0:00:06.802,0:00:07.787
筋肉

0:00:07.797,0:00:10.404
私たちの身体には600以上の筋肉があります

0:00:10.404,0:00:14.348
全体重の1/3～1/2を占め

0:00:14.348,0:00:16.015
結合組織とともに

0:00:16.015,0:00:20.224
身体を一つにまとめ 支え[br]そして動作を助けてくれます

0:00:20.274,0:00:22.852
たとえ筋トレがあなたの趣味でなくとも

0:00:22.852,0:00:25.265
筋肉は常に意識されていなければなりません

0:00:25.265,0:00:27.579
なぜなら あなたが日々どのように扱うかで

0:00:27.579,0:00:31.048
筋肉が成長するか衰えるかを[br]決めてしまうのですから

0:00:31.048,0:00:34.158
あなたがドアの前に立って[br]目の前のドアを開けようとしています

0:00:34.158,0:00:39.077
あなたの脳と筋肉はこの動作を行うために[br]しっかりと準備を整えています

0:00:39.077,0:00:43.121
まず 脳が腕の運動ニューロンに信号を送ります

0:00:43.121,0:00:45.937
信号を受けると ニューロンが発火し

0:00:45.937,0:00:49.051
筋肉を収縮 ・ 弛緩させ

0:00:49.051,0:00:53.414
腕の骨を引っ張り[br]必要な動作を引きおこします

0:00:53.414,0:00:57.460
必要な動作が大きいほど[br]脳からの信号は増え

0:00:57.460,0:01:01.445
より多くの運動単位（筋繊維と運動ニューロン）が協調し[br]目的の達成に努めるのです

0:01:01.445,0:01:04.818
でも もしそのドアが[br]頑丈な鉄でできていたら？

0:01:04.818,0:01:06.773
腕の筋肉だけでは

0:01:06.773,0:01:10.394
ドアを開けるのに十分な力を[br]生み出すことはできません

0:01:10.394,0:01:13.868
そんな時 脳は他の筋肉に[br]協力要請を出すのです

0:01:13.868,0:01:17.795
足を踏ん張り お腹に力を入れて[br]背中を引き締めて

0:01:17.795,0:01:20.439
ドアをこじ開けるのに十分な力を生み出すのです

0:01:20.439,0:01:24.749
神経システムは持っている力を[br]上手く利用し

0:01:24.749,0:01:26.387
他の筋肉を使って

0:01:26.387,0:01:27.634
目的を達成しました

0:01:27.634,0:01:28.973
そしてこの動作が行われている間

0:01:28.973,0:01:32.945
筋繊維では細胞単位での変化が[br]起こっているのです

0:01:32.945,0:01:37.538
筋繊維には 負荷がかかることにより[br]微視的なダメージが与えられます

0:01:37.538,0:01:40.333
この場合は 悪いことではありません

0:01:40.333,0:01:45.808
これに対し傷ついた細胞は[br]サイトカインという炎症性の分子を放出し

0:01:45.808,0:01:50.112
免疫システムが[br]ダメージの修復をすることを促します

0:01:50.112,0:01:53.524
これこそ筋肉の成長の[br]マジックなのです

0:01:53.524,0:01:55.895
筋組織へのダメージが[br]大きければ大きいほど

0:01:55.895,0:01:59.114
さらなる修復が[br]必要になってきます

0:01:59.114,0:02:01.644
このダメージと修復の繰り返しが

0:02:01.644,0:02:04.829
筋肉を大きく 強く[br]成長させていき

0:02:04.829,0:02:08.299
やがてより難しい要求にも[br]応えられるようになるのです

0:02:08.299,0:02:11.983
私たちの身体は既に[br]日々の動作には慣れてしまっているので

0:02:11.983,0:02:14.682
日常生活では[br]筋肉の新たな成長を促進するほどの

0:02:14.682,0:02:17.213
負荷はかかりません

0:02:17.213,0:02:20.565
ですから 筋肥大と呼ばれる過程により[br]新しい筋肉を作っていくためには

0:02:20.565,0:02:25.247
今まで以上の負荷を[br]筋細胞に与えなくてはなりません

0:02:25.247,0:02:29.615
実際 何らかの抵抗を[br]与え続けていないと

0:02:29.615,0:02:31.252
筋肉は やせ細っていく

0:02:31.252,0:02:34.325
筋萎縮という過程に陥ってしまいます

0:02:34.325,0:02:37.700
反対に[br]遠心性収縮とも呼ばれる

0:02:37.700,0:02:40.483
特に 筋肉が伸びている間に

0:02:40.483,0:02:42.861
強い負担をかけることで

0:02:42.861,0:02:46.526
筋肉を効果的に成長させる[br]状態を作り出すことができます

0:02:46.526,0:02:50.304
とはいえ 筋肉は[br]負担をかけるだけでは成長できません

0:02:50.304,0:02:53.038
適切な栄養素 ホルモンや[br]休養がなければ

0:02:53.038,0:02:56.635
身体はダメージを受けた筋繊維を[br]修復することはできません

0:02:56.635,0:02:59.574
食事から摂取するタンパク質は

0:02:59.574,0:03:02.465
新しい筋組織の素材を[br]アミノ酸のかたちで供給することで

0:03:02.465,0:03:04.389
筋肉量を維持しています

0:03:04.389,0:03:08.020
十分なタンパク質を摂取すれば[br]インスリン様成長因子や

0:03:08.020,0:03:11.097
テストステロンなどの[br]体内で生成されるホルモンと相まって

0:03:11.097,0:03:16.134
身体は筋組織が修復・成長される[br]状態へと変わります

0:03:16.134,0:03:19.896
この大事な修復作業は[br]休養時―

0:03:19.896,0:03:22.110
特に夜 寝ている間に行なわれます

0:03:22.110,0:03:25.255
性別や年齢も[br]修復メカニズムに関わってきます

0:03:25.255,0:03:27.731
テストステロンの多い[br]若い男性が他の人と比べて

0:03:27.731,0:03:30.482
筋肉をつけやすいのはこの為です

0:03:30.482,0:03:34.631
遺伝的要素も[br]筋肉の成長に一役買っています

0:03:34.631,0:03:38.479
中でも筋肉のダメージに対して[br]強靭な免疫反応を持ち

0:03:38.479,0:03:42.015
すばやく筋繊維の修復を[br]行うことが出来る人は

0:03:42.015,0:03:44.901
より筋肉を成長させやすい[br]可能性を秘めています

0:03:44.901,0:03:47.596
身体は与えられた要求に[br]応えるようにできています

0:03:47.596,0:03:52.370
負荷を掛け しっかり食べ 休む[br]それを繰り返すと

0:03:52.370,0:03:57.185
筋肉を強く大きくできる[br]状況を作ることができるのです

0:03:57.185,0:03:59.566
筋肉の成長は人生と同じで

0:03:59.566,0:04:03.292
「有意義な成長には 挑戦と負荷が必要」 なのです