論理学者のレイモンド・スマリヤンが作り 彼の同僚であるジョージ・ブーロスが 有名にしたこの謎は 「最難論理パズル」と呼ばれてきました あなたとその仲間は 古代の惑星に墜落しました 脱出する唯一の方法は 3人の宇宙人の領主である ティー、エフとアールに 正しい芸術品を与えて仲良くなることです 残念なことに あなたは 誰が誰かを知りません あなたは碑文から はい・いいえの質問を全部で3つ また 個々の質問は領主1人だけに できることを知ります ティーの答えは常に正しく エフの答えは常に嘘で アールの答えはバラバラです しかし問題が1つあります あなたは どんな質問でもできるほど 異星人の言葉を理解したのですが 「オゾ」と「ウル」という2つの言葉の どちらが「はい」で「いいえ」か 知らないのです それでもどの異星人が誰か あなたは当てられるでしょうか? [自分で解きたい場合はここで停止!] 答えの3秒前 2 1 この問題は 最初は難しいばかりでなく 全く不可能なように見えます 答えを理解することも 本当かどうかも判断できないのに 質問をすることに意味があるのでしょうか? しかし 実際に解けるのです 大切なのはどんな回答でも 有益な情報を得られるように 慎重に質問を作ることです まず「オゾ」と「ウル」が 何を意味するか分からない問題は 質問文にその言葉を加えることで 解決することができ 次にそれぞれの質問について 仮定の条件文を加えることで 異星人が嘘をついていても 関係なくなります その実際の働きを見るために 私達の質問は「2+2=4?」だと 考えてみてください そのまま質問する代わりに 「もし私が2+2が4かと聞いたら オゾと答えますか?」と尋ねるのです もし「オゾ」が「はい」で 領主がティーであれば 正直に「オゾ」と答えるでしょう しかしエフに尋ねた場合はどうでしょう? エフは条件文中の質問に対しては 「ウル」つまり「いいえ」と答えるでしょう そのため嘘をついて「オゾ」と答えます また本当は「オゾ」が「いいえ」であれば 条件文中の質問への 正しい答えは「ウル」であり ティーとエフはそれぞれの理由により 両方とも「オゾ」と答えます この仕組みに混乱しているとしたら その理由は論理構造を含んでいるからです 二重の肯定も二重の否定も どちらも肯定になるのです 結果としてティーかエフに対して このように質問することで― 仮想の質問が正しければ 私たちは「オゾ」という回答を その質問が偽であれば 「ウル」という回答が必ず得られます それぞれ回答が持つ 本当の意味は関係ありません これは残念ながら アールの場合には役に立ちません しかし心配しないで下さい 私たちは最初の質問によって 絶対にアールではない異星人の領主を 1人特定出来るのです そして私たちは2つ目の質問で 彼がティーかエフを特定できます そしてそれが分かれば 残りの2人を判別するための 質問ができます では始めましょう 真ん中に立っている宇宙人に 「私の左側の領主がアールかと聞かれたら、 『オゾ』と答えますか?」 もし回答が「オゾ」であれば 2つの可能性があります アールに話しかけている場合には 答えは何の意味も持ちませんが ティーかエフに話しかけている場合は 私達が知っている通りで 「オゾ」という答えを得た場合 あなたの仮説の質問は正しく 左側の領主はアールになります いずれの場合でも 右側の異星人はアールでないことは確かです 同様に答えが「ウル」であれば 左の異星人はアールでは ないことが分かります 次にアールではないと判明した 異星人に質問します 「もし『あなたはエフですか?』と聞かれたら 答えは『オゾ』ですか」 ランダムな回答が返って来る心配がないので どの答えでもその異星人を特定できます その異星人の答えが真か偽か分かるので 「真ん中の領主はアールですか?」 とその異星人に尋ねるのです この消去法のプロセスで 最後の1人が特定されます 満足した領主達は あなたが宇宙船を修理して 出発するのを手伝います 最後の質問が許され ティーに「地球までの道は遠いのか」と尋ね 彼が「オゾ」と答えたとしても 残念なことにその意味については やはり分からないままです