1 00:00:00,000 --> 00:00:05,000 46億年の歴史を 2 00:00:05,000 --> 00:00:07,000 18分間でお話しします 3 00:00:07,000 --> 00:00:10,000 1分あたり3億年です 4 00:00:10,000 --> 00:00:14,000 NASAが初めて撮影した火星の写真から 5 00:00:14,000 --> 00:00:16,000 始めましょう 6 00:00:16,000 --> 00:00:18,000 これはマリナー4号が1965年に 7 00:00:18,000 --> 00:00:21,000 飛びながら撮ったものです 8 00:00:21,000 --> 00:00:23,000 この写真が公開されたとき 9 00:00:23,000 --> 00:00:26,000 あの有名な科学ジャーナル 10 00:00:26,000 --> 00:00:29,000 つまりニューヨーク タイムズが社説に書きました 11 00:00:29,000 --> 00:00:31,000 「火星は面白くない 12 00:00:31,000 --> 00:00:34,000 死の世界である NASAは火星を研究するのに 13 00:00:34,000 --> 00:00:38,000 これ以上の時間や努力を費やすべきではない」 14 00:00:38,000 --> 00:00:40,000 幸運なことにワシントンのNASA本部の 15 00:00:40,000 --> 00:00:42,000 リーダー達はより分別のある人々でした 16 00:00:42,000 --> 00:00:46,000 それでこの赤い星の 17 00:00:46,000 --> 00:00:48,000 大規模な調査が始まったのです 18 00:00:48,000 --> 00:00:52,000 あらゆる科学において鍵となる質問のひとつは 19 00:00:52,000 --> 00:00:54,000 「地球の外に生命はいるのか?」というものです 20 00:00:54,000 --> 00:00:58,000 火星は地球外で生命が最も存在していそうな 21 00:00:58,000 --> 00:01:00,000 場所だと私は考えています 22 00:01:00,000 --> 00:01:02,000 後ほど 23 00:01:02,000 --> 00:01:04,000 火星に生命がいるかもしれないと示唆する 24 00:01:04,000 --> 00:01:06,000 驚くべき調査結果をお見せします 25 00:01:06,000 --> 00:01:10,000 でもまずはバイキング号が撮った写真のことをお話しします 26 00:01:10,000 --> 00:01:14,000 これはバイキング号が1976年に撮った写真を合成したものです 27 00:01:14,000 --> 00:01:17,000 バイキング号はNASAのラングレー研究所で 28 00:01:17,000 --> 00:01:19,000 開発され 運用されました 29 00:01:19,000 --> 00:01:23,000 我々は1976年に2機の周回探査機と着陸機を送りました 30 00:01:23,000 --> 00:01:27,000 4つの宇宙探査機のうち 2機は火星を周回し 31 00:01:27,000 --> 00:01:29,000 2機は表面に着陸しました 32 00:01:29,000 --> 00:01:31,000 素晴らしい成果でした 33 00:01:31,000 --> 00:01:33,000 これは地球外の惑星の表面で 34 00:01:33,000 --> 00:01:35,000 撮られた最初の写真です 35 00:01:35,000 --> 00:01:37,000 バイキングの着陸機が撮った 36 00:01:37,000 --> 00:01:39,000 火星の表面の写真です 37 00:01:39,000 --> 00:01:42,000 確かに火星は赤いのです 38 00:01:42,000 --> 00:01:45,000 火星は地球の半分の大きさです 39 00:01:45,000 --> 00:01:48,000 でも地球の三分の二は水に覆われているので 40 00:01:48,000 --> 00:01:51,000 火星の陸地面積は 41 00:01:51,000 --> 00:01:53,000 地球の陸地面積と同じぐらいあります 42 00:01:53,000 --> 00:01:58,000 サイズは地球の半分でも非常に大きな場所なのです 43 00:01:58,000 --> 00:02:01,000 我々は火星表面の 44 00:02:01,000 --> 00:02:03,000 地理を測量しました 45 00:02:03,000 --> 00:02:05,000 標高差がわかりましたし 46 00:02:05,000 --> 00:02:07,000 火星について多くのことを知りました 47 00:02:07,000 --> 00:02:11,000 火星には太陽系で最大の火山があります 48 00:02:11,000 --> 00:02:13,000 オリンポス山です 49 00:02:13,000 --> 00:02:15,000 火星には太陽系のグランド キャニオンも 50 00:02:15,000 --> 00:02:18,000 あります マリネリス峡谷です 51 00:02:18,000 --> 00:02:20,000 ものすごく興味深い惑星です 52 00:02:20,000 --> 00:02:23,000 火星には太陽系で一番大きい 53 00:02:23,000 --> 00:02:25,000 衝突クレーターの跡 54 00:02:25,000 --> 00:02:27,000 ヘラス盆地もあります 55 00:02:27,000 --> 00:02:29,000 直径は3,200キロあります 56 00:02:29,000 --> 00:02:31,000 この衝突体が火星にぶつかった時に 57 00:02:31,000 --> 00:02:33,000 もしその場に居合わせたなら 58 00:02:33,000 --> 00:02:35,000 それは本当にひどい日だったことでしょう 59 00:02:35,000 --> 00:02:37,000 (笑) 60 00:02:37,000 --> 00:02:39,000 これはオリンポス山です 61 00:02:39,000 --> 00:02:42,000 アリゾナ州よりも大きいのです 62 00:02:42,000 --> 00:02:44,000 火山は重要です 63 00:02:44,000 --> 00:02:47,000 大気と海を作り出します 64 00:02:47,000 --> 00:02:50,000 今見ているのはマリネリス峡谷 65 00:02:50,000 --> 00:02:52,000 太陽系で最大の峡谷です 66 00:02:52,000 --> 00:02:55,000 4,800キロの長さがあります アメリカの地図に 67 00:02:55,000 --> 00:02:57,000 重ねて見ているところです 68 00:02:57,000 --> 00:03:00,000 火星で最も興味深い特徴のひとつだと 69 00:03:00,000 --> 00:03:02,000 米国科学アカデミーは言うのですが 70 00:03:02,000 --> 00:03:05,000 宇宙時代の10大ミステリーのひとつは 71 00:03:05,000 --> 00:03:08,000 なぜ火星の一部の地域は 72 00:03:08,000 --> 00:03:10,000 これほど強い磁気を帯びているのかということです 73 00:03:10,000 --> 00:03:12,000 地殻磁気と呼んでいます 74 00:03:12,000 --> 00:03:15,000 火星には 現在の我々にはわからない 75 00:03:15,000 --> 00:03:18,000 何らかの理由で 76 00:03:18,000 --> 00:03:21,000 表面が非常に強い磁気を帯びている場所があります 77 00:03:21,000 --> 00:03:23,000 火星に水はあるのでしょうか? 78 00:03:23,000 --> 00:03:26,000 いいえ 今日の火星の表面に 79 00:03:26,000 --> 00:03:28,000 液体の水はありません 80 00:03:28,000 --> 00:03:30,000 でも大昔の火星には 81 00:03:30,000 --> 00:03:33,000 川と勢いよく流れる水があったかもしれない 82 00:03:33,000 --> 00:03:35,000 ことを示唆する 83 00:03:35,000 --> 00:03:38,000 興味深い証拠があります 84 00:03:38,000 --> 00:03:40,000 今 火星は非常に乾燥しています 85 00:03:40,000 --> 00:03:43,000 極冠にはいくらか水があると私たちは考えています 86 00:03:43,000 --> 00:03:46,000 北極と南極の極冠です 87 00:03:46,000 --> 00:03:48,000 最近の画像です 88 00:03:48,000 --> 00:03:51,000 スピリット号とオポテュニティ号からのものです 89 00:03:51,000 --> 00:03:53,000 かつて非常に速い流水が 90 00:03:53,000 --> 00:03:57,000 火星の地表にあったことを示しています 91 00:03:57,000 --> 00:03:59,000 なぜ水は重要なのでしょう? 92 00:03:59,000 --> 00:04:03,000 生命が生まれるには水が必要だからです 93 00:04:03,000 --> 00:04:05,000 水は惑星で生命が生まれ 94 00:04:05,000 --> 00:04:09,000 進化する上で鍵となる物質です 95 00:04:09,000 --> 00:04:11,000 南極とオリンポス山の 96 00:04:11,000 --> 00:04:14,000 写真です 97 00:04:14,000 --> 00:04:16,000 似ていますね 氷河です 98 00:04:16,000 --> 00:04:18,000 つまりこれは凍った水です 99 00:04:18,000 --> 00:04:21,000 火星にある氷の水です 100 00:04:21,000 --> 00:04:24,000 私のお気に入りの写真です ほんの数週間前に撮られました 101 00:04:24,000 --> 00:04:26,000 まだ公開はされていません 102 00:04:26,000 --> 00:04:29,000 ヨーロッパ宇宙事業団が撮影した 103 00:04:29,000 --> 00:04:31,000 マーズ エクスプレスによる火星のクレーターと 104 00:04:31,000 --> 00:04:33,000 クレーターの中の画像です 105 00:04:33,000 --> 00:04:36,000 液体の水と氷があります 106 00:04:36,000 --> 00:04:38,000 とても興味深い写真です 107 00:04:38,000 --> 00:04:42,000 火星が生まれて間もない頃 108 00:04:42,000 --> 00:04:45,000 つまり46億年前 109 00:04:45,000 --> 00:04:49,000 火星は地球ととてもよく似ていたと私たちは考えています 110 00:04:49,000 --> 00:04:52,000 火星には川も湖もありました 111 00:04:52,000 --> 00:04:56,000 でもより重要なのは惑星規模の海があったことです 112 00:04:56,000 --> 00:05:00,000 海は北半球にあったと考えています 113 00:05:00,000 --> 00:05:02,000 この青い部分は 114 00:05:02,000 --> 00:05:05,000 6キロほどの窪みを示していますが 115 00:05:05,000 --> 00:05:08,000 ここはその昔 火星の表面で 116 00:05:08,000 --> 00:05:10,000 海だった場所です 117 00:05:10,000 --> 00:05:13,000 海を作るほど大量にあった火星の水はどこに行ったのでしょう? 118 00:05:13,000 --> 00:05:15,000 こういうことだと思います 119 00:05:15,000 --> 00:05:18,000 火星を周回する衛星オデッセイから 120 00:05:18,000 --> 00:05:22,000 数年前に送られてきた計測結果です 121 00:05:22,000 --> 00:05:24,000 火星の地表下に水があります 122 00:05:24,000 --> 00:05:27,000 凍結した氷として存在しています 123 00:05:27,000 --> 00:05:30,000 これは割合を示しています 青っぽい色なら 124 00:05:30,000 --> 00:05:33,000 重さにして16%だということになります 125 00:05:33,000 --> 00:05:35,000 重さにして内部の16%が 126 00:05:35,000 --> 00:05:38,000 凍った水 あるいは氷なのです 127 00:05:38,000 --> 00:05:41,000 地表下にはたくさんの水があるのです 128 00:05:41,000 --> 00:05:45,000 火星の測量結果で 129 00:05:45,000 --> 00:05:48,000 一番興味深く謎めいていると私が感じるものが 130 00:05:48,000 --> 00:05:51,000 今年の早い時期に 131 00:05:51,000 --> 00:05:54,000 サイエンス誌に掲載されました 132 00:05:54,000 --> 00:05:58,000 今見ているのは火星の大気における 133 00:05:58,000 --> 00:06:02,000 メタンガス つまりCH4の存在です 134 00:06:02,000 --> 00:06:06,000 メタンが3つの地域にあるのが見えます 135 00:06:06,000 --> 00:06:08,000 なぜメタンは重要なのでしょう? 136 00:06:08,000 --> 00:06:10,000 地球ではほとんど全て 137 00:06:10,000 --> 00:06:13,000 99.9%のメタンが 138 00:06:13,000 --> 00:06:16,000 生物から作り出されているからです 139 00:06:16,000 --> 00:06:20,000 小さな緑色の人ではなく 140 00:06:20,000 --> 00:06:22,000 地中か地上の微生物からです 141 00:06:22,000 --> 00:06:24,000 今や火星の大気には 142 00:06:24,000 --> 00:06:27,000 メタンが含まれているという証拠があります 143 00:06:27,000 --> 00:06:29,000 それは地球上では 144 00:06:29,000 --> 00:06:31,000 有機物から発生するもの 145 00:06:31,000 --> 00:06:33,000 つまり生物から作り出されるものです 146 00:06:33,000 --> 00:06:37,000 3つの地域があります A, B1とB2です 147 00:06:37,000 --> 00:06:40,000 こんな場所でメタンが噴き出しています 148 00:06:40,000 --> 00:06:43,000 地質学的な研究から 149 00:06:43,000 --> 00:06:47,000 ここが火星で最も古い地域だとわかります 150 00:06:47,000 --> 00:06:49,000 実のところ地球も火星も 151 00:06:49,000 --> 00:06:53,000 生まれて46億年です 152 00:06:53,000 --> 00:06:57,000 地球で最も古い岩は36億年前のものでしかありません 153 00:06:57,000 --> 00:07:00,000 我々の地質学的な理解によれば 154 00:07:00,000 --> 00:07:02,000 10億年のギャップがあるのは 155 00:07:02,000 --> 00:07:04,000 プレートテクトニクスによるものです 156 00:07:04,000 --> 00:07:07,000 地球の地殻は循環を繰り返しています 157 00:07:07,000 --> 00:07:09,000 最初の10億年にさかのぼる 158 00:07:09,000 --> 00:07:11,000 地質学的な記録がないのです 159 00:07:11,000 --> 00:07:13,000 その記録が火星には残っています 160 00:07:13,000 --> 00:07:15,000 私たちが見ている地域は 161 00:07:15,000 --> 00:07:19,000 地球と火星が形成された 162 00:07:19,000 --> 00:07:22,000 46億年前にさかのぼります 163 00:07:22,000 --> 00:07:24,000 火曜日のことでした 164 00:07:24,000 --> 00:07:26,000 (笑) 165 00:07:26,000 --> 00:07:28,000 この地図が示しているのは 166 00:07:28,000 --> 00:07:32,000 我々が火星の表面に着陸船を送り込んだ場所です 167 00:07:32,000 --> 00:07:35,000 バイキング1号と2号です 168 00:07:35,000 --> 00:07:38,000 オポテュニティ号とスピリット号 169 00:07:38,000 --> 00:07:40,000 そしてマーズ パスファインダーと 170 00:07:40,000 --> 00:07:42,000 2年前に着陸したばかりのフェニックス 171 00:07:42,000 --> 00:07:46,000 我々の地上探査機と着陸船はすべて 172 00:07:46,000 --> 00:07:48,000 北半球に行きました 173 00:07:48,000 --> 00:07:51,000 北半球が 174 00:07:51,000 --> 00:07:53,000 古代の海盆であった 175 00:07:53,000 --> 00:07:55,000 地域だからです 176 00:07:55,000 --> 00:07:57,000 クレーターはあまり多くありません 177 00:07:57,000 --> 00:08:00,000 水が小惑星や隕石の衝撃から 178 00:08:00,000 --> 00:08:04,000 海盆を守ったからです 179 00:08:04,000 --> 00:08:07,000 では南半球を見てください 180 00:08:07,000 --> 00:08:09,000 南半球には衝突クレーターや 181 00:08:09,000 --> 00:08:11,000 火山のクレーターがあります 182 00:08:11,000 --> 00:08:13,000 ヘラス盆地です 183 00:08:13,000 --> 00:08:16,000 地質学的に非常に異なる場所です 184 00:08:16,000 --> 00:08:19,000 メタンがあるのは 185 00:08:19,000 --> 00:08:23,000 非常にでこぼこした地域です 186 00:08:23,000 --> 00:08:25,000 火星に存在する 187 00:08:25,000 --> 00:08:28,000 謎を解き明かす最善の方法は何か? 188 00:08:28,000 --> 00:08:32,000 この問いを10年前に発しました 189 00:08:32,000 --> 00:08:35,000 最高の火星研究者10人を 190 00:08:35,000 --> 00:08:39,000 2日間ラングレー研究所に招待しました 191 00:08:39,000 --> 00:08:41,000 その場で 192 00:08:41,000 --> 00:08:44,000 答えの出ていない大きな問題を取り上げ 193 00:08:44,000 --> 00:08:47,000 2日間を費やして 194 00:08:47,000 --> 00:08:50,000 どうすればこの問いに答えられるのかを話し合いました 195 00:08:50,000 --> 00:08:53,000 会合の結果は 196 00:08:53,000 --> 00:08:59,000 ARESというロケット動力のロボット飛行機でした 197 00:08:59,000 --> 00:09:03,000 空から地域レベルで環境探査する飛行機です 198 00:09:03,000 --> 00:09:05,000 これはARESの模型です 199 00:09:05,000 --> 00:09:08,000 五分の一の大きさです 200 00:09:08,000 --> 00:09:12,000 この飛行機はラングレー研究所で設計されました 201 00:09:12,000 --> 00:09:14,000 もし火星を飛ぶ飛行機を作れる 202 00:09:14,000 --> 00:09:16,000 場所があるのならば 203 00:09:16,000 --> 00:09:18,000 ラングレー研究所に他なりません 204 00:09:18,000 --> 00:09:20,000 ほぼ100年にわたって 205 00:09:20,000 --> 00:09:23,000 世界の航空学をリードしてきました 206 00:09:23,000 --> 00:09:26,000 地表の1.6キロほど上空を飛びます 207 00:09:26,000 --> 00:09:28,000 何百マイルも飛行できます 208 00:09:28,000 --> 00:09:31,000 時速は約720キロです 209 00:09:31,000 --> 00:09:34,000 地表探査機や着陸船では 210 00:09:34,000 --> 00:09:36,000 できないことが可能になります 211 00:09:36,000 --> 00:09:39,000 山や火山 衝突クレーターや 212 00:09:39,000 --> 00:09:41,000 谷の上を飛ぶことができます 213 00:09:41,000 --> 00:09:43,000 地表の磁気や 214 00:09:43,000 --> 00:09:46,000 極冠や内部に水を含む地表の上も飛べます 215 00:09:46,000 --> 00:09:48,000 そして火星の生命を探すことができます 216 00:09:48,000 --> 00:09:50,000 でも同じぐらい重要なのは 217 00:09:50,000 --> 00:09:53,000 火星の大気中を飛びながら 218 00:09:53,000 --> 00:09:56,000 その記録を送信することです 219 00:09:56,000 --> 00:09:59,000 地球外で初の飛行機によるフライトの 220 00:09:59,000 --> 00:10:02,000 画像を地球に送ります 221 00:10:02,000 --> 00:10:06,000 私たちは税金を通じてこのミッションを支えている 222 00:10:06,000 --> 00:10:09,000 アメリカの人々を元気づけたいと思っています 223 00:10:09,000 --> 00:10:12,000 さらに重要なことは 224 00:10:12,000 --> 00:10:15,000 次世代の科学者や 225 00:10:15,000 --> 00:10:18,000 テクノロジスト エンジニア 数学者たちを奮起させることです 226 00:10:18,000 --> 00:10:22,000 次世代の科学者やエンジニア 数学者 227 00:10:22,000 --> 00:10:26,000 テクノロジストたちをしっかり養成することは 228 00:10:26,000 --> 00:10:28,000 国家の安全保障という点でも 229 00:10:28,000 --> 00:10:31,000 経済を活性化するためにも極めて重要です 230 00:10:31,000 --> 00:10:34,000 ARESが火星を飛んでいるところは 231 00:10:34,000 --> 00:10:36,000 こんな風に見えます 232 00:10:36,000 --> 00:10:38,000 事前にプログラミングします 233 00:10:38,000 --> 00:10:40,000 メタンがあるところを飛び 234 00:10:40,000 --> 00:10:43,000 飛行機に積んだ装置で 235 00:10:43,000 --> 00:10:46,000 3分ごとに火星の大気のサンプルを取るつもりです 236 00:10:46,000 --> 00:10:48,000 メタンとともに 237 00:10:48,000 --> 00:10:50,000 生物によって作り出される 238 00:10:50,000 --> 00:10:52,000 他のガスも探します 239 00:10:52,000 --> 00:10:56,000 これらのガスが排出される場所を突き止めます 240 00:10:56,000 --> 00:10:59,000 その場所の傾きを計測できるので 241 00:10:59,000 --> 00:11:02,000 そこに着陸するという 242 00:11:02,000 --> 00:11:05,000 次のミッションを行うことができます 243 00:11:05,000 --> 00:11:08,000 どうやって飛行機を火星に運ぶのか? 244 00:11:08,000 --> 00:11:11,000 簡単に言えば 「とても注意深く」です 245 00:11:11,000 --> 00:11:15,000 それを火星まで飛ばすのではなく 246 00:11:15,000 --> 00:11:18,000 宇宙船に乗せて 247 00:11:18,000 --> 00:11:20,000 火星まで送ります 248 00:11:20,000 --> 00:11:22,000 問題は 宇宙船の直径が 249 00:11:22,000 --> 00:11:26,000 最大で2.7メートルだということです 250 00:11:26,000 --> 00:11:31,000 ARESは翼の長さが6.4メートルで 長さが5.2メートルあります 251 00:11:31,000 --> 00:11:33,000 それをどうやって火星に送り込むのか? 252 00:11:33,000 --> 00:11:35,000 折りたたんで 253 00:11:35,000 --> 00:11:38,000 宇宙船で運ぶのです 254 00:11:38,000 --> 00:11:41,000 エアロシェルと呼ばれる防護殻に入れます 255 00:11:41,000 --> 00:11:43,000 こういう風にするのです 256 00:11:43,000 --> 00:11:47,000 一連の流れを解説したビデオもあります 257 00:11:47,000 --> 00:11:52,000 ビデオ:5,4,3,2,1 258 00:11:52,000 --> 00:11:55,000 主エンジンスタート 発射 259 00:12:05,000 --> 00:12:08,000 JL:フロリダのケネディ宇宙センターでの打ち上げです 260 00:12:14,000 --> 00:12:16,000 この宇宙船が火星に着くまで 261 00:12:16,000 --> 00:12:18,000 9ヶ月かかります 262 00:12:18,000 --> 00:12:21,000 火星の大気に入ります 263 00:12:21,000 --> 00:12:23,000 ものすごい熱です 264 00:12:26,000 --> 00:12:28,000 摩擦熱です 時速29,000キロで進みます 265 00:12:28,000 --> 00:12:32,000 パラシュートが開いてスピードを落とします 266 00:12:32,000 --> 00:12:35,000 耐熱タイルを切り離し 267 00:12:35,000 --> 00:12:38,000 初めて飛行機が大気にさらされます 268 00:12:38,000 --> 00:12:41,000 折りたたまれていた部分が広がり 269 00:12:41,000 --> 00:12:43,000 ロケットエンジンが点火します 270 00:12:50,000 --> 00:12:53,000 1時間の飛行で 271 00:12:53,000 --> 00:12:56,000 大気を精密に測定し 272 00:12:56,000 --> 00:12:59,000 生物性のガスと 273 00:12:59,000 --> 00:13:02,000 火山性のガスを探し 274 00:13:02,000 --> 00:13:05,000 今はわかっていない 275 00:13:05,000 --> 00:13:08,000 地表や地表の磁気を研究し 276 00:13:08,000 --> 00:13:10,000 他の領域も調べることで 277 00:13:10,000 --> 00:13:13,000 火星についての教科書を書き換えられるはずです 278 00:13:13,000 --> 00:13:15,000 入念な準備が成功を約束します 279 00:13:15,000 --> 00:13:17,000 なぜ成功が約束されるのでしょうか? 280 00:13:17,000 --> 00:13:21,000 ARESの模型をいくつか用意して 281 00:13:21,000 --> 00:13:24,000 NASAのラングレー研究所で 282 00:13:24,000 --> 00:13:27,000 火星と同じ条件を作り 283 00:13:27,000 --> 00:13:29,000 6つの風洞で8年間実験をしてきたからです 284 00:13:29,000 --> 00:13:31,000 同じぐらい重要なことですが 285 00:13:31,000 --> 00:13:35,000 我々はARESを地球の 286 00:13:35,000 --> 00:13:38,000 高度3万メートルの大気中でテストしています 287 00:13:38,000 --> 00:13:41,000 火星で飛ぶ予定の大気と 288 00:13:41,000 --> 00:13:44,000 同じような密度と気圧です 289 00:13:44,000 --> 00:13:47,000 3万メートルです アメリカを横断してロサンゼルスにいくと 290 00:13:47,000 --> 00:13:49,000 高度1万1千メートルを飛ぶことになります 291 00:13:49,000 --> 00:13:52,000 私たちの試験飛行は高度3万メートルです 292 00:13:52,000 --> 00:13:55,000 試験飛行の模様をお見せしましょう 293 00:13:55,000 --> 00:13:57,000 二分の一の模型です 294 00:13:57,000 --> 00:13:59,000 これは高高度ヘリウム気球です 295 00:13:59,000 --> 00:14:02,000 オレゴンのティラムックの上空です 296 00:14:02,000 --> 00:14:06,000 折りたたんだ飛行機を気球に乗せます 297 00:14:06,000 --> 00:14:08,000 上昇するのに3時間ほどかかります 298 00:14:08,000 --> 00:14:10,000 それから3万メートルの高さで 299 00:14:10,000 --> 00:14:12,000 飛行機を放す指示を出します 300 00:14:12,000 --> 00:14:16,000 翼を展開し すべてはうまく行きました 301 00:14:16,000 --> 00:14:18,000 この技術を完全にするため 302 00:14:18,000 --> 00:14:20,000 高高度と 303 00:14:20,000 --> 00:14:25,000 低高度の試験を行いました 304 00:14:25,000 --> 00:14:27,000 火星に行く準備はできています 305 00:14:27,000 --> 00:14:29,000 ここにあるのは縮尺モデルですが 306 00:14:29,000 --> 00:14:31,000 NASAのラングレー研究所には 307 00:14:31,000 --> 00:14:34,000 実物大のモデルがあります 308 00:14:34,000 --> 00:14:38,000 準備はできています 必要なのはNASA本部からの小切手だけです 309 00:14:38,000 --> 00:14:40,000 (笑) 310 00:14:40,000 --> 00:14:42,000 お金がかかるんです 311 00:14:42,000 --> 00:14:45,000 今日の講演の謝礼はこのミッションに 312 00:14:45,000 --> 00:14:47,000 寄付します 313 00:14:47,000 --> 00:14:51,000 実のところ謝礼はないのです 314 00:14:51,000 --> 00:14:53,000 これがARESのチームです 315 00:14:53,000 --> 00:14:57,000 150人ほどの科学者と技術者がいます 316 00:14:57,000 --> 00:14:59,000 ジェット推進研究所や 317 00:14:59,000 --> 00:15:01,000 ゴダード宇宙飛行センター 318 00:15:01,000 --> 00:15:04,000 エイメス研究所 6つの 319 00:15:04,000 --> 00:15:06,000 主要な大学や企業とともに 320 00:15:06,000 --> 00:15:13,000 大きな努力を払い NASAのラングレー研究所で計画が進められています 321 00:15:13,000 --> 00:15:16,000 最後に言いたいのですが 322 00:15:16,000 --> 00:15:18,000 ここからあまり遠くない 323 00:15:18,000 --> 00:15:21,000 ノースカロライナのキティホークで 324 00:15:21,000 --> 00:15:23,000 100年あまり前に 325 00:15:23,000 --> 00:15:25,000 初めて飛行機による動力飛行が行われ 326 00:15:25,000 --> 00:15:28,000 歴史が作られました 327 00:15:28,000 --> 00:15:30,000 私たちは今まさに 328 00:15:30,000 --> 00:15:33,000 地球の大気の外で 329 00:15:33,000 --> 00:15:35,000 飛行機による初めての飛行をしようとしています 330 00:15:35,000 --> 00:15:38,000 この飛行機を火星で飛ばして 331 00:15:38,000 --> 00:15:40,000 教科書を書き換える準備はできています 332 00:15:40,000 --> 00:15:43,000 もっと情報が知りたいのなら 333 00:15:43,000 --> 00:15:46,000 ウェブサイトでこの刺激的で興味深い 334 00:15:46,000 --> 00:15:49,000 ミッションのこと なぜ我々がそれをやりたいのかを説明しています 335 00:15:49,000 --> 00:15:51,000 どうもありがとうございました 336 00:15:51,000 --> 00:15:54,000 (拍手)