1 00:00:06,859 --> 00:00:10,379 こんばんは。 2 00:00:10,380 --> 00:00:13,410 Noraさん、今夜の講演を実現させていただきありがとうございます。 3 00:00:13,410 --> 00:00:17,119 慢性疲労症候群は、間違いなく現代の医学において 4 00:00:17,119 --> 00:00:20,560 もっとも論争され、誤解され、誤って認識されている 5 00:00:20,560 --> 00:00:23,660 分野に属しています。 6 00:00:23,660 --> 00:00:27,519 何百万人もの人の健康が著しく阻害されていることは明らかですが、 7 00:00:27,519 --> 00:00:32,119 未だに、医学会においても、私たちの医療組織においても、 8 00:00:32,119 --> 00:00:36,550 この病気が正真正銘であると信じられていない状況に出くわすことがあります。 9 00:00:36,550 --> 00:00:40,700 それは、恥ずべき事態です。 10 00:00:40,700 --> 00:00:44,510 それ故に、一つお願いしたいことがあります。 11 00:00:44,510 --> 00:00:49,190 本日いらっしゃている方々に、お願いしたいただ一つのことは、 12 00:00:49,190 --> 00:00:52,190 家族がいる家庭・友達・自分自身に 13 00:00:52,190 --> 00:00:56,180 思違いせず、 14 00:00:56,180 --> 00:01:00,260 この病気が正真正銘のものであるという認識を持って帰っていただきたいのです。 15 00:01:00,260 --> 00:01:05,890 そして、今晩、皆さんとシェアしたいことは、 16 00:01:05,890 --> 00:01:09,880 ここスタンフォード大学で、前進しつつある知識を集めたものです。 17 00:01:09,880 --> 00:01:13,920 本日語ることは、明日には違っているかもしれない。 18 00:01:13,920 --> 00:01:17,400 しかし、本日語ることが、モデルまたは認識として私たちが昨日持っていたものより、 19 00:01:17,400 --> 00:01:22,119 より良いものであることを望みます。 20 00:01:22,119 --> 00:01:26,100 前進し、変化していきます。 21 00:01:26,100 --> 00:01:30,530 しかし、私たちにはたった一つのゴールがあります。 22 00:01:30,530 --> 00:01:34,200 いつか、慢性疲労症候群が過去のものとなり、 23 00:01:34,200 --> 00:01:37,289 いつかこの病気を克服し、 24 00:01:37,290 --> 00:01:41,360 最終的に多くの患者に安堵をもたらすことができるということです。 25 00:01:41,360 --> 00:01:46,600 その期間を私たちは設けていませんが、 26 00:01:46,600 --> 00:01:51,619 私を信頼してください。 27 00:01:51,619 --> 00:01:52,450 私たちは、その期間をできるだけ短くなるように、一生懸命になっております。 28 00:01:52,450 --> 00:01:56,390 実際の事例をもって、このプレゼンテーションを始めさせてください。 29 00:01:56,390 --> 00:01:59,600 患者さんについてです。この中におられるかどうかは分かりませんが、53才の女性です。 30 00:01:59,600 --> 00:02:03,119 2008年に、私たちのもとに訪れてきました。 31 00:02:03,119 --> 00:02:06,549 体が不自由になるほどの疲労を患っていたためです。 32 00:02:06,549 --> 00:02:11,540 23年の間。 33 00:02:11,540 --> 00:02:14,709 23年もの間です。 34 00:02:14,709 --> 00:02:18,150 彼女はすらばらしい生活を送っていました。 35 00:02:21,330 --> 00:02:24,940 旦那さんは今も彼女と共に住んでおり、先端技術の企業に勤められ、 36 00:02:24,940 --> 00:02:28,780 素晴らしい二人のお子さんもいらっしゃって、 37 00:02:28,780 --> 00:02:32,319 支え、愛されていました。 38 00:02:32,319 --> 00:02:37,470 フルタイムで営業部長として働き、主婦としても働くことを楽しんでいました。 39 00:02:37,470 --> 00:02:42,450 主婦であるということだけでも、フルタイムの仕事ですよね。 40 00:02:42,450 --> 00:02:43,950 家族や友人に絶え間ない喜びとなっていました。 41 00:02:43,950 --> 00:02:48,738 皆が呼ぶアメリカンドリームというものを成し遂げたのかもしれません。 42 00:02:48,739 --> 00:02:53,120 1985年、そのドリームに終わりがやってきたのです。 43 00:02:53,120 --> 00:02:54,900 30才の時、最初の子供をもうけた時、疲労の症状が表れたのです。 44 00:02:54,900 --> 00:02:57,879 その後の23年の間に疲労が悪化し、2003年には不自由の身となってしまいました。 45 00:02:57,879 --> 00:03:02,140 病気になる前の30%しか活動できなくなってしまいました。 46 00:03:02,140 --> 00:03:06,679 スーパーマーケットに行ったりするような用事でさえ、試練となったのです。 47 00:03:06,680 --> 00:03:10,340 こういうことで、生活が行き詰まりとなるのです。 48 00:03:10,340 --> 00:03:14,100 23年の間にできたはずの30%の活動量なのです。 49 00:03:14,100 --> 00:03:17,329 そうですから、皆さんに説明するすべてのことを入念に捉えていただきたいです。 50 00:03:17,330 --> 00:03:20,730 実際の事例をお話しします。 51 00:03:20,730 --> 00:03:25,230 どのようにして、30%のみの活動しかできなくなる病気とともに歩むことが可能になるのか。 52 00:03:25,230 --> 00:03:28,768 23年もの間も尚、それと共にいることができるのか。 53 00:03:28,769 --> 00:03:33,610 主症状である持続する疲労に加え、他にも困った症状が現れました。 54 00:03:33,610 --> 00:03:38,209 ブレイン・フォグという症状です。 55 00:03:38,209 --> 00:03:39,430 患者自身がブレイン・フォグの症状があるということを訴えることは稀ではありません。 56 00:03:39,430 --> 00:03:43,120 著しい認知障害を訴えられます。30%までにも減じてしまいます。 57 00:03:43,120 --> 00:03:47,129 ですから、病気により、70%の機能が失われたか、失われているのです。 58 00:03:47,129 --> 00:03:50,409 頭を使う作業は彼女を疲弊させ、情報をまとめることは、極度に難しくなり、 59 00:03:50,409 --> 00:03:53,579 考えがごちゃごちゃになり、混乱しました。 60 00:03:53,580 --> 00:03:56,939 さらに、頭痛・咳・のどの腫れ・回復しない睡眠などもありました。 61 00:03:56,939 --> 00:04:00,870 朝起きても、寝られなかったような、昨晩寝られなかったように、 62 00:04:00,870 --> 00:04:06,300 床についた時と同じ疲労感を感じるのです。 63 00:04:06,300 --> 00:04:11,430 労作後倦怠感もありました。 64 00:04:11,430 --> 00:04:14,459 ここにいらっしゃる中に、尊敬できる医師がいらっしゃいますが、 65 00:04:14,459 --> 00:04:20,250 多くの病気が、慢性疲労症候群患者が活動し過ぎてしまって体験するようなことはありません。 66 00:04:20,250 --> 00:04:25,330 活動しすぎるというのはこの場合、ちょっと用事をするということだけなのです。 67 00:04:25,330 --> 00:04:28,960 活動しすぎるというのは1マイル歩くということでさえあり得ます。 68 00:04:28,960 --> 00:04:32,210 しかし、その程度の運動の後、また同程度のストレスに対し体を使ったり、 69 00:04:32,210 --> 00:04:35,710 精神活動であったり、感情的な、認知または身体を使った後に、 70 00:04:35,710 --> 00:04:41,390 クラッシュしてしまう期間に入ってしまうのです。 71 00:04:41,400 --> 00:04:46,540 健康な人が山中を、何マイル歩いたり走ったりあとに、 72 00:04:46,540 --> 00:04:51,320 たくさん運動や身体的な活動をした結果、エンドルフィンが出て心地よい気持ちになります。 73 00:04:51,320 --> 00:04:52,330 そういうふうにはならないのです。 74 00:04:52,330 --> 00:04:56,650 患者は気分が悪くなります。多くの場合、インフルエンザにかかったようになります。 75 00:04:56,650 --> 00:05:00,710 労作後倦怠感に加え、彼女は筋肉や関節に痛みを覚えました。 76 00:05:00,710 --> 00:05:04,000 彼女の初期診療にあたった医師は、間違いなく湾岸地区で最高の医師の一人でしした。 77 00:05:04,000 --> 00:05:07,889 がんに罹患していないか、甲状腺機能が低下していないか、 78 00:05:07,889 --> 00:05:11,440 リウマチ性疾患ではないかをすべて調べてくれたので、 79 00:05:11,440 --> 00:05:14,680 彼女は彼と会ったことは幸運だったのです。 80 00:05:14,680 --> 00:05:18,380 私たちが慢性疲労症候群として治療しないでよいかを、注意深く調べました。 81 00:05:18,380 --> 00:05:21,630 箱の中に入れられる他のものが実際あり、 82 00:05:21,630 --> 00:05:25,639 1日目からXデーまで治療ができるという時、 83 00:05:25,639 --> 00:05:26,370 もっとも重要なことですが、彼が彼女の病気が本当であると信じていることです。 84 00:05:26,370 --> 00:05:29,690 スタンフォード大学で我々が行ったことが何であれ、 85 00:05:29,690 --> 00:05:33,160 役になり、結果に対し嬉しく思いますし、患者の何人かには有効かもしれません。 86 00:05:33,160 --> 00:05:37,110 未だに、議論にかけられているかもしれませんが。 87 00:05:37,110 --> 00:05:40,180 患者のために我々がしていること、何人かは良くなったことを理解するために、 88 00:05:40,180 --> 00:05:44,330 我々は、さらに多くの研究を行わないといけません。 89 00:05:44,330 --> 00:05:48,440 しかし、皆さんに一つ言える事は、 90 00:05:48,440 --> 00:05:52,560 私たちが、「あなたは本当に病気になっています。」と言った時、 91 00:05:52,560 --> 00:05:57,360 患者さんの100%がが喜んでくれ、 92 00:05:57,360 --> 00:06:01,680 そこで、泣き崩れます。 93 00:06:01,680 --> 00:06:05,270 医療の現場で初めて、「あなたは嘘をついてはいません。」 94 00:06:05,270 --> 00:06:10,130 「詐病でもなく。」「仮病ではないのです」と言れたのです。 95 00:06:10,130 --> 00:06:13,990 自分ではどうしようもない病気になっているということです。 96 00:06:13,990 --> 00:06:18,539 そして、その後に、少なくとも病気であと認められと感じられるのです。 97 00:06:18,539 --> 00:06:22,289 そのようでなことですから、非常に重要なことで菅すが、 98 00:06:22,289 --> 00:06:26,370 私の夢は、今まで患者を信じてこなかったこと、 99 00:06:26,370 --> 00:06:30,900 本当の病気に向かい合あっていたことを信じなかったことについて、 100 00:06:30,900 --> 00:06:34,720 いつか我々が属している医療界が患者に正式に謝罪をするという夢を持っています。 101 00:06:34,720 --> 00:06:38,169 現在のところ、客観的に慢性疲労症候群と判断する単一の方法がないことは事実です。 102 00:06:38,169 --> 00:06:38,789 単一の治療がないという事実もありますが、患者は本当に病気になっているのです。 103 00:06:38,789 --> 00:06:41,900 患者が症状の経過を多く語り、 104 00:06:41,900 --> 00:06:46,698 105 00:06:46,699 --> 00:06:48,330 106 00:06:48,330 --> 00:06:51,340 107 00:06:51,340 --> 00:06:52,530 108 00:06:52,530 --> 00:06:56,490 109 00:06:56,500 --> 00:06:59,990 110 00:06:59,990 --> 00:07:01,740 111 00:07:01,740 --> 00:07:05,990 112 00:07:05,990 --> 00:07:09,940 113 00:07:09,940 --> 00:07:14,219 114 00:07:14,220 --> 00:07:18,849 115 00:07:18,849 --> 00:07:22,830 116 00:07:22,830 --> 00:07:26,280 117 00:07:26,280 --> 00:07:31,309 118 00:07:31,310 --> 00:07:34,610 119 00:07:34,610 --> 00:07:37,660 120 00:07:37,660 --> 00:07:41,840 121 00:07:41,840 --> 00:07:44,948 それは、能力を奪うものなのですが 122 00:07:44,949 --> 00:07:48,940 客観的な兆候を見つけようとした時 123 00:07:48,940 --> 00:07:53,160 その兆候は、患者等が語っていること関連していますが 124 00:07:53,160 --> 00:07:58,300 「症状がひどく、家から出ることもできません。」 125 00:07:58,300 --> 00:08:01,330 と語ったことと大きな相違隔たりがあるのです 126 00:08:01,330 --> 00:08:04,780 しかし、それで検査をしたり診察するときに 127 00:08:04,780 --> 00:08:08,680 明白で確実もので、新しくないものはないのです 128 00:08:08,690 --> 00:08:11,810 1900年代にさかのぼると、特別な能力を持っていた医師らは 129 00:08:11,810 --> 00:08:15,759 身体検査の中で、病気を探る時 130 00:08:15,759 --> 00:08:19,340 ウイリアム・オスラーが語った名言 131 00:08:19,340 --> 00:08:24,200 「すべての病気において、患者が述べる症状と 132 00:08:24,200 --> 00:08:28,620 医師が客観的で見つけられる変化との間には 133 00:08:28,620 --> 00:08:32,140 大きな隔たりがある。」と語った 134 00:08:32,140 --> 00:08:36,990 この不一致が知られてから、2百年以上になるが 135 00:08:36,990 --> 00:08:42,760 残念なことに、それは患者の心の中の問題にされてしまいました 136 00:08:42,760 --> 00:08:46,339 患者が操作してきたもの 137 00:08:46,339 --> 00:08:50,250 彼らの心によるものにされました 138 00:08:50,250 --> 00:08:53,830 慢性疲労症候群は本当に存在する病気です 139 00:08:53,830 --> 00:08:59,620 百万人から4百万人が罹患し、おそらく世界で1,700万人以上 140 00:08:59,620 --> 00:09:04,459 確実に診断する検査はありません 141 00:09:04,459 --> 00:09:09,199 例えば肺炎は感染症です 142 00:09:09,200 --> 00:09:12,360 患者が咳をし、 143 00:09:12,360 --> 00:09:15,899 熱を出し、疲れ、喉が腫れる 144 00:09:15,899 --> 00:09:19,209 胸のレントゲンを撮り、みえるものがあります 145 00:09:19,209 --> 00:09:23,699 それは胸の影で、肺炎であると診断するのです。 146 00:09:23,700 --> 00:09:27,790 慢性疲労症候群の場合、そのような影に等しいものはありません。 147 00:09:27,790 --> 00:09:31,899 切にそれを願っており 148 00:09:31,899 --> 00:09:35,980 スタンフォードでそれを目標として設定しています 149 00:09:35,980 --> 00:09:40,230 いつか患者さんに「胸に影があります。慢性疲労症候群です。影が証明しています。」 150 00:09:40,230 --> 00:09:43,810 と言えるようにしたいのです。 151 00:09:43,810 --> 00:09:46,890 に 152 00:09:46,890 --> 00:09:50,890 ぬ 153 00:09:50,890 --> 00:09:51,959 ね 154 00:09:51,959 --> 00:09:55,290 の 155 00:09:55,290 --> 00:10:00,579 は 156 00:10:00,580 --> 00:10:04,440 ま 157 00:10:04,440 --> 00:10:09,190 や 158 00:10:09,190 --> 00:10:12,870 ら 159 00:10:12,870 --> 00:10:16,950 わ