1 00:00:03,317 --> 00:00:07,000 通訳:ピアノ “p” は 私のお気に入りの音楽記号です 2 00:00:07,504 --> 00:00:09,293 そっと弾くという意味です 3 00:00:10,007 --> 00:00:14,170 楽器を弾いていて 楽譜に“p”があると 4 00:00:14,194 --> 00:00:15,817 そっと弾きます 5 00:00:16,120 --> 00:00:18,480 “p” が2つあれば もっと弱く 6 00:00:18,804 --> 00:00:21,959 4つあれば 極めて弱く 7 00:00:26,353 --> 00:00:29,756 これは私の描いた「“p” の木」です 8 00:00:29,780 --> 00:00:31,090 この絵が表しているのは 9 00:00:31,114 --> 00:00:35,603 “p” が何千個あろうと 決して 完全な無音には 10 00:00:35,627 --> 00:00:37,560 ならないということです 11 00:00:38,477 --> 00:00:41,255 これが今の私の「静寂」の定義です 12 00:00:41,279 --> 00:00:43,128 静寂は とてもかすかな音なのです 13 00:00:44,976 --> 00:00:46,459 少し お話ししたいのは 14 00:00:46,483 --> 00:00:49,649 アメリカ手話(ASL)の歴史と 15 00:00:49,673 --> 00:00:51,361 私自身のことです 16 00:00:53,851 --> 00:00:59,067 1800年代初頭 アメリカに フランス手話が持ち込まれ 17 00:00:59,091 --> 00:01:03,166 時と共に 現地の手話と混じり 18 00:01:03,190 --> 00:01:06,519 現在 ASLとして知られる言語へと 進化しました 19 00:01:07,168 --> 00:01:09,765 ASLには約200年の歴史があるのです 20 00:01:11,800 --> 00:01:13,508 私は生まれつき耳が聞こえません 21 00:01:15,244 --> 00:01:18,779 音は自分の人生の一部ではないと言われ 22 00:01:20,662 --> 00:01:22,497 そう信じ込んでいました 23 00:01:25,318 --> 00:01:28,841 でも今では そんなことはないと わかっています 24 00:01:29,272 --> 00:01:32,057 音は私の人生の とても大きな一部分です 25 00:01:32,081 --> 00:01:33,957 毎日 音が気にかかっています 26 00:01:38,483 --> 00:01:42,470 耳の聞こえない人間が 音の世界で生きていくのは 27 00:01:42,494 --> 00:01:45,414 まるで外国で暮らしているみたいです 28 00:01:45,438 --> 00:01:49,680 何の疑いもなく その土地の規則、 習慣、行動、規範に従って 29 00:01:49,704 --> 00:01:51,315 生きるようなものです 30 00:02:01,460 --> 00:02:04,090 ではどうやって私は音を 理解するのでしょう? 31 00:02:06,282 --> 00:02:09,226 私は人が音に どう反応するかを 観察します 32 00:02:10,654 --> 00:02:14,276 みんな まるでスピーカーのように 音を増幅してくれます 33 00:02:14,300 --> 00:02:16,421 私は その反応を見て それを再現します 34 00:02:16,782 --> 00:02:19,733 同時に 自分が 音をたてていることが分かり 35 00:02:19,757 --> 00:02:21,914 人がどう反応するか見てきました 36 00:02:22,600 --> 00:02:24,456 分かったのは 例えば こんなことです 37 00:02:24,480 --> 00:02:27,119 「ドアをバタンと閉めない」 38 00:02:28,350 --> 00:02:31,747 「ポテトチップを食べる時 あまり大きな音をたてない」 39 00:02:31,771 --> 00:02:32,771 (笑) 40 00:02:32,795 --> 00:02:34,063 「ゲップはしない 41 00:02:34,087 --> 00:02:35,268 食事の時 42 00:02:35,292 --> 00:02:38,134 食器で皿をこすらないようにする」 43 00:02:38,158 --> 00:02:40,688 これを「サウンドエチケット」と呼んでいます 44 00:02:43,927 --> 00:02:46,358 おそらく私は 耳の聞こえる人よりも 45 00:02:46,382 --> 00:02:48,596 このことを よく考えています 46 00:02:49,963 --> 00:02:51,919 音には細心の注意を払って 47 00:02:55,463 --> 00:02:59,329 そわそわしながら待ち構えています 48 00:02:59,353 --> 00:03:01,435 次に何が起こるか期待しているのです 49 00:03:01,459 --> 00:03:02,743 その結果が この絵です 50 00:03:04,280 --> 00:03:06,894 TBD 「今後決定」 51 00:03:07,724 --> 00:03:10,264 TBC 「次に続く」 52 00:03:10,819 --> 00:03:12,616 TBA 「追って通知」 53 00:03:16,793 --> 00:03:18,659 五線にお気づきでしょう 54 00:03:18,683 --> 00:03:20,874 この線には音符が描かれていません 55 00:03:20,898 --> 00:03:24,546 それはこの線が 既に音を含んでいるからです 56 00:03:24,570 --> 00:03:26,901 微妙なしみや汚れを通してです 57 00:03:28,863 --> 00:03:32,242 音の無い文化では 動きが音に等しいのです 58 00:03:37,617 --> 00:03:40,301 これがASLで「五線」を表すサインです 59 00:03:40,325 --> 00:03:42,817 典型的な五線は5つの線で出来ています 60 00:03:43,904 --> 00:03:46,678 しかし私はこんな風に 親指を立てて手話をするのが 61 00:03:46,702 --> 00:03:48,029 不自然に思えるのです 62 00:03:48,053 --> 00:03:51,461 だから絵の中では紙上に 線を4本しか描きません 63 00:03:53,199 --> 00:03:57,188 2008年ドイツのベルリンで 滞在型創作プログラムに 64 00:03:57,212 --> 00:03:58,981 参加する機会がありました 65 00:04:00,041 --> 00:04:02,819 それまで 私は画家として働いていました 66 00:04:05,020 --> 00:04:09,075 その夏の間 いろいろな美術館や 画廊を訪ねました 67 00:04:09,099 --> 00:04:11,081 いろいろな場所を渡り歩いていて 68 00:04:11,105 --> 00:04:13,424 視覚芸術が ないことに気づきました 69 00:04:14,618 --> 00:04:19,885 当時 「音」が流行り始めていて こんな印象を持ちました 70 00:04:19,909 --> 00:04:21,887 視覚的な作品は一つもない 71 00:04:21,911 --> 00:04:23,418 聴覚的な作品ばかりだと 72 00:04:25,482 --> 00:04:28,122 「音」が私のアートの領域に 入ってきました 73 00:04:29,168 --> 00:04:31,816 それは私をアートから 遠ざけるものでしょうか? 74 00:04:33,800 --> 00:04:36,496 そんな訳ないと思いました 75 00:04:36,520 --> 00:04:37,671 私には音が よく分かります 76 00:04:37,695 --> 00:04:40,337 分かるからこそ 77 00:04:40,361 --> 00:04:43,699 耳を通して経験する 必要すらありません 78 00:04:43,723 --> 00:04:46,708 音は 触覚を通して感じたり 79 00:04:46,732 --> 00:04:48,615 視覚的経験や 概念として 80 00:04:48,639 --> 00:04:50,313 体験することだってできるのです 81 00:04:53,048 --> 00:04:56,309 だから私は「音」を もう一度手に入れ 82 00:04:56,333 --> 00:04:58,447 自分のアートに取り入れる事にしました 83 00:05:01,016 --> 00:05:04,595 音に関して教わってきた全てを 84 00:05:04,619 --> 00:05:07,353 捨て 忘れる事にして 85 00:05:09,099 --> 00:05:11,389 私は新たな作品を創り始めました 86 00:05:12,961 --> 00:05:15,515 これをアートの世界で発表した時 87 00:05:15,539 --> 00:05:19,435 受けた支持と注目の多さに ぶっ飛びました 88 00:05:20,676 --> 00:05:22,042 私は気づいたのです 89 00:05:23,669 --> 00:05:27,155 音は お金や 90 00:05:27,179 --> 00:05:30,351 権力や支配に似ている つまり 91 00:05:30,375 --> 00:05:31,919 音は社会的な価値なのです 92 00:05:35,782 --> 00:05:39,646 頭のどこかで いつも思っていたのは 音は他人事 93 00:05:39,670 --> 00:05:41,157 耳の聞こえる人の物という事です 94 00:05:44,014 --> 00:05:46,489 音はとても力強く 95 00:05:46,513 --> 00:05:50,269 私や私の作品から力を奪うか 力を与えてくれるかの 96 00:05:50,293 --> 00:05:52,301 どちらかです 97 00:05:53,138 --> 00:05:55,115 私は力を貰う方を 選択しました 98 00:05:56,969 --> 00:06:00,317 話し言葉には大きな文化があります 99 00:06:01,233 --> 00:06:06,500 コミュニケーションを取るのに 実際の声を使わないというだけで 100 00:06:06,524 --> 00:06:10,276 私は 社会的にも 「声」を持たないかのようです 101 00:06:12,945 --> 00:06:16,863 だから対等な立場で私を支え 私の声になってくれる人と 102 00:06:16,887 --> 00:06:18,359 協力する必要があります 103 00:06:20,523 --> 00:06:24,765 そうすれば 社会とのつながりを 保てるのです 104 00:06:24,789 --> 00:06:27,211 だから 学校、職場、組織で 105 00:06:27,235 --> 00:06:29,559 たくさんの通訳の方々と協力しています 106 00:06:31,254 --> 00:06:34,453 彼らの声は私の声や アイデンティティーになります 107 00:06:36,365 --> 00:06:38,070 「聞いてもらえる」ようになるのです 108 00:06:42,380 --> 00:06:46,543 彼らの声には社会的な価値があります 109 00:06:52,178 --> 00:06:54,516 皮肉なことに 通訳の声を借りてはじめて 110 00:06:54,540 --> 00:06:58,361 私は一時的に社会的な価値を持てるのです 111 00:06:58,385 --> 00:07:01,367 それは まるで利子が高い借金を するようなものです 112 00:07:06,052 --> 00:07:08,149 この借金を続けなければ 113 00:07:08,173 --> 00:07:11,006 私は忘れ去られていき 114 00:07:11,030 --> 00:07:13,397 社会的な価値を持てなくなるような 気がするのです 115 00:07:17,488 --> 00:07:20,143 そこで新たな 私のアート媒体としての「音」で 116 00:07:20,167 --> 00:07:21,901 音楽の世界を探るのです 117 00:07:23,089 --> 00:07:27,065 私は音楽とASLの間の 類似点に気づき驚きました 118 00:07:29,186 --> 00:07:30,703 例えば 119 00:07:30,727 --> 00:07:33,079 音楽における「音」は 120 00:07:33,103 --> 00:07:36,126 紙上では完全には捕えられないし 表現出来ません 121 00:07:36,783 --> 00:07:39,835 同じ事がASLにおける「概念」にも 当てはまります 122 00:07:41,610 --> 00:07:45,624 どちらも 極めて空間的で 抑揚があります 123 00:07:50,213 --> 00:07:52,370 つまり 手話でも音でも 124 00:07:52,394 --> 00:07:54,903 わずかな変化が 全体の意味に 125 00:07:54,927 --> 00:07:56,711 影響を及ぼすことがあるのです 126 00:07:59,898 --> 00:08:02,120 ASLの機能をより良く理解して頂く為に 127 00:08:02,144 --> 00:08:05,129 ピアノに喩えてお話ししましょう 128 00:08:05,153 --> 00:08:06,711 ピアノを心に描いてみて下さい 129 00:08:08,299 --> 00:08:11,654 ASLは 様々な文法的要素に 分解できます 130 00:08:12,771 --> 00:08:16,831 指一本一本にいろいろな要素を割り振って ピアノを弾いたとしましょう 131 00:08:16,855 --> 00:08:21,860 例えば 表情や 身体の動き スピードや 手の形といった要素が 132 00:08:21,884 --> 00:08:25,656 ピアノを弾いている指に 割り振られていると 133 00:08:25,680 --> 00:08:27,888 考えてください 134 00:08:27,912 --> 00:08:29,749 英語という言語は直線的です 135 00:08:29,773 --> 00:08:32,578 一度にひとつずつ鍵盤をたたくようなものです 136 00:08:32,602 --> 00:08:36,250 一方 ASLは和音のようです 137 00:08:36,274 --> 00:08:39,658 概念や考えを はっきり表すには 138 00:08:39,682 --> 00:08:43,304 10本の指を 全部同時に 動かさなければならないからです 139 00:08:45,548 --> 00:08:49,574 たった1つの鍵盤が和音を変えれば 140 00:08:49,598 --> 00:08:51,791 全然違う意味を表すことになるでしょう 141 00:08:52,152 --> 00:08:56,426 音楽における音調、音色、音量にも 同じことが言えます 142 00:09:00,518 --> 00:09:04,096 ASLでは こういった文法的要素を駆使して 143 00:09:04,120 --> 00:09:05,813 様々な概念を表現できるのです 144 00:09:05,837 --> 00:09:07,822 「見る」を例に取ってみましょう 145 00:09:08,240 --> 00:09:09,948 これが「見る」です 146 00:09:12,699 --> 00:09:13,950 あなたを見ています 147 00:09:16,056 --> 00:09:17,356 あなたを見つめています 148 00:09:17,380 --> 00:09:19,094 (笑) 149 00:09:21,103 --> 00:09:22,400 (笑) 150 00:09:23,733 --> 00:09:26,399 ああ ダメだ 151 00:09:26,423 --> 00:09:27,573 (笑) 152 00:09:29,608 --> 00:09:30,779 おや まあ 153 00:09:33,521 --> 00:09:34,935 何見てるの? 154 00:09:37,410 --> 00:09:38,738 えー やめてよ 155 00:09:38,762 --> 00:09:40,431 (笑) 156 00:09:40,455 --> 00:09:41,639 そして考え始めます 157 00:09:41,663 --> 00:09:44,580 「音楽というレンズを通して ASLを見ると どうなるか?」 158 00:09:45,011 --> 00:09:48,218 手話を表出して それを何度も繰り返すと 159 00:09:48,242 --> 00:09:50,631 目に見える音楽のような物になります 160 00:09:52,016 --> 00:09:55,652 例えばこれは「1日」の手話です 161 00:09:55,676 --> 00:09:57,848 太陽が昇り沈みます 162 00:09:59,789 --> 00:10:02,129 これが「1日中」です 163 00:10:04,416 --> 00:10:07,617 これを繰り返し ゆっくりと動かすと 164 00:10:07,641 --> 00:10:09,806 見た目には短い音楽のようです 165 00:10:12,023 --> 00:10:14,482 「1日…中」 166 00:10:15,186 --> 00:10:19,084 「一晩中」にも同じ事が言えます 167 00:10:21,776 --> 00:10:22,930 「一晩中」 168 00:10:23,890 --> 00:10:27,125 これが 絵で表した「一晩中」です 169 00:10:30,501 --> 00:10:33,714 これで私は3つの異なる「夜」を 思いつきました 170 00:10:37,827 --> 00:10:38,977 「昨夜」 171 00:10:40,747 --> 00:10:41,899 「夜通し」 172 00:10:45,549 --> 00:10:48,303 (歌う)♪ 「一晩中」♪ 173 00:10:48,327 --> 00:10:50,588 (笑) 174 00:10:55,861 --> 00:10:59,206 3つ目は他の2つよりずっと音楽的です 175 00:10:59,230 --> 00:11:00,381 (笑) 176 00:11:01,413 --> 00:11:04,448 これは ASLで 時間をどう表現し 177 00:11:04,472 --> 00:11:08,931 時間の変化を 体からの距離で どう表現できるかを 示しています 178 00:11:08,955 --> 00:11:10,594 例えば 179 00:11:10,618 --> 00:11:13,757 「1H」は片手 「2H」は両手を表します 180 00:11:13,781 --> 00:11:17,011 「現在」という時制は 体のすぐ前で表します 181 00:11:17,035 --> 00:11:20,472 「未来」は 体の前 「過去」は 後ろで表します 182 00:11:24,209 --> 00:11:27,040 さて最初の例は「ずっと前」です 183 00:11:28,209 --> 00:11:29,370 それから「過去」 184 00:11:32,538 --> 00:11:34,231 「かつて」 185 00:11:34,255 --> 00:11:36,290 そして最後は私のお気に入りで 186 00:11:36,314 --> 00:11:38,940 とてもロマンチックで ドラマチックな観念です 187 00:11:38,964 --> 00:11:40,553 「昔々」 188 00:11:40,577 --> 00:11:41,986 (笑) 189 00:11:45,962 --> 00:11:48,679 これは「普通拍子」 190 00:11:48,703 --> 00:11:50,471 音楽用語で 191 00:11:50,495 --> 00:11:54,478 4分の4拍子を表しています 192 00:11:55,614 --> 00:11:57,426 「普通拍子」という言葉を見ると 193 00:11:57,450 --> 00:12:00,606 自然と私には「同時に」 という言葉が浮かびます 194 00:12:01,645 --> 00:12:04,856 それでは RHは右手 LHは左手だと思って下さい 195 00:12:05,578 --> 00:12:08,197 頭と胸に手を交差させ 五線を作ります 196 00:12:08,221 --> 00:12:09,403 [頭:RH フラッシュ ] 197 00:12:09,427 --> 00:12:10,677 [普通拍子] 198 00:12:10,701 --> 00:12:12,234 [胸:LH フラッシュ] 199 00:12:13,712 --> 00:12:16,810 これから「フラッシュ」の手話の 手形をお見せします 200 00:12:18,722 --> 00:12:20,699 ご一緒にやって頂けますか? 201 00:12:21,723 --> 00:12:23,067 皆さん手を挙げて 202 00:12:26,776 --> 00:12:29,474 頭と胸の所でやります 203 00:12:29,498 --> 00:12:31,872 同時にやりましょう 204 00:12:35,595 --> 00:12:36,896 そうです 205 00:12:37,329 --> 00:12:40,144 これが「恋に落ちる」という意味の 国際手話です 206 00:12:40,168 --> 00:12:42,045 (笑) 207 00:12:42,069 --> 00:12:43,972 ちなみに国際手話とは 208 00:12:43,996 --> 00:12:46,741 世界中の文化や手話にまたがって 209 00:12:46,765 --> 00:12:49,466 意思疎通の一助となる 目に見える道具です 210 00:12:49,997 --> 00:12:52,283 2つ目にこれをやりたいと思います 211 00:12:52,307 --> 00:12:54,043 また ご一緒にお願いします 212 00:12:58,891 --> 00:13:00,041 さてこれです 213 00:13:05,358 --> 00:13:08,058 これはASLで「植民地化」です 214 00:13:08,082 --> 00:13:09,486 (笑) 215 00:13:11,407 --> 00:13:12,678 さて3つ目は 216 00:13:12,702 --> 00:13:14,096 どうぞご一緒に 217 00:13:19,072 --> 00:13:20,222 もう一度 218 00:13:24,970 --> 00:13:27,478 これはASLで「啓発」です 219 00:13:27,502 --> 00:13:29,063 では3つを一緒にやりましょう 220 00:13:31,732 --> 00:13:32,889 「恋に落ちる」 221 00:13:33,897 --> 00:13:35,066 「植民地化」 222 00:13:35,845 --> 00:13:36,995 そして「啓発」 223 00:13:38,767 --> 00:13:39,917 皆さん お上手です 224 00:13:39,941 --> 00:13:41,159 (笑) 225 00:13:41,183 --> 00:13:43,421 この3つの手話は よく似ていますね 226 00:13:43,445 --> 00:13:45,542 どれも頭と胸の所でやりますが 227 00:13:45,566 --> 00:13:47,788 意味は全然違います 228 00:13:47,812 --> 00:13:51,136 ASLが 生き生きと栄える様子は 素晴らしいです 229 00:13:51,160 --> 00:13:52,459 ちょうど音楽と同じです 230 00:13:54,152 --> 00:13:56,978 しかし今の時代 231 00:13:57,002 --> 00:13:59,604 私たちは 聴覚重視の世界に生きています 232 00:13:59,628 --> 00:14:03,009 でもASLは音を伴わないので 233 00:14:03,033 --> 00:14:05,943 社会的な価値がないことに なってしまいます 234 00:14:07,271 --> 00:14:12,009 私たちは 何が社会的な価値を 規定しているか もっと真剣に考え 235 00:14:12,033 --> 00:14:15,875 ASLが独自の価値を持てるようにする 必要があります 236 00:14:15,899 --> 00:14:17,064 たとえ音を持たなくてもです 237 00:14:18,262 --> 00:14:22,950 これは 誰もが受け入れられる社会への 第一歩になるかもしれません 238 00:14:26,291 --> 00:14:28,423 そして みんな理解するでしょう 239 00:14:28,447 --> 00:14:31,983 ASLを学ぶのに ろう者である必要はないし 240 00:14:32,007 --> 00:14:34,294 音楽を学ぶのに 耳が聞こえる必要もないのです 241 00:14:36,891 --> 00:14:39,586 ASLは これほど豊かな財産なのですから 242 00:14:39,610 --> 00:14:42,395 皆さんに同じ体験をして頂きたいのです 243 00:14:42,419 --> 00:14:45,195 皆さんが 耳を傾け 244 00:14:45,219 --> 00:14:47,110 目を開いて 245 00:14:47,134 --> 00:14:48,845 私たちの文化に加わり 246 00:14:48,869 --> 00:14:51,388 「見える言語」を体験してほしいのです 247 00:14:51,412 --> 00:14:52,847 そうしたら 私たちと 248 00:14:52,871 --> 00:14:54,611 「恋に落ちる」かもしれませんよ 249 00:14:54,635 --> 00:14:56,693 (拍手) 250 00:14:56,717 --> 00:14:57,879 ありがとうございました 251 00:14:58,508 --> 00:15:00,409 デニス・カーラー・ブラートン: ハイこちらですよ 252 00:15:00,433 --> 00:15:03,831 (拍手)