ファハド・アル=アティヤ: 水のない国が発展するには
-
0:01 - 0:04あなたに平安を (挨拶)
-
0:04 - 0:05ドーハへようこそ
-
0:05 - 0:09私の仕事は この国の食物を
安定的に供給することです -
0:09 - 0:11今後2年間かけて
-
0:11 - 0:13総括的な計画をまとめ
-
0:13 - 0:1710年かけて実行に移します
-
0:17 - 0:19もちろん沢山の方と協力していきます
-
0:19 - 0:23まず私自身の話をさせてください
-
0:23 - 0:27皆さんが今日いらっしゃる
この国の話です -
0:27 - 0:31ここにいるほとんどの方が
今日3度 食事を取ったでしょうし -
0:31 - 0:35このイベント以降も
同様に 食事を取り続けるでしょう -
0:35 - 0:40本題に入ります
1940年代のカタールの様子です -
0:40 - 0:44ここには1万1,000人が暮らし
-
0:44 - 0:51水はなく エネルギー 石油
車も 一切ありませんでした -
0:51 - 0:52住民のほとんどが
-
0:52 - 0:55沿岸の漁村で暮らすか
-
0:55 - 1:01それか水を求めて移動する
遊牧民でした -
1:01 - 1:04近年見られるような
魅力は皆無でした -
1:04 - 1:09現在のドーハ, ドバイ, アブダビ等の様な
都市はありませんでした -
1:09 - 1:12都市を作ることができなかった訳ではなく
-
1:12 - 1:14人材や資源がなかったのです
-
1:14 - 1:17ご覧の通り 平均寿命も短く
大抵の方は -
1:17 - 1:1950歳前後で亡くなっていました
-
1:19 - 1:23次の話題に移ります
石油時代の到来です -
1:23 - 1:26石油が発見されたのは1939年ですが
-
1:26 - 1:31残念ながら 第二次世界大戦が終わるまでは
-
1:31 - 1:33商業的な開拓まで至りませんでした
-
1:33 - 1:35その後 石油は何をもたらしたのか
-
1:35 - 1:38皆さんご存知のように
この国を変えてしまったんです -
1:38 - 1:42家畜を養うため 水や食物を探して
放浪していた 砂漠の遊牧民の -
1:42 - 1:45家畜を養うため 水や食物を探して
放浪していた 砂漠の遊牧民の -
1:45 - 1:50生活の「都市化」です
-
1:50 - 1:52不思議に思うかもしれませんが
-
1:52 - 1:55私の家族はそれぞれが
異なる訛りを持っています -
1:55 - 1:59私の母の訛りは
父とはだいぶ異なります -
1:59 - 2:04およそ30万人
皆 同じ国の住民なのに -
2:04 - 2:08この国には 5,6種類の方言があります
-
2:08 - 2:12「なぜこのような事が?」とお思いでしょう
-
2:12 - 2:14それは 散り散りに暮らしてきたからです
-
2:14 - 2:19資源がなく 一ヶ所にまとまって暮らせなかったのです
-
2:19 - 2:22そして資源…石油が出て来たとき
-
2:22 - 2:26素晴らしい 先端技術施設を
作りだすようになり -
2:26 - 2:29組織を作る必要性から
一同が集まるようになりました -
2:29 - 2:32そこで 人々は互いの事を知るようになり
-
2:32 - 2:36いくつかの訛りがあることに気づきました
-
2:36 - 2:38石油時代の話はここまでです
-
2:38 - 2:41今日の生活を見てみましょう
-
2:41 - 2:45これが皆さんご存知であろう
ドーハのスカイラインです -
2:45 - 2:47現在の人口は
-
2:47 - 2:49170万人です
-
2:49 - 2:5260年弱で この増加です
-
2:52 - 2:58過去5年間の経済成長率は
年間平均15%ほどです -
2:58 - 3:00寿命は78歳まで延び
-
3:00 - 3:05水の消費量は430リットルまで増え
-
3:05 - 3:09世界的に見ても
最大消費国となりました -
3:09 - 3:11水がほぼ全くない時代から
-
3:11 - 3:16今では 他のどの国よりも
水を消費しているのです -
3:16 - 3:20水が無かった時代の反動かは分かりませんが
-
3:20 - 3:26ここまでの話で
興味深い点は何でしょう? -
3:26 - 3:29それは我々が
発展し続けているという点です -
3:29 - 3:36水もないのに5年にわたって
毎年平均15%もですよ -
3:36 - 3:41これは前例のない 歴史的なことです
-
3:41 - 3:45水不足により
多くの街が消滅してきましたが -
3:45 - 3:47この地域では 歴史的な出来事です
-
3:47 - 3:49私たちが作っているのは
-
3:49 - 3:54単なる街ではなく 科学者や医者になりたいと願う
人々の夢が詰まった街です -
3:54 - 3:58いい家庭を持ち
素敵なマイホームを建てた街です -
3:58 - 4:04これらの人々は まだ何もない時代から
ここが住処だと信じた人です -
4:04 - 4:06もちろん技術を駆使して です
-
4:06 - 4:12ブラジルの年間降水量は 1,782ミリです
-
4:12 - 4:15カタールは74ミリにも関わらず
この経済成長率です -
4:15 - 4:17どうやって?
-
4:17 - 4:20どのように成し遂げたのでしょう
-
4:20 - 4:22ここにはほとんど水がありません
-
4:22 - 4:29単に 海水から塩分を除去する
巨大な装置のおかげです -
4:29 - 4:33エネルギー資源が鍵となります
これが全てを変えました -
4:33 - 4:37地面から吸い上げ
毎日何トンも燃焼し続けるもの -
4:37 - 4:40皆さんがドーハに来る時も使ったはずです
-
4:40 - 4:43これが この国の湖 そして―
-
4:43 - 4:45この国の川の姿です
-
4:45 - 4:51皆さんが水を使用するために
このような状況になっています -
4:51 - 4:57この地域が持つ最高の技術が
この脱塩装置なのです -
4:57 - 4:59リスクを考えたことがありますか
-
4:59 - 5:01リスクを考えたことがありますか
-
5:01 - 5:05世界的な現状を見れば
-
5:05 - 5:08憂うべき問題だと
言わざるを得ません -
5:08 - 5:10人口が増加するに従って 需要も増えます
-
5:10 - 5:13数か月前 世界の人口は
70億人になりました -
5:13 - 5:17当然 食糧の需要も増えます
-
5:17 - 5:202050年には 90億人に達するとか
-
5:20 - 5:23つまり水のない国では
-
5:23 - 5:26国境の向こうで何が起こるのか
考える必要があります -
5:26 - 5:29食物に関しても
-
5:29 - 5:33社会経済レベルが向上することで
-
5:33 - 5:35趣向が変わってきます
-
5:35 - 5:38肉などをより多く食すようになります
-
5:38 - 5:40一方で 気候変動やその他の要因によって
-
5:40 - 5:43食物の生産量は減少傾向にあります
-
5:43 - 5:48誰かが危機を予見して
警鐘を鳴らす必要があるのです -
5:48 - 5:52知らない方に申し上げますと
これがカタールの現状です -
5:52 - 5:55我々は たった2日分しか貯水できず
-
5:55 - 5:5890%の食物を輸入しており
-
5:58 - 6:01耕地は国土の1%にも満たないのです
-
6:01 - 6:04この国の限られた農業者は
-
6:04 - 6:07独自の農法からは遠ざけられた上に
-
6:07 - 6:13公開市場政策などの結果
厳しい競争に迫られています -
6:13 - 6:16つまり リスクにも直面しているのです
-
6:16 - 6:23これらのリスクは国家の存続にも
直接に影響してきます -
6:23 - 6:26はたして解決策はあるのでしょうか―
-
6:26 - 6:28持続可能な解決策が?
-
6:28 - 6:30実はあるのです
-
6:30 - 6:34これは過去2年間以上かけて作った
何千ページもの技術文書を要約したものです -
6:34 - 6:37これは過去2年間以上かけて作った
何千ページもの技術文書を要約したものです -
6:37 - 6:38まずは水の問題です
-
6:38 - 6:42もうご存知ですね
先ほど話した通り エネルギーが必要です -
6:42 - 6:45では必要なのは
どんな種類のエネルギーでしょうか -
6:45 - 6:47限りあるエネルギー?
化石燃料か― -
6:47 - 6:50それとも
何か別のエネルギーでしょうか? -
6:50 - 6:53他のエネルギーを使うことに
利点はあるのでしょうか? -
6:53 - 6:57もうお分かりですね
ここでは 年間晴れ日が300日あります -
6:57 - 7:03この再生可能エネルギーを使って
必要な水を供給します -
7:03 - 7:081,800メガワットの太陽光発電を使えば
-
7:08 - 7:1135億リットルの水を
生み出せるでしょう -
7:11 - 7:13これは相当な量です
-
7:13 - 7:15この水が農業者へ行き渡ることで
-
7:15 - 7:17農業者が作物に水をやれるようになり
-
7:17 - 7:21食物を社会に
供給できるようになるでしょう -
7:21 - 7:23しかし この一連の横の流れを保つためには
-
7:23 - 7:27我々が提供するシステム全体を支える為の
-
7:27 - 7:29縦の流れをつくる必要もあります
-
7:29 - 7:35システムの維持 高度な教育 研究開発
-
7:35 - 7:40産業 技術 その技術の応用 そして
最終的に市場を確保することです -
7:40 - 7:46そしてこれらを可能にするのが
法律や政策や規則の制定であり -
7:46 - 7:48これは必要不可欠です
-
7:48 - 7:50以上が我々の計画です
-
7:50 - 7:532年以内にこの計画をまとめ
-
7:53 - 7:55実行に移すことが出来るかと思います
-
7:55 - 8:02私達の目標は すでに各地に存在するような
大都市になることです -
8:02 - 8:09例えば イスタンブール ローマ ロンドン
パリ ダマスカス カイロなどのように -
8:09 - 8:13私たちの街には
わずか60年の歴史しかありませんが -
8:13 - 8:18平和の中での
恒久的な繁栄を願っています -
8:18 - 8:20ありがとうございました
-
8:20 - 8:24(拍手)
- Title:
- ファハド・アル=アティヤ: 水のない国が発展するには
- Speaker:
- Fahad Al-Attiya
- Description:
-
豊富な資源を持ち合わせている国を想像してください -- 石油、ガス、太陽光、風、そして資金 -- しかし、「水」という、生命の維持に必要不可欠な要素がない国があります。インフラエンジニアの、ファハド・アル=アティヤ氏が、中東の小さな国、カタールでの水の供給を実現するための予想外の方法をご紹介します。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 08:46
Akiko Hicks approved Japanese subtitles for A country with no water | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for A country with no water | ||
Akiko Hicks edited Japanese subtitles for A country with no water | ||
Takahiro Shimpo accepted Japanese subtitles for A country with no water | ||
Takahiro Shimpo edited Japanese subtitles for A country with no water | ||
Takahiro Shimpo edited Japanese subtitles for A country with no water | ||
Takahiro Shimpo edited Japanese subtitles for A country with no water | ||
Takahiro Shimpo edited Japanese subtitles for A country with no water |