WEBVTT

00:00:01.202 --> 00:00:02.711
命を救うような科学的な進歩は

00:00:02.711 --> 00:00:05.324
時として

00:00:05.324 --> 00:00:07.388
私たちの身の回りで

00:00:07.388 --> 00:00:08.950
発見されるのを待っています

00:00:08.950 --> 00:00:11.156
例えば 長く語り継がれ

00:00:11.156 --> 00:00:13.748
磨かれてきた人間の知恵や

00:00:13.748 --> 00:00:15.774
私達を取り巻く自然界で

00:00:15.774 --> 00:00:19.236
生物が行った適応の中にです

00:00:19.236 --> 00:00:21.856
科学の全ては観察から始まりますが

00:00:21.856 --> 00:00:25.252
重要なのは

00:00:25.252 --> 00:00:27.197
作り話や偶然として見逃されがちな

00:00:27.197 --> 00:00:29.064
パターンや特徴を発見し

00:00:29.064 --> 00:00:32.917
取り出して 科学的な厳密さで試すことです

00:00:32.917 --> 00:00:36.975
その結果にはたいてい驚かされます

NOTE Paragraph

00:00:36.975 --> 00:00:38.855
西オーストラリアはこの３年間

00:00:38.855 --> 00:00:42.070
サメの被害に悩まされています

00:00:42.070 --> 00:00:44.251
不幸でとても残念な事に

00:00:44.251 --> 00:00:47.331
10か月間のサメ被害による死亡者は

00:00:47.331 --> 00:00:49.091
５人という結果になってしまいました

00:00:49.091 --> 00:00:51.220
しかし西オーストラリアに限りません

00:00:51.220 --> 00:00:54.125
サメによる人間への被害は

00:00:54.125 --> 00:00:56.469
世界中で増加しています

00:00:56.469 --> 00:00:58.213
そのため おそらく驚くことではありませんが

00:00:58.213 --> 00:00:59.856
今年の７月

00:00:59.856 --> 00:01:02.335
シャーク・アタック・
ミティゲーション・システムズ社（SAMS）は

00:01:02.335 --> 00:01:05.399
西オーストラリア大学の海洋学研究所と共同で

00:01:05.399 --> 00:01:08.173
世界中のメデイアや 海洋関係者の

00:01:08.173 --> 00:01:10.409
注目を集める

00:01:10.409 --> 00:01:12.200
ある発表を行いました

00:01:12.200 --> 00:01:13.931
発表の内容とは

00:01:13.931 --> 00:01:16.572
サメの視覚に着目して

00:01:16.572 --> 00:01:19.720
サメ被害を緩和し 低減させる技術の
開発についてでした

00:01:19.720 --> 00:01:21.309
今日私がお話することは

00:01:21.309 --> 00:01:23.176
発表に至るまでの研究の経緯と

00:01:23.176 --> 00:01:25.516
科学そのものが発明に役立つだけでなく

00:01:25.516 --> 00:01:27.981
科学の言葉に翻訳することが

00:01:27.981 --> 00:01:31.340
同様に役立つということです

NOTE Paragraph

00:01:31.340 --> 00:01:33.046
私達がこの問題に取り組み始めた

00:01:33.046 --> 00:01:36.228
およそ３年程前

00:01:36.228 --> 00:01:39.650
西オーストラリアで初めて

00:01:39.650 --> 00:01:41.421
人命を奪ったサメ被害が
２件発生しました

00:01:41.421 --> 00:01:43.628
その時に 私は前の仕事で偶然にも

00:01:43.628 --> 00:01:46.551
ハリー・バトラーと食事をしていました

00:01:46.551 --> 00:01:50.258
彼は オーストラリアで
有名な自然主義者として知られていますが

00:01:50.258 --> 00:01:52.593
当時 海洋環境に多くの時間を費やしていました

00:01:52.593 --> 00:01:54.699
ハリー・バトラーは

00:01:54.699 --> 00:01:55.773
故スティーブ・アーウィンに継ぐ先駆者です

00:01:56.847 --> 00:01:57.921
私はハリーに質問をしました

00:01:57.921 --> 00:02:01.219
「サメ被害を解決する策は？」

00:02:01.219 --> 00:02:02.731
返ってきた答えは、
とても驚くべきものでした

00:02:02.731 --> 00:02:04.606
「黒のウェットスーツを着て

00:02:04.606 --> 00:02:07.371
蜂の模様のような
黄色い帯を巻きなさい

00:02:07.371 --> 00:02:09.659
そうすれば 多くの海洋生物の

00:02:09.659 --> 00:02:11.968
警戒態勢を真似ることができるだろう」

00:02:11.968 --> 00:02:13.866
その後 新たに３人の死者が出るまで

00:02:13.866 --> 00:02:17.456
私は 彼のアイデアを深く考えませんでした

00:02:17.456 --> 00:02:18.890
しかし 新たに被害が出たことで

00:02:18.890 --> 00:02:21.021
そのアイデアの価値を考える気になりました

00:02:21.021 --> 00:02:22.486
何か手がかりがあるのではないかと

00:02:22.486 --> 00:02:24.741
インターネットで検索をしました

NOTE Paragraph

00:02:24.741 --> 00:02:27.018
その結果 インターネット上には

00:02:27.018 --> 00:02:29.414
ハリーの考えを支持する証拠が

00:02:29.414 --> 00:02:30.976
溢れているということが分かりました

00:02:30.976 --> 00:02:32.960
つまり 生物の世界では 多くの種が

00:02:32.960 --> 00:02:34.392
横縞や警告の模様によって

00:02:35.824 --> 00:02:37.258
水中で目立たなくなったり

00:02:37.258 --> 00:02:39.842
攻撃に対する警告を発していたのです

00:02:39.842 --> 00:02:41.955
サメの周りで人生の大半を過ごす

00:02:41.955 --> 00:02:44.111
パイロットフィッシュも

00:02:44.111 --> 00:02:46.390
例外ではありません

00:02:46.390 --> 00:02:49.481
海洋学者のウォルター・スタルクも

00:02:49.481 --> 00:02:52.343
1970年代以降は
模様付きウェットスーツを着ています

00:02:52.343 --> 00:02:53.965
人類学的に見れば

00:02:53.965 --> 00:02:57.595
環太平洋地域の土着民族は

00:02:57.595 --> 00:02:59.376
サメの神を追い払う儀式で

00:02:59.376 --> 00:03:01.970
自らの体に縞模様を描きます

NOTE Paragraph

00:03:01.970 --> 00:03:03.412
ここでは何が起きているのでしょう？

00:03:03.412 --> 00:03:06.290
これらの広く明らかな事実は 
我々に考え 究明されることを

00:03:06.290 --> 00:03:09.421
待っているのではないでしょうか？

00:03:09.421 --> 00:03:13.790
サメには多くの感覚器があり

00:03:13.790 --> 00:03:17.162
主に攻撃時において使用されます

00:03:17.162 --> 00:03:19.122
特に攻撃前の数メートルの範囲では

00:03:19.122 --> 00:03:20.686
標的を見分けるために

00:03:20.686 --> 00:03:24.420
視覚のみが用いられます

00:03:24.420 --> 00:03:27.378
何千年もの試練を経て進化した知恵である

00:03:27.378 --> 00:03:29.230
生物学的な事実に注意を払うのは

00:03:29.230 --> 00:03:31.703
道理にかなっています

00:03:31.703 --> 00:03:35.180
しかし人類の知恵も同じ進化をたどっていませんか

00:03:35.180 --> 00:03:36.911
そのアイディアには

00:03:36.911 --> 00:03:38.503
人々が重要と考えた真実の核心があり

00:03:38.503 --> 00:03:41.788
先祖から代々受け継がれてきて

00:03:41.788 --> 00:03:45.103
現在の人間の習慣を
形作っているのではないでしょうか

NOTE Paragraph

00:03:45.103 --> 00:03:46.763
私はこのアイディアを試そうと思いました

00:03:46.763 --> 00:03:47.981
私は科学的な手法を用いて

00:03:47.981 --> 00:03:50.317
逸話の証拠を試そうと思いました

00:03:50.317 --> 00:03:52.273
もし 科学的にこのコンセプトが立証されれば

00:03:52.273 --> 00:03:54.368
目の前にあるサメの攻撃被害の

00:03:54.368 --> 00:03:57.426
解決の糸口になるからです

00:03:57.426 --> 00:03:59.221
そのために 私たちは

00:03:59.221 --> 00:04:01.074
サメの視覚と神経の専門家が必要でした

00:04:01.074 --> 00:04:02.883
そして 再び世界中を探し回った結果

00:04:02.883 --> 00:04:04.322
西オーストラリア大学の海洋研究所の

00:04:04.322 --> 00:04:06.725
玄関にたどり着きました

00:04:06.725 --> 00:04:09.322
ネイサン・ハート教授とそのチームは

00:04:09.322 --> 00:04:11.982
捕食性のサメは

00:04:11.982 --> 00:04:14.334
白黒もしくはグレースケールで

00:04:14.334 --> 00:04:17.197
物を見るという 研究論文を書いていました

00:04:17.197 --> 00:04:19.000
そこで私はネイサンに電話し

00:04:19.000 --> 00:04:20.866
正直 少しもじもじしながら

00:04:20.866 --> 00:04:22.747
サメの襲撃リスクを軽減するためのウェットスーツに

00:04:22.747 --> 00:04:26.253
これらの模様を使うアイディアについてたずねました

00:04:26.253 --> 00:04:28.425
すると幸運にも 
彼も良いアイディアだと考えてくれました

00:04:28.425 --> 00:04:30.887
その結果 西豪州政府による支援を受けた

00:04:30.887 --> 00:04:33.511
共同研究がスタートしました

00:04:33.511 --> 00:04:36.070
我々は主に３つのことを行いました

00:04:36.070 --> 00:04:38.790
最初に行ったのは３種類の捕食性のサメ

00:04:38.790 --> 00:04:40.810
ホオジロザメ、イタチザメ、メジロザメの

00:04:40.810 --> 00:04:42.748
目の身体的な特徴を

00:04:42.748 --> 00:04:46.466
解析することでした

00:04:46.466 --> 00:04:48.020
遺伝子学的にも

00:04:48.020 --> 00:04:50.920
そして解剖学的にも解析しました

00:04:50.920 --> 00:04:52.762
次に行ったのは

00:04:52.762 --> 00:04:54.197
コンピューターモデルを利用して

00:04:54.197 --> 00:04:56.251
異なる深さ 距離　明るさ 海の透明度において

00:04:56.251 --> 00:04:58.020
目に何が見えるのかを

00:04:58.020 --> 00:05:02.261
理解することでした

00:05:02.261 --> 00:05:03.451
ここから我々は二つの重要な特徴を

00:05:03.451 --> 00:05:05.251
指摘することができました

00:05:05.251 --> 00:05:08.284
どのような模様や形であれば

00:05:08.284 --> 00:05:11.516
着ている人が 隠れているように見えるか
もしくは水の中で発見されにくいか

00:05:11.516 --> 00:05:13.012
そして　どの模様や形が

00:05:13.012 --> 00:05:15.933
最も大きなコントラストがあり

00:05:15.933 --> 00:05:17.390
人間をサメの獲物や餌と

00:05:17.390 --> 00:05:21.034
勘違いされないように

00:05:21.034 --> 00:05:23.387
輪郭を分裂させることができるか

NOTE Paragraph

00:05:23.387 --> 00:05:25.579
次に行う必要があったのは

00:05:25.579 --> 00:05:28.328
実際に着用するウェットスーツに
変換する作業です

00:05:28.328 --> 00:05:30.950
そしてこの分野の担当として
レイ・スミスに声をかけました

00:05:30.950 --> 00:05:34.180
サーファーであり 産業デザイナーであり　
ウェットスーツもデザインし

00:05:34.180 --> 00:05:36.542
Quicksilverのオリジナルのロゴの
デザインもした人物です

00:05:36.542 --> 00:05:38.827
我々の科学者のチームに参加してくれ

00:05:38.827 --> 00:05:42.423
科学を人々が実際に着用する
芸術的なウェットスーツに

00:05:42.423 --> 00:05:45.565
変換してくれています

00:05:45.565 --> 00:05:48.021
ここに最初の絵の例があります

00:05:48.021 --> 00:05:51.025
名づけて ”僕を食べないで” スーツです

00:05:51.025 --> 00:05:55.294
さて ここに縞模様がありますが

00:05:55.294 --> 00:05:57.880
これはとても目立つデザインで

00:05:57.880 --> 00:05:59.885
輪郭は破壊されています

00:05:59.885 --> 00:06:01.712
また サメが彼らの通常の食事と
勘違いすることを防ぎ

00:06:01.712 --> 00:06:04.380
時には混乱を招くような事態も

00:06:04.380 --> 00:06:07.726
意図しています

00:06:07.726 --> 00:06:11.501
サーフボードと一緒に使うことを想定しています

00:06:11.501 --> 00:06:14.114
前面に暗く不透明なパネルがあります

00:06:14.114 --> 00:06:16.841
逆光で影が問題になるような

00:06:16.841 --> 00:06:19.689
海面付近で

00:06:19.689 --> 00:06:21.195
特に威力を発揮します

00:06:22.701 --> 00:06:24.209
次は隠蔽スーツ

00:06:24.209 --> 00:06:25.820
もしくは水の中に着用者を隠すことを

00:06:25.820 --> 00:06:27.310
目標に作られたスーツです

00:06:27.310 --> 00:06:29.000
３つの色に塗り分けられ

00:06:29.000 --> 00:06:30.624
どのような状況においても

00:06:30.624 --> 00:06:31.979
１つ以上の色パネルは

00:06:31.979 --> 00:06:34.569
全体もしくは部分を隠すように

00:06:34.569 --> 00:06:37.168
水の反射スペクトラムに合致します

00:06:37.168 --> 00:06:39.360
最後のパネルは

00:06:39.360 --> 00:06:42.247
水の中で輪郭を壊すために作られています

00:06:42.247 --> 00:06:44.412
これは特にダイビングの際に

00:06:44.412 --> 00:06:46.859
最適なスーツです

00:06:46.859 --> 00:06:49.927
すなわち 水中深くに潜るためのものです

NOTE Paragraph

00:06:49.927 --> 00:06:51.637
我々はここに

00:06:51.637 --> 00:06:53.407
確固たる科学を見ることができます

00:06:53.407 --> 00:06:55.033
我々は 目立ちたい場合には

00:06:55.033 --> 00:06:56.205
縞模様に見せる必要があり

00:06:56.205 --> 00:06:57.629
保護色にしたい場合には

00:06:57.629 --> 00:06:59.181
このように見せる必要があります

00:06:59.181 --> 00:07:01.007
しかし 最後の難関は

00:07:01.007 --> 00:07:02.339
このような模様や形を見せられた場合に

00:07:02.339 --> 00:07:05.070
サメが実際にどのように行動するかです

00:07:05.070 --> 00:07:08.381
しかし 自然界において

00:07:08.381 --> 00:07:09.929
捕食性のサメと一緒に

00:07:09.929 --> 00:07:11.295
ウェットスーツを着るように人々を促すのは

00:07:11.295 --> 00:07:13.247
皆さんが思うよりもずっと大変です

00:07:13.247 --> 00:07:16.598
（笑）

NOTE Paragraph

00:07:16.598 --> 00:07:19.164
科学的な証拠として有効な

00:07:19.164 --> 00:07:20.708
統計的なサンプル数を得るために

00:07:20.708 --> 00:07:23.732
我々は服に餌を仕掛けました

00:07:23.732 --> 00:07:24.521
そして服に餌をつけることで

00:07:24.521 --> 00:07:26.750
明らかにサメの行動を変えています

00:07:26.750 --> 00:07:28.567
人を海中に送ることはできません

00:07:28.567 --> 00:07:31.453
倫理的な観点から人形を使って

00:07:31.453 --> 00:07:34.100
海中でサメに噛ませることも避けました

00:07:34.100 --> 00:07:36.372
このような条件はありますが

00:07:36.372 --> 00:07:38.220
我々は今年1月に

00:07:38.220 --> 00:07:39.356
最初にイタチザメ

00:07:39.356 --> 00:07:42.695
そしてホオジロザメを使って
テストを開始しました

00:07:42.695 --> 00:07:44.130
我々が採用した方法は

00:07:44.130 --> 00:07:48.885
餌で満たして穴を空けたドラムを

00:07:48.885 --> 00:07:50.781
ネオプレンの表面で覆い

00:07:50.781 --> 00:07:53.344
二つのステレオ水中カメラで

00:07:53.344 --> 00:07:56.693
サメがその服と
どのように接するかを観察しました

00:07:56.693 --> 00:07:58.381
そのステレオを使うのは

00:07:58.381 --> 00:08:01.173
サメの大きさについての
全てのデータを取るためのものです

00:08:01.173 --> 00:08:03.429
サメがどの方向から来て 
どれくらいの時間で去っていくか

00:08:03.429 --> 00:08:05.285
どのような行動をとるのか

00:08:05.285 --> 00:08:08.491
主観的ではなく実証的な方法です

00:08:08.491 --> 00:08:10.979
科学的な方法を使わなければならないので

00:08:10.979 --> 00:08:12.677
対照実験用の装置

00:08:12.677 --> 00:08:16.389
通常の黒いウェットスーツを模した

00:08:16.389 --> 00:08:18.198
黒いネオプレンの装置を

00:08:18.198 --> 00:08:19.677
我々が SAMS技術の装置と

00:08:19.677 --> 00:08:21.805
呼んでいたものと比較しました

00:08:21.805 --> 00:08:24.533
その結果はとても興味深いだけではなく

00:08:24.533 --> 00:08:25.971
勇気付けられるものでした

00:08:25.971 --> 00:08:28.519
本日みなさんに二つの実験での

00:08:28.519 --> 00:08:32.181
スナップショットをお見せします

NOTE Paragraph

00:08:32.181 --> 00:08:34.301
４メートルのイタチザメが

00:08:34.301 --> 00:08:37.388
１分半ほど前に見つけた

00:08:37.388 --> 00:08:38.729
黒い対照実験用の装置を

00:08:38.729 --> 00:08:42.689
攻撃しています

00:08:59.780 --> 00:09:02.210
そして同じタイガーシャークが

00:09:02.210 --> 00:09:04.040
SAMS社の装置を見つけました

00:09:04.040 --> 00:09:05.652
８分前に見つけた

00:09:05.652 --> 00:09:06.831
回避型SAMS社装置です

00:09:06.831 --> 00:09:09.974
においはするが見ることのできない何かを探し

00:09:09.974 --> 00:09:12.779
６分間ぐるぐる回っています

00:09:12.779 --> 00:09:15.251
これが最後のアプローチでした

00:09:17.734 --> 00:09:20.687
ホオジロザメのケースはイタチザメより
もっと明らかです

00:09:20.687 --> 00:09:22.735
これが対照実験用の装置

00:09:22.735 --> 00:09:24.142
つまり黒いネオプレンのウェットスーツを狙う

00:09:24.142 --> 00:09:25.975
ホオジロザメです

00:09:25.975 --> 00:09:27.559
下のほうからまっすぐ来て

00:09:27.559 --> 00:09:30.110
急浮上し

00:09:30.110 --> 00:09:33.147
噛み付きます

00:09:34.257 --> 00:09:36.940
今回はSAMS技術の装置ではなく

00:09:36.940 --> 00:09:38.409
縞模様の装置です

00:09:38.409 --> 00:09:40.350
より触知的であり

00:09:40.350 --> 00:09:41.860
もっと確認することができ

00:09:41.860 --> 00:09:43.494
深く理解することができます

00:09:43.494 --> 00:09:47.499
サメは来ましたが 
がっかりして行ってしまいました

00:09:56.297 --> 00:10:03.600
（拍手）

NOTE Paragraph

00:10:06.601 --> 00:10:10.877
重要なのは このテストが第三者機関である

00:10:10.877 --> 00:10:13.195
西オーストラリア大学により行われたことです

00:10:13.195 --> 00:10:14.947
そして今も実験は続けられています

00:10:14.947 --> 00:10:17.356
結果は査読付きの論文誌に投稿される予定です

00:10:17.356 --> 00:10:19.699
大切なのはこのコンセプトが

00:10:19.699 --> 00:10:21.497
科学によって導かれていることです

00:10:21.497 --> 00:10:23.741
SAMS社について言えば

00:10:23.741 --> 00:10:26.146
我々は生命工学の会社なのです

00:10:26.146 --> 00:10:28.433
そのため自分でウェットスーツは作っていません

00:10:28.433 --> 00:10:30.713
他社に生産ライセンスを付与しています

NOTE Paragraph

00:10:30.713 --> 00:10:31.672
でも 皆さんには

00:10:31.672 --> 00:10:33.673
SAMS社の技術が
ウェットスーツに応用された場合に

00:10:33.673 --> 00:10:36.672
興味を持っていただけたと思います


00:10:36.672 --> 00:10:39.888
ついに 初めて ライブで 世界中で－

00:10:39.888 --> 00:10:41.862
(笑)

00:10:41.862 --> 00:10:44.758
皆さんに生命の順応

00:10:44.758 --> 00:10:48.285
科学やデザインは
日々の生活と似たものだとお見せします

00:10:48.285 --> 00:10:50.182
皆様にサーファーのサムを紹介します

00:10:50.182 --> 00:10:52.890
こちらです
どこだい サム？

00:10:52.890 --> 00:10:54.686
（拍手）

00:10:54.686 --> 00:10:56.356
そして　エドアルド

00:10:56.356 --> 00:10:58.172
（拍手）

00:10:58.172 --> 00:11:00.866
ありがとう

00:11:00.866 --> 00:11:02.956
ありがとう

00:11:02.956 --> 00:11:07.920
ありがとう 皆さん (拍手)

NOTE Paragraph

00:11:09.656 --> 00:11:10.943
さて私たちは何を達成したのでしょう？

00:11:10.943 --> 00:11:13.960
私が思うに 発明の道具として

00:11:13.960 --> 00:11:17.280
白紙ではなく科学を使い

00:11:17.280 --> 00:11:20.136
生物学的な証拠にも関心を払い

00:11:20.136 --> 00:11:21.826
人類学的な証拠にも

00:11:21.826 --> 00:11:23.536
重きを置き

00:11:23.536 --> 00:11:26.618
科学の言葉に翻訳して使い

00:11:26.618 --> 00:11:28.021
既にあったものを

00:11:28.021 --> 00:11:30.248
人間の利益をもたらすものに

00:11:30.248 --> 00:11:33.819
翻訳したのです

00:11:33.819 --> 00:11:35.743
科学のアイディアを発明の為の

00:11:35.743 --> 00:11:38.799
変換装置として使うことは

00:11:38.799 --> 00:11:41.463
この事例に限らず 発明の過程に

00:11:41.463 --> 00:11:43.410
もっと広く適用できると思います

00:11:43.410 --> 00:11:45.735
最後に ライト兄弟は

00:11:45.735 --> 00:11:47.787
有人飛行を発見したのでしょうか？

00:11:47.787 --> 00:11:50.976
それとも飛行に関する
生命工学上の事実を観察し

00:11:50.976 --> 00:11:54.168
人間が使えるような形の

00:11:54.168 --> 00:11:56.685
器械として翻訳し 複製したのでしょうか？

00:11:56.685 --> 00:11:58.219
たかだか ウェットスーツでも

00:11:58.219 --> 00:12:00.160
将来の姿がどうなっているか分かりません

00:12:00.160 --> 00:12:03.111
２年後 ５年後 
もしくは50年後に

00:12:03.111 --> 00:12:06.203
しかし私は 新しい考え方がもたらされる結果

00:12:06.203 --> 00:12:07.469
真っ黒ではない可能性が

00:12:07.469 --> 00:12:09.190
高いと思っています

NOTE Paragraph

00:12:09.190 --> 00:12:11.359
ありがとう

NOTE Paragraph

00:12:11.359 --> 00:12:15.270
(拍手)