WEBVTT 00:00:00.823 --> 00:00:03.191 私は地球で もっとも背が高い人たちの子孫で 00:00:03.215 --> 00:00:04.365 そう オランダ人です 00:00:05.383 --> 00:00:07.069 常にそうだったわけではないですが 00:00:07.093 --> 00:00:10.307 実際 世界中で 人々の身長は高くなってきています 00:00:10.331 --> 00:00:11.894 過去150年にわたり 00:00:11.918 --> 00:00:13.079 先進国では 00:00:13.103 --> 00:00:15.611 平均して身長は 10cmも高くなりました 00:00:16.139 --> 00:00:18.918 科学者たちは 原因について 様々な説があるようですが 00:00:18.942 --> 00:00:21.362 ほぼすべての説で 栄養摂取が関係していると 00:00:21.386 --> 00:00:23.900 すなわち 乳製品と肉類の 摂取量の増加です NOTE Paragraph 00:00:24.432 --> 00:00:25.940 この50年間で 00:00:25.964 --> 00:00:28.838 世界の肉類の消費は 7100万トンから3億1000万トンと 00:00:28.862 --> 00:00:32.189 4倍以上にもなりました 00:00:32.705 --> 00:00:36.436 同じようなことが 牛乳と卵にもいえるでしょう 00:00:36.460 --> 00:00:41.029 どの社会においても収入が上がれば タンパク質の消費も増えるのです 00:00:41.053 --> 00:00:43.982 ご存知の通り 世界的に 私たちは豊かになってきています 00:00:44.006 --> 00:00:47.211 中流階級の増加により 地球上の人口は 00:00:47.235 --> 00:00:52.186 2050年には現在の70億人が 97億人に達するでしょう 00:00:52.210 --> 00:00:53.673 つまり 2050年までに 00:00:53.697 --> 00:00:56.224 現在人間が賄っているより 最低でもさらに70%のタンパク質が 00:00:56.248 --> 00:00:58.681 必要になるだろうということです 00:00:59.322 --> 00:01:02.341 直近の国連の予測では 今世紀の終わりまでに 00:01:02.365 --> 00:01:04.825 人口は110億人にまでなるとされ 00:01:04.849 --> 00:01:07.809 これまで以上にタンパク質が 必要だということを意味しています NOTE Paragraph 00:01:09.027 --> 00:01:10.566 これは重要な課題であり 00:01:10.590 --> 00:01:12.397 そのため 最近 00:01:12.421 --> 00:01:15.539 アングリア・ラスキン大学のGSIチームは 00:01:15.563 --> 00:01:17.699 もし 私たちがこのまま 世界的に政策や 00:01:17.723 --> 00:01:19.271 食料生産システムを変えない限り 00:01:19.295 --> 00:01:22.557 この社会は30年以内に 実際に崩壊するに違いないと警告しました NOTE Paragraph 00:01:24.143 --> 00:01:28.463 今のところ海は主要な 動物性タンパク質の供給源として 00:01:28.487 --> 00:01:32.169 26億人以上の人々が 日々頼りにしています 00:01:33.177 --> 00:01:34.360 それと同時に 00:01:34.384 --> 00:01:37.035 世界全体で漁業生産量は 持続的な供給が可能な量の 00:01:37.059 --> 00:01:39.583 2.5倍となっており つまり 人類は 00:01:39.607 --> 00:01:42.329 海が回復可能な量以上の魚を 00:01:42.353 --> 00:01:44.657 漁獲しているということなのです NOTE Paragraph 00:01:44.681 --> 00:01:49.473 WWFが最近発表した報告書では この40年間だけで 00:01:49.497 --> 00:01:52.587 世界中の海洋生物は ほぼ半減したと指摘しました 00:01:52.597 --> 00:01:57.298 また 別の報告書では 大型の捕食魚である 00:01:57.322 --> 00:01:59.670 メカジキやクロマグロは 00:01:59.694 --> 00:02:02.944 1950年代以降 90%以上が 姿を消したとしています NOTE Paragraph 00:02:03.653 --> 00:02:07.426 地球規模で より実践的で 適切に管理するための 00:02:07.450 --> 00:02:11.056 持続可能な漁業における すぐれた取り組みが沢山あります 00:02:11.080 --> 00:02:12.231 ですが 結局のところ 00:02:12.255 --> 00:02:16.547 これらの取り組みは現在の漁獲量を 一定に保つことに向かっているにすぎません 00:02:16.547 --> 00:02:17.359 例え 00:02:17.359 --> 00:02:19.233 最も適切な管理漁業だとしても 00:02:19.233 --> 00:02:21.540 私たちが海から現在よりも 多く漁獲できる 00:02:21.540 --> 00:02:23.299 見込みはないのです NOTE Paragraph 00:02:23.299 --> 00:02:26.464 海からの乱獲は やめなければならないのです 00:02:26.488 --> 00:02:28.646 圧力は軽減する必要があります 00:02:28.670 --> 00:02:29.988 そして 私たちはまさに 00:02:30.012 --> 00:02:32.777 これ以上の過剰生産を強いれば 完全に崩壊するかもしれない 00:02:32.801 --> 00:02:34.500 という分岐点にいるのです 00:02:35.226 --> 00:02:39.869 現在のシステムでは増加し続ける 世界中の人口は養えません NOTE Paragraph 00:02:40.860 --> 00:02:42.129 では どう改善したら? 00:02:42.153 --> 00:02:44.891 わずか35年で訪れる世界― さらに27億人もの私たち人類が 00:02:44.915 --> 00:02:48.514 同じ量の食料資源を分け合う世界は どのようなものなのでしょう 00:02:49.059 --> 00:02:50.931 皆がベジタリアンになる 00:02:50.955 --> 00:02:52.708 とても良い考えのようですが 00:02:52.732 --> 00:02:54.036 現実的ではありません 00:02:54.060 --> 00:02:56.405 世界的に義務づけるのは 途方もなく難しいでしょう NOTE Paragraph 00:02:56.977 --> 00:03:00.103 人々は好むと好まざるとに関わらず 動物性タンパク質を口にしているのです 00:03:00.564 --> 00:03:02.396 私たちがこれまでのやり方を変えず 00:03:02.420 --> 00:03:04.150 同じことを続ければ 00:03:04.150 --> 00:03:06.404 需要を満たすことなど出来ないでしょう NOTE Paragraph 00:03:06.428 --> 00:03:08.494 WWFの最近の報告によると 00:03:08.494 --> 00:03:12.836 8億人もの人々が 栄養失調と食糧不足に苦しんでいます 00:03:12.860 --> 00:03:16.271 世界的な人口の増加と 水、エネルギーや土地などの資源が 00:03:16.295 --> 00:03:20.317 十分に得られないためです 00:03:21.212 --> 00:03:23.272 地球規模での混乱、暴動 00:03:23.296 --> 00:03:28.246 さらなる栄養失調に苦しむ世界が 容易に想像できるのではないでしょうか 00:03:28.270 --> 00:03:29.896 人々は飢えているのです 00:03:29.920 --> 00:03:32.958 私たちは危険なまでに 天然資源がなくなりつつあるのです 00:03:33.328 --> 00:03:34.884 あまりにも沢山の理由から 00:03:34.908 --> 00:03:37.662 世界的に食料生産システムを 変えなくてはなりません NOTE Paragraph 00:03:38.255 --> 00:03:39.679 もっとうまくやらなくては― 00:03:39.703 --> 00:03:40.868 打開策はあるのです 00:03:40.892 --> 00:03:43.477 その打開策とは水産養殖にあります 00:03:43.501 --> 00:03:47.447 魚、海藻、貝類、甲殻類を育てるのです 00:03:47.861 --> 00:03:50.004 偉大な海のヒーロー ジャック・クストーはかつて 00:03:50.004 --> 00:03:52.872 「海を猟師のようにではなく 農民のように使う時が来た 00:03:52.872 --> 00:03:56.742 文明社会とはそういうもので 狩猟採集ではなく農耕なのだ」と言いました 00:03:57.402 --> 00:04:00.210 魚だけが 私たちが未だに獲る食べ物です NOTE Paragraph 00:04:00.374 --> 00:04:03.682 このようなフレーズを よく聞くのはなぜでしょうね 00:04:03.706 --> 00:04:05.389 「養殖魚を食べるには人生は短すぎる」 00:04:05.413 --> 00:04:07.001 「やっぱり 天然の魚に限る!」 00:04:07.025 --> 00:04:09.374 私たちは 魚に関して 実質的には何も知らないのでは? 00:04:09.398 --> 00:04:11.609 これまで何を食べてきたかを 知る由もないし 00:04:11.633 --> 00:04:13.825 どんな汚染に出くわしたかも わからないでしょう 00:04:13.829 --> 00:04:15.739 大型の捕食魚だとしたら 00:04:15.773 --> 00:04:18.445 福島の沿岸を通り抜けて 来たばかりかもしれません 00:04:18.445 --> 00:04:19.970 私たちにはわかりません 00:04:19.994 --> 00:04:21.337 極少数の人だけが 00:04:21.361 --> 00:04:25.003 水産物のトレーサビリティは 獲った人までしかたどり着けない 00:04:25.027 --> 00:04:26.542 という事に気づいています NOTE Paragraph 00:04:26.566 --> 00:04:27.827 少し話を戻して 00:04:27.827 --> 00:04:30.614 なぜ魚がベストな 選択なのかをお話しましょう 00:04:30.638 --> 00:04:31.789 魚は健康的で 00:04:31.813 --> 00:04:33.069 心臓病を予防しますし 00:04:33.093 --> 00:04:34.536 重要なアミノ酸やオメガ3などの 00:04:34.560 --> 00:04:37.313 必須脂肪酸も供給します 00:04:37.337 --> 00:04:40.214 他のどの種類の肉類とも 非常に異なるものです 00:04:40.238 --> 00:04:41.848 身体に良いことの他にも 00:04:41.872 --> 00:04:44.469 もっと多様だという点も ワクワクするところです NOTE Paragraph 00:04:44.493 --> 00:04:47.676 考えてみてください― ほとんどの畜産はかなり単調なものです 00:04:47.700 --> 00:04:50.351 牛は牛だし、羊は羊、豚は豚 00:04:50.375 --> 00:04:54.452 家禽は―七面鳥、鴨、鶏 だいたいそんなところです 00:04:54.476 --> 00:04:59.291 魚においては 現在500種ほどが 養殖されています 00:04:59.315 --> 00:05:01.657 西洋のスーパーマーケットの棚には 反映されていませんが 00:05:01.657 --> 00:05:03.428 それは置いておくとして NOTE Paragraph 00:05:03.428 --> 00:05:06.439 魚は非常に健康的な方法で 養殖が可能なのです 00:05:06.479 --> 00:05:09.479 私たちにも 地球にも 魚のためにも良いことなのです 00:05:10.062 --> 00:05:11.998 魚に取りつかれた人みたいですね NOTE Paragraph 00:05:12.022 --> 00:05:14.148 (笑) NOTE Paragraph 00:05:14.172 --> 00:05:15.323 説明させてください 00:05:15.347 --> 00:05:18.110 聡明なパートナーで妻でもある エイミー・ノヴォグランツと私は 00:05:18.110 --> 00:05:20.481 数年前に水産養殖に関わっていました 00:05:20.505 --> 00:05:22.777 2009年にTED Prizeを受賞した 00:05:22.801 --> 00:05:25.097 シルヴィア・アールに感銘を受けたからです 00:05:25.121 --> 00:05:28.255 エイミーと私はガラパゴスでの Misson Blue Iで出会いました 00:05:29.157 --> 00:05:31.094 エイミーはTED Prizeの ディレクターとして 00:05:31.118 --> 00:05:34.308 私はオランダからの企業家であり ダイビングと海を愛する 00:05:34.332 --> 00:05:36.705 懸念する市民として参加をしていました NOTE Paragraph 00:05:37.292 --> 00:05:39.626 Mission Blueは 人生を変えました 00:05:39.650 --> 00:05:40.801 私たちは恋に落ち 00:05:40.825 --> 00:05:42.301 結婚しました 00:05:42.325 --> 00:05:44.566 大いに刺激を受け ガラパゴスを離れた私たちは 00:05:44.590 --> 00:05:47.799 海洋保全のために 何かをしたいと考えていました 00:05:47.823 --> 00:05:49.558 長く続き 00:05:49.582 --> 00:05:52.138 真に変化を起こせる何か 00:05:52.162 --> 00:05:54.788 そして エイミーと私が共にできることを NOTE Paragraph 00:05:55.741 --> 00:05:59.031 それが 魚の養殖へとつながっているとは 思ってもいませんでしたが 00:05:59.741 --> 00:06:01.839 私たちが船を下りて数か月後 00:06:01.863 --> 00:06:04.397 Conservation Internationalでの 会議に参加する機会があり 00:06:04.421 --> 00:06:08.448 WorldFishの会長が水産養殖について 話をしていました 00:06:08.472 --> 00:06:12.218 環境問題専門家で満員の部屋で 養殖について考えなおすよう 00:06:12.242 --> 00:06:14.003 何が起きているのかに気付いて 00:06:14.027 --> 00:06:15.448 関わってほしいと要請していました 00:06:15.472 --> 00:06:17.584 水産養殖は海とたくさんの人々が 00:06:17.608 --> 00:06:20.694 必要としているものになり得る 可能性があるからです NOTE Paragraph 00:06:21.184 --> 00:06:23.067 統計を聞いた時には愕然としました 00:06:23.091 --> 00:06:25.627 水産業については ほとんど何も知らなかったですし 00:06:25.651 --> 00:06:28.558 良くするために手伝えることを 楽しみにしていました NOTE Paragraph 00:06:29.042 --> 00:06:30.789 統計に関して言えば― 00:06:30.813 --> 00:06:33.589 現在 世界的に 消費されている魚の量は 00:06:33.613 --> 00:06:35.669 天然のものと養殖のものを合わせて 00:06:35.693 --> 00:06:38.025 昨年 地球で生産された 牛肉の総量よりも 00:06:38.049 --> 00:06:39.922 2倍のトン数になります 00:06:40.439 --> 00:06:42.380 小さいのも大きいのも 00:06:42.380 --> 00:06:44.185 ありとあらゆる漁船を合わせると 00:06:44.185 --> 00:06:47.836 世界中で約6500万トンもの 人間が食べるための 00:06:47.836 --> 00:06:50.023 天然シーフードを生産しています NOTE Paragraph 00:06:50.623 --> 00:06:51.929 水産養殖では今年 00:06:51.953 --> 00:06:53.532 歴史上で初めて 00:06:53.556 --> 00:06:56.413 天然物よりも多くの水産物を 実際に生産しました NOTE Paragraph 00:06:56.874 --> 00:06:58.025 しかし 今度は 00:06:58.049 --> 00:06:59.403 需要は高まるばかりです 00:07:00.157 --> 00:07:01.666 35年以内に 00:07:01.690 --> 00:07:06.685 私たちはさらに8,500万トンもの 需要を満たす必要があるのです 00:07:06.709 --> 00:07:09.304 世界中で海から獲られている量の 00:07:09.328 --> 00:07:11.887 ほぼ1.5倍の量です 00:07:13.140 --> 00:07:14.466 膨大な数字ですね NOTE Paragraph 00:07:14.812 --> 00:07:17.695 もう海からは何も出てこないと 見なしたほうがよいでしょう 00:07:17.695 --> 00:07:19.604 育てる漁業からでなければ 00:07:20.163 --> 00:07:21.478 では養殖について話しましょう 00:07:21.502 --> 00:07:23.469 養殖には資源がいります 00:07:24.183 --> 00:07:27.242 人間が成長し生きるのには 食べる必要がありますが 00:07:27.266 --> 00:07:28.739 それは動物も同じです 00:07:28.763 --> 00:07:31.658 1キロほどの肉を製造するため 00:07:31.682 --> 00:07:34.133 牛なら8キロほどの飼料と 00:07:34.157 --> 00:07:36.037 約16,000ℓ の水が必要になります 00:07:36.535 --> 00:07:38.578 専門家たちも地球の住人すべてに 00:07:38.602 --> 00:07:41.754 いきわたる牛肉を製造するのは 不可能としています 00:07:41.778 --> 00:07:44.516 私たちには十分な飼料も水もありません NOTE Paragraph 00:07:44.540 --> 00:07:47.294 そのための 熱帯雨林伐採は 続けられません 00:07:47.318 --> 00:07:50.827 新鮮な水― 地球の供給できる量は限られています 00:07:50.851 --> 00:07:52.962 私たち人間が この惑星で生きていくには 00:07:52.986 --> 00:07:55.867 より効率的な何かが必要なのです NOTE Paragraph 00:07:56.517 --> 00:07:58.664 では 養殖と比べてみましょうか 00:07:59.164 --> 00:08:03.102 1キロの魚は1キロの餌だけで 育てることが出来ます 00:08:03.126 --> 00:08:05.458 種類によりますが もっと少ないものも 00:08:05.845 --> 00:08:07.075 どうしてでしょうか? 00:08:08.099 --> 00:08:10.868 そうですね なぜかと言うと まず第一に 魚は浮くからです 00:08:10.892 --> 00:08:14.478 人間のように一日中 重力に抵抗して立ってなくても良いのです 00:08:14.806 --> 00:08:16.560 ほとんどの魚は冷血動物ですから 00:08:16.584 --> 00:08:18.264 温まる必要もないし 00:08:18.288 --> 00:08:19.456 魚は寒がるんです NOTE Paragraph 00:08:19.480 --> 00:08:21.101 (笑) NOTE Paragraph 00:08:21.125 --> 00:08:22.665 意外だとは思いますが 00:08:22.689 --> 00:08:23.967 水はほんの少しだけ必要です 00:08:23.991 --> 00:08:25.378 言ってみれば 00:08:25.402 --> 00:08:27.796 中で泳いだとしても 飲みはしないのです 00:08:27.820 --> 00:08:32.232 魚は人間にとって最も資源効率化された 動物タンパク質なのです 00:08:32.256 --> 00:08:33.692 昆虫は別にしてですが NOTE Paragraph 00:08:35.297 --> 00:08:36.909 私たちがあれから学んだのは― 00:08:37.482 --> 00:08:40.919 例えば 人間の食用として 毎年6,500万トンほどが 00:08:40.943 --> 00:08:42.553 漁獲されますが 00:08:42.577 --> 00:08:46.564 実はさらに3,000万トンが 餌用として獲られます 00:08:46.588 --> 00:08:50.129 イワシやアンチョビなどが 水産養殖産業のために 00:08:50.153 --> 00:08:52.190 魚粉や魚油に加工されています NOTE Paragraph 00:08:52.602 --> 00:08:53.949 狂気の沙汰です 00:08:54.548 --> 00:08:58.120 世界中で 65%の漁業は 適切な管理がされておらず 00:08:58.144 --> 00:09:00.854 我々の抱える深刻な問題のいくつかは そこに繋がっています 00:09:00.878 --> 00:09:02.176 海を破壊しているのです 00:09:02.200 --> 00:09:05.218 漁師の奴隷的労働の問題も ここに繋がっているのです 00:09:05.702 --> 00:09:08.512 最近のスタンフォード大からの記事では 00:09:08.536 --> 00:09:11.409 世界の水産養殖産業の50%が 00:09:11.433 --> 00:09:12.735 魚粉を使うのを止めたら 00:09:12.759 --> 00:09:14.409 海は無事だというのです 00:09:14.837 --> 00:09:16.492 そのことを 少し考えてみてください NOTE Paragraph 00:09:16.516 --> 00:09:19.536 私たちは海にはもっと多くの問題が あるとはわかっています― 00:09:19.560 --> 00:09:22.345 汚染もありますし 海水の酸性化 00:09:22.369 --> 00:09:23.952 サンゴ礁の破壊なども 00:09:23.976 --> 00:09:26.513 漁業の影響をはっきりと示しています 00:09:26.537 --> 00:09:29.112 すべてがいかに 相互に関連しあっているかも 00:09:29.608 --> 00:09:33.224 漁業、水産養殖、森林伐採 00:09:33.248 --> 00:09:36.282 気候変動、食の安全などです NOTE Paragraph 00:09:36.834 --> 00:09:38.336 代替手段を求めて 00:09:38.360 --> 00:09:40.415 この産業は 大幅に変化して 00:09:40.439 --> 00:09:42.602 大豆などの 植物性の代替品 00:09:42.626 --> 00:09:45.479 養鶏場からの鶏ふん 00:09:45.503 --> 00:09:47.345 屠畜場からの血粉などの利用に 00:09:47.369 --> 00:09:48.624 立ち戻りました NOTE Paragraph 00:09:48.648 --> 00:09:51.112 この選択がなぜなされたかは 理解は出来ますが 00:09:51.136 --> 00:09:53.265 正しいアプローチとは言えないでしょう 00:09:53.289 --> 00:09:54.544 持続可能ではないですし 00:09:54.568 --> 00:09:55.742 健康的でもありません 00:09:55.766 --> 00:09:57.973 今まで海の底で鶏を見たことがあります? 00:09:57.973 --> 00:09:59.804 ないですよね 00:09:59.828 --> 00:10:02.024 もし鮭に大豆だけを食べさせたら 00:10:02.048 --> 00:10:03.810 本当に破裂してしまいますよ 00:10:04.463 --> 00:10:05.615 鮭は肉食で 00:10:05.639 --> 00:10:07.534 大豆を消化など出来ません NOTE Paragraph 00:10:09.049 --> 00:10:11.171 養殖は群を抜いて 00:10:11.195 --> 00:10:13.512 人間にとって最適な 飼養といえるでしょう 00:10:13.536 --> 00:10:15.908 ですがあまりにも悪い評判があるのです 00:10:16.373 --> 00:10:18.552 とんでもない量の 化学物質が使われてるとか 00:10:18.576 --> 00:10:21.756 ウィルスや病気を 天然魚にうつしているとか 00:10:21.780 --> 00:10:24.109 生態系の破壊に汚染 00:10:24.133 --> 00:10:26.347 逃げ出した魚と 野生種との交配が 00:10:26.371 --> 00:10:28.371 遺伝子に与える影響 00:10:28.395 --> 00:10:30.861 そしてもちろん お話しした通り 00:10:30.885 --> 00:10:32.964 持続的でない餌の原料も NOTE Paragraph 00:10:33.396 --> 00:10:34.639 お皿の上の食べ物を 00:10:34.663 --> 00:10:37.110 ただ美味しくいただけた頃は 何て良いものだったのでしょう 00:10:37.134 --> 00:10:38.339 何だとしても 00:10:38.825 --> 00:10:40.364 知ってしまったら 00:10:40.388 --> 00:10:41.594 もう戻れはしないのです 00:10:41.618 --> 00:10:42.523 楽しくはないですね 00:10:42.523 --> 00:10:45.982 健康的な食べ物を生産する 信用し得る 透明性の高い 00:10:46.006 --> 00:10:47.680 食料システムがまさに必要なのです NOTE Paragraph 00:10:48.726 --> 00:10:49.925 でも 良いニュースもあって 00:10:49.949 --> 00:10:52.862 数十年にもわたる 開発と研究の成果により 00:10:52.886 --> 00:10:55.348 新しいテクノロジーと知識を使って はるかに良いやり方が 00:10:55.372 --> 00:10:57.184 出来るようになりました 00:10:57.208 --> 00:10:59.854 私たちは現在これらの問題なしに 魚を育てられるのです NOTE Paragraph 00:11:00.548 --> 00:11:03.429 緑の革命の前の農業について考えました― 00:11:03.453 --> 00:11:06.476 私たちは水産養殖と青の革命 00:11:07.817 --> 00:11:09.054 新しいテクノロジーとは 00:11:09.078 --> 00:11:12.646 最小限のフットプリントで 完全に自然な魚の餌を 00:11:12.670 --> 00:11:13.854 生産できるということ 00:11:13.878 --> 00:11:17.823 微生物、昆虫、海藻、 微細藻類からできています 00:11:18.689 --> 00:11:19.992 人間にとって健康的で 00:11:20.016 --> 00:11:21.167 魚にとっても健康的 00:11:21.191 --> 00:11:22.512 地球にとっても健康的です NOTE Paragraph 00:11:23.293 --> 00:11:24.443 微生物などは 00:11:24.467 --> 00:11:27.316 高級な魚粉の完璧な代替品になれますね 00:11:27.340 --> 00:11:28.495 しかも大規模に NOTE Paragraph 00:11:28.801 --> 00:11:30.884 昆虫は― 00:11:30.908 --> 00:11:32.869 まず第一に 完全なリサイクルかと 00:11:32.893 --> 00:11:34.623 残飯を餌に育ちますから 00:11:34.647 --> 00:11:35.799 また第二に 00:11:35.823 --> 00:11:36.974 フライフィッシングを考えると 00:11:36.998 --> 00:11:40.311 昆虫を魚の餌として使うのは とても論理的なことですね 00:11:40.712 --> 00:11:42.735 広い土地もいらないですし 00:11:42.759 --> 00:11:45.169 熱帯雨林を伐採する必要もないのです 00:11:45.870 --> 00:11:48.959 微生物と昆虫は実際に もっと水を作ってくれます NOTE Paragraph 00:11:49.509 --> 00:11:51.738 すでに革命は始まっていますが 00:11:51.762 --> 00:11:53.239 さらなる規模が必要とされています 00:11:54.492 --> 00:11:57.559 私たちはこれまで以上に多数の 種を育てることが出来るのです 00:11:57.583 --> 00:12:01.220 管理され 自然な状態の ハッピーな魚を作るのです NOTE Paragraph 00:12:01.897 --> 00:12:03.181 私が考えるのは例えば 00:12:03.205 --> 00:12:08.813 昆虫を育てるよりも効率的に機能する クローズドシステム 00:12:08.837 --> 00:12:12.081 ほとんどもしくは全く廃棄物も出さず 00:12:12.105 --> 00:12:13.477 エネルギーも水もほとんど使わず 00:12:13.501 --> 00:12:15.961 自然な餌を最小限のフットプリントで 00:12:15.985 --> 00:12:18.524 健康的で幸せな 美味しい魚を生産するのです 00:12:19.084 --> 00:12:21.975 または自然の生態系を模倣し 10種ほどの魚を 00:12:21.975 --> 00:12:23.711 一緒に育てるシステムなど 00:12:23.735 --> 00:12:25.175 一緒に育てるシステムなど 00:12:25.918 --> 00:12:27.288 餌もフットプリントも 00:12:27.312 --> 00:12:28.534 最小限で済みます 00:12:28.558 --> 00:12:32.459 海藻が魚の老廃物で育つことなどを 例として考えてみてください NOTE Paragraph 00:12:34.453 --> 00:12:37.248 素晴しいテクノロジーが世界中で どんどん出てきていますしね 00:12:37.574 --> 00:12:39.753 病気対策の別の手法なら 00:12:39.777 --> 00:12:42.642 抗生物質や化学製品に頼らなくて済みます 00:12:42.666 --> 00:12:46.322 魚の空腹時を感知して 自動で給餌するシステムで 00:12:46.346 --> 00:12:49.637 餌の節約ができ 汚染も抑えることができます 00:12:50.016 --> 00:12:52.619 ソフトウェアが養殖場から データを集めて 00:12:52.643 --> 00:12:54.529 適切なやり方へと改善が出来ます NOTE Paragraph 00:12:55.127 --> 00:12:57.983 本当にすごいことが世界中で起こっています 00:12:58.670 --> 00:13:01.313 お間違えの無いように― これらは現在行われている 00:13:01.337 --> 00:13:04.472 養殖に対し費用的にも 十分に対抗が出来るものです 00:13:05.024 --> 00:13:08.971 これからは 正しいことをしない 言い訳は通用しないのです NOTE Paragraph 00:13:10.164 --> 00:13:12.423 誰かが点をつないで 00:13:12.447 --> 00:13:15.030 これらの発展の尻を叩かなければ 00:13:15.054 --> 00:13:17.805 私たちはこの数年やってきたのは そういうことです 00:13:17.805 --> 00:13:20.581 そして皆で一緒にやっていかなければ 00:13:21.049 --> 00:13:23.400 すべてを一から考えていくのです 00:13:23.424 --> 00:13:25.943 総体的な見方を価値連鎖を通して 00:13:25.967 --> 00:13:28.101 世界規模ですべてを繋げていくのです 00:13:28.125 --> 00:13:30.173 ビジョンを共有したいと考えている 00:13:30.197 --> 00:13:32.770 素晴しい企業家たちと共に NOTE Paragraph 00:13:33.474 --> 00:13:36.307 今こそが 水産産業に変化をもたらし 00:13:36.331 --> 00:13:38.542 持続可能な方向へ 向かっていくときなのです 00:13:38.566 --> 00:13:39.988 この産業はまだ始まったばかりで 00:13:40.012 --> 00:13:41.704 まだまだ成長の余地はあります 00:13:42.041 --> 00:13:44.875 大きな課題ではありますが 思うよりも無理なことではないのです 00:13:44.899 --> 00:13:46.049 十分に可能です NOTE Paragraph 00:13:47.032 --> 00:13:49.209 海への圧力は取り除かなければ 00:13:49.233 --> 00:13:50.780 ちゃんとした健康的なものを 食べたいのです 00:13:50.804 --> 00:13:52.876 私たちが食べるものは 幸福で健康的な生活を送った 00:13:52.900 --> 00:13:54.558 生き物でなければ 00:13:54.582 --> 00:13:56.789 信用できる食べ物が必要なのです 00:13:56.813 --> 00:13:58.026 長生きしたいですからね 00:13:58.577 --> 00:14:02.476 サンフランシスコや 北欧の人々のためだけではなく― 00:14:02.500 --> 00:14:04.346 皆のためなのです 00:14:04.370 --> 00:14:06.030 最貧国だとしても 00:14:06.054 --> 00:14:07.564 これはお金の問題だけではないのです 00:14:07.588 --> 00:14:11.404 人々はどこか遠くから来た 何も知らない食べ物よりも 00:14:11.428 --> 00:14:15.220 新鮮で健康的で信用できるものを好みます 00:14:15.244 --> 00:14:16.560 私たちが望むものは同じです NOTE Paragraph 00:14:18.267 --> 00:14:19.418 その日は来ます 00:14:19.442 --> 00:14:22.683 人々が気づく―いえ、求めるのです 適切に健康的に 00:14:22.727 --> 00:14:25.084 育てられた魚が 食卓に並ぶことを 00:14:26.204 --> 00:14:27.458 それ以外はいらないということを NOTE Paragraph 00:14:27.482 --> 00:14:28.851 皆さんの力でこれは加速します 00:14:29.163 --> 00:14:31.521 シーフードを頼む時は聞いてみてください 00:14:31.545 --> 00:14:33.402 魚の産地はどこですか? 00:14:33.426 --> 00:14:34.941 生産者はどなたですか? 00:14:34.965 --> 00:14:36.330 何を食べて育った魚ですか? 00:14:37.008 --> 00:14:40.667 魚の産地や どのように生産されたかなどの情報は 00:14:40.691 --> 00:14:42.833 すぐに提供できるようにする 必要があります 00:14:43.663 --> 00:14:46.847 消費者は水産養殖産業に 正しいことをするように 00:14:46.871 --> 00:14:48.163 圧力をかける必要があります NOTE Paragraph 00:14:48.653 --> 00:14:50.696 あなたが注文をするときには 00:14:50.720 --> 00:14:52.687 詳しく聞いてみてください 00:14:52.711 --> 00:14:55.193 あなたが何を食べるかを 何が提供されてきたかを 00:14:55.217 --> 00:14:56.647 気にかけていると示すのです 00:14:56.999 --> 00:14:59.343 いつかは彼らも聴いてくれて 00:14:59.367 --> 00:15:01.164 私たち皆が恩恵を受けるでしょう NOTE Paragraph 00:15:01.575 --> 00:15:02.726 ありがとうございました NOTE Paragraph 00:15:02.750 --> 00:15:05.333 (拍手)