1 00:00:00,000 --> 00:00:02,000 「汝自身を知れ」 2 00:00:02,000 --> 00:00:04,000 この格言は古代ギリシャから ずっと知られています 3 00:00:04,000 --> 00:00:07,000 この世界的な金言を プラトンの言葉だという人もいれば 4 00:00:07,000 --> 00:00:09,000 ピタゴラスだという人もいます 5 00:00:09,000 --> 00:00:12,000 しかし 誰が最初に言ったのかは 実はあまり重要ではありません 6 00:00:12,000 --> 00:00:15,000 現代でも通用する 賢者の教えだからです 7 00:00:16,520 --> 00:00:18,000 「汝自身を知れ」 8 00:00:18,000 --> 00:00:20,000 この言葉は簡単なので 9 00:00:20,000 --> 00:00:22,000 まるで意味がないかのようですが 10 00:00:22,000 --> 00:00:25,250 身近で真実を言い得た言葉 のように響きませんか? 11 00:00:25,920 --> 00:00:28,320 「汝自身を知れ」 12 00:00:28,320 --> 00:00:31,720 私はこの普遍的な格言が 「意識の問題」 13 00:00:31,720 --> 00:00:33,820 もっと正確には 「意識の混乱」を 14 00:00:33,820 --> 00:00:35,090 表すと捉えています 15 00:00:35,090 --> 00:00:37,350 私は自分自身を知ることに に魅了されてきました 16 00:00:37,350 --> 00:00:39,000 その魅力に従って 芸術にどっぷり浸かり 17 00:00:39,000 --> 00:00:41,000 神経科学を学び 最終的には 18 00:00:41,000 --> 00:00:43,000 心理療法士になりました 19 00:00:43,000 --> 00:00:45,000 現在は 思考によるコンピュータ操作技術の 20 00:00:45,000 --> 00:00:47,000 インテラクソン社CEOとしての仕事に 21 00:00:47,000 --> 00:00:49,300 情熱のすべてを注いでいます 22 00:00:49,300 --> 00:00:51,000 私の目標は非常に単純で 23 00:00:51,000 --> 00:00:53,000 人が自分自身と 24 00:00:53,000 --> 00:00:55,000 調和していられるようにしたいのです 25 00:00:55,000 --> 00:00:57,000 私はこの 「汝自身を知れ」 を 26 00:00:57,000 --> 00:00:59,000 元にして自らのゴールを決めました 27 00:00:59,000 --> 00:01:01,000 考えてみれば この格言の教えは 28 00:01:01,000 --> 00:01:03,670 我々人類固有の 特徴のようなもの 29 00:01:03,670 --> 00:01:05,550 だと思いませんか? 30 00:01:05,550 --> 00:01:07,000 つまり 自己認識こそが 31 00:01:07,000 --> 00:01:09,000 我々ホモサピエンスと 32 00:01:09,000 --> 00:01:12,000 それ以前の人類とを分けるものです 33 00:01:12,000 --> 00:01:14,000 現在 私たちはしばしば 34 00:01:14,000 --> 00:01:16,000 iPhoneやiPodを気にしてばかりで 35 00:01:16,000 --> 00:01:19,000 立ち止まって 自分を深く理解できていません 36 00:01:19,000 --> 00:01:22,000 絶え間なく 溢れんばかりの メッセージ交換 37 00:01:22,000 --> 00:01:26,920 eメール、多様なメディアを介した 膨大な情報のやりとり 38 00:01:26,920 --> 00:01:28,860 パスワード アプリ リマインダ ツイートにタグ 39 00:01:28,860 --> 00:01:31,000 それらに私たちは埋もれてしまい 私たち自身の役に立つ為という 40 00:01:31,000 --> 00:01:33,000 騒がしいツールの 本来の役割を忘れています 41 00:01:33,000 --> 00:01:36,430 自分のことを 世界に発信する為に 42 00:01:36,430 --> 00:01:39,750 様々な方法に釘付けになり 時間を費やしていますが 43 00:01:39,750 --> 00:01:42,490 私たち自身のことを深く考える時間は 44 00:01:42,490 --> 00:01:45,000 ほとんどありません 45 00:01:45,000 --> 00:01:47,890 多くのツールに心を乱されています 46 00:01:47,890 --> 00:01:50,890 逃れるには ツールを全て手放して 47 00:01:50,890 --> 00:01:53,430 遠く 閑散な地に 「撤退」するしかないと感じています 48 00:01:53,430 --> 00:01:54,860 そして はるか遠くの 49 00:01:54,860 --> 00:01:56,000 山の頂上まで行くのです 50 00:01:56,000 --> 00:01:58,270 そこで羽を休めることによって 51 00:01:58,270 --> 00:02:00,330 確実に休息が取れて 52 00:02:00,330 --> 00:02:02,230 慌ただしい毎日を整理して 53 00:02:02,230 --> 00:02:05,410 自分を見直せると思い込んでいます 54 00:02:05,410 --> 00:02:06,620 しかし そんな山で 55 00:02:06,620 --> 00:02:09,430 素晴らしい平穏を得られたとしても 56 00:02:09,430 --> 00:02:12,000 一体何が達成できる のでしょうか? 57 00:02:12,000 --> 00:02:15,920 ただ逃げ出すのに成功するだけです 58 00:02:15,920 --> 00:02:17,640 「撤退」 という言葉は 59 00:02:17,640 --> 00:02:20,000 戦いに負けた時に 軍隊が使用する言葉で 60 00:02:20,000 --> 00:02:22,000 今居る所から抜け出すことです 61 00:02:22,000 --> 00:02:24,000 自分自身を知るために 62 00:02:24,000 --> 00:02:26,000 高い丘へと逃げ出す必要があるほどに 63 00:02:26,000 --> 00:02:29,650 自分の世界から プレッシャーを感じているのですか? 64 00:02:29,650 --> 00:02:32,510 そして 日常生活から抜け出して 考えたとしても 65 00:02:32,510 --> 00:02:35,930 最終的には現実に戻る必要が あるのです 66 00:02:35,930 --> 00:02:37,000 ですから この方法を考えてみると 67 00:02:37,000 --> 00:02:39,000 我々は ひょっこり自分を訪ねてくる 68 00:02:39,000 --> 00:02:42,000 旅行者のようです 69 00:02:42,000 --> 00:02:45,000 休暇を終えたら 結局 日常に戻ってしまうのです 70 00:02:45,000 --> 00:02:48,000 皆さんにお聞きしますが 71 00:02:48,000 --> 00:02:50,000 逃避することなく自分の内面を 72 00:02:50,000 --> 00:02:52,000 知る方法はあるでしょうか? 73 00:02:52,000 --> 00:02:54,000 自分自身が求める 74 00:02:54,000 --> 00:02:56,000 高い自己認識ができるように 75 00:02:56,000 --> 00:02:58,000 テクノロジーに囲まれた世界との 付き合い方を 76 00:02:58,000 --> 00:03:00,000 とらえ直すことはできるのでしょうか? 77 00:03:00,000 --> 00:03:03,000 ネットに繋がれた現代に生きながら 78 00:03:03,000 --> 00:03:06,000 古からの教訓 「汝自身を知れ」 を 79 00:03:06,000 --> 00:03:09,640 実践できるでしょうか? 80 00:03:09,640 --> 00:03:11,000 私は「できる」 と思います 81 00:03:11,000 --> 00:03:13,000 今日はその方法をご紹介します 82 00:03:13,000 --> 00:03:15,000 これは我々が研究しているテクノロジーで 83 00:03:15,000 --> 00:03:17,000 かつてないほど自分の内面が 84 00:03:17,000 --> 00:03:19,520 分かる方法です 85 00:03:19,520 --> 00:03:21,000 人が人であるようにする技術で 86 00:03:21,000 --> 00:03:23,700 古くから求めてきた 自己を知ることを 87 00:03:23,700 --> 00:03:26,000 さらに推し進めるのです 88 00:03:26,000 --> 00:03:30,000 これは「思考によるコンピュータ操作」と呼ばれています 89 00:03:32,000 --> 00:03:34,000 見てみてください 90 00:03:34,000 --> 00:03:36,000 私の額には小さな電極がついています 91 00:03:36,000 --> 00:03:38,000 これは私がお話ししている間も 92 00:03:38,000 --> 00:03:40,000 発生している脳の電気的活動を 93 00:03:40,000 --> 00:03:42,000 感知する脳波センサーで 94 00:03:42,000 --> 00:03:45,000 脳波は分析され 波形として描かれます 95 00:03:45,000 --> 00:03:48,000 どのようなものか お見せしましょう 96 00:03:48,000 --> 00:03:51,000 画面の青線が私の脳波図です 97 00:03:51,000 --> 00:03:53,000 これは頭から計測された信号で 98 00:03:53,000 --> 00:03:55,000 リアルタイムに描画されています 99 00:03:55,000 --> 00:03:58,000 緑と赤の縦棒は 同じ信号を 100 00:03:58,000 --> 00:04:00,000 周波数帯で表示しています 101 00:04:00,000 --> 00:04:02,000 低周波が左で高周波が右です 102 00:04:02,000 --> 00:04:05,000 話している私の脳波が実際に 見えているのです 103 00:04:07,000 --> 00:04:10,000 説得力がありますね 本当に波打っています 104 00:04:10,000 --> 00:04:12,000 しかし 人間にとっては 105 00:04:12,000 --> 00:04:14,000 このままでは役に立ちません 106 00:04:14,000 --> 00:04:16,000 そのため どうすれば このデータを 107 00:04:16,000 --> 00:04:18,000 人間に役立てることが出来るか 108 00:04:18,000 --> 00:04:20,000 長期間 研究してきました 109 00:04:21,320 --> 00:04:23,000 例えば その時 どの程度 リラックスしているか 110 00:04:23,000 --> 00:04:25,930 データで分かったらどうでしょうか? 111 00:04:25,930 --> 00:04:28,520 またはその情報を取り出して 112 00:04:28,520 --> 00:04:31,230 スクリーン上で有機的な形として 表示できたらどうでしょうか? 113 00:04:31,850 --> 00:04:33,000 この右側の形状を見れば 私の頭のなかで 114 00:04:33,000 --> 00:04:36,080 思考回路がどう働いているのか 教えてくれます 115 00:04:36,080 --> 00:04:37,480 リラックスすればするほど 116 00:04:37,480 --> 00:04:39,830 よりエネルギーが流れるようになります 117 00:04:39,830 --> 00:04:41,990 集中度を測りたいと 118 00:04:41,990 --> 00:04:43,630 思ったならば 119 00:04:43,630 --> 00:04:46,000 逆の左側の回路を 観察すればよいのです 120 00:04:46,000 --> 00:04:48,000 集中すればするほど 121 00:04:48,000 --> 00:04:51,000 脳の回路にエネルギーが満ちていきます 122 00:04:51,000 --> 00:04:54,000 通常であれば 集中度やリラックス度を 123 00:04:54,000 --> 00:04:57,000 具体的に知る方法はありませんでした 124 00:04:57,000 --> 00:04:59,000 私たちは自分自身の感情を 125 00:04:59,000 --> 00:05:01,000 全く理解していないことがあります 126 00:05:01,000 --> 00:05:04,000 知らず知らずのうちに ストレスに影響されて 127 00:05:04,000 --> 00:05:06,000 八つ当たりをしてしまい 128 00:05:06,000 --> 00:05:09,000 自分がどんな気分だったか 判っていたらなと 129 00:05:09,000 --> 00:05:11,000 冷静になってから後悔する こともあります 130 00:05:11,000 --> 00:05:13,000 この新しい自己認識の方法は 131 00:05:13,000 --> 00:05:15,000 暮らしと私達自身が 132 00:05:15,000 --> 00:05:18,000 向上する可能性を大幅に広げます 133 00:05:18,000 --> 00:05:21,000 効率よく働いたり 休憩で もっとリラックスしたり 134 00:05:21,000 --> 00:05:24,000 人との繋がりを深めたり もっと充実したものにする為の 135 00:05:24,000 --> 00:05:27,410 テクノロジーを築こうとしているのです 136 00:05:28,000 --> 00:05:31,000 実現しようとしているビジョンを 少し見ていただきます 137 00:05:31,000 --> 00:05:34,000 しかしその前にそこまでの経緯を見てください 138 00:05:34,000 --> 00:05:37,000 私の脳波はいつでも見ていただいて 構いませんけどね 139 00:05:37,000 --> 00:05:39,000 (笑) 140 00:05:39,000 --> 00:05:41,000 インテラクソンのチームと一緒に 141 00:05:41,000 --> 00:05:44,000 もう10年近く思考による操作のアプリケーションの開発を続けています 142 00:05:44,000 --> 00:05:46,250 開発当初 熱意を注いでいたのは 143 00:05:46,250 --> 00:05:49,760 思考で何かをコントロールすることです 144 00:05:49,760 --> 00:05:52,000 考えるだけで起動させたり 明かりを点けたり 145 00:05:52,000 --> 00:05:54,000 出来るものを作りました 146 00:05:54,000 --> 00:05:56,220 私達は思考と装置にある 147 00:05:56,220 --> 00:05:58,390 距離を超越してきました 148 00:05:58,390 --> 00:06:01,630 思考でコントロールできる何種類もの 149 00:06:01,630 --> 00:06:04,140 試作品や製品を生み出してきました 150 00:06:04,140 --> 00:06:05,950 例えば思考で操作できる家電や 151 00:06:05,950 --> 00:06:07,680 スロットカーゲームやビデオゲーム 152 00:06:07,680 --> 00:06:10,210 浮かんで移動するイスなどです 153 00:06:10,210 --> 00:06:11,810 想像力を必要とするテクノロジーや 154 00:06:11,810 --> 00:06:13,460 応用した仕組みを作り 155 00:06:13,460 --> 00:06:15,000 とても夢中になりました 156 00:06:15,000 --> 00:06:17,000 そしてオリンピックに向けて 157 00:06:17,000 --> 00:06:19,000 大きな事ができないか問われました 158 00:06:19,000 --> 00:06:21,000 2010年バンクーバー冬季オリンピックで 159 00:06:21,000 --> 00:06:23,820 大規模なインスタレーションの実施を請われ 160 00:06:23,820 --> 00:06:26,810 バンクーバーに居ながらにして 161 00:06:26,810 --> 00:06:29,930 CNタワーやカナダ国会議事堂 162 00:06:29,930 --> 00:06:31,250 ナイアガラの滝 163 00:06:31,250 --> 00:06:33,000 それぞれに設置した照明を 遠く離れた場所から 思考だけで 164 00:06:33,000 --> 00:06:35,000 コントロールするものでした 165 00:06:35,000 --> 00:06:38,000 五輪に集まった世界中の観客7,000人が 17日間に渡って 166 00:06:38,000 --> 00:06:40,000 実際に3,000キロ離れた照明を 167 00:06:40,000 --> 00:06:42,000 全員がリアルタイムで操作しました 168 00:06:42,000 --> 00:06:44,000 CNタワー 国会議事堂 ナイアガラの滝の 169 00:06:44,000 --> 00:06:46,200 照明をコントロールしたのです 170 00:06:46,200 --> 00:06:48,000 思考によるコントロールは 171 00:06:48,000 --> 00:06:50,000 かなり見栄えがするものでしたが 172 00:06:50,000 --> 00:06:54,080 チームは多層な人間の相互作用の方に 興味がありました 173 00:06:54,080 --> 00:06:55,480 そして 単純なコントロールよりも 174 00:06:55,480 --> 00:06:57,000 複雑な枠組みの 175 00:06:57,000 --> 00:07:00,000 思考による操作のアプリケーションの発明に取り掛かりました 176 00:07:00,000 --> 00:07:03,000 そして意識の反応に辿りつきました 177 00:07:03,000 --> 00:07:05,000 自分のことが分かるテクノロジーを 178 00:07:05,000 --> 00:07:07,000 作れると実感しました 179 00:07:07,000 --> 00:07:11,000 テクノロジーと付き合うことで 自分の状態が分かるようになるのです 180 00:07:11,000 --> 00:07:13,000 私たちは 照明や音楽やブラインドが 181 00:07:13,000 --> 00:07:16,000 自己の状態に応じて変化する感応室を作りました 182 00:07:16,000 --> 00:07:19,000 部屋の機器が精神活動のわずかな変化に反応します 183 00:07:19,000 --> 00:07:21,000 例えばその部屋のカウチで 184 00:07:21,000 --> 00:07:23,000 多忙な日を終えて 185 00:07:23,000 --> 00:07:26,000 リラックスし始めると音楽もメロウになります 186 00:07:26,000 --> 00:07:28,000 本を開くと 机の照明が明るくなります 187 00:07:28,000 --> 00:07:31,000 うとうとしてきたら システムが判断し 188 00:07:31,000 --> 00:07:34,000 人が眠りに落ちるのに合わせて 徐々に明かりを落とします 189 00:07:34,000 --> 00:07:37,000 自分のことが分かるテクノロジーがあり 自分の為に使えるなら 190 00:07:37,000 --> 00:07:39,000 感応室より 価値のある 191 00:07:39,000 --> 00:07:42,000 使い方があると 後から気がつきました 192 00:07:42,000 --> 00:07:45,000 自分自身について知ることができること 193 00:07:45,000 --> 00:07:47,000 自分では分からない 194 00:07:47,000 --> 00:07:49,000 性格の側面を知れたり 195 00:07:49,000 --> 00:07:52,570 以前は知りえなかったことが 分かるようになります 196 00:07:52,570 --> 00:07:54,760 例をお見せしましょう 197 00:07:54,760 --> 00:07:56,820 これはiPad用に作成された 198 00:07:56,820 --> 00:07:58,480 アプリケーションです 199 00:07:58,480 --> 00:08:00,000 『ゼンバウンド』は元々 200 00:08:00,000 --> 00:08:02,000 木型をロープで巻くゲームです 201 00:08:02,000 --> 00:08:04,000 これをヘッドセットで操作します 202 00:08:04,000 --> 00:08:07,000 iPadやスマートフォンにワイヤレスで 203 00:08:07,000 --> 00:08:09,000 接続したヘッドセットには 204 00:08:09,000 --> 00:08:12,000 額と耳の上に布製のセンサーがあります 205 00:08:12,000 --> 00:08:14,000 元々の『ゼンバウンド』は 206 00:08:14,000 --> 00:08:17,000 パッド上で指をスクロールして操作します 207 00:08:17,000 --> 00:08:19,000 私たちが作ったゲームでも 208 00:08:19,000 --> 00:08:21,000 もちろんあなたの思考で 209 00:08:21,000 --> 00:08:23,000 木型をコントロールします 210 00:08:23,000 --> 00:08:25,000 木型に集中すると 211 00:08:25,000 --> 00:08:27,000 木型が回転します 212 00:08:27,000 --> 00:08:30,000 集中が高まれば高まるほど より速く回転します 213 00:08:30,000 --> 00:08:32,000 画面は実際のもので 214 00:08:32,000 --> 00:08:34,000 デモ用の作りものではありません 215 00:08:34,000 --> 00:08:36,000 しかし本当に興味深いのは 216 00:08:36,000 --> 00:08:38,000 ゲームの最後に統計と あなたの思考に対する 217 00:08:38,000 --> 00:08:40,000 フィードバックが表示されることです 218 00:08:40,000 --> 00:08:42,000 グラフや表で脳がどんな風に 219 00:08:42,000 --> 00:08:44,000 動いていたかがわかります 220 00:08:44,000 --> 00:08:47,000 どれだけロープを使ったかとか 221 00:08:47,000 --> 00:08:49,000 ハイスコアが分かるだけでなく 222 00:08:49,000 --> 00:08:51,000 あなたの心の中で 何が起こっていたかが分かるのです 223 00:08:51,000 --> 00:08:53,000 このフィードバックは 224 00:08:53,000 --> 00:08:56,000 自分の内面がどうなっていたのかが 225 00:08:56,000 --> 00:08:59,000 理解できるという貴重なものです 226 00:08:59,000 --> 00:09:01,000 私はこれを 227 00:09:01,000 --> 00:09:03,000 『イントラ・アクティブ』 と呼んでいます 228 00:09:03,000 --> 00:09:05,000 通常 テクノロジーは相互作用的 つまり 229 00:09:05,000 --> 00:09:07,000 インタラクティブだと思われていますが 230 00:09:07,000 --> 00:09:09,000 このテクノロジーは 231 00:09:09,000 --> 00:09:11,000 内側で機能するのです 232 00:09:11,000 --> 00:09:14,940 このテクノロジーは自分の内面を理解し 233 00:09:14,940 --> 00:09:17,570 自分に情報を返すという 234 00:09:17,570 --> 00:09:19,000 関係性を築きます 235 00:09:19,000 --> 00:09:21,000 私たちは そこで返ってくる情報で 236 00:09:21,000 --> 00:09:23,000 自分自身を推し進めることができるのです 237 00:09:23,000 --> 00:09:26,190 反応のループの中で 238 00:09:26,190 --> 00:09:29,490 その情報を使って自分を理解できるのです 239 00:09:29,490 --> 00:09:32,000 イントラクソンでは 240 00:09:32,000 --> 00:09:35,000 イントラ・アクティブテクノロジーは 241 00:09:35,000 --> 00:09:38,000 私たち固有の任務の一つです 242 00:09:38,000 --> 00:09:41,000 このテクノロジーで私たちは 自分の内なるものを理解し 243 00:09:41,000 --> 00:09:43,000 外部への表現に 244 00:09:43,000 --> 00:09:46,000 即座に反映できます 245 00:09:46,000 --> 00:09:49,000 例えば思考によるコンピュータ操作を用いれば 246 00:09:49,000 --> 00:09:51,000 ADDを持つ子に 集中力の 247 00:09:51,000 --> 00:09:53,000 高め方を教えることができます 248 00:09:53,000 --> 00:09:57,000 ADDの子どもたちは集中した状態の ベータ波の割合が少なく 249 00:09:57,000 --> 00:09:59,000 シータ状態の割合が高いのです 250 00:09:59,000 --> 00:10:02,000 集中した脳の状態を奨励する アプリケーションがあれば 251 00:10:02,000 --> 00:10:05,000 子どもがビデオゲームの中で 自分の脳波をコントロールし 252 00:10:05,000 --> 00:10:08,000 ADDの症状を自ら改善するでしょう 253 00:10:08,000 --> 00:10:11,000 リタリンと同じくらいの効果が期待できます 254 00:10:11,000 --> 00:10:13,000 おそらくもっと重要なことは 255 00:10:13,000 --> 00:10:15,000 思考によるコンピュータ操作で ADDの子どもが 256 00:10:15,000 --> 00:10:18,000 自分の変動する精神状態を感じることができて 257 00:10:18,000 --> 00:10:20,000 自分自身と 自分に合った学習方法を 258 00:10:20,000 --> 00:10:22,000 知ることが出来るのです 259 00:10:22,000 --> 00:10:26,000 自分の状態を知り 症状を自ら改善するという方法によって 260 00:10:26,000 --> 00:10:29,000 世間の汚名を覆すことが出来るでしょう 261 00:10:29,000 --> 00:10:31,630 彼らは人と違うと診断され 262 00:10:31,630 --> 00:10:33,680 汚名を着せられているのです 263 00:10:33,680 --> 00:10:35,000 私たちは 頭の中をしっかりと見つめ 264 00:10:35,000 --> 00:10:37,000 これまでは手が届かなかったもの 265 00:10:37,000 --> 00:10:42,000 不可思議で近づけなかったものと 協調することができます 266 00:10:42,000 --> 00:10:45,000 脳波解析技術が 私たちを理解し 感情を予測し 267 00:10:45,000 --> 00:10:47,000 最善の解決策をもたらします 268 00:10:47,000 --> 00:10:50,000 一生に渡って計算され解析された 269 00:10:50,000 --> 00:10:53,000 自己意識の結集を想像してみてください 270 00:10:53,000 --> 00:10:55,000 客観的な視点から得られる 271 00:10:55,000 --> 00:10:57,000 自己への洞察を想像してみてください 272 00:10:57,000 --> 00:11:00,000 それは自分専用のGoogleに繋ぐようなものです 273 00:11:00,000 --> 00:11:02,000 Googleでは 274 00:11:02,000 --> 00:11:04,000 画像を見た時の考えや気分次第で 275 00:11:04,000 --> 00:11:07,000 画像にタグ付けしたり 検索したり出来ます 276 00:11:07,000 --> 00:11:09,000 happy という感情を どんな動物でも構いません 277 00:11:09,000 --> 00:11:12,000 動物の赤ちゃんに タグ付けし 278 00:11:12,000 --> 00:11:14,000 そのデータベースを検索することも可能です 279 00:11:14,000 --> 00:11:16,000 キーワードではなく 280 00:11:16,000 --> 00:11:19,000 その「感情」でデータベースを検索するのです 281 00:11:19,000 --> 00:11:21,000 Facebookの写真に 282 00:11:21,000 --> 00:11:24,000 思い出から湧き出る感情を 283 00:11:24,000 --> 00:11:26,000 タグ付けしておくと 284 00:11:26,000 --> 00:11:28,000 あなたが惹きつけられる順に 285 00:11:28,000 --> 00:11:30,550 即座に並べて表示してくれます 286 00:11:30,550 --> 00:11:33,000 これだけで 287 00:11:33,000 --> 00:11:35,000 テクノロジーを人間に近づけるというのは 288 00:11:35,000 --> 00:11:38,000 すでに自然となっている人とテクノロジーの関わり方を 289 00:11:38,000 --> 00:11:41,000 統合することなのです 290 00:11:41,000 --> 00:11:43,000 人間行動に適用すると 291 00:11:43,000 --> 00:11:46,000 何を実行すべきか さらにもっと重要なことに 292 00:11:46,000 --> 00:11:49,470 なぜ実行したのかが 掴めるようになります 293 00:11:49,470 --> 00:11:51,560 私たちを形作る 重要で 294 00:11:51,560 --> 00:11:53,840 しかしわずかな手掛かり全てから 295 00:11:53,840 --> 00:11:56,000 全体像をつかめるのです 296 00:11:56,000 --> 00:11:57,970 人間に近づいたテクノロジーを使えば 297 00:11:57,970 --> 00:11:59,820 睡眠サイクルの質を監視できます 298 00:11:59,820 --> 00:12:02,000 生産性が低下するタイミングがあれば 299 00:12:02,000 --> 00:12:04,000 データを解析して 300 00:12:04,000 --> 00:12:06,000 仕事と休憩の より効果的な 301 00:12:06,000 --> 00:12:08,000 バランスを見つけられます 302 00:12:08,000 --> 00:12:10,620 他には 何が疲労の原因なのか 303 00:12:10,620 --> 00:12:12,370 何が元気の源なのか 304 00:12:12,370 --> 00:12:15,000 どんなきっかけで落ち込むのか 305 00:12:15,000 --> 00:12:19,000 何をすればうっぷんを晴らせるのか 知っていますか? 306 00:12:19,000 --> 00:12:21,000 想像してみて下さい 307 00:12:21,000 --> 00:12:24,000 データがあれば幸せにも順位をつけることが 可能なのです 308 00:12:24,000 --> 00:12:27,000 誰と居ると一番幸せなのか とか 309 00:12:27,000 --> 00:12:30,000 何をしていると嬉しいのか とか 310 00:12:30,000 --> 00:12:33,000 あなたを幸せにする人との時間を増やしますか? それを優先しますか? 311 00:12:33,000 --> 00:12:36,000 じゃあ 離婚しますか? 312 00:12:36,000 --> 00:12:38,000 思考によるコンピュータ操作は何層にもなる 313 00:12:38,000 --> 00:12:41,000 色鮮やかな人生像を作りだします 314 00:12:41,000 --> 00:12:44,000 これで 心理的な出来事の意味を知り 315 00:12:44,000 --> 00:12:47,950 長期間に渡る行動のストーリーを 作ることができます 316 00:12:47,950 --> 00:12:49,380 私たちを前進させ 317 00:12:49,380 --> 00:12:51,000 何が起きているのかを教えてくれる 318 00:12:51,000 --> 00:12:54,290 根底にあるメッセージが見えるようになるでしょう 319 00:12:54,450 --> 00:12:56,000 このことで 320 00:12:56,000 --> 00:12:58,000 人生の流れや結果 321 00:12:58,000 --> 00:13:00,000 人格を 自らの手で 322 00:13:00,000 --> 00:13:02,000 変えることができます 323 00:13:03,550 --> 00:13:05,350 2,000年前にギリシャの賢人達は 324 00:13:05,350 --> 00:13:07,580 鋭い洞察力を持っていました 325 00:13:07,580 --> 00:13:09,380 短い金言にならって生きて 326 00:13:09,380 --> 00:13:11,720 自分を見つめれば 327 00:13:11,720 --> 00:13:16,000 大切なことがうまくいくということを 知っていました 328 00:13:16,000 --> 00:13:19,000 彼らはメッセージの力と 329 00:13:19,000 --> 00:13:21,000 人間の価値を 330 00:13:21,000 --> 00:13:24,000 変化し 進化し 成長していくものと捉えていました 331 00:13:24,000 --> 00:13:27,000 しかし彼らはもっと根本的なことも 分かっていました 332 00:13:27,000 --> 00:13:30,000 発見から得られる純粋な喜びや 333 00:13:30,000 --> 00:13:33,000 世界と またそこで自分らしくあることから 334 00:13:33,000 --> 00:13:35,000 得られる喜びや感銘 335 00:13:35,000 --> 00:13:37,000 自分自身の人生を見つめること 感じること 336 00:13:37,000 --> 00:13:40,640 そして 知ることから得られる 豊かさを理解していたのです 337 00:13:41,510 --> 00:13:43,140 私の母はアーティストでした 子どもの頃 338 00:13:43,140 --> 00:13:46,170 母が絵筆を走らせて 絵に命を吹き込むのをよく見ていました 339 00:13:46,170 --> 00:13:49,240 最初は真っ白なキャンバスが どんな絵にもなる可能性がありました 340 00:13:49,240 --> 00:13:50,920 すぐに母の色鮮やかな 341 00:13:50,920 --> 00:13:53,000 アイデアと表現で 生き生きしたものになりました 342 00:13:53,000 --> 00:13:55,700 母の傍に座り 343 00:13:55,700 --> 00:13:58,930 次々にキャンバスに絵が描かれていくのを見て 344 00:13:58,930 --> 00:14:02,000 私は 自分の世界は自分で作れる ということを学びました 345 00:14:02,000 --> 00:14:04,000 私たちの内面のアイデアや 346 00:14:04,000 --> 00:14:07,000 感情や想像力は 347 00:14:07,000 --> 00:14:11,000 脳や体に束縛されてはいないのだ と学んだのです 348 00:14:11,000 --> 00:14:14,000 考えることができ 発見することができれば 349 00:14:14,000 --> 00:14:17,000 実現することができるのです 350 00:14:17,000 --> 00:14:19,000 私にとって思考によるコンピュータ操作は 351 00:14:19,000 --> 00:14:21,940 絵筆のように単純で強力です 352 00:14:21,940 --> 00:14:24,000 隠された自己世界への 353 00:14:24,000 --> 00:14:26,000 扉を開け 活性化するひとつの道具です 354 00:14:26,000 --> 00:14:28,000 楽しみなのは いつか 355 00:14:28,000 --> 00:14:31,000 あなたの傍に座り 新しい道具箱を開いて 356 00:14:31,000 --> 00:14:33,000 私たちが作り出す世界と 357 00:14:33,000 --> 00:14:35,000 私たち自身にとっての 358 00:14:35,000 --> 00:14:37,000 さらなる発見に 359 00:14:37,000 --> 00:14:39,000 遭遇することです 360 00:14:39,000 --> 00:14:41,000 ありがとうございました 361 00:14:41,000 --> 00:14:43,000 (拍手)