0:00:11.247,0:00:18.019 1 2 3 4 5[br]6 7 8 9 そして0 0:00:18.019,0:00:23.938 たった10個の記号で[br]どんな有理数でも表現できます 0:00:23.938,0:00:26.461 でもどうして[br]これらの記号なのでしょう? 0:00:26.461,0:00:28.032 10個なのは どうして? 0:00:28.032,0:00:31.329 それに なぜこれらの数字を並べて[br]別の数字を表現するのでしょう? 0:00:31.329,0:00:35.059 有史以来 数字は[br]日常的な現実として存在してきました 0:00:35.059,0:00:39.739 初期の人類は 群れの中の動物や[br]部族の構成員を 0:00:39.739,0:00:42.569 体の部位を使ったり 印を刻むことで[br]数えていたと思われます 0:00:42.569,0:00:47.530 しかし生活が複雑になるにつれ[br]数えるものも増えていき 0:00:47.530,0:00:50.270 これらの方法では[br]十分でなくなりました 0:00:50.270,0:00:51.849 人類の進化に伴い 0:00:51.849,0:00:56.548 様々な文明で より大きい数を[br]記録する方法が考案されました 0:00:56.548,0:00:57.799 これらの記数法には 0:00:57.799,0:00:58.549 ギリシャ数字 0:00:58.549,0:00:59.259 ヘブライ数字 0:00:59.259,0:01:00.770 エジプト数字などがあり 0:01:00.770,0:01:03.040 これらは印の延長に過ぎず 0:01:03.040,0:01:07.140 表現する数が大きくなると[br]新しい記号が追加されました 0:01:07.140,0:01:12.850 各記号を必要な回数だけ繰り返し[br]これらを全て足していきました 0:01:12.850,0:01:15.770 ローマ数字には[br]さらなる工夫が加わりました 0:01:15.770,0:01:18.490 大きい数よりも[br]1少ない数を表す場合 0:01:18.490,0:01:21.650 1追加するのではなく[br]1引くことで表したのです 0:01:21.650,0:01:23.450 しかし この新しい工夫をもってしても 0:01:23.450,0:01:28.221 大きい数を表現するのは大変でした 0:01:28.221,0:01:30.861 より使いやすく[br]エレガントな方法は 0:01:30.861,0:01:34.751 位取り記数法と[br]呼ばれるものにありました 0:01:34.751,0:01:38.430 それまでの記数法では多くの記号を[br]繰り返し書く必要があり 0:01:38.430,0:01:42.300 さらに大きな数を表すために[br]新しい記号が必要になりました 0:01:42.300,0:01:45.801 位取り記数法では[br]同じ記号を繰り返し使用でき 0:01:45.801,0:01:50.782 数字の位置に基づいて[br]異なる値を割り当てられるのです 0:01:50.782,0:01:54.741 位取り記数法を独自に発展させた[br]文明はいくつかあり 0:01:54.741,0:01:56.542 バビロニア文明 0:01:56.542,0:01:57.762 古代中国文明 0:01:57.762,0:01:59.732 そしてアステカ文明などがあります 0:01:59.732,0:02:04.362 8世紀までに インドの数学者が[br]位取り記数法を完成させ 0:02:04.362,0:02:06.552 その後 数百年の間に 0:02:06.552,0:02:12.463 アラブの商人 学者 征服者などが[br]ヨーロッパにもたらしました 0:02:12.463,0:02:15.753 これは10を底とした[br]十進法と呼ばれ 0:02:15.753,0:02:20.244 10個の記号だけで[br]あらゆる数字を表せるものでした 0:02:20.244,0:02:23.753 記号の位置によって異なる[br]10の累乗を表し 0:02:23.753,0:02:27.263 右から始まって[br]左に行くほど大きくなります 0:02:27.263,0:02:30.203 例えば 「316」という数字は 0:02:30.203,0:02:33.693 6 x (10の0乗)に 0:02:33.693,0:02:36.292 1 x (10の1乗)を加算し 0:02:36.292,0:02:39.733 3 x (10の2乗)を加算したものです 0:02:39.733,0:02:41.833 この記数法がもたらした[br]重要な進歩は― 0:02:41.833,0:02:44.734 それはマヤ文明でも[br]独自に登場したもの― 0:02:44.734,0:02:47.283 「0」の発明でした 0:02:47.283,0:02:50.573 古い位取り記数法には[br]この記号がなかったため 0:02:50.573,0:02:52.394 代わりに空白を用いていました 0:02:52.394,0:02:56.725 そのため 63と603や 0:02:56.725,0:02:59.773 12と120を[br]見分けにくかったのです 0:02:59.773,0:03:04.054 「0」を値であると同時に[br]空白の代わりとしても理解することで 0:03:04.054,0:03:07.784 確実で一貫性のある記数が[br]可能になりました 0:03:07.784,0:03:10.273 もちろん[br]どんな10個の記号を使っても 0:03:10.273,0:03:13.533 0から9までを[br]表すことはできます 0:03:13.533,0:03:17.038 長い間 記号は地域ごとに[br]異なっていました 0:03:17.038,0:03:19.202 ほとんどの学者は[br]現在用いられている数字は 0:03:19.202,0:03:22.726 アラブ帝国であった[br]北アフリカのマグレブ地域で 0:03:22.726,0:03:24.684 発展したものだとしています 0:03:24.684,0:03:29.905 インド・アラビア数字として[br]知られているものは 15世紀までに 0:03:29.905,0:03:32.789 日常生活では[br]ローマ数字にとって代わり 0:03:32.789,0:03:37.275 世界で最も一般的に用いられる[br]記数法になりました 0:03:37.275,0:03:40.726 では数ある記数法の中でも[br]インド・アラビア数字が 0:03:40.726,0:03:42.729 十進法なのはなぜでしょう? 0:03:42.729,0:03:46.564 一般的な答えは[br]とてもシンプルなものです 0:03:46.564,0:03:51.975 アステカ文明で二十進法が[br]用いられた理由とも共通しています 0:03:51.975,0:03:54.735 しかし 他の数を底とすることも可能です 0:03:54.735,0:03:58.755 バビロニア数字では六十進法が[br]用いられていました 0:03:58.755,0:04:02.236 多くの人々は12を底とした[br]十二進法が 0:04:02.236,0:04:04.055 使いやすいと思うでしょう 0:04:04.055,0:04:08.265 12もまた 60と同じように[br]様々な因数 2や 0:04:08.265,0:04:09.035 3 0:04:09.035,0:04:09.747 4 0:04:09.747,0:04:10.926 6で割ることができるので 0:04:10.926,0:04:14.495 分数で表すには[br]ずっと適しています 0:04:14.495,0:04:17.755 実は どちらも[br]日常生活で使われています 0:04:17.755,0:04:19.871 角度や時間の表現や 0:04:19.871,0:04:23.416 ダースやグロスなどの[br]慣用的な単位にも見られます 0:04:23.416,0:04:27.166 そして もちろん二進法は 0:04:27.166,0:04:29.788 全てのデジタル機器で用いられ 0:04:29.788,0:04:35.766 プログラマーはよりコンパクトな記数法に[br]八進法や十六進法も用いています 0:04:35.766,0:04:37.990 今度 大きな数字を表す時には 0:04:37.990,0:04:42.546 ほんの少しの数字に込められた[br]数の値の大きさを考えてみてください 0:04:42.546,0:04:45.779 他にも表し方があるかどうか[br]考えてみてくださいね