言われるか分からないけれど

00:10:37.568 --> 00:10:39.021
教えるべきだわ」

00:10:41.115 --> 00:10:45.363
翌朝 階下に降りてきて
４人の子どもたちに言いました

00:10:45.364 --> 00:10:48.704
「ママがとても大変なことを
知ってしまったのは 知ってるよね

00:10:48.705 --> 00:10:51.010
私たちの食べ物に
どんなものが入っているか

00:10:51.011 --> 00:10:53.069
他の国では入っていないものよ

00:10:53.189 --> 00:10:56.010
特に子どもに食べさせるものには

00:10:56.980 --> 00:10:59.524
だから何とかしなければならないのよ

00:11:00.713 --> 00:11:03.173
息子の一人が 
私を見て こう言いました

00:11:03.174 --> 00:11:07.551
「ママの仲間は何人いるの」

00:11:07.913 --> 00:11:09.322
（笑）

00:11:10.521 --> 00:11:14.731
「そうね 
あなたたち４人とパパよ」と言ったら

00:11:15.941 --> 00:11:19.490
「もっと大きいチームを作らなきゃ」
と言われました

00:11:19.491 --> 00:11:21.160
（笑）

00:11:21.161 --> 00:11:23.402
息子の言う通りです

00:11:23.403 --> 00:11:26.010
その当時 よく言われました

00:11:26.000 --> 00:11:29.030
「あなたは食品版エリン・ブロコビッチね

00:11:29.040 --> 00:11:31.054
エリン・ブロコビッチに連絡したら」

00:11:32.025 --> 00:11:36.832
私は食品版エリン・ブロコビッチに
なりたいわけではありませんでした

00:11:36.833 --> 00:11:40.854
「彼女と連絡なんて取れるわけない」
とも思っていました

00:11:41.854 --> 00:11:45.967
でも また 負けず嫌いの血が
騒ぎ出して

00:11:45.968 --> 00:11:49.678
「やるだけやってみよう」と思いました

00:11:49.683 --> 00:11:52.415
エリン・ブロコビッチみたいな人に
分かってもらえたら

00:11:52.435 --> 00:11:55.798
米国の現状も変えられるかもしれないと

00:11:56.453 --> 00:12:02.374
そこで全精力を注いで
本当に約２週間かけて

00:12:02.375 --> 00:12:05.907
エリン・ブロコビッチ宛に
４行のメールを書き上げました

00:12:05.908 --> 00:12:07.760
（笑）

00:12:08.193 --> 00:12:10.400
送信はあっという間でした

00:12:10.401 --> 00:12:14.024
彼女からの返事は
あまり期待していませんでしたが

00:12:15.395 --> 00:12:17.182
返事が来た時

00:12:18.941 --> 00:12:23.582
彼女のような人が応援してくれていると知って

00:12:24.443 --> 00:12:31.160
一人だって何かを変えることができる
と思えるようになりました

00:12:31.620 --> 00:12:33.040
（歓声）

00:12:34.510 --> 00:12:37.823
（拍手）

00:12:39.478 --> 00:12:41.843
さらに調べていくうちに

00:12:41.844 --> 00:12:45.150
米国の食品では使われている
こういった新しい物質が

00:12:45.170 --> 00:12:48.888
他の国では使われていないと知り

00:12:48.889 --> 00:12:54.187
オーガニック食品がいかに高額かということに
腹が立ちました

00:12:55.415 --> 00:12:57.772
私はこのビジネスモデルについて調べました

00:12:58.711 --> 00:13:01.691
分かったのは
国中の家族が

00:13:01.692 --> 00:13:06.610

国中で食事をする時

00:13:06.611 --> 00:13:10.470
私たちの税金が

00:13:10.471 --> 00:13:15.357
化学物質を使った農作物の栽培に
使われているのです

00:13:15.802 --> 00:13:20.107
一方で有機栽培された農作物は

00:13:20.108 --> 00:13:23.081
合成化学物質が使用されていないという

00:13:23.082 --> 00:13:27.991
証明をするために
お金を払わなければならず

00:13:27.992 --> 00:13:32.030
お金を払って オーガニックであるという
ラベルを貼るのです

00:13:32.031 --> 00:13:34.390
さらに 彼らには政府からの保障や

00:13:34.400 --> 00:13:38.775
事業補助はありません
化学物質を使っていればあるのですが

00:13:39.145 --> 00:13:44.431
ですから コストが高くなるんです

00:13:44.432 --> 00:13:47.021
それだけではありません

00:13:47.022 --> 00:13:50.399
弊害が及んでいるのは
有機栽培農家だけではないのです

00:13:51.186 --> 00:13:55.467
４代目 ５代目という農家の方々

00:13:55.468 --> 00:13:59.621
私たちの食べ物を何代にもわたって
作ってきてくれた方々です

00:13:59.622 --> 00:14:03.105
種に特許が与えられたため

00:14:03.106 --> 00:14:06.321
新しいコストが加わったのです

00:14:06.322 --> 00:14:11.592
使用料、ライセンス料、形質使用料を
支払わなければなりません

00:14:11.593 --> 00:14:15.542
自分の農場に種を植えるためにですよ

00:14:19.298 --> 00:14:21.622
この事について考えた時に

00:14:23.762 --> 00:14:28.790
これらの物質を禁じている国に
製品を輸出している

00:14:29.508 --> 00:14:33.376
米国の会社はどうしているのだろう
と思いました

00:14:34.118 --> 00:14:39.308
そこで分かったんです
私が調べたところ

00:14:39.309 --> 00:14:46.114
クラフト、コカコーラ、ウォールマートなどは
さすがです

00:14:46.115 --> 00:14:50.701
他の国のお客様の要求には
ちゃんと応えているのです

00:14:50.702 --> 00:14:55.027
製品の内容を変更して製造しているのです

00:14:55.617 --> 00:15:00.158
クラフト、コカコーラ、ウォールマートは
他の国に輸出する製品には

00:15:00.159 --> 00:15:03.071
それらの物質を使わないのです

00:15:03.610 --> 00:15:08.424
これを知ったとき
何だか気が滅入りました

00:15:08.425 --> 00:15:12.562
でも 皆で考えるべきだと思ったんです

00:15:14.311 --> 00:15:18.111
遺伝子組み換えタンパク質を使っているという
事実を踏まえ

00:15:18.112 --> 00:15:21.700
毒性に関する危惧があるのだから
他国と比較して 米国はどのくらい

00:15:21.701 --> 00:15:26.243
医療費に費やしているのか
知りたいと思いました

00:15:29.574 --> 00:15:35.210
米国は地球上のどの国よりも
多額の医療費を費やしています

00:15:35.611 --> 00:15:41.989
我々のGDPの16%は
疾病管理に使われています

00:15:42.930 --> 00:15:45.915
これは 例えば
スターバックスのような会社が

00:15:45.916 --> 00:15:49.815
コーヒー豆よりも 医療費にお金を
かけているということです

00:15:52.755 --> 00:15:55.450
一人のアメリカ人として考えました

00:15:55.451 --> 00:16:01.397
これは 私たちの国際競争力にも
影響を及ぼすことだと

00:16:02.055 --> 00:16:06.699
利益性を国際競争力に活用するより

00:16:06.700 --> 00:16:10.170
疾病管理にお金をかけているのですから

00:16:12.320 --> 00:16:15.690
そこで思いました
規制ができるまで待たなくてもいい

00:16:15.691 --> 00:16:17.831
法律ができるまで待たなくてもいい

00:16:17.832 --> 00:16:22.047
先ずは 家庭で気をつけるようにすればいい

00:16:22.048 --> 00:16:25.486
自分のコミュニティで
そして自分の会社で

00:16:25.487 --> 00:16:29.203
そうすれば自分の家族の健康を守る事ができて

00:16:29.204 --> 00:16:31.531
結果的に 私たちの経済を守る事ができます

00:16:32.050 --> 00:16:34.422
また 私が知ったことを

00:16:34.423 --> 00:16:38.709
全て否定すれば
機能不全に陥ってしまいます

00:16:38.710 --> 00:16:42.212
そこで気付きました
完璧を求めては逆効果になることもある

00:16:42.213 --> 00:16:45.804
進歩することが大切です
完璧さではありません

00:16:46.224 --> 00:16:51.710
何でもできる人はいませんが
１つのことなら誰でもできるのです

00:16:52.764 --> 00:16:56.422
おむつトレーニングが
たった一晩ではできないように

00:16:56.423 --> 00:17:00.323
たった１日で離乳できないように

00:17:00.324 --> 00:17:04.165
この変化は一晩のうちには起きません

00:17:05.030 --> 00:17:11.502
でも 私たち一人一人が
それぞれ何か１つのことに取り組めば

00:17:12.353 --> 00:17:16.867
大きな変化へと繋げることができるのです

00:17:17.611 --> 00:17:23.874
皆さんにはそれぞれ違った才能や

00:17:23.875 --> 00:17:26.577
得意なことがあるのですから

00:17:27.462 --> 00:17:31.718
それをあなたがやりたい事に利用すれば

00:17:31.719 --> 00:17:37.040
大きな変化に繋がるかもしれません
あなたの家族の健康のために

00:17:37.041 --> 00:17:39.276
あなたの会社を健康に保つために

00:17:39.277 --> 00:17:41.332
私たちの国を健康に保つために

00:17:42.530 --> 00:17:44.650
結局

00:17:44.651 --> 00:17:50.130
私たちがこの国のためにできることは
今できることをする ということなんです

00:17:50.131 --> 00:17:51.368
皆さん ありがとう

00:17:51.369 --> 00:17:54.768
（歓声）（拍手）

00:18:18.640 --> 00:18:21.911
ホスト：あなたにとって 満場の拍手は
いつものことかもしれませんが

00:18:21.912 --> 00:18:23.933
ここでは なかなか無いことです

00:18:23.934 --> 00:18:25.537
素晴らしい話を ありがとう