WEBVTT 00:00:07.455 --> 00:00:10.255 このプログラムはスタンフォード大学により 提供されています。 00:00:10.341 --> 00:00:13.011 当大学のウェブサイトwww.stanford.eduを どうぞご覧ください。 00:00:16.478 --> 00:00:17.348 こんにちは 00:00:18.758 --> 00:00:21.578 ああ。。。皆さんありがとう 00:00:24.293 --> 00:00:25.813 ’08年! 00:00:30.856 --> 00:00:43.766 ヘネシー学長、職員の皆様、ご家族の皆様、 そして卒業生の皆さん、ありがとう。 00:00:43.923 --> 00:00:48.213 この素晴らしい日をあなた方と共に過ごせる事に 感謝します。 00:00:53.032 --> 00:00:57.352 まず、皆さんに一つ秘密を明かします。 00:00:59.170 --> 00:01:10.990 ’08年度スタンフォード卒業生の一人、 カービー・バンパスは、 00:01:12.432 --> 00:01:16.092 実は私のゴッド・ドーターです。 (訳注:宗教上、娘同様という事です) 00:01:17.918 --> 00:01:21.598 ですから、ヘネシー学長から卒業式のスピーチを 頼まれた時、とても嬉しかったのです。 00:01:21.865 --> 00:01:26.295 私がキャンパスを訪れる事が許されたのは、 カービーが入学してから、これが初めてだからです。 00:01:28.414 --> 00:01:30.284 カービーは、とても頭のいい女の子だから。 00:01:30.379 --> 00:01:35.729 彼女は「誰と知り合いか」に関係なく、自分で 交友関係を築きたいと言っていました。 00:01:35.822 --> 00:01:43.922 だから、彼女が誰かと初めて会う時は、 彼女と私の関係は秘密にしているんです。 00:01:44.027 --> 00:01:49.857 彼女が母親と一緒にスタンフォード大学を 新入生として初めて訪れた時 00:01:50.322 --> 00:01:55.532 到着したら皆さんが歓迎してくれたそうですが 00:01:56.265 --> 00:02:00.775 誰かがカービーの所に来て、 「あっ!ゲイル・キングだ!」と言ったそうです。 00:02:00.854 --> 00:02:03.554 ゲイル・キングが私の親友だという事を、 たくさんの人が知っているからです。 00:02:03.651 --> 00:02:09.631 だから、誰かがカービーの所に来て、 「この人、ゲイル・キング?」と聞いたので、 00:02:10.119 --> 00:02:14.249 カービーは「うん。私の母です。」と答えました。 00:02:15.069 --> 00:02:20.259 そうしたら、「と、言う事は、あなたは オプラ・ウィンフリーと知り合い?」と言われて 00:02:21.031 --> 00:02:25.081 カービーは「それとなく」と言ったんだそうです。 00:02:27.029 --> 00:02:33.259 私は「それとなく?あなたは私を『それとなく』しか 知らないの?」って言いました。 00:02:33.394 --> 00:02:35.514 私、証拠写真を持っているんです。 00:02:35.571 --> 00:02:43.581 四足で、カービーが私とお馬さんごっこをしている 写真、皆さんにメールで送れます。 00:02:43.823 --> 00:02:48.883 だから、私は「それとなく」以上に カービー・バンパスの事をよく知っています。 00:02:49.322 --> 00:02:52.022 だから、私はここに来れて本当に嬉しいのです。 00:02:52.197 --> 00:02:56.797 四年が経ち、やっと彼女の部屋を 見る事が出来るからです。 00:02:57.110 --> 00:02:59.620 他に行きたい場所などありません。 00:02:59.701 --> 00:03:02.281 カービーの事を本当に誇りに思っています。 00:03:02.358 --> 00:03:08.028 彼女は今日二つの学位を取得して卒業します。 一つが人類生物学、もう一つが心理学です。 00:03:08.148 --> 00:03:09.998 カービーケーキ、愛しているよ! 00:03:10.079 --> 00:03:12.569 それ位、私は彼女をよく知っているんです。 彼女を「ケーキ」と呼べるんです。 00:03:14.646 --> 00:03:20.206 それから、在学中彼女を支えたご両親、 そして彼女の兄弟のウィルを誇りに思います。 00:03:20.800 --> 00:03:24.370 彼女がスタンフォード大学から卒業することと私は 実際には無関係だったのですが 00:03:24.521 --> 00:03:28.671 ここ二週間の間、誰かに 「あなたは何をやっているの?」と聞かれる度に 00:03:28.865 --> 00:03:31.135 私は「スタンフォード大学へ 行く準備をしているのよ」と言ったんです。 00:03:31.925 --> 00:03:34.635 「スタンフォード」って言うのが嬉しくて。 00:03:36.446 --> 00:03:41.016 本当の事を言うと、私自身は大学の学位を 取得できないはずだったんです。 00:03:41.048 --> 00:03:44.078 スタンフォード大学の学生ではなかったから。 00:03:45.290 --> 00:03:47.540 私はテネシー州立大学へ行ったんです。 00:03:47.670 --> 00:03:55.530 しかし卒業証書はもらえない予定でした。 1975年に卒業する予定だったのですが、 00:03:55.692 --> 00:03:57.862 一つ単位が足らなかったんです。 00:03:58.830 --> 00:04:00.720 一つ単位が足らなかったんです。 00:04:00.941 --> 00:04:03.491 それで、私は「もういいや、忘れよう」 と思いました。 00:04:03.552 --> 00:04:06.862 どうせ、同級生と同時に卒業は出来なかったからです。 00:04:06.928 --> 00:04:09.448 当時、既に私がテレビに出ていたからです。 00:04:09.568 --> 00:04:12.568 私は19歳、大学二年生の頃から テレビに出演していたんです。 00:04:13.469 --> 00:04:19.659 もちろん、夜10時のニュースに出演して 夜11時の門限があるアンカーなんて私だけでした。 00:04:21.258 --> 00:04:25.708 真面目な話、私の父は「ニュースは10時半には 終わるだろう。11時には帰宅しなさい」と言いました。 00:04:27.107 --> 00:04:31.777 でも、私はそれでも良かったんです。 収入があり、自分の人生を歩んでいましたから。 00:04:31.970 --> 00:04:35.880 だから、「大学はもういい。」と考えました。 足らなかったのは一単位だけでした。 00:04:36.004 --> 00:04:42.684 しかし、その後何年もの間、卒業しなかった私に 父はいつもこう言ったのです。 00:04:42.748 --> 00:04:49.278 「オプラ・ゲイル、学位なしでお前はどうするのか」と。 ゲイルは私のミドル・ネームです。 00:04:49.370 --> 00:04:54.560 私は「でも、お父さん!私は自分のテレビ番組を 持っているのよ」と言うんですが 00:04:54.932 --> 00:04:58.932 父は「それでも、学位なしでお前がどうするのか 分からないね」と言うんです。 00:04:58.953 --> 00:05:02.353 それで私は、「でもお父さん、私は今トークショーの ホストをやっているのよ。」と言うのですが 00:05:02.353 --> 00:05:06.803 父は「学位なしで、お前がどうやって次の仕事を 見つけるのか分からないね」と言うんです。 00:05:07.211 --> 00:05:13.631 だから、1987年にテネシー州立大学から 卒業式でのスピーチを頼まれた時 00:05:13.947 --> 00:05:18.147 その頃には、私は自分の番組を持っていて、 全国ネットで放送されていて 00:05:18.238 --> 00:05:23.088 映画も作ったし、オスカー賞の候補にもなったし、 ハーポという自分の会社も設立したのですが 00:05:23.184 --> 00:05:28.424 私はこう言ったんです。「もう一単位取るまで スピーチをする訳にはいきません。 00:05:28.503 --> 00:05:34.123 父が未だに『学位なしではお前はどうにもならん』 と言っているからです。」 00:05:35.234 --> 00:05:41.464 だから、私はクラスを取り、卒論を提出し、 学位を取得する事ができました。 00:05:44.753 --> 00:05:47.633 父は、私をとても誇りに思ってくれました。 00:05:47.735 --> 00:05:50.065 そして、私は分かっているんです。 もし何か悪い事が起こっても 00:05:50.249 --> 00:05:52.649 あの一単位が私を救ってくれると。 00:05:53.739 --> 00:05:58.469 でも、父がなぜ卒業証書にこだわったか、 私は分かっているんです。 00:05:58.877 --> 00:06:01.177 B.B.キングさんが言ったように、 00:06:01.338 --> 00:06:05.948 「学びの素晴らしさは、学んだ知識を 誰もあなたから奪う事が出来ないという事」だからです。 00:06:06.215 --> 00:06:11.465 そして私が今日皆さんにお話ししたい事は、 広い意味での「学び」についてです。 00:06:11.697 --> 00:06:14.864 なぜなら、皆さんの教育は ここで終わる訳ではないからです。 00:06:14.904 --> 00:06:17.004 いろんな意味で、皆さんの教育は 始まったばかりなのです。 00:06:17.121 --> 00:06:20.921 この世界は、皆さんに多くのレッスンを教えます。 00:06:21.092 --> 00:06:29.082 私はこの世界、この地球を学校のようだと、 そして人生は教室のようだと考えています。 00:06:29.320 --> 00:06:36.510 そしてこの地球という学校では時々 レッスンが回り道や障害の姿をして現れるのです。 00:06:36.622 --> 00:06:39.562 時には大きな危機として現れる事もあります。 00:06:39.761 --> 00:06:44.261 そして前に進む為の秘訣として私が学んだのは それらのレッスンを受け入れること。 00:06:44.424 --> 00:06:50.664 宇宙そのもの、壮大な宇宙からのレッスンです。 00:06:50.847 --> 00:06:58.637 それは、己の向上や自分を成長させるものに対して 意欲を持ちオープンに人生を歩むことを意味します。 00:06:58.804 --> 00:07:03.374 なぜなら、人間として成長する事が 私達が存在する理由だからです。 00:07:03.454 --> 00:07:13.504 より自分らしくなる事、より高いレベルの理解や 思いやり、成長へと常に進むこと。 00:07:13.671 --> 00:07:16.511 私が言われて一番嬉しかった ほめ言葉の一つを思い出します。 00:07:16.648 --> 00:07:20.808 私がシカゴで仕事に就いたばかりの頃 インタビューで知り合ったレポーターに 00:07:20.997 --> 00:07:24.137 何年も後に再会した時に言われたんです。 彼女はこう言いました。 00:07:24.173 --> 00:07:30.843 「知ってる?あなた、本当は変わってないのよ。 ただ、よりあなたらしくなっただけなの。」 00:07:31.159 --> 00:07:36.409 私達みんながやろうとしているのは、実は そういう事なんです。もっと自分らしくなること。 00:07:36.524 --> 00:07:42.004 そして私は、あなたが取る行動や経験の一つ一つに レッスンが含まれていると考えています。 00:07:42.197 --> 00:07:46.247 レッスンを学ぶ事であなたは前進して行くのです。 00:07:46.399 --> 00:07:49.969 そうやってあなたは精神を豊かにしていくのです。 00:07:50.069 --> 00:07:53.399 心の中の英知の方が金銭的な豊かさよりも 大切であることを私は知っています。 00:07:53.426 --> 00:07:55.476 その英知を使えば使うほど、 あなたは多くを得るのです。 00:07:55.527 --> 00:07:58.887 ですから、今日、私は皆さんと幾つかの レッスンをしたいのです。三つのレッスンです。 00:07:58.895 --> 00:08:01.565 私の今までの人生で学んだレッスンです。 皆さん、ありがたいと思いませんか? 00:08:01.580 --> 00:08:05.350 誰かが「いくつかレッスンをします」と言って 10レッスンあったりすると嫌ですよね? 00:08:05.463 --> 00:08:08.733 皆さんも「ちょっと、これは私達の 卒業式なのよ」って思うでしょう? 00:08:08.807 --> 00:08:13.197 「あなたが主役じゃないのよ」って。 だから、三つだけにします。 00:08:13.276 --> 00:08:24.896 私の人生に一番大きな影響を与えた三つのレッスンは、 感情、失敗、そして幸せを見つける事に関してです。 00:08:25.026 --> 00:08:31.866 私が大学を退学して一年後、バルティモア市で6時の ニュースの共同アンカーを務める機会を頂きました。 00:08:32.045 --> 00:08:39.445 当時メディアにおける目標について私が考えていたのは より大きな市場へ移動する事だったからです。 00:08:39.525 --> 00:08:42.085 バルティモア市は、ナッシュビル市よりも ずっと大きな市場でした。 00:08:42.145 --> 00:08:47.585 だから、22歳で6時のニュースの共同アンカーを 務めるのは、私にとってとても大きな出来事だったんです。 00:08:47.614 --> 00:08:50.024 当時、まるで世界で一番すごい 出来事であるかのように感じました。 00:08:50.099 --> 00:08:55.309 私はとても誇りに感じました。やっと、バーバラ・ ウォルターさんの様になれるチャンスが来たと。 00:08:55.361 --> 00:08:59.931 私は、テレビの仕事を始めた頃から 彼女のようになりたいと思っていたからです。 00:09:00.027 --> 00:09:03.777 私は22歳で、年間22,000ドル稼いでいました。 00:09:03.846 --> 00:09:10.186 そこで私は親友のゲイルに出会ったんです。 彼女は同じテレビ局でインターンをしていました。 00:09:10.248 --> 00:09:14.568 友達になってから、私達はこう話したんです。 「信じられない!あなたはまだ22歳なのに 00:09:14.607 --> 00:09:16.597 年間22,000ドル稼いでいるなんて。」 00:09:16.643 --> 00:09:19.723 「40歳になった時、40,000ドル 稼いでいる姿を想像してみて!」 00:09:21.562 --> 00:09:25.172 私が40歳になった時、その話が現実にならなくて 本当に良かったと思いました。 00:09:26.808 --> 00:09:35.338 そうやって22歳で22,000ドル稼いでいた 私ですが、なんとなく違和感を感じたんです。 00:09:35.602 --> 00:09:37.242 違和感を感じたんです。 00:09:37.282 --> 00:09:43.202 ヘネシー学長がおっしゃったように、最初の兆しは 会社が私の名前を変えようとした時でした。 00:09:43.235 --> 00:09:47.505 ニュース・ディレクターが言ったんです。 「誰も、オプラなんて覚えない。」 00:09:47.596 --> 00:09:53.836 「だから、君の名前を変えたい。人が覚えやすくて 気に入ってくれそうな名前を考えたんだ。」 00:09:53.929 --> 00:09:56.629 「親しみやすい名前だ。スージーだよ。」 00:10:01.021 --> 00:10:06.961 こんにちは、スージー。とてもフレンドリーですね。 スージーに怒ったりできないですよね。 00:10:07.041 --> 00:10:08.671 スージーを覚えていてください。 00:10:08.723 --> 00:10:10.693 しかし、私の名前はスージーでは なかったですし 00:10:10.812 --> 00:10:13.112 子供のころ、私は自分の名前が あまり好きではなかったんですが 00:10:13.146 --> 00:10:19.136 なぜって、名前付きのお弁当箱や車のプレートの札には オプラと言う名前はなかったからです。 00:10:19.167 --> 00:10:23.787 だから、自分の名前が好きではなかったのですが、 いざ名前を変えて欲しいと言われると 00:10:23.871 --> 00:10:28.561 「でも、これが私の名前だし、第一、 私がスージーに見える?」って思ったんです。 00:10:28.602 --> 00:10:35.342 だから、「いや、違う気がする。」と考えたんです。 「私の名前は変えない。人が覚えてくれなくてもいい。」 00:10:35.397 --> 00:10:39.137 そうしたら、今度は会社から、 私の見た目が気に入らないと言われたんです。 00:10:39.203 --> 00:10:43.813 当時は1976年、上司が部下を呼んで 「君の見た目が気に入らない」と言えた時代です。 00:10:43.904 --> 00:10:52.004 今なら訴訟問題になりますが、当時会社側は 「君の見た目が気に入らない」と言えたんです。 00:10:52.376 --> 00:10:56.314 後ろの座席の方は見えないかも知れませんが 00:10:56.314 --> 00:10:58.784 私の見た目はバーバラ・ウォルターさんとは 似ても似つかないものです。 00:10:58.792 --> 00:11:04.112 だから、私はサロンに送られて パーマを掛けられたのですが 00:11:04.139 --> 00:11:07.579 数日後、髪の毛が全部抜けてしまい、 頭を剃る事になりました。 00:11:07.640 --> 00:11:09.960 そしたら、私の見た目が 更に気に入らなくなったようです。 00:11:10.003 --> 00:11:13.693 黒人で、頭がハゲで、テレビに出ていたのですから。 00:11:16.395 --> 00:11:18.535 あまり綺麗な絵ではありません。 00:11:18.554 --> 00:11:20.374 しかし、ハゲでいる事よりもさらに嫌だったのは 00:11:20.374 --> 00:11:28.577 日々の業務の一貫として人の不幸を報道する為に 現場へ送られる事が本当に嫌だったのです。 00:11:28.712 --> 00:11:38.482 観察する事だけを期待されていると分かっていても 私の本能が「助けを差し伸べるべきだ」と言うからです。 00:11:38.579 --> 00:11:43.579 だから、ヘネシー学長がおっしゃったように、 私は火事を報道した後戻って行って 00:11:43.706 --> 00:11:46.006 被災者に毛布を渡したりしたんです。 00:11:46.191 --> 00:11:51.001 そしてその日に報道した多くの事件を思うと 夜眠れなくなるのです。 00:11:51.208 --> 00:11:59.638 私はバーバラさんのように優雅に座って バーバラさんのように話そうとしました。 00:12:01.334 --> 00:12:05.214 それで、考えたんです。 「私は間抜けなバーバラにはなれるけど、 00:12:05.545 --> 00:12:09.935 どうやったら自分らしくなれるか考えたら、 なかなか良いオプラになれるんじゃないか」と。 00:12:10.047 --> 00:12:12.447 私はバーバラさんのように エレガントに話そうとしていたんです。 00:12:12.469 --> 00:12:14.509 時々、私は原稿を読まずに話しました。 00:12:14.546 --> 00:12:18.856 私の中の何かが、 「自然にするべきだ」と言ったからです。 00:12:18.910 --> 00:12:22.250 だから、私はテレビでニュースを提供している最中に ニュースを入手したかったんです。 00:12:22.290 --> 00:12:26.400 原稿を読まないで話すものだから、時々、 「高速道路40号で6名が衝突? 00:12:26.419 --> 00:12:28.539 それは大変ですね」などとコメントしました。 00:12:30.775 --> 00:12:38.565 自然にしたかったから、時々原稿を読まないで 知らない単語に出くわして、発音を間違えたんです。 00:12:38.603 --> 00:12:42.343 ある日、原稿を読んでいたらカナダを カナーダと呼んだ事もありました。 00:12:44.190 --> 00:12:47.290 そんな事があったんです。 放送中、自分で笑ってしまいました。 00:12:48.580 --> 00:12:52.020 そして、私は「バーバラさんの真似は 上手く行ってないな」と感じたんです。 00:12:52.026 --> 00:12:53.926 自分らしくあろうと思いました。 00:12:54.001 --> 00:12:59.361 でも同時に、父が言ったんです。 「オプラ・ゲイル、これは人生の大きなチャンスだぞ。」 00:12:59.449 --> 00:13:01.239 「あの仕事、辞めるなよ。」と。 00:13:01.323 --> 00:13:04.303 そして私の上司はこう言っていました。 「これは夜のニュースなんだ。 00:13:04.303 --> 00:13:08.123 君はアンカーなんだ。社会福祉士じゃないぞ。 業務だけをやりなさい。」 00:13:08.180 --> 00:13:13.490 私はこれらの期待のメッセージや義務に 応えようとしたのですが 00:13:13.508 --> 00:13:17.068 本当に惨めな思いでした。 00:13:17.154 --> 00:13:21.724 夜、家に帰ると、日記を書きまくりました。 私は、15歳の時から日記を書いていたんです。 00:13:21.740 --> 00:13:23.620 だから、今は何冊もの日記があります。 00:13:23.666 --> 00:13:27.776 夜、帰宅後、私がどれだけ惨めでストレスを 感じているか日記に書きまくったんです。 00:13:27.832 --> 00:13:30.912 そして、不安を呑み込みました。 その癖は、その時に生まれたんです。 00:13:31.048 --> 00:13:33.978 8か月後、その仕事をクビになりました。 00:13:34.520 --> 00:13:38.680 「君は感情的すぎる」と言われたんです。 「君は大変すぎる」と。 00:13:38.789 --> 00:13:43.649 しかし、会社側も違約金を払いたくなかった為 バルティモア市のトークショーで採用してくれました。 00:13:43.720 --> 00:13:49.130 そして、その番組に座ったその瞬間、私は まるで故郷に帰って来たかのように感じたんです。 00:13:49.288 --> 00:13:58.718 私は、テレビが遊び場だけではなく、 貢献の舞台に成り得る事に気づいたのです。 00:13:58.745 --> 00:14:00.955 他者の人生を持ち上げる支えの場です。 00:14:00.960 --> 00:14:05.550 そのトークショーで私が座ったその瞬間、 まるで呼吸をするかのように感じました。 00:14:05.576 --> 00:14:08.356 「正しい」と感じたのです。 00:14:08.386 --> 00:14:12.996 それがその後の人生の始まりでした。 00:14:13.013 --> 00:14:14.813 そして私はレッスンを学んだのです。 00:14:14.813 --> 00:14:18.722 貴方がやるべき仕事に就いた時、 それは「正しい」と感じます。 00:14:18.780 --> 00:14:23.720 そして給料に関係なく、 毎日がボーナスのように感じます。 00:14:26.930 --> 00:14:27.760 本当ですよ。 00:14:28.704 --> 00:14:32.484 では、どうやったら正しい事をやっていると分かるのか? 00:14:32.726 --> 00:14:34.506 「正しい」と感じるんです。 00:14:34.707 --> 00:14:40.347 私が今分かる事は、感情が あなたの人生のGPSだと言う事です。 00:14:40.498 --> 00:14:44.618 何か貴方がやるべき事や やってはならない事があった時 00:14:44.653 --> 00:14:48.473 貴方の感情案内システムが教えてくれます。 00:14:48.547 --> 00:14:55.187 ヒントとしては、エゴを玄関で預けて 代わりに心の声(勘)に耳を傾けること。 00:14:55.216 --> 00:14:57.466 私が下した決断で正しかったものは全て 00:14:57.481 --> 00:15:01.281 私が今まで下した決断で正しかったものは全て 00:15:01.324 --> 00:15:04.064 私の心の声(勘)から来たものです。 00:15:04.154 --> 00:15:07.084 そして私が下した決断で間違ったものは全て 00:15:07.090 --> 00:15:13.310 自分の中の「より大きな声」に 耳を貸さなかった結果なのです。 00:15:13.620 --> 00:15:17.410 もし違和感があるのなら、 その行動を取ってはなりません。 00:15:17.587 --> 00:15:19.077 それがレッスン(教訓)です。 00:15:19.182 --> 00:15:23.930 そしてその教訓だけでも、皆さんは 多くの苦悩を避ける事が出来るでしょう。 00:15:23.930 --> 00:15:26.110 ただ疑問を感じている時でさえも、 「やってはならない」と言う意味なんです。 00:15:26.110 --> 00:15:27.270 これは私自身が学んだ事ですが 00:15:27.270 --> 00:15:29.389 どうしたらいいか分からない状況が 訪れる事は多々あります。 00:15:29.389 --> 00:15:33.615 どうしたらいいか分からない時は 何もせずにじっとしてください。 00:15:33.615 --> 00:15:39.470 どうしたらいいか分かるまで ずっとじっとしていてください。 00:15:39.780 --> 00:15:44.930 じっとして、心の中の意欲に操縦を任せれば 00:15:45.055 --> 00:15:53.015 あなたの私生活がより良くなるだけでなく 仕事の世界で競争力を得る事にもつながります。 00:15:53.103 --> 00:15:57.453 ダニエル・ピンクさんがベストセラーの本 「新しい心」に書いていたように、 00:15:57.539 --> 00:16:00.259 私達は今新しい時代に入ろうとしているのです。 00:16:00.330 --> 00:16:02.360 「考え方の時代」と彼は呼んでいます。 00:16:02.523 --> 00:16:09.893 この時代に人を引き立たせるのは 頭脳だけでなく 私達の心、つまり右脳からくる気質です。 00:16:09.973 --> 00:16:15.543 論理的で直線的なルール・ベースの考え方だけが 大切な時代ではなくなるのだと彼は言います。 00:16:15.561 --> 00:16:21.891 思いやりや喜び、目標など、時空を超えて価値を持つ 内面の気質も大切になるのです。 00:16:21.904 --> 00:16:26.124 これらの資質は、私達が本当に好きなことを やっている時に開花します。 00:16:26.185 --> 00:16:32.655 私達が自分達の全てを使って仕事に取り組むとき、 自分達の専門技能と感情の両方を使う時です。 00:16:32.765 --> 00:16:36.264 だから、私は皆さんに言います。 「人を追い越す事など忘れなさい」と。 00:16:36.344 --> 00:16:38.094 「本当に空を駆け抜けたいなら 00:16:38.156 --> 00:16:40.626 あなたが情熱を感じるものに  あなたの力を使いなさい」と。 00:16:40.638 --> 00:16:43.658 あなたの使命(天職)を尊重してください。 みんな一人一人使命があるからです。 00:16:43.718 --> 00:16:47.088 あなたの心を信じてください。 成功はあなたのもとへやってきます。 00:16:47.179 --> 00:16:49.369 では、成功をどう定義するか? 00:16:50.257 --> 00:16:52.437 お金はなかなかいいものです。 00:16:53.975 --> 00:16:58.625 ここで、「お金は関係ない」などとは言いません。 お金はとてもいいものだからです。 00:16:59.238 --> 00:17:04.188 私はお金が好きです。 買い物をするのに便利です。 00:17:06.259 --> 00:17:11.879 しかし、お金を沢山持っていても、 あなたが自動的に「成功者」になる訳ではありません。 00:17:12.562 --> 00:17:17.062 あなたが目指すべきものは 「お金」と「意義」の両方です。 00:17:17.369 --> 00:17:20.499 あなたの仕事は意義のあるものであるべきです。 00:17:20.519 --> 00:17:25.159 なぜなら、あなたの人生を 真に豊かにするものは意義だからです。 00:17:26.013 --> 00:17:32.153 あなたが本当に望むものは、 あなたが信頼し、大切にする人達や 00:17:32.187 --> 00:17:34.497 あなたの事を大切にする人達に 囲まれていることです。 00:17:34.498 --> 00:17:36.468 そうなった時、 あなたは本当に豊かになったのです。 00:17:36.468 --> 00:17:38.839 だから、最初のレッスンは あなたの気持ちに従うこと。 00:17:38.889 --> 00:17:41.479 「正しい」と感じるなら、前に進むこと。 00:17:41.505 --> 00:17:43.645 違和感があるなら、やらないこと。 00:17:44.289 --> 00:17:46.359 次は「失敗」に関して 少し話をしたいと思います。 00:17:46.367 --> 00:17:49.177 人生がずっと完璧で スムーズに行く人なんていないからです。 00:17:49.194 --> 00:17:51.604 私達は皆つまずく時があります。 挫折する時もあります。 00:17:51.609 --> 00:17:56.609 必ず、上手く行かない時や 行き詰まる時が来ます。 00:17:56.634 --> 00:18:01.264 そんな時は、人生が「方向転換の時期だよ」と 教えてくれているだけなのです。 00:18:01.273 --> 00:18:09.113 これは、私が失敗した時や、危機に面した時、 そして困難に陥った時にする事なのですが 00:18:09.157 --> 00:18:12.337 「これは、私に何を教えようとしているのか?」と 自問自答します。 00:18:12.355 --> 00:18:16.465 そしてレッスンを学んだら、 次へと進めるのです。 00:18:16.485 --> 00:18:19.905 本当にレッスンを学んだら合格で、 そのクラスを繰り返す必要はありません。 00:18:19.905 --> 00:18:21.647 あなたがレッスンを 理解できなかったら 00:18:21.657 --> 00:18:25.687 同じレッスンが別のズボンや スカートをはいてあなたの前に現れます。 00:18:25.781 --> 00:18:28.631 補習授業を提供する為です。 00:18:28.894 --> 00:18:30.134 私が気づいたのは 00:18:30.347 --> 00:18:35.317 困難な状況は人生のささやきに 注意を払わない時にやって来るという事です。 00:18:35.445 --> 00:18:38.665 人生は必ず最初はささやくからです。 00:18:38.715 --> 00:18:42.025 そして貴方がそのささやきを無視していると いずれは叫び声を聞くこととなります。 00:18:42.036 --> 00:18:44.046 貴方が拒むものは続くのです。 00:18:44.050 --> 00:18:47.280 しかし、あなたが正しく自問自答したならーー 「なぜ、こんな事が起こるのか?」ではなく 00:18:47.299 --> 00:18:51.799 「これは私に何を教えようとしているのか?」 と自問自答したならーー 00:18:51.819 --> 00:18:55.411 あなたが必要としているレッスンを学ぶための 場所と空間へあなたを連れて行ってくれます。 00:18:55.430 --> 00:19:00.480 私の友人のエッカート・トーレさんは 「新しい地球」という素晴らしい本を書いたのですが 00:19:00.655 --> 00:19:06.005 その本は、あなたが誰であるかの認識を あなたの行動への刺激にするという内容です。 00:19:06.018 --> 00:19:10.618 彼はこう言っています。 「悪い状況に対して反応するのではなく 00:19:10.683 --> 00:19:15.913 その状況と融合すること。」解決策は そのチャレンジから生まれると。 00:19:15.936 --> 00:19:22.736 身を任せることは諦めることではありません。 責任を持って行動を取るという意味なのです。 00:19:23.991 --> 00:19:25.321 多くの皆さんもご存知ですが 00:19:25.340 --> 00:19:30.270 ヘネシー学長がおっしゃったように 私はアフリカで学校を設立しました。 00:19:30.371 --> 00:19:35.391 私は学校を設立して 南アフリカの女の子達に 00:19:35.431 --> 00:19:39.466 あなた方スタンフォード大学のような未来を 作るチャンスを与えたかったのです。 00:19:39.486 --> 00:19:46.296 私は5年間を掛け、その学校が生徒達と 同じ位美しくなるようにしました。 00:19:46.539 --> 00:19:51.989 私は女の子一人一人に彼女の価値が 環境に反映されていると感じて欲しかったのです。 00:19:52.045 --> 00:19:56.195 だから、私は全ての設計図をチェックしたし、 枕も全て私が選びました。 00:19:56.249 --> 00:19:58.739 レンガとレンガの間の グラウト剤も見ました。 00:19:58.805 --> 00:20:01.255 ベッドシーツの布地の きめ細かさも全て知っていました。 00:20:01.306 --> 00:20:05.176 九つの州にある村から来る女の子 一人一人を私は自分で選びました。 00:20:05.191 --> 00:20:10.021 それでも、昨年秋、 予測もしなかった危機が訪れたのです。 00:20:10.086 --> 00:20:14.026 寮母の一人が性的虐待を 行った疑いがあると言われたのです。 00:20:14.046 --> 00:20:18.426 ご想像の通り、 それは衝撃的な知らせでした。 00:20:18.528 --> 00:20:22.428 最初、私は号泣しました。 30分程の間です。 00:20:22.525 --> 00:20:27.295 その後、私はこう言いました。 「対処しに行こう。泣けるのは30分だけ。」 00:20:27.340 --> 00:20:31.190 「『今』に集中しないといけない。 今、何をしなければならないか。」 00:20:31.245 --> 00:20:36.275 私は児童トラウマ専門家に連絡し、 調査チームを形成しました。 00:20:36.316 --> 00:20:39.326 女の子達が、カウンセリングやサポートを 受けられるようにしました。 00:20:39.452 --> 00:20:43.042 そしてゲイルと私は飛行機に乗り 南アフリカへ向かいました。 00:20:43.156 --> 00:20:49.196 その間ずっと、私はあの質問を自問自答したのです。 「これは、私に何を教えようとしているのか?」 00:20:49.403 --> 00:20:53.993 あの経験は本当につらいものでしたが 私は多くのレッスンを学びました。 00:20:54.224 --> 00:20:56.814 自分が犯した過ちを今は理解しています。 00:20:56.894 --> 00:21:02.434 私は、間違ったものにばかり注意を向けていたのです。 00:21:02.726 --> 00:21:09.526 私は外から中へと、あの学校を建てました。 本当に大切な事は、中から外へと向かっていたのです。 00:21:09.767 --> 00:21:16.317 これは、私達の人生全体について言える事です。 本当に大切なものは、私達の中にあるものです。 00:21:16.384 --> 00:21:21.164 本当に大切なのは、誠実さ、良質さ、 そして美しさです。 00:21:21.190 --> 00:21:22.700 私はそのレッスンを学びました。 00:21:22.742 --> 00:21:26.612 そして私は、女の子達も 何かを得たことを知っています。 00:21:26.692 --> 00:21:32.852 この経験から、彼女達は自分達の声に 力がある事を知り、強くなったのです。 00:21:33.268 --> 00:21:37.708 そして彼女達の強さと元気が 私が与えるよりも多くのものを私に与えてくれました。 00:21:37.864 --> 00:21:42.174 そして、それが最終レッスンへの入り口です。 「幸せを見つけること」に関するレッスン。 00:21:42.206 --> 00:21:46.596 一日中話せる話題ですが、今日皆さんは きっと他に楽しい予定が入っているでしょう。 00:21:46.866 --> 00:21:49.896 「幸せを見つけること」、これは決して 小さな話題ではありません。 00:21:49.927 --> 00:21:53.047 しかし、ある意味それは 一番シンプルな話題だと思うのです。 00:21:53.128 --> 00:21:56.028 グウェンドリン・ブルックスさんが 子供の為に書いた詩があります。 00:21:56.028 --> 00:22:00.606 「若い人たちへのスピーチ、 前へと向かう進歩へのスピーチ」と呼ばれています。 00:22:00.986 --> 00:22:05.596 その詩の終わりで彼女はこう言います。 「戦いの勝利の為に生きてはならない。」 00:22:05.846 --> 00:22:11.986 「歌の終わりの為に生きてはならない。」 「その過程に生きなさい」と。 00:22:12.308 --> 00:22:17.168 彼女が言いたいのは、エッカート・トーレさんと同様、 「今の為に生きなければならない」と言うことです。 00:22:17.213 --> 00:22:19.943 その瞬間を生きなければならないのです。 00:22:20.122 --> 00:22:24.482 あなたの過去に起こった出来事は、 この瞬間に対し何の力も持ちません。 00:22:24.575 --> 00:22:26.415 人生は、「今」だからです。 00:22:26.756 --> 00:22:30.696 しかし、私は彼女がこうも言っている気がします。 「何かの一部になりなさい」と。 00:22:30.850 --> 00:22:33.550 自分自身の為だけに生きてはならないと。 00:22:33.814 --> 00:22:39.174 私が分かっているのは、こういう事です。 真に幸せになるには 00:22:39.235 --> 00:22:45.445 自分よりも大きなものの為に立ち それと共に生きなければならないと。 00:22:45.634 --> 00:22:48.854 人生は、相互交換だからです。 00:22:49.163 --> 00:22:53.285 前へ進む為には、社会へ「恩返し」を しなければならないのです。 00:22:53.956 --> 00:22:56.846 私にとって、それが人生最大のレッスンです。 00:22:56.922 --> 00:23:02.492 幸せになる為には、社会へ何か 「恩返し」をしなくてはならないのです。 00:23:10.035 --> 00:23:15.505 皆さんは既にご存知のことでしょう。 この大学そのものに織り込まれたレッスンだからです。 00:23:15.732 --> 00:23:21.092 スタンフォード夫妻が学んだレッスンであり、 皆さんに遺産として残されたレッスンです。 00:23:21.546 --> 00:23:25.946 この素晴らしい大学がどうやって誕生したか その物語を皆さんもご存じでしょう。 00:23:26.049 --> 00:23:31.139 スタンフォード夫妻のただ一人の子供が 15歳の時腸チフスで亡くなり 00:23:31.198 --> 00:23:36.278 夫妻は世界に背を向ける権利も 理由もあったはずなのに 00:23:36.354 --> 00:23:42.654 夫妻はその悲しみと痛みを思いやりの行動へ 向ける事にしたのです。 00:23:42.860 --> 00:23:47.830 息子の死から一年以内に 夫妻は この素晴らしい大学の設立資金を寄付しました。 00:23:47.855 --> 00:23:53.045 自分達の息子にしてあげられなかった事を 他の人達の子供達にしてあげる事を約束したのです。 00:23:53.106 --> 00:23:55.236 ここでのレッスンは明らかです。 00:23:55.248 --> 00:23:58.158 あなたが傷ついているなら、あなたは 他の人の痛みを和らげなければなりません。 00:23:58.203 --> 00:24:01.523 あなたが苦しんでいるなら、 他の人の苦しみを和らげてください。 00:24:01.572 --> 00:24:03.162 あなたがメチャクチャな状態にあるのなら 00:24:03.182 --> 00:24:06.872 他の人をメチャクチャな状態から救う事で あなた自身も救われるのです。 00:24:06.916 --> 00:24:16.136 その過程であなたは一番素晴らしい仲間、 思いやりと貢献の一員になれるのです。 00:24:16.398 --> 00:24:22.248 親として一番耐え難い事が スタンフォード夫妻に起きてしまいましたが 00:24:22.326 --> 00:24:25.566 夫妻は他者を助ける事が自分を助ける事だと 理解していたのです。 00:24:25.639 --> 00:24:31.149 そしてこの英知は科学的にも社会学的にも 裏付けがされてきています。 00:24:31.199 --> 00:24:33.649 ただの対人関係スキルの話ではなくなっています。 00:24:33.982 --> 00:24:39.562 実際に、人を助ける事で精神的に 気持ちが高まるのです。 00:24:39.612 --> 00:24:42.672 だから、いい気分になりたければ、 人助けをすればいいのです。 00:24:42.714 --> 00:24:49.044 しかし、人助けをする時は「いい気分」 以上のものを求めて欲しいと思います。 00:24:49.116 --> 00:24:53.676 善行はあなた自身を 良くするものでもあるからです。 00:24:54.397 --> 00:24:59.657 あなたがどんな分野を選ぼうとも 貢献のパラダイムから活動している限り 00:25:00.321 --> 00:25:04.311 あなたの人生はより多くの価値を持ち あなたは幸せになると私は分かっています。 00:25:04.614 --> 00:25:06.924 私は、自分のトークショーをやっていて いつも幸せだったのですが 00:25:06.949 --> 00:25:17.209 その幸せが説明する事も測る事も出来ない深さの 充実感と喜びに至ったのは 00:25:17.274 --> 00:25:25.304 ただテレビに出て、テレビを仕事として捉えるのではなく テレビを使おうと決めた時、 00:25:25.332 --> 00:25:28.142 自分が使われるのではなく、 自分がテレビを使おうと決めた時、 00:25:28.172 --> 00:25:31.692 視聴者へ貢献する舞台としてテレビを使おうと 決めた時だったのです。 00:25:31.779 --> 00:25:36.149 それだけで私の成功の軌道が変わりました。 00:25:36.789 --> 00:25:38.179 私が分かっているのは、こういう事です。 00:25:38.182 --> 00:25:43.792 あなたが役者であるなら、あなたの才能を 芸術のインスピレーションの為に使ってください。 00:25:43.879 --> 00:25:51.109 あなたが解剖学者なら、あなたの才能を 癒しの為の知識と貢献だと考えてください。 00:25:51.180 --> 00:25:56.530 今日皆さんは博士号やその他の学位を取得されますが 00:25:56.572 --> 00:26:03.742 皆さんの天職がビジネス、法律、工学、 人文科学、科学、医療かにかかわらず 00:26:04.280 --> 00:26:10.560 あなたが自分の技能や才能を 貢献の為に使うことを選んだなら、 00:26:11.266 --> 00:26:18.196 あなたが「貢献」と言うパラダイムを選び そのパラダイムから人生を眺めたなら、 00:26:18.478 --> 00:26:23.658 あなたがやる事は全て「仕事」ではなく 「贈り物」へと変わるのです。 00:26:23.782 --> 00:26:27.952 皆さんがスタンフォード大学で時を過ごしたのも ただ仕事が欲しいからではないでしょう。 00:26:28.223 --> 00:26:31.703 皆さんは、数えきれない位 多くの意味で豊かになりました。 00:26:31.855 --> 00:26:37.225 この世界に影響を与え、その豊かさを他者と共有する これ以上良い方法はありません。 00:26:37.379 --> 00:26:45.569 私は自分自身の為にいつもこう祈っています。 「世の中への貢献の為に使われたい」と。 00:26:46.038 --> 00:26:49.908 私が大好きなキング牧師の言葉で 締めくくりたいと思います。 00:26:50.096 --> 00:26:53.206 キング牧師は言いました。 「全ての人が有名になれる訳ではない」と。 00:26:53.371 --> 00:26:57.381 最近は、誰もかれも有名に なりたがっているように見えますが 00:26:57.409 --> 00:26:58.579 名声は幻ですよ。 00:26:58.745 --> 00:27:04.695 トイレに行く時、後をついて来る人がいたり おしっこをしている時に聴かれたりしますよ。 00:27:04.717 --> 00:27:05.867 ちょっとね。 00:27:06.233 --> 00:27:09.503 静かにおしっこをしようとしても 関係なくて 00:27:09.808 --> 00:27:15.238 出てきたら「信じられない!あなたね! あなた、おしっこしたのね!」なんて言われます。 00:27:16.722 --> 00:27:20.402 それが名声という幻です。 そういう名声、あなたは欲しいでしょうか? 00:27:21.695 --> 00:27:26.845 だから、キング牧師は言いました。 「全ての人が有名になれる訳ではない。 00:27:27.215 --> 00:27:32.035 しかし、全ての人が偉大になれる。なぜなら、 偉大かどうかは、貢献によって決まるからだ。」と。 00:27:32.642 --> 00:27:36.382 歴史学者の方々は残りの言葉をご存じかも知れません。 キング牧師はこう言いました。 00:27:36.430 --> 00:27:42.470 「貢献をするのに、大学の学位は必要ない。 主語と動詞を文法的に合わせる必要もない。 00:27:42.552 --> 00:27:46.052 プラトンやアリストテレスを知る必要もない。 00:27:46.143 --> 00:27:50.183 アインシュタインの相対性理論を知る必要もない。 00:27:50.259 --> 00:27:54.399 物理の熱力学第二法則を知る必要もない。 00:27:54.498 --> 00:27:59.188 必要なのは、優しさに満ちた心と 愛によって生まれた魂だけだ。」 00:27:59.283 --> 00:28:04.313 あと少しで、皆さんは正式に スタンフォード大学’08年卒業生となります。 00:28:04.456 --> 00:28:06.536 (’08年!) 00:28:06.792 --> 00:28:09.662 皆さんは、ハートも頭脳も持っています。 00:28:10.084 --> 00:28:17.214 だから、皆さん次第なんです。 皆さんの持つ才能を、皆さんはどこで使うのか? 00:28:17.362 --> 00:28:20.222 卒業証書はもらいましたね。 外の世界へ出てレッスンを学んでください。 00:28:20.230 --> 00:28:24.480 素晴らしい事が起こると私は分かっているからです。 00:28:24.601 --> 00:28:27.641 私は以前から何でも共有した方が 良くなると信じていたので 00:28:27.666 --> 00:28:31.116 終わりに、卒業祝いのプレゼントを 皆さんに贈りたいと思います。 00:28:31.142 --> 00:28:34.882 皆さんが座っている椅子の下に 私のお気に入りの二冊の本があります。 00:28:34.941 --> 00:28:38.631 エッカート・トーレの「新しい地球」は、 私の読書クラブで現在選ばれているものです。 00:28:38.664 --> 00:28:42.984 その本と一緒に、私達の「新しい地球」ウェブキャストは 三千万回ダウンロードされています。 00:28:43.008 --> 00:28:47.938 ダニエル・ピンクの本 「新しい心:なぜ右脳人間が未来を支配するのか」は 00:28:47.969 --> 00:28:50.859 私が正しい方向へ進んでいると 自信を与えてくれました。 00:28:51.344 --> 00:28:54.254 本当は、皆さんにカードを贈りたかったんです。 00:28:55.925 --> 00:29:00.995 でも、それは無理があったので。 ’08年度卒業生、おめでとうございます! 00:29:01.718 --> 00:29:02.968 ’08年! 00:29:26.358 --> 00:29:27.378 ’08年! 00:29:42.869 --> 00:29:43.679 ありがとう 00:29:43.945 --> 00:29:53.725 スタンフォード大学卒業式 2008年6月15日