WEBVTT

00:00:11.075 --> 00:00:15.462
“まず私は こう仮定することから始める
この世界は すべてがあべこべだと”

00:00:15.462 --> 00:00:17.673
“すべてが間違っており――”

00:00:17.673 --> 00:00:20.262
“間違った人びとが 罪を問われ――”

00:00:20.262 --> 00:00:23.218
“あるいは 罪を問われず――”

00:00:23.218 --> 00:00:25.796
“間違った人びとが 権力を握り――”

00:00:25.796 --> 00:00:28.295
“あるいは 権力の座を追われ――”

00:00:28.295 --> 00:00:31.716
“そして この国や世界の富が
小手先の改革ではなく――”

00:00:31.716 --> 00:00:35.187
“劇的な富の再分配を
必要とするような――”

00:00:35.187 --> 00:00:39.328
“分配のされ方をしていると”

00:00:39.328 --> 00:00:42.804
“また私は こうも仮定する
異論などある筈もないと”

00:00:42.804 --> 00:00:47.393
“ちょっと世界の状況のことを
考えてみれば 誰でも――”

00:00:47.393 --> 00:00:50.939
“この世界のすべてが
あべこべだと気付くからだ”

00:00:50.939 --> 00:00:52.393
“もし 考えることをせずに”

00:00:52.393 --> 00:00:57.195
“ＴＶや学者の言うことだけを
信じていれば――”

00:00:57.195 --> 00:01:00.650
“「現実はそんなに悪くない」”

00:01:00.650 --> 00:01:04.325
“「些細なことがおかしいだけ」
と 思ってしまうことだろう”

00:01:04.325 --> 00:01:07.072
“だが 少し離れたところから
見てみると――”

00:01:07.072 --> 00:01:11.233
“世界のありようが
見えてくるようになる”

00:01:11.233 --> 00:01:14.066
“そして 恐ろしくなるだろう”

00:01:14.066 --> 00:01:16.214
“だから この仮定から始める”

00:01:16.214 --> 00:01:19.093
“世界はすべて 
あべこべなのだと”

00:01:19.093 --> 00:01:22.459
“「市民的不服従」という　
この話題も 実にあべこべだ”

00:01:22.459 --> 00:01:23.751
“「市民的不服従」を”

00:01:23.751 --> 00:01:26.523
“話題にした突端――“

00:01:26.523 --> 00:01:30.956
“「市民的不服従に問題がある」と
言っていることになる”

00:01:30.956 --> 00:01:34.256
“問題は そこにあるのではない”

00:01:34.256 --> 00:01:38.425
“問題は 「市民的服従」にある”

00:01:41.676 --> 00:01:44.035
“問題は 世界中の多くの人びとが――”

00:01:44.035 --> 00:01:47.159
“政府指導者らの命じるがまま
付き従ってきたことにある”

00:01:47.159 --> 00:01:49.140
“そして服従したがために――”

00:01:49.140 --> 00:01:53.191
“戦争が起こり 数百万もの人が
殺されたことにある”

00:01:53.191 --> 00:01:55.975
“ナチスドイツが
まさに そうだった”

00:01:55.975 --> 00:01:59.108
“問題が服従にあったことは
もう分かっている”

00:01:59.108 --> 00:02:01.604
“人びとは ヒトラーに従った”

00:02:01.604 --> 00:02:04.561
“人びとは従った
それが間違いだった”

00:02:04.561 --> 00:02:08.179
“人びとは異を唱えるべきだった
そして抵抗すべきだった”

00:02:08.179 --> 00:02:12.673
“我々がその場にいたら
そうして見せただろう”

00:02:12.673 --> 00:02:15.986
“スターリン時代の
ロシアでもそうだった”

00:02:15.986 --> 00:02:21.162
“人びとは従順だった
まるで家畜のように”

00:02:21.162 --> 00:02:25.070
“搾取されるのが当たり前の
封建時代のようではないか”

00:02:25.070 --> 00:02:30.288
“中世はあまりにも
悲惨な時代だったではないか”

00:02:30.288 --> 00:02:36.257
“だが現代では 西洋文明が栄え
「法の支配」がある”

00:02:37.548 --> 00:02:39.316
“「法の支配」は――”

00:02:39.316 --> 00:02:44.656
“それ以前に存在した社会的不正を
規則化し かつ極大化した”

00:02:44.656 --> 00:02:48.212
“それが 「法の支配」が
もたらしたものだ”

00:02:48.731 --> 00:02:50.981
“世界のあらゆる指導者が
法治を寵愛する一方で――”

00:02:50.981 --> 00:02:55.394
“人びとにとっては それが
災いでしかないとき――”

00:02:55.410 --> 00:02:58.902
“我々は 気付かなければならない”

00:02:58.902 --> 00:03:03.215
“我々の思考の中で
国と国の境を越えなければならない”

00:03:03.215 --> 00:03:08.777
“ニクソン大統領は 我々よりも
ブレジネフ書記長と響き合っていた”

00:03:08.777 --> 00:03:14.837
“フーバー長官は 我々よりもずっと
ソ連秘密警察の長官と響き合っていた”

00:03:14.837 --> 00:03:20.501
“法や秩序への国際奉仕の精神が
指導者たちを同志のような絆で結んだ”

00:03:20.501 --> 00:03:23.306
“だから 我々は常に驚かされる”

00:03:23.306 --> 00:03:27.188
“彼らは会えば 笑みを絶やさず
堅い握手を交わし 葉巻を愉しむからだ”

00:03:27.188 --> 00:03:32.155
“表で何と言おうと
彼らは本当は仲良しなのである”

00:03:33.539 --> 00:03:38.064
“我々は何を
為そうとしているのか”

00:03:38.064 --> 00:03:40.909
“それは多分
『独立宣言』の理念――”

00:03:40.909 --> 00:03:46.292
“目標 そして精神に
立ち返ることであろう”

00:03:46.292 --> 00:03:49.112
“その精神とは即ち
不当な権力や 生存 自由――”

00:03:49.112 --> 00:03:55.126
“幸福の追求の権利を奪う
勢力に対する抵抗の精神を指す”

00:03:55.126 --> 00:03:56.760
“したがって
そのような状況下では――”

00:03:56.760 --> 00:04:00.683
“現行の政府を「改造」または
「廃止」する権利が要請される”

00:04:00.683 --> 00:04:04.214
“ここで強調されるのは
「政府の廃止」だ”

00:04:04.361 --> 00:04:07.342
“だが 『独立宣言』の理念を
確立するためには――”

00:04:07.342 --> 00:04:09.807
“「法の外」へと
出なければならない”

00:04:09.807 --> 00:04:12.636
“殺人を強要したり――”

00:04:12.651 --> 00:04:15.324
“これまでのような
富の配分を許容し――”

00:04:15.324 --> 00:04:19.956
“厳格な解釈でしか
成立しえない罪を問い――”

00:04:19.990 --> 00:04:25.265
“大罪を犯した者の罪を問わない
法に従うことを やめなければらない”

00:04:30.450 --> 00:04:32.192
“私の願いは――”

00:04:32.192 --> 00:04:36.126
“こうした精神の発露が
この国だけでなく――”

00:04:36.126 --> 00:04:39.382
“他の国々でも起きることだ
どの国にも必要な精神だから”

00:04:39.382 --> 00:04:45.166
“世界のあらゆる国々の人びとに
国家への不服従の精神が求められている”

00:04:45.166 --> 00:04:48.515
“それも 抽象的なものではなく――”

00:04:48.515 --> 00:04:51.550
“力と豊かさに溢れる 形あるものが”

00:04:51.550 --> 00:04:54.744
“そして 同じものを希求する
世界中の国々の人びとが――”

00:04:54.744 --> 00:04:57.538
“『相互独立宣言』のようなものを
行うことが――”

00:04:57.538 --> 00:05:01.132
“求められているのだと思う”