こんにちは
(笑)
では もしも私が本当に心臓発作を起こしたら
皆さんのうちの何人が
私の命を救うための対処法を心得ている
自信がありますか?
自信のある方は手を上げてください
OK 何人かだけです 多くの皆さんは
全く自信がないんですね
正直 あなたが心配するのはもっともです
なぜなら今日
ヨーロッパだけでおよそ千人が
心筋梗塞か窒息で亡くなっているのですから
同じくらいの人がアメリカで
そして全世界ではもっと多くの人が
亡くなっています
その犠牲者の多くが救命できたかもしれないのです
もし周りの人々が
簡単な応急手当を知っていたならですが
もし そんな応急手当を教える
もっと良い方法があるなら
すごいと思いませんか?
インターネットを使えば
それが可能かもしれません
多分 こんな感じです...
(ビデオ) ナレーター: “Lifesaver”は
応急手当を教えるための
全く新しい試みです
これは ゲームのようにプレイする動画です
正しく手当をしないと
人が10分以内に亡くなるという3つの状況に
あなたを立ち会わせます
あなたは実践から学ぶのです
間違ったことをしたら―
どうなるか見てみましょう
男: 救急車を呼んで!
女: OK!
ナレーター: 正しいことをしてください―
救命のスリルを感じてください
女1: 救急車じゃないかしら?
このまま救急隊の到着を待つべきじゃない?
女2: だめよ待てないわ
機械の声: 電気ショックを実行します
女1: ジェイク お願い目を開けて!起きて!
男: 効果はあったか?どうだ?
女2: お願い!
機械の声: 心肺蘇生法を開始してください
女1: なんとかして!
女2: 心肺蘇生を再開するわ!
女1: 私たちは何をすれば?
「何かするんだ!」
「何をすればいいの?」
このような言葉が
今日も世界中で何百回も
言われています
では 人々に心肺蘇生法を教える現在の方法の
何がまずいのでしょうか?
遡ること2004年に私は気づきました
この写真は私じゃないですよ OK?
それは次のような
心肺蘇生法のコースでした
小さなプラスティック製ダミー
約10人につき1人の先生
お茶とビスケット
全てが快適でリラックス
そのコースの後で私は
かつて救命士だった先生と
話す機会を得ました
彼はこの教え方にはいくつかの
根本的問題があると言いました
まず “スケールが小さい”
1人の先生に10人
だから 何百万人もの人たちに
この方法を周知するのは
非常に難しいのです
それから “高価”
スケールが小さいからです
そしてそれは “不便” でした
心肺蘇生法コースを受けたいのに
見つからないことがよくあります
“忘れやすい”
人は一般的に コース内で学んだことを
約6カ月後には
忘れてしまっているものです
全てを忘れてしまう訳ではないですが
危機的状況が現実に起こった時に
部分的にしか覚えていなくて
助けるための第一歩が出ないのです
自信がないからです
そして 最後の問題には
一番深く考えさせられます
それは “非現実的”であることです
その救命士はこう言いました
心臓発作や窒息の状態にある
友人や家族を
助けようとしている時
それは 人生で一番恐ろしい瞬間である
可能性が非常に高いんだ と
そこでは悲鳴や叫びがあるだろうし
出血やパニックも起こるだろう
快適も上品なこともあり得ない
こんな形のトレーニングでは
それに備えられません
この全てが いわゆる傍観者効果に
つながります
それは次の2つのひどい種類に分けられます
1つは“訓練されていない傍観者”
そう 心肺蘇生法のコースを
受けたことのない人たちです
この人たちは窒息している人を
助ける方法を知りません
危機的状況の時も
何をするべきか知りません
もちろん 助けられません
これはもう十分酷いでしょう
しかし それよりも酷いのは
2つ目の“訓練を受けた傍観者”です
そう 心肺蘇生法のコースを受けた人たち―
これは常に起こることですが―
その人たちはコースを完了したものの
現実に危機的状況に出会った時
ただ完全に固まってしまうんです
なぜなら訓練中に見た光景と
現実が全然違うから 助けられないのです
だから何もしないのです
そして 結果として人は死にます
だから もっとマシな教え方を
しなければならないのです
なので私は考えました― ビデオを撮り
さらに対話型にしたらどうか?
“臨場感”に満ちたものにすれば
そのビデオはとても生々しく
悲鳴と叫びとパニックに
あふれたものになるでしょう
そして“対話型”にすれば
ただのんびり座って
流れるビデオを見るだけではいられません
あなたはイチかバチか
あらゆる手段をとらねばならないでしょう
これは今ある訓練を
“補完する”ものになるでしょう
“Lifesaver”プロジェクト一同
従来の救命コースは
受けるべきであると考えています
それでマスターできるなら
素晴らしい!それでいきましょう!
しかし あなたがコースを完了したけど
部分的に忘れてしまって
復習をしたいなら
また 従来のコースでは
うまくマスターできなかったなら
より リアルな研修を受けたいなら―
“Lifesaver”はそのような人向けです
これは“便利”です
常にインターネット上にあるからです
そして 私たちはこれを“無料”で提供します
でも そうするともちろん
資金調達が必要です
だから 2004年に
私はこう考えました―
人命救助のための対話型動画ですよ
それに資金を提供したくない人がいるものか
でしょ?!
(笑)
OK そして 2011年まで飛びますが
7年後 私は半額の資金を
何とか調達しました
その段階までに
私はUNIT9という会社と共に活動していました
そしてイギリス政府の技術戦略委員会から
必要資金の50%を
融通してもらえたのです
なので あと50%の資金が必要でしたが
あと12か月もありましたので
心配していませんでした
私たちはイギリスで最大の
応急手当法を支援する慈善団体へ行き
そこでの話し合いは
実リ多いものでしたが
彼らはこう返事をしたのです
NO
しかし まだ8か月ありましたので
大丈夫だと思っていました
私たちは ある大きな
イギリスの医療慈善団体へ行きました
実り多い話し合いを再びもてました
そして 彼らの返事は
NO
やっと その段階で私たちは焦り始めました
思い当たる人たち
全てのところへ行きました
イギリス蘇生協議会のような
小さな慈善団体を訪ねると
こんな返事でした
YES
ジャスミート・ソーアー 、アンディ・ロッキー
そしてサラ・ミッチェル
この3氏はイギリス蘇生協議会の
意思決定者で
ついに私たちが必要としている
残りの資金援助を決めてくれました
それは〆切の2日前のことでした
彼らがYESと言わなかったら
“Lifesaver”は実現しなかったでしょう
ギリギリセーフだったんです
そして“Lifesaver”は完成しました
それは3種の動画です
そのうちの2つは 心筋梗塞の人を助けるものです
あと1つは 窒息者の救命です
“Lifesaver”はあなたをすぐに
危機的状況へと投じます
さあ 1番目の動画であなたが出会う
最初の選択を見ましょう
(ビデオ)女1:ふざけているようには思えないわ
ジェイク 起きて
ジェイク 起きて 目を開けて しっかりして
男:誰か呼ぶべきかな?
女1:わからない わからないわ
聞こえてる? 目を開けて!
なんで 口をこんな風に動かし続けているの?
ナレーター: 仮にこの人があなただとします
あなたは応急手当の専門家ではありません
さあ 何をしますか?
ここで あなた(緊急時立ち合い者)の
選択肢が出ます
そう 積極的に関わらなければなりません
さて 選びます
私たちは歩行者通路にいます
車はありません
応急手当をしに行きますか?
他の危険を確認しますか?
それとも すぐ救命しに行きますか?
危険を確認する人は?
手を挙げてください
すぐに彼の元へ走る人は?
手を挙げてください
ありがとう ご婦人
すぐに彼の元へ走りましょう
あ!自転車にぶつかってしまいました
(笑)
そう こういうことがよく起こるんです
こういう状況ではね
ご婦人 まあ良いですよ
彼女は救護意欲をお持ちです
それは重要なことです
こういう状況では
怪我をすることがよくあります
助けたくて気が気でないためです
“Lifesaver”には
3バージョンあります
1つはコンピューター用
あとの2つはタブレットと
スマートフォン用です
タブレットとスマートフォン用のものでは
端末を1秒間に2回のペースで
上下に動かします
iPhoneならご覧のとおりです
すると 実際の行動に対する
正確なフィードバックが
即座に返ってきます
これは心肺蘇生法を感覚的に学ぶ
良い方法なのです
さて 上手く話すためのガイドラインは
1枚のスライドに2語以内
とよく言っています
“Lifesaver”は
公開されて1年以上経ちます
どんな調子でしょうか?
これは今夜お見せする中で
最も見づらいスライドです
“Lifesaver”のもらった賞です
ウェビー賞
英国アカデミー賞ノミネート
英国e‐ラーニング賞の金賞を4つ
今まで金賞を3つ以上とった
プロジェクトはありません
つまり 上々です
Twitterの支持も沢山あります
イギリスのある女性は
友人のために20ポンドの賞金をかけた
コンテストを自ら立ち上げました
“Lifesaver”に関するクイズを出して
これを周知しようというのです
やった!と思いました
私はそのクイズの答えを
全部知っていたからです
だから 本当に簡単に
20ポンドを獲得できると思いました
しかし 彼女はそれはズルだと言って
私には参加させてくれませんでした
“Lifesaver”は
こんな賞賛ももらいました
「私の人生で最も強烈なゲーム経験
“Lifesaver” ハマってる?心底」
ネット上でしばしば訊かれる質問は
「そのサイトは泣ける?」です
“Lifesaver”は
非常に納得がいく回答をします
例えば
「これは最も素晴らしい対話型サイトです
とても感動的で効果的
エンディングは泣けますよ」
こんなツイートやメールが
他にもたくさんあります
私たちは大変なボーナスを得ました
それはこの3つ目の動画にデイジー・リドリーが
出演してくれたことです
彼女は『スター・ウォーズ』の
キャストに最近 選ばれました
すごいことに
ハン・ソロとレイア姫の 娘を演じるんです
私はデイジーを出演させたくありませんでした―
なぜなら彼女はとても美しかったから
私はつまりその
人並みの外見の人を欲していたのです(笑)
しかし 彼女は素晴らしい演技をしました
ああ 彼女以外にいない
非常に素晴らしかった
そして もちろん彼女は
多くの視聴者を呼び込みました
そんな映像は今までありませんでした
この動画で最後にはしませんよ
今のところは
これだけということです
OK 全てよくできています―
でも裏付けがないですよね?
科学的根拠が必要です
2本の典型的な心肺蘇生法の動画を
見ている人の心拍数を医師が測りました
『CPRトレーニング』のような
従来の心肺蘇生法の動画は
とても快適で上品ですが
ちょっとダレがちです
そしてご覧のとおり
そのような動画を見ている間
心拍数が
87回/分を超えることはありませんでした
対して “Lifesaver”では
105回/分まで上がったのです
これはデスクトップのバージョンです
そこではキーボードを押すだけです
同業者によく訊かれる
質問の1つは
「分かったってば
でも この対話方式は
実際そんなに効果が違うのかい?
単に 人が悲鳴を上げたり
叫んだりするビデオを見せれば
十分なんじゃないか?」
では再び対話型が生み出す違いを
データでお見せしましょう
一方向型に作り変えた場合は 心拍数が
83回/分を超えることはありません
対話型は動画内で起こっていることを
あなた自身の問題であると
感じさせるからです
その人を救命できるのは
あなただけなのです
そして それがより強く感情に訴え
より強く心をつかむのです
イングランドの南ブリストル地域病院は
一般人をランダムに選んでテストしました
こんなことが分かりました
心肺蘇生法を行う自信がある者が
“Lifesaver”実践前は37%でしたが
実践後74%に上昇したのです
そのうえテストに参加した100%の人が
実際の緊急時には今まで以上に
人を助ける行動を起こすと言いました
“Lifesaver”は
有用な方法と言えそうです
これは沢山の危機的状況に
適応できるものです
“Lifesaver”をドイツや
アメリカ 中国に提供したいと思うのも
当然のことでしょう
私たちはまた
溺水から交通事故に至るまで12種類の
よくある危機を扱いたいとも思っています
女性の護身や
地震発生時に何をするかについても
扱いたいんです
他にもいろいろとね
そう この教え方には
たくさんの素晴らしい可能性があります
このプロジェクトのうち
資金援助を得ているのはいくつでしょうか?
現在 いくつが進行中でしょうか?
今のところ
どれ1つ進められていないんです
応急手当法を支援する
慈善団体にも
医療慈善団体にも再度行きましたが
全く興味を持ってもらえません
なぜだろう?
そう それは明らかでしょう?
私がヘタクソなんです
明らかにマーケティングの才がないんです
私はプロジェクトを進めることへの
希望を失いました
もっとうまくできるのは誰でしょう?
それはあなたです
“Lifesaver”のような動画の作成は
そう困難ではありません
普通のビデオを作るのと
そんなに違いはないのです
注目すべき秘訣はたった6つです
これで自分で好きな動画を作れます
そう難しくはありません
1.“これは実践式です”
“Lifesaver”や この型の動画は
誰かが心筋梗塞を起こす物語を
伝えるものではありません
“Lifesaver”は心筋梗塞を起こした誰かを
あなたが救命する動画です
2.“これは多岐に渡るエンディングが待ち受けている
ゲームブックではありません”
これには1つの結末しかありません―
人を救命することです
始めたなら あなたは沢山
戦わなければなりません
敗北したら その人は死んでしまいます
少し戻って 再び挑戦してください
最終的にあなたは人を救命できます
3.“対話型動画専門の監督が必要です”
多くの対話型動画は
ひどい失敗に終わります
よくある理由の1つは
監督が ただビデオを手掛けて去っていく
そんな十人並な奴だったことです
そのようなビデオは
スクリーンの向こう側にいる人々と
対話することもなく
ただ一方的に投げつけられるだけです
全て台無しです
あなたに必要なのは構想と台本、撮影、
コーディング、そして発表
その全てを総括する人です
そう 全体がよく統合されているのです
4.“対話型動画用の制作会社が必要です”
“Lifesaver”の制作会社は
UNIT9 でした
クリエイティブ・ディレクターの
ピエーロ・フレスコバルディ
技術協力者イェーツ・バックリーは
本当に素晴らしい仕事をしてくれました
それに加えてコーダーに
デザイナー
彼らのおかげで
今の“Lifesaver”があるのです
5.“実在する人間が本物の感情を生みます”
時々 皆はこう言います
「そのとおり しかしテレビゲームのように
コンピューター映像で
作ったらどうだろうか?」
可能でしょう しかしそれでは
実際の人間から現場で発せられる
感情面の結びつきと同じものは
味わえません
最後は6.“必要にかられない限り
対話型に作ってはいけない”
一方向型ビデオは
素晴らしい媒体です
シンプルに物語を伝えたい?
一方向型がいいね
シンプルに会話を記録したい?
一方向型がいい 素晴らしい媒体なんです
しかし もしもあなたのプロジェクトで
視聴者が何かをするのが必要不可欠なら
対話機能をビデオに加えるのは
すばらしいことです
しかし よく考えて
使うのは必要な時のみです
(ビデオ)救急隊:OK 皆さんのご協力に感謝します
後は我々が引き受けます
心肺蘇生を引き継ぎますので
3-2-1
女1:本当にありがとう
女2:ああ いいのよ
女2:彼が無事でありますように
男:本当にありがとう
救急隊:素晴らしい対応でした
よくやってくれました
女2:こちらこそ
ナレーター:電気ショックを行いました
“Lifesaver”が示すように
インターネットと対話型の動画を使えば
応急手当を効果的に教え
命を救うことができるのです
ありがとうございました
(拍手)