WEBVTT 00:00:15.714 --> 00:00:21.892 ショーン:皆さんこんにちは 今日はダンと僕とで 00:00:21.892 --> 00:00:26.353 うまくプレゼン 出来るかな・・・ 出来るよな・・・  がんばろう 00:00:26.353 --> 00:00:28.957 とにかく ようこそ 今日僕らがお話するのは 00:00:28.957 --> 00:00:33.876 見方を変えること モチベーション 生徒 効率 効果・・・ 00:00:33.876 --> 00:00:36.289 ダン:ちょっと ショーン! ショーン:何? 00:00:36.289 --> 00:00:38.702 ダン:言葉を何個並べるんだよ 00:00:38.702 --> 00:00:41.117 ショーン:あ そうか 00:00:41.117 --> 00:00:42.917 ダン:ちょっと整理してみよう 00:00:42.917 --> 00:00:44.717 今日の話のメインは何だい? 00:00:44.717 --> 00:00:46.518 ショーン:ああ そうだな 00:00:46.518 --> 00:00:51.703 認識 生徒 数学 自分で勉強する・・・ ってとこかな 00:00:51.703 --> 00:00:55.450 うん そんなところだ ダン:OK マシになったな 00:00:55.450 --> 00:00:57.241 でも これらの言葉を 00:00:57.241 --> 00:01:00.341 まとめて 今日の話題を もっとクリアに出来ないかな 00:01:00.341 --> 00:01:03.205 ショーン:OK 任しとけ(笑) ちょっと興奮しちゃってさ 00:01:03.205 --> 00:01:08.620 生徒に自分自身で勉強することを教えて 数学の認識を変える という話題 00:01:08.620 --> 00:01:12.703 ダン:うん 良くなった この小さなスクリーンで見たように 00:01:12.703 --> 00:01:15.730 言葉の整理の仕方で 理解に影響があることがわかります 00:01:15.730 --> 00:01:17.806 その言葉で伝えたい意味を です 00:01:17.806 --> 00:01:20.618 なので もし言葉を整理せずにいたら 00:01:20.618 --> 00:01:22.940 先ほどのように圧倒され 00:01:22.940 --> 00:01:27.865 混乱するかも知れません 00:01:27.865 --> 00:01:29.938 でも これはすごく分かりにくい 00:01:29.938 --> 00:01:34.473 代わりに こうなっていれば はっきりして 理解できますね 00:01:34.504 --> 00:01:36.322 次にお伝えしたいことは 00:01:36.322 --> 00:01:38.411 前に言葉を整理したことが 00:01:38.411 --> 00:01:41.696 その後の新しい言葉や それらの言葉で説明される概念の 00:01:41.696 --> 00:01:44.704 理解や受け止め方に どのように影響するのかということです 00:01:44.704 --> 00:01:47.720 ショーン:OK 僕が何を言いたいかわかる? 00:01:47.720 --> 00:01:50.827 うちで犬を飼うって話 したっけ? 00:01:50.827 --> 00:01:55.273 ダン:ああ でも今この場で話すことじゃないよね・・・ 00:01:55.273 --> 00:01:57.321 ショーン:時間はあるだろ ダン:いや でも・・・(笑) 00:01:57.343 --> 00:02:01.095 というより 恥ずかしいけど 犬って何か知らないんだよね 00:02:01.095 --> 00:02:02.729 説明してくれる? 00:02:02.729 --> 00:02:05.314 ショーン:高校教師なのに 犬が何か知らないって? 00:02:05.314 --> 00:02:06.837 ダン:生徒が観てたらマズイな(笑) 00:02:06.837 --> 00:02:08.852 ショーン:わかった 皆さん 少し付き合ってくださいね 00:02:08.852 --> 00:02:13.313 犬とは・・・ そうだな 4本足で 頭があって フワフワしてて 伏せる 00:02:13.313 --> 00:02:16.954 そうですよね?皆さん それが犬だよ ダン 00:02:17.001 --> 00:02:19.350 ダン:本当にそんなのが犬? 00:02:19.350 --> 00:02:22.379 ショーン:頼むよ ダン! プレゼンが進まないじゃないか 00:02:22.379 --> 00:02:24.184 まあいいや 先に進もう 00:02:24.184 --> 00:02:27.999 じゃぁさ 想像しているのを 絵に描いてみてくれない? 00:02:27.999 --> 00:02:30.916 ダン:70年台のテーブルに モジャモジャの布をかけて 00:02:30.916 --> 00:02:33.349 リビングの真ん中に置いてある これが犬だろ? 00:02:33.365 --> 00:02:37.365 ショーン:ダン!なんで4本足っていうのを 誤解するんだよ 00:02:37.365 --> 00:02:41.856 これが犬さ 足が4本あって 吠えるんだ ワンワンって 00:02:41.856 --> 00:02:44.073 ダン:ああ!それなら見たことあるな 00:02:44.073 --> 00:02:46.866 ショーン:良かった しっかり覚えておいてくれよ 00:02:46.866 --> 00:02:50.699 それだよ ところで なんで犬とテーブルを間違えたんだ? 00:02:50.699 --> 00:02:53.731 ダン:だって 4本足といえば家具も4本足だろ 00:02:53.731 --> 00:02:58.199 横にできる・・・ 折りたたみテーブルだよね 00:02:58.199 --> 00:03:01.488 フワフワな70年台のモジャモジャカーペットを テーブルに掛けて 00:03:01.488 --> 00:03:03.631 ほら これが犬だよ ショーン これが犬 00:03:03.631 --> 00:03:07.677 ショーン:ダン・・・怒る気も失せたよ ホント君ってスゴイな 00:03:07.677 --> 00:03:10.306 僕なんかよりずっとスゴイ 00:03:10.306 --> 00:03:14.067 4本足 動物はどうだろう? こっちの方向へは考えなかった? 00:03:14.067 --> 00:03:18.591 フワフワで 伏せる・・・これが犬だ ダン! 00:03:19.544 --> 00:03:25.406 OK? 分かった? 絵に描いて表したのは犬とテーブルの違いです 00:03:25.406 --> 00:03:31.271 この考え方  図解とは 脳内で言葉を整理するまさにその方法で 00:03:31.271 --> 00:03:37.051 特に前の言葉の整理は 新しい言葉を理解するのに影響を及ぼすのです 00:03:37.051 --> 00:03:41.217 数学ではもっと抽象的なので 難しくなります 00:03:41.217 --> 00:03:43.326 例えば今回なら ダンに絵を描いて見せ 00:03:43.326 --> 00:03:47.558 「これが犬だよ わかった?」でOK でも数学では? 00:03:47.558 --> 00:03:50.623 そうですね 「おいで 二次方程式の解の公式!」 00:03:50.623 --> 00:03:53.218 「ほら 二次方程式の解の公式を触ってごらん」 00:03:53.218 --> 00:03:57.998 または「うるさい二次方程式の解の公式が 昨日走ってたの見た?」とか 00:03:57.998 --> 00:04:01.652 ありえ無いですよね 観念がもっと抽象的になると 00:04:01.652 --> 00:04:05.626 私達自身 しっかり定められた図解が必要です 00:04:05.626 --> 00:04:09.591 ダンが数学的にそれがどう見えるのか 少し説明します 00:04:09.591 --> 00:04:11.503 ダン:犬とテーブルの件をベースにすると 00:04:11.503 --> 00:04:16.757 数学を正しく理解して学ぶ鍵となる 重要な要素は何でしょうか? 00:04:16.757 --> 00:04:20.444 数字を扱うことに熟達することは 重要だと思われますし 00:04:20.444 --> 00:04:23.737 過程を暗記することも 重要だと思われますし 00:04:23.737 --> 00:04:25.991 数学用語を整理することも 重要だと思われますし 00:04:25.991 --> 00:04:28.633 でもショーン 僕がDに書いたことを 分かってないね 00:04:28.633 --> 00:04:31.281 聴衆は宇宙船の話が好きなんだよ だから・・・ 00:04:31.281 --> 00:04:34.207 ショーン:ちょっと待ってよ! 00:04:34.207 --> 00:04:37.678 図解を通して 彼がどのように 理解して学ぶことから 00:04:37.678 --> 00:04:39.823 宇宙船の話につなげられるか 見て下さい 00:04:39.823 --> 00:04:42.344 ダン:わかったよ ショーン:ダン頼む 分かりやすく 00:04:42.344 --> 00:04:44.089 ダン:本当の答えはCです 00:04:44.104 --> 00:04:46.745 これに基いてショーンと僕は考えました 00:04:46.745 --> 00:04:49.264 生徒たちが教育を受ける上で 整理する必要のある 00:04:49.279 --> 00:04:51.167 数学用語は何なのか 00:04:51.167 --> 00:04:53.767 僕たちが使ってみたのは 共通基準でした 00:04:53.767 --> 00:04:56.312 基準セットについて知らないのだったら これが 00:04:56.312 --> 00:04:58.647 アメリカ全土で使われているものです 00:04:58.647 --> 00:05:01.750 ほとんど全ての州で 何らかの形で導入されています 00:05:01.750 --> 00:05:04.986 基準に含まれる概念をもとにすれば これらの言葉は幼稚園時代には知っているか 00:05:04.986 --> 00:05:10.034 少なくとも使える語彙でなければなりません 00:05:10.034 --> 00:05:12.000 これが1年生 全部はとうてい 00:05:12.000 --> 00:05:14.144 読めませんよね 全体像で見て下さい 00:05:14.144 --> 00:05:16.310 これが2年生です 00:05:16.310 --> 00:05:19.295 一気に6年生まで飛んで 見てみましょう 00:05:19.295 --> 00:05:21.817 僕たちが初めに見せたものと 似ていると思いませんか 00:05:21.817 --> 00:05:25.061 圧倒されるのがわかりますね なぜある生徒たちは 00:05:25.061 --> 00:05:28.254 6年生の算数になったら 「もう無理だ」となるのでしょうか 00:05:28.254 --> 00:05:32.638 僕たちが考えたのは これらを整理することが出来るかどうか 00:05:32.638 --> 00:05:35.719 いや、出来るかどうかではなく 実際にやってみました 00:05:35.719 --> 00:05:38.698 ややこしい言葉を雑然と 置いておくのではなく 00:05:38.698 --> 00:05:42.141 定義別に 分かりやすく整理していくのです 00:05:42.141 --> 00:05:44.199 そう 子ども達が1年生の時 00:05:44.199 --> 00:05:46.833 大量に言葉をばら撒く代わりに 00:05:46.833 --> 00:05:49.256 その他のものと関連させ始めました 00:05:49.256 --> 00:05:53.079 もう一度6年生まで飛んで 見てみましょう 00:05:53.079 --> 00:05:55.209 全部は見えないかもしれませんが 00:05:55.209 --> 00:05:58.647 きちんと整理されているので 理解出来るようになり 00:05:58.647 --> 00:06:01.370 適切な方法で情報を得られるのです 00:06:01.460 --> 00:06:05.064 ここでショーンと僕が注目したのは 00:06:05.130 --> 00:06:06.965 もしこれらの言葉を知らなかったら 00:06:06.965 --> 00:06:08.557 もし関連が見えなかったら 00:06:08.557 --> 00:06:12.654 うまい具合につながっていないものがあったら 00:06:12.654 --> 00:06:16.664 僕たちが考えたのは 結果に影響があるだけでなく 00:06:16.664 --> 00:06:19.234 もしこれらの情報に圧倒されてしまったら 00:06:19.234 --> 00:06:21.753 数学での自信に影響するだろうし 00:06:21.753 --> 00:06:24.586 数学に向かうモチベーションにも影響するだろう と 00:06:24.586 --> 00:06:27.484 じゃぁショーン 状況を少し説明してくれる? 00:06:27.484 --> 00:06:28.922 ショーン:わかった 説明しよう 00:06:28.922 --> 00:06:30.529 ちょっと考えてみて 00:06:30.529 --> 00:06:34.840 今 個人的にやってる活動や 仕事や 趣味で 00:06:34.840 --> 00:06:38.354 特に自信があるものは何ですか 恐らく 皆さんにお願いして 00:06:38.354 --> 00:06:41.483 それに関する言葉のリストを作ってもらったら 00:06:41.483 --> 00:06:42.998 長いリストになるでしょうね 00:06:42.998 --> 00:06:45.121 言葉同士の関係を 説明も出来るでしょう 00:06:45.121 --> 00:06:50.631 初めに戻りましょう もしダンと僕がこういうマップをお渡して 00:06:50.661 --> 00:06:52.561 言葉同士の関係性を説明していたら 00:06:52.561 --> 00:06:54.642 受け取り方にどう影響したでしょう 00:06:54.642 --> 00:06:56.849 モチベーションにどう影響したでしょう 00:06:56.849 --> 00:07:01.276 どれくらい早く今のレベルに 到達していたでしょう 00:07:01.553 --> 00:07:05.210 それらを踏まえて 僕たちのクラスで どうなるのか見て下さい 00:07:05.210 --> 00:07:11.279 重要な用語を整理することで 効果的な理解につながります 00:07:11.279 --> 00:07:14.840 それがモチベーションと結果を生み出すのです 00:07:14.963 --> 00:07:16.638 ダン:今ショーンが言ったように 00:07:16.638 --> 00:07:19.560 どのように教室での体験を作り上げたのか 00:07:19.580 --> 00:07:23.299 生徒達が分かりやすく情報を整理し 00:07:23.299 --> 00:07:25.337 効率よく情報を受取り 00:07:25.337 --> 00:07:28.565 明確な数学的理解を得るようになったのか 00:07:28.565 --> 00:07:31.633 基本的なアウトラインに基づき 00:07:31.633 --> 00:07:35.989 僕たちがすることは 生徒達を 怖くてバラバラなところから 00:07:35.989 --> 00:07:37.889 -これは幼稚園みたいですね 00:07:37.889 --> 00:07:41.600 このように整理されて分かりやすいところへと 連れてくることです 00:07:41.600 --> 00:07:45.117 前に言ったように 語彙から始めます 00:07:45.117 --> 00:07:49.360 いくつかの用語をお見せしますね 00:07:49.360 --> 00:07:51.167 昔見たことがあるでしょう 00:07:51.167 --> 00:07:53.174 テストはしませんからご心配なく 00:07:53.174 --> 00:07:59.738 皆さん TEDxホノルルにご参加ですから テストの必要なんてありません 00:07:59.922 --> 00:08:03.847 用語を見て 経験し これらの語彙を増やしていく 00:08:03.847 --> 00:08:07.376 これらを定義に従って並び替えさせました 00:08:07.376 --> 00:08:10.074 幼稚園では数字から始めます 00:08:10.074 --> 00:08:13.006 そこから僕たちの生徒を導いていったのは 00:08:13.006 --> 00:08:15.938 一語一語 定義を見ていくこと 00:08:15.938 --> 00:08:18.872 定義の中にお互いの関係を 実際に見る事が出来るのです 00:08:18.872 --> 00:08:23.772 整数 計算 位取り 定義の中に「数字」があります 00:08:24.433 --> 00:08:27.861 ショーン:「演算(operation)」 「数式(expression)」から始められます 00:08:27.861 --> 00:08:31.095 ちょっと元に戻って どんな具合かお見せしましょう 00:08:31.095 --> 00:08:33.071 もっと多くの用語から始めても大丈夫です 00:08:33.071 --> 00:08:34.832 子ども達は並べ方を理解していきます 00:08:34.832 --> 00:08:37.575 今お見せした分類は ほんの手始めです 00:08:37.575 --> 00:08:42.081 やればやるほど 数学の授業を見せなくても 00:08:42.081 --> 00:08:45.856 これらの概念がどう関係しているのか 明白になっていくのです 00:08:45.856 --> 00:08:48.532 子ども達が自分で出来るというのが 一番のポイントです 00:08:48.532 --> 00:08:52.679 数学の内容を見せるとどうか ダンから話してもらいます 00:08:52.679 --> 00:08:54.787 ダン:まだ数学の問題は解いていませんね 00:08:54.787 --> 00:08:56.902 生徒達は全体像をとらえています 00:08:56.902 --> 00:08:59.771 全ての関係性が見えているので 生徒達にこれから自分たちがする 00:08:59.771 --> 00:09:04.293 これらの活動や実験や例を見せた時にも それほど圧倒されません 00:09:04.293 --> 00:09:07.754 僕たちは教室で 僕が用語を説明し 00:09:07.754 --> 00:09:09.800 生徒がツイートする てなことをしています 00:09:09.800 --> 00:09:12.554 ツイッターってありますよね もう何の事だかお分かりと思いますが 00:09:12.592 --> 00:09:16.656 簡単に言うと ちょっとした絵や説明を 00:09:16.656 --> 00:09:18.536 言葉にくっつけていくのです 00:09:18.536 --> 00:09:21.112 例えば『数字』という用語だと 生徒が挙げる言葉は 00:09:21.112 --> 00:09:24.311 「幾つ?例をあげてみて」 わかりますか? 00:09:24.326 --> 00:09:28.877 数字が出たので次に『整数』に行くと 出てくる言葉はこんな風になっているかも 00:09:28.877 --> 00:09:31.288 「ゼロから1ずつ上の数字を言って」 簡単な例を与えます 00:09:31.288 --> 00:09:34.082 連想ゲームのようにこれが続いていくのですが 00:09:34.098 --> 00:09:36.617 同時に2つの語彙が持ち上がってくる 場合もあります 00:09:36.617 --> 00:09:38.563 もう 考える骨組みを持っているので 00:09:38.563 --> 00:09:42.189 生徒は同時に複数の概念を 扱えるようになっています 00:09:42.189 --> 00:09:47.069 理解の全体像を作るのに この内容がどう関係しているのか分かっています 00:09:47.069 --> 00:09:51.804 こうやって こんな風に何か怖いものから 00:09:51.804 --> 00:09:55.453 整理され分かりやすいものへと移るのです 00:09:55.453 --> 00:09:58.952 生徒達に及ぼした影響はというと 00:09:58.952 --> 00:10:01.589 今や彼らはこんな風に考えているのです 00:10:01.589 --> 00:10:05.846 「この言葉は僕のツイートで どこにつながったか覚えてるぞ」 00:10:05.846 --> 00:10:08.633 「この言葉は あの言葉につながっていて 00:10:08.633 --> 00:10:10.714 そしてあの言葉は あの内容に・・・」 00:10:10.714 --> 00:10:13.608 頭を混乱させること無く 時には 00:10:13.608 --> 00:10:16.701 テスト中など とてもプレッシャーのある― 00:10:16.701 --> 00:10:19.982 大学入試でも冷静に対処出来ます 00:10:19.982 --> 00:10:22.569 ショーンから他の結果も聞いて下さい 00:10:22.569 --> 00:10:25.019 ショーン:これが教室にもたらしたものは? 00:10:25.019 --> 00:10:29.160 今までの実績では 全体として完璧に 00:10:29.160 --> 00:10:33.168 生徒自身で学べるようになりました 00:10:33.168 --> 00:10:36.186 考えてみてください 自分自身で学べるということは 00:10:36.186 --> 00:10:40.697 どの授業でも使えることです 長続きのする学力をつけ 00:10:40.697 --> 00:10:44.687 翌年の先生に恵まれるかどうかに関わらず 00:10:44.687 --> 00:10:49.212 または大学に進み 講義が厳しく 実践的であっても 00:10:49.212 --> 00:10:51.963 自分自身で学べることに自信を持てるのです 00:10:51.963 --> 00:10:56.359 一番の驚きは 僕たちが教えることなく こう変化したということです 00:10:56.374 --> 00:11:00.720 そうなんです! 今日みたいに前に立って 00:11:00.720 --> 00:11:03.252 教えたことなんて1度もなかったのです 00:11:03.252 --> 00:11:05.367 実際 僕たちの方法で皆さんに 00:11:05.367 --> 00:11:10.268 どうやって進めるかというリストを渡したら 皆さんはやり始めることが出来ますよね? 00:11:10.268 --> 00:11:13.645 皆さんが教師でなくても 毎日生徒が来て 00:11:13.645 --> 00:11:16.957 子ども達は着席し グループで作業し 00:11:16.957 --> 00:11:19.680 自分たちで言葉と向き合っていく 00:11:19.680 --> 00:11:24.024 彼らは自分たちでつながりを作り 問題を解き始めていくのです 00:11:24.024 --> 00:11:27.066 独創的に しかも完全に自分たちだけで! 00:11:27.066 --> 00:11:31.257 これからダンが 自分の代数のクラスで どんな影響があったかお話します 00:11:31.257 --> 00:11:34.170 ダン:こういう混乱を現場で耳にします 00:11:34.170 --> 00:11:37.426 「僕は非常勤講師で プロの教職につく勉強はしていません」とかね 00:11:37.426 --> 00:11:41.892 去年担当した大学1年の代数のクラスでは たった52%しか合格しませんでした 00:11:42.000 --> 00:11:44.084 そしてこの取り組みの後 00:11:44.084 --> 00:11:49.187 合格率を52%から86%に上げることが出来ました 00:11:49.271 --> 00:11:55.159 (拍手) (歓声) 00:11:55.197 --> 00:11:57.285 (笑) 00:11:57.285 --> 00:11:59.653 ショーン:僕は幾何を担当して5年になります 00:11:59.653 --> 00:12:02.199 教育NPOのTFAから派遣され ― 00:12:02.199 --> 00:12:03.806 TFA はご存じだと思います― 00:12:03.806 --> 00:12:07.779 2006年 最初の学期にハワイに来ました 00:12:07.779 --> 00:12:10.621 ワイパフに配置され 2年の任期後 留まることにしました 00:12:10.621 --> 00:12:13.463 ここハワイの生徒たちが本当に楽しいからです 00:12:13.463 --> 00:12:14.855 すばらしい子達ですよ! 00:12:14.855 --> 00:12:17.129 知らない方もいらっしゃるかも知れませんが 00:12:17.129 --> 00:12:19.182 本当にスゴイんです 00:12:19.213 --> 00:12:23.080 担当する幾何のクラスで 合格率を 60%以上に出来なかった時は 00:12:23.080 --> 00:12:26.675 とても悔しくて 去年は辞めようと思った程です 00:12:26.675 --> 00:12:29.942 試験を受けて法学部に進む準備をしていた頃 00:12:29.942 --> 00:12:32.482 ダンとこれらについて考え始め 00:12:32.482 --> 00:12:36.786 合格率を58%から89%に上げることができたのです 00:12:36.786 --> 00:12:40.208 (拍手)(歓声) 00:12:43.685 --> 00:12:47.029 ダン:もう一つは統計と確率のクラスです 00:12:47.029 --> 00:12:49.383 学校で初めての新しいコースなので 00:12:49.383 --> 00:12:51.525 今までの統計は一切無いわけです 00:12:51.525 --> 00:12:54.618 しかし僕たちは大学の教科書を使いました 00:12:54.618 --> 00:12:56.961 生徒は大学の内容を自分たちで学んでいき 00:12:56.961 --> 00:13:02.531 なんと今ではクラス全員が合格したのです 00:13:03.916 --> 00:13:08.619 劇的だな !(拍手) 00:13:08.619 --> 00:13:14.227 次のグループは 僕が一番誇りにしていて TFAに参加した理由でもあります 00:13:14.227 --> 00:13:16.065 馴染みのない人もいるでしょうが 00:13:16.065 --> 00:13:17.980 大学を卒業したあと 00:13:17.980 --> 00:13:20.849 困難な状況にある生徒達がいる学校に 赴任するのです 00:13:20.849 --> 00:13:26.158 僕の生徒の多くは 10代での妊娠 家庭内暴力 00:13:26.158 --> 00:13:29.408 ホームレス 健康問題など 00:13:29.408 --> 00:13:32.668 その他多くの困難を抱えています 00:13:32.668 --> 00:13:36.749 なので 教え方も他とは違う 新しい方法が必要でした 00:13:36.749 --> 00:13:38.695 大勢の先生方が奮闘されています 00:13:38.695 --> 00:13:41.985 しかし僕たちが誇れるのは 僕たちは講義をしないので 00:13:41.985 --> 00:13:44.774 生徒1人1人と向き合えるということです 00:13:44.774 --> 00:13:47.674 「数学の問題はどう?」と聞く代わりに 00:13:47.674 --> 00:13:50.231 もっと踏み込んで声をかけるのです 00:13:50.231 --> 00:13:53.763 「生活はどう?家で困った事はない?」 00:13:53.763 --> 00:13:57.860 今や生徒達は教室に来る時 「あーあ、数学なんて!」ではなく 00:13:57.860 --> 00:14:00.983 「ブリエル先生とナッシュ先生は味方だろ」 となりました 00:14:00.983 --> 00:14:04.839 こんなシンプルな声かけで合格率は12%から 00:14:04.839 --> 00:14:09.453 65%に跳ね上がったのです 彼らは2度3度と数学で不合格で 00:14:09.453 --> 00:14:12.677 代数を受けるのが4度目の生徒も 何人かいました 00:14:12.677 --> 00:14:17.381 今 生徒達は少なくとも教室に来て 学べると感じています 00:14:18.133 --> 00:14:21.577 (拍手) 00:14:24.454 --> 00:14:27.227 ダン:これらを通して何が分かったでしょうか 00:14:27.227 --> 00:14:30.242 考えを整理することで 僕たちが変えられたのは 00:14:30.242 --> 00:14:32.555 学習とは実際どういうことか という概念です 00:14:32.555 --> 00:14:37.327 こうして僕たちは こんな教室での体験を 作り上げることができました 00:14:37.327 --> 00:14:39.772 生徒達は考えを整理し 00:14:39.772 --> 00:14:42.028 学習することの概念を変化させ 00:14:42.028 --> 00:14:44.730 今 僕たちのクラスで生徒達は 00:14:44.730 --> 00:14:51.276 授業を聞く代わりに全部自分たちで 批判的に考え 独創的に問題を解きます 00:14:51.276 --> 00:14:54.367 ご静聴有難うございます(笑) ちょっと退屈でしたでしょう 00:14:54.367 --> 00:14:59.257 その上 教師としての教室での価値を 00:14:59.257 --> 00:15:00.864 立て直すことが出来ました 00:15:00.864 --> 00:15:04.836 生徒のために 自分の専門知識とは別の経験を積み 00:15:04.836 --> 00:15:08.077 生徒達は全て自分たちで学べるようになりました 00:15:08.077 --> 00:15:10.192 僕たちは手助けするだけです 00:15:10.192 --> 00:15:13.373 そしてさらに それ以上に感動するのは 00:15:13.373 --> 00:15:16.864 生徒達が学習や教育に価値を見出していることです 00:15:16.864 --> 00:15:19.368 ここで紹介したい2つのコメントがあります 00:15:19.368 --> 00:15:22.569 生徒が教室での体験について語ったものです 00:15:22.569 --> 00:15:25.543 まずは1人目 「このクラスを取ってから分かったのは 00:15:25.543 --> 00:15:27.624 知性というのは整理されている状態の事だ 00:15:27.624 --> 00:15:30.380 もし皆がメンタルマップを作って考えを整理したら 00:15:30.380 --> 00:15:32.624 誰でも他人と同じくらい賢くなる」 00:15:32.624 --> 00:15:36.735 この生徒は今 3度目の代数Ⅰを取っています 00:15:36.735 --> 00:15:38.746 そしてもう1人 00:15:38.746 --> 00:15:42.913 「生まれた日 私達は物を手に取り 学び そして受け入れました 00:15:42.913 --> 00:15:46.071 私達は学んだことをベースに物事を理解します 00:15:46.071 --> 00:15:49.181 新しい事を理解するのも 過去の経験や考え方を 00:15:49.181 --> 00:15:51.598 整理する方法によって変わります 00:15:51.598 --> 00:15:53.807 もし経験や考え方の1つが間違っていたら 00:15:53.807 --> 00:15:58.288 新しい経験や考え方をどう理解するかに影響します 00:15:58.370 --> 00:16:01.793 マップを使って心の中を整理すれば 00:16:01.793 --> 00:16:04.026 人生に可能性を見つけることが出来ます」 00:16:04.026 --> 00:16:07.311 代数Ⅰを取るのが2度目の学生です 00:16:07.311 --> 00:16:10.596 教室での体験に基づいています 00:16:10.596 --> 00:16:13.882 これらから僕たちが学んだことは? 00:16:13.882 --> 00:16:17.352 まず批判的思考のできる生徒を 育てることが出来ました 00:16:17.352 --> 00:16:22.143 考えを整理することを教え どのようにまとめていくのかが 00:16:22.143 --> 00:16:25.887 理解に影響すると知りました しかも教室よりはるか遠くまで影響したのです 00:16:25.887 --> 00:16:32.707 想像してください 考え方や 考えから生まれる力 その整理法を 00:16:32.753 --> 00:16:34.899 理解し納得した人は 00:16:34.899 --> 00:16:37.960 自分の人生の可能性に影響を及ぼすでしょう 00:16:37.960 --> 00:16:41.228 これが個人に与える影響力を考えてみて下さい 00:16:41.228 --> 00:16:44.738 人生の可能性を手に入れるために必要なのは 00:16:44.738 --> 00:16:47.595 重要な意義ある言葉と それを整理する時間 00:16:47.595 --> 00:16:52.284 それらが実現されるまでの時間だけだと知るでしょう 00:16:52.284 --> 00:16:55.377 これがコミュニティーに与える影響力を想像して下さい 00:16:55.377 --> 00:16:58.764 人が出逢えばコミュニティーが出来ます 00:16:58.764 --> 00:17:01.385 こんなことにもなるでしょう 「反対はしないよ 00:17:01.385 --> 00:17:03.331 物の見方の違いに過ぎない 00:17:03.331 --> 00:17:06.079 時間をかけて全員のマップから言葉を集めよう 00:17:06.079 --> 00:17:08.671 そうすれば 強力な解決策が見つかるさ 00:17:08.671 --> 00:17:11.690 物の見方は1つだけじゃない 色んな見方がある」 00:17:11.690 --> 00:17:14.608 社会にどんな影響があるでしょう 00:17:14.608 --> 00:17:19.644 考えてみて下さい 社会というのは人々が集まるところです 00:17:19.644 --> 00:17:23.589 それ故に批判的思考のできる人を育てることは 00:17:23.589 --> 00:17:26.420 子ども達の為だけでなく 00:17:26.420 --> 00:17:29.386 僕たち自身の為でもあるのです 00:17:29.878 --> 00:17:34.409 一番重要なのは 批判的思考のできる人を育てることが 00:17:34.409 --> 00:17:39.171 個人やコミュニティーや社会が 希望をかなえ 可能性を探り 00:17:39.171 --> 00:17:43.550 夢を描き あるべき姿をとなるための 命綱だということなのです 00:17:43.550 --> 00:17:45.496 ありがとうございました 00:17:45.496 --> 00:17:48.467 (拍手)(歓声)